東京が壊滅したってさ → へー。
アニメ会社や出版社にテレビ会社も壊滅! → うん?
だからアニメも放送できないって! → は?(威圧)
なので、久々にガチ切れした一輝(偽)はそれをやらかした同盟と解放軍の東アジア方面の主力部隊を根こそぎ「誰にも気づかれず全員暗殺」した後、その次の日にはその上層部の人達を滅っ!したのでした。
後、首相が同盟よりだからって反乱かましてた国内の連盟派の騎士さん達も邪魔だったのはおまけに滅っ!された模様。
しかし、アニメは戻ってこない。
それはつまり、晴耕雨読+修行の日々が帰ってこないという事。
ネットも東京周囲の回線やサーバーが壊滅したためにネットゲームは出来ず、通販も同様。
辛うじて地方の局やサーバー、運輸網は無事だったものの、嘗ての楽隠居状態に戻るには今暫しの時間がかかる事だろう。
え?そうなる前にどうにかしとけって?
断る。(きっぱり)
何が悲しくて魔導騎士なんて面倒なものになった挙句国の飼い犬(=公務員)になってデスマーチ業務に参加せなあかんのよ?
お金も特に困ってないし(強盗殺人三桁)、衣食住も同様(放置された山に勝手に居住+建築)、アニメさえあれば良し(通信料各種はしっかり払ってる)。
そして何よりインフレしまくりつつも強さこそが尊ばれるこの世界、自分の強さが判明して面倒事を引き寄せるのは確定的に明らか。
なので楽隠居してたんだけどさー。
「頼む、君の力を貸してほしい!」
まさかのまさか。
自分の下までやってきて土下座してまで助力を乞われる日が来るとは思ってなかった。
このおじさんの名は月影獏牙。
偶にはニュースも見る一輝(偽)も当然知っている現日本国総理大臣だ。
この人、元々同盟側への所属を表明して被害を少しでも食い止めようとしたんだけど、国内の連盟派の騎士達が反乱起こして内乱状態になった所を解放軍がしっちゃかめっちゃかにして結局東京壊滅させてしまった人だ。
が、現状選挙なんて出来る状態でもないので、この戦争の後処理の目処が立つまでは続投させられてる苦労人だ。
まぁ、この人の悩みを何割か増やしたり減らしたりした身としては、ちょっとだけ罪悪感を感じてしまうのだが。
「君の生まれも、この場所に好んで隠遁している事も知っている!その生活の邪魔をする事を承知して頼む!何とかこの国に助力してくれないだろうか!」
一目見て分かる。
絶望して立ち上がって苦労して挫折してそれでも立ち上がって、自分の寿命も何もかも擲って頑張ってきた社畜のオーラがこの総理大臣から立ち上っていた。
ここで一輝(偽)が断った所で、彼はまたいつもの様に頑張り続け、走り続け、そして死ぬまでそんな感じなのだろう。
(それは少し嫌かなー。)
珍しく真っ当な善人と言うものを見たせいか、ナチュラル外道で基本他人を意識しない一輝(偽)には極めて珍しく仏心が湧き出した。
「んー、日本国首相じゃなく、月影獏牙さん個人の頼みなら聞くよ。オレに問題が無い範囲で。後、給料お願いね。」
この時から、それなりに長くなる二人の関係が始まった。
……………
そこから話は迅速だった。
何せ人類史上最強のアサシンとの直接契約なのだ、色々と話は楽に進んだ。
先ず各勢力の主だった魔人達が死んだ。
同盟も解放軍も連盟も関係ない。
各国・各勢力の魔人達が死んだ事でパワーバランスが変わり、何処も決め手に欠ける様になってしまったのだ。
これは軍事を伐刀者と言う個人戦力に頼っていた弊害でもあった。
十分な訓練と装備さえあればある程度は戦力としてカウントできる通常兵力と違って、伐刀者は千差万別にして玉石混交であり、戦力化にやたら時間がかかるのだ。
元々国力の高い同盟側は兎も角、元々小国の集まりだった連盟側には致命的だった。
結果として発生したのは戦線の停滞と混乱。
加えて、既に戦力化可能な伐刀者が払底状態だった所に旗頭となる魔人の喪失である。
とは言え、通常兵力だけでは第二次大戦よろしく敵方の伐刀者に蹂躙されるのみ。
最早どの勢力も大規模攻勢を行える状態ではなかった。
