原初の大妖ルーミアの旅   作:小鳥

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主神復活編Ⅳ

神々の奮闘により、ついに世界の枠は完全に修復され、至高天は安堵の息に包まれる。

 

それぞれの神々がおのおのの神々と談笑を広げる中、音も無く中心に佇む球体が一つ、彼こそが神々はおろか世界の外側まで余す事なく手に取る真点、天之御中主神である。

 

「楽しそうに談笑している中で悪いが・・・我に用事があったのではないか?」

 

「「「主神!?」」」

 

「「「「「「「「「「「「「「・・・・・・!!!」」」」」」」」」」」」」」

 

造化三神は突然現れた主神に心底驚き、身を少しばかり退け、天の神々はカミムスビにより聞かされていた、頂点に座すると言う神を拝した事に感激し、言を失っている。

 

その中で荒闇大妖之神が気楽に歩み出で、受け答えをする。

 

「あー用事があるのは私よ、ちょっと魔王の魂をぶっ壊しちゃってね、直して欲しいのよ」

 

「魂の修復か・・・って言うかお前、魂、それも魔王級の魂なんて早々壊れるモノじゃないぞ?何をしたのだ?」

 

「魔王との戦闘中に瘴気が生じたのよ、唯の魔王如きが瘴気の毒に耐えられる訳ないでしょう?」

 

「成程、瘴気の毒にやられたのか、確かに瘴気を防ぐ事は単なる力や術式では不可能だからな・・・なら仕方ないか。よし!そう言う事なら任せておけ、バッチリ直してやろう・・・・・・ところで肝心の半壊した魂は何処へ?」

 

カミムスビが歩み出で、

 

「この箱に封印を施して崩壊を遅延させています、どうぞ」

 

そう言って差し出された、虹に輝く箱は複雑怪奇な術式が幾千幾億と振りかけられており、並の存在では触れる事すら適わぬ鉄壁の要塞の様であった。

 

「おおぅ、これはまた随分と重念な・・・まぁ良い、さっさと修復して我は二度寝するとしよう」

 

そう言うと独りでに箱の術式は解けてゆき、封印されていた壊れかけの魔王の魂が露出する。

 

「まぁサクッとな」

 

ボロボロの魂に空中より現出した金糸が巻き付き、一体化してゆく。

 

その手際の良さに天界の神は言うまでも無く、捻くれ者の闇神や、法の化身である法神でさえも驚き、口がぽっかり空いてしまっている。

 

そうする中に、みるみる内に魂は修復されて行き、モノの数秒ほどで魂は完全修復されてしまった。

 

そして全機能を完全に取り戻した魔王の魂は独りでに肉体再生を始めてゆく。

 

「おっと、ココで暴れられたら少々面倒だな、封印封印」

 

そう呟くと、途端におびただしい量の文字が魔王の魂に襲いかかり、封印術式を構築してゆく。

 

お前たち(タカミムスビ、カミムスビ、荒闇大妖)魂の秘術、理解できたか?」

 

闇神が軽く答える、

 

「まぁ大体はね」

 

「ん、なら良い。じゃあ二度寝するから用事のある時は気楽に呼んでくれ」

 

寝床に帰ろうとする主神を見て慌ててタカミムスビが引きとめる。

 

「ちょっ、せめて連絡手段を残していけ!」

 

主神は「ああ、それは思いつかなかったわ」と言う様な顔をしてカミムスビに金鈴を手渡した。

 

「それは二つ一セットに成っている鈴だ、片割れを鳴らせばもう片方の鈴が何処に有ろうと勝手に鳴る」

 

カミムスビは大層驚いた顔で、

 

「ほう、地味ですがこれは中々の珍品・・・」

 

主神は当然だ、とでも言う顔をして、

 

「世界の外で作られた品だからな、光速を超えて情報のやり取りが出来る、障害物も関係ないしな、ある意味最強の通信手段だな」

 

「ほう・・・では、これを鳴らせば良いのですね」

 

「じゃあ今度こそ我は寝床に着く・・・あまり多用はしてくれるなよ」

 

そう言い残し、パッと一瞬で主神は消えてしまった。

 

光り輝く巨大な球体が突然居なくなった事により、辺りが少し暗く感じてしまう。

 

まぁ元々十分に明るいから、問題なしと言えば問題なしなのだが。

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