気づいたらラノベの主人公にまた転生しました☆
……………嘘だと言ってよバーニィ!
前世では折角楽隠居できてたと思ったら、最大の趣味であるアニメの放送が東京壊滅で無期限中止されてしまった挙句、出版社やプラモ等の会社も軒並み無期限営業停止にされたんで激怒して敵勢力の主力と首脳部を根切りしてさぁまた隠居と思ってたのにさぁ…。
何か過去視(時々未来視)できる首相に土下座で頼み込まれてあちこち行脚してアホを切り捨てる日々。
それは良い、そこまでは良い。
何だかんだで趣味の時間も鍛錬の時間もあったしね。
問題はその後だ。
何が悲しくてこっちの世界の実妹と禁断の関係にならなあかんのや(白目)
確かに他の親族一同斬り殺したのはオレだけどさ? ← 後から思い出した
身寄りがないのが可哀想だと思ったのも本当だけどさ? ← 今更ながら罪悪感が湧いた
だからって初恋拗らせた挙句ヤンデレメンヘラ発揮して媚薬仕込んで押し倒してくるとか予測不可能やろ?(震え声) ← 初めてが実妹からの逆レ
再会させた首相もこれには茫然自失するわなそりゃ。
しかもばっちり狙ってたからうっかり子供も出来ちゃったしね!(白目)
気づいた時には既に遅く、すっかり堕胎可能な時期は過ぎてました…。
一応回復系の伐刀絶技持ちなら何とか出来るかもだけど、堕胎させるのにそんな人達を雇うのも、無益な殺生も避けたかった。
ので、元が付いた首相の最初の大仕事は戸籍の偽造でした。超ごめんなさい…!
そんで、正式に住んでた山の権利の購入とか一人暮らし向けの家を家族向けに立て直しとかてんやわんや。
そうこうする内に生まれた第一子は健康そのものな女の子でした。
初産の時は不安で胃が捩じ切れそうだったものの、やはり赤ちゃんは、自分の血を引く我が子とは可愛いもので。
こうして、オレの世捨て人生活は終わりを告げてしまったのでした…。
そっからは表に出せない要人警護や暗殺を生業としながらも元妹現嫁と娘のために頑張る日々。
今思えば、まぁ最後はそれなりに穏やかな人生だったかもしれん。
まぁその後も元妹現嫁がやらかして何だかんだ子供が合計4人も出来た事は流石に我ながらやり過ぎだったとも思うが。
倫理観吹っ飛んだ&もう一回やったんだから後はもうえぇじゃないと思ったのが悪かったな、うん(目逸らし)
まぁ最後は子供たちがちゃんと独り立ちして結婚して家庭築いたのまで見届けたんだし、良しとしておこう。
で、広くなってしまった山の中の家の縁側で日向ぼっこしてたら大往生して、気づいたらまた転生してました。
えぇ加減にせいや(激怒)と思ったものの、あれ?今度こそ自身の望んだ楽隠居生活を最後まで完徹する事ができるんじゃね?と思い至り、内心でガッツポーズを取る。
よし、今度こそのんびりすんべ!と思った一輝(偽)は相変わらず魔力だけは無い身体で自己鍛錬に向かうのでした。
……………
そんな彼が3歳の頃、既に周囲の黒鉄家の人間は彼に近寄らず、ネグレクトを訴えられても仕方ない状況の中、妹である珠雫と出会った。
今回は前回の様な事にならないように意図的に接触を取っていなかったのだが、彼女は何故かにっこりと微笑んで、その場から直ぐに去ろうとした一輝を呼び止めた。
何故か常に彼女の回りを固めている筈の護衛達はいない。
そんな状況で彼女の言った一言は、彼にとって何よりも重たく頑丈な鎖となって縛り付けた。
「またお会いしましたね、“旦那様”。」
「マジかよ。」
そのたった一言に相手が誰なのかを悟った一輝(偽)は天を仰いだ。
この世に神はいねぇ。
もしいても斬り捨ててやる。
抱き着いてきた現妹元嫁を抱き締めてその頭を撫でながら、彼は信じてもいない神様を罵倒した。
……………
そこから先は早かった。
以前よりも早いタイミングで一輝は黒鉄家を出て行く事となったからだ。
原因は珠雫の一輝への懐き具合が以前よりも更に酷くなっていたからだ。
親族一同もこらあかん(滝汗)と思ったのか、丁度養子を探していた人物に里子に出される事となった。
その名前が当時は未だ議員の一人であった、月影元首相。
「やぁ探したよ。またよろしく頼むよ。」
「それは良いけどさ、妹もこっち来てんねん。」
「Oh……。」
再会時の会話からしてこれである。
後は勝手知ったる間柄。
とは言え、一応親子となったので、諸々の手続きを恙無く済ませた上で、中学卒業程度認定試験を受ける事となった。
「いや何でですか?」
「君、数学とかは色々抜けてるだろう?その辺は元教師としては見過ごせなくてね。」
「ぬぬぬ…。」
「取れれば高校入学までは好きにしてもらって良いから。」
と言う訳で家庭教師雇ってもらって頑張って勉強しました。
で、丁度一か月後にあったので無事に合格もらって自由の身に。
その間、世界中を旅してくる事にしました。
……国内だと清姫も斯くやのヤンデレメンヘラ妹に追いかけられるからね、仕方ないね。
「所で、何で高校入学?」
「正確には、私の方で国立の伐刀者育成学園への入学だがね。」
「あー暁学園でしたっけ?」
「うむ。君にはそこで最大の見せ札になってもらう。」
「へ?良いんですか?」
言っては何だが、一輝(偽)の存在は正に鬼札だ。
どんな所でも潜り込めるし、どんな相手でも暗殺できるし、どんな軍勢であっても殺し尽くす。
剣士や騎士、侍としての矜持等持たないからどんな汚れ仕事も必要とあらば幾らでもこなす。
そんな存在が完全に秘密裏に存在している。
即ち、警戒も対策も罠も反撃もない。
勿論、嘗ての実妹のやらかしによって毒物にまで耐性を獲得してみせた一輝(偽)に対して徹底的に対策をした所でどうしようもないのだが、それでも隠しておいた方が分かる範囲でのメリットは大きい様に見える。
「あぁ。どうやら、君を見せ札にした場合、東京壊滅を防げる可能性がとても高いようでね。」
「やりましょう。」
即決である。
異論なんてない。
オタクにとって東京壊滅とか絶対に許されざる事態、断固として拒否する。
そんな鉄の意志が感じられた。
「その言葉が聞きたかった。と言う訳で、高校入学の半月前には日本にいてほしい。」
「分かりました。それまではあちこちほっつき歩いてますね。」
取り敢えず、そういう事になった。
……………
それからの5年間は刺激的ながら楽しい時間だった。
元首相現義父に頼んでパスポートと旅費を用意してもらってからは、世界中をほっつき歩いた。
先進国も、途上国も、大国も、小国も。
そして同盟、連盟、解放軍も。
定期的にアニメ放送してる国に寄っているのはオタクとしての習性だから仕方ないが、それ以外は本当にあちこち寄った。
まぁ某半島の国は飯も不味いし治安も悪いしアニメもパクリばっかなので行かなかったが。
道中、本家で何度か見かけただけの兄?が喧嘩売ってきたのでダルマにしたり、魔力の糸で人形を操るピエロがからかってきたので三日かけて本体まで追い縋って両断したり、因果干渉が暴走状態で何をしても成功するというお嬢さんの因果を切断したり、剣聖(笑)とか言うのが喧嘩売ってきたので唐竹割したり、同盟がこっちを勧誘してきて断ると指名手配してきたので逆にそれを決めた連中を全員輪切りにしたり、勧誘してきた連盟を無視してたら現れた合法ロリが拘束しようとしてきたので相手の伐刀者としての力を斬って(手加減したんで一週間で戻る)丁度一人旅も飽きてたから一緒にあちこち旅して、途中良い雰囲気になった&酒飲んでムラムラしたのでうっかりお手付き(隠喩)したりしたけど……まぁ些細な事だよね!
一番驚いたのは、現首相兼義父が「やっぱりなー」って顔しながら色々事後処理してくれた事だけどね。
ねぇねぇ義父さん、あんた絶対にトラブル起こる事分かっててオレを旅に出したよね?ね?
「そりゃねぇ。君みたいな逸般人が旅して何か起こらない訳が無いし。」
「何か老獪ぶりに拍車かかってません?」
「二周目だからねぇ。」
「処で某合法ロリに関して一言。」
「君、ロリコンだったの?」
「ちゃうんや(震え声)。胸の大きさよりも全体のバランス重視なんですよワイ。」
確かに珠雫も全体バランスがほっそり引き締まってて良かったけどさ!
でも客観的には全く言い訳できねぇ!
「彼女、未だに君を探してるからね。」
「やっぱり?」
「そりゃねぇ。」
そろそろ高校入学のための準備あるから帰っておいで、と現首相兼義父の連絡で帰る時、合法ロリこと西京寧音は適当な事言って置いてきたのだ。
なお、その時の会話だが…
『あ、父さんがそろそろ帰ってこいって。』
『ふぇ!?じゃ、じゃぁ私も準b』
『じゃ、後は達者でね。縁が有ればまたねー。』
『え、ちょ』
直後、縮地&圏境で離脱。
まぁ仮にも魔人なんだし、早々死ぬ事も無いよね!
「いい加減彼女も適齢期だから、貰ってくれない?」
「国内で魔人大戦起きるかもですが?」
ヤンデレメンヘラストーカーな清姫系実妹兼元妻な珠雫もあの一度目の世界では最終的に魔人へと到達した一人だった。
それは彼女が一輝(偽)の下で修業してからの事。
ナチュラルに過酷過ぎる鍛錬をしている一輝(偽)に釣られて修行した結果だった。
「君なら問題なくどっちも鎮圧できるでしょ?」
「出来ますけどねー。」
「ま、君自身が撒いた種なんだし、頑張ってね?」
「合法ロリは兎も角珠雫は…。」
「被害の補填はこっちでやっておくから、ね?」 ← 目逸らし中
そんな訳で、一輝(偽)は暁学園へと入学したのだった。
「何これ高校の数学ってこんなムズイの!?」
「今まで遊んでたんだし、これ位はね。」
「チックショー!!」
最初に始めた事は、授業についていくための勉強だったが。
まぁ学校だからね、柵はあるから仕方ないね。
「どこ……おにいさま……どこ……しずくはずっと、おにいさまが……。」
「どこ……いっき……もうおこんないから……ひとりはやだ……いっき……。」