これこそが好機だった。
この事態に対し、日本は結局助けてくれなかった同盟を実質見限り、加盟こそしているものの活動の縮小を宣言した。
要は名前だけ載せてる状態となり、連盟派との内乱と首都荒廃を理由に戦力の派遣の中止を宣言したのだ。
なお、この時点で実力行使に出た連盟派の騎士達は全て一輝(偽)によって滅っ!されている。
困ったのは同盟だった。
彼らからすれば漸く念願叶った西太平洋最大の経済国家の参加なのだ。
確かに色々出遅れたが、此処で一抜けされたら困る。
それは連盟にしても同じだった。
今の首相になる前は元々連盟加盟国であり、高錬度の伐刀者を多く保有する日本に抜けられたらアジア方面の戦線が完全に瓦解するからだ。
故に両勢力は日本を引き込もうと硬軟織り交ぜた外交攻勢に出た。
この状態を好機と見た月影首相は両勢力から首都復興のための多大な支援を捥ぎ取り、逆に脅迫したり実力行使しようとする輩には狂犬(=一輝(偽))を解き放つ事で対処した。
こうして始まった復興は日本人特有のスクラップ&ビルドにより、嘗てを超えるべく新たな都市計画が策定され、巨大規模の公共事業が始まった。
これには連盟派への(個人による)粛清に巻き込まれず、同盟側だが戦力化の終わってない伐刀者らも多く駆り出され、多大な活躍をする事となる。
結果、僅か3年で壊滅状態だった東京は何とか首都としての機能を回復し、15年で全ての工事を終えた時にはすっかりアジア地域最大の経済都市として新生していた。
無論、そうなるまでには多大な妨害が入ったものの、その多くはたった一人の剣客によって表に出る事なく切り捨てられた。
こうして、日本はまた経済大国にして娯楽大国として復活したのだ。
この様子に各国は「また日本が頭おかしい真似して成功してる」と言うのだった。
……………
さて、復興も一段落して月影首相も仕事を終えたとして政界からほぼ引退した頃。
「一輝君、最近落ち着いてきたんだし、家政婦でも雇わない?」
「何です、藪から棒に。」
一輝(偽)の小屋にちょくちょく顔を出す元首相の言葉に、一輝(偽)が頭を傾げた。
「いやね、君に会いたいって子がいてね。事情が事情だし、一度会ってみないかなと。」
「……お見合いとかは無しですよ。」
「無論、君の嫌がる事はしないさ。」
しかしまぁ、ここ何年か忙しかったので、そろそろゆっくり積んだプラモやゲーム、ラノベを消化したいとは思っていた。
そんな時に家政婦の話である。
色々と助かるが、勘ぐるなと言われても困る。
「取り敢えず、一度だけ会ってみてくれ。駄目なら駄目で良しとするから。」
「お願いしまーす。」
そういう事になった。
この時、一輝(偽)は知らなかった。
自分が連盟派の中心人物だった黒鉄厳及びその親戚一同をそうとは知らず(顔も忘れてた)切り捨てていた事を。
ついでに解放軍で魔人化してた王馬もさっくり暗殺していた事を。
ただ、妹の珠雫だけは年齢を理由に後方の比較的安全な場所へと送られて生き延びていた事を。
そして、珠雫は嘗て剣術の基礎を厳しく指導してくれた次兄に対して初恋をしていた事を。
行き場もなく、家族も死に絶え、友人の殆どもいなくなって孤独な珠雫に同情し、結局は家政婦役として一緒に住む事になる事を。
そんな状態で生き残った唯一の兄からの優しさにトゥンクした珠雫が原作以上のヤンデレ発揮して一輝(偽)の貞操を狙い始める事を。
二年後、ついうっかり強い酒(媚薬入り)を飲まされてしまい、二人が禁断の一線を越えてしまう事を。
死んだ目になりながらも、何だかんだ子宝にも恵まれた上に孫の顔まで見る事になる事を。
まだ、この時の一輝(偽)は知らなかったのだ。
後年、老いた彼はこの時の事をこう回顧している。
曰く、「昔の自分に会ったら、助走して蹴り入れてでも止める」、と。
珠雫「大勝利」
ステラ姫?学園長?合法和ロリ?
一輝(偽)の魔人狩りで全員死亡してます。
他主要キャラも殆どが戦争or暗殺で死んでます。
一輝本人にはアンチとかヘイトとかは一切なく、「邪魔だから殺した」だけ。