錬金術師世に憚る   作:みずのと

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第16話 PVP

 

 

 

「セバス、手出しは無用だ。奴とは一対一(サシ)でケリをつける」

 

 モモンガがヘルメスにPVPの宣言をし、前衛としてまさに動かんとしていたセバスに声を掛ける。

 当然、驚いたのは声を掛けられたセバスである。

 至高の御身である事を差し引いても、後衛であるモモンガが正面きっての殴り合いをする等、看過できる筈も無い。

 

「お待ちくださいモモンガ様!」

「二度は言わぬ、下がれセバス。これは必要な通過儀礼でもあるのだ」

 

 ナザリックに属する者であれば、ここは命令に逆らってでも前に出るべき場面であろう。

 しかし、善のカルマ値を持つ故か、はたまた創造主(たっち・みー)の騎士道精神の影響故か、セバスは膝を折り「御身の勝利を信じております」という言葉を残し、後退した。

 地下霊廟には、今だ虚ろな闇妖精と絶望のオーラを立ち昇らせる死の支配者のみとなった。

 

「さて、始めるか。叡者の額冠はアイテム破壊