原初の大妖ルーミアの旅   作:小鳥

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さて、エロはもろ18禁なので別の小説として近い内に出しておきます。
本編はセウトの境界までしか書けないですから


月侵略編Ⅲ

「ふふ、可哀想な月人達を解放してあげなさい」

 

少女の声を合図にまるで発破が掛かったかの様に飛び跳ねる無数の黒い使い魔達、その光景は非力な人間にとっての絶望、強者にとっての屈辱を際限なく与えた。

 

「ツクヨミ様!!!」

 

従者の一人と思われる銀髪の人間が弓を片手に全力駆け足で近づいてくる、問答無用で弓を放たない辺り聡明な人間だと思われる。

 

「どうかしら?お前達の王が墜ちた事に対する感想は」

 

銀髪の従者の顔が一瞬鬼の様な形相に変化し、しかしすぐに肩の力を抜き両手を上げる。

 

「何が目的なの?何が欲しいの?何を要求するの?答えて!」

 

質問も繰り返す内に、冷静な口振から理性が外れかかった口調へと変化していく。

 

「さぁてね?お前達を皆殺しにするのも良いし、私の奴隷として死ぬまで働いてもらうのも良いかもね」

 

「ふぅ‥‥‥できれば勘弁して欲しいわ、私はまだ死にたく無いもの」

 

「強欲な人間‥‥‥でも無いわね、生への執着を辞める=人間を辞める、私はそう思っている。だからね、ぞんぶんに抗いなさい」

 

 

 

 

 

 

 

乱れても月の頭脳、くだらない会話を挟み時間を稼ぎを試みる。

 

(どうしよう、どうしよう、月の武器はアイツに通用しない、逃げる?駄目!時間が足りない、交渉以外に生き残る道がない!)

 

今までの人生で一番頭を使っただろう、彼女の優秀な頭脳が導き出した答えは交渉、相手の目的が分からない以上、命だけは死守しなくてはいけない。

 

最悪奴隷でも良い、いずれ下剋上を起こしアイツを殺せば良い、だが命が無くなっては逆襲すら出来ない、皆の運命を握っているのは私なんだ‥‥‥。

 

自覚が芽生えた瞬間、心臓が破裂しそうな程の重圧に襲われる。

 

足の震えが止まらない、手の震えが止まらない、流れる汗が止まらない、恐怖で頭が白で染め上がる。

 

白?ああ、ツクヨミ様の色か‥‥‥うん!私は頑張ります、あなたの為にも、私の為にも、輝夜の為にも!

 

 

「あなたは私達の文化や財産に興味は無いのね」

 

落ち着け、言葉から相手の本心を読み取ること位普段の私なら簡単な筈だ。

 

「ええ、私は人間如きが作り上げた物を壊す気も守る気も無いわよ、空気と同じ」

 

アイツの腕の中には正気とは思えない表情のツクヨミ様がいらっしゃる。

 

ああ、そのお姿を一目見るだけで私は戦えます。

 

「あなたは暇つぶしがしたい、その為に月を襲った、違う?」

 

「殆ど正解よ、それでどうするの?」

 

ビンゴ!この時点で殆ど私の勝ちよ、機嫌を下げすぎない程度に交渉を続けましょう。

 

「月人が全身全霊であなたの暇つぶしに付き合うと言うのはどうかしら?」

 

「ふふ、面白い事を言うわね、あなたの名前を教えて頂戴」

 

私の名前?何を企んでいるのだ‥‥‥

 

だが機嫌を下げるのも悪手だ、ここは名乗りを上げるべきだ。

 

「八意、八意永琳よ」

 

「素敵な名前ね?八意永琳さん」

 

彼女が私の名前を口にした途端、私の体は硬直した。

 

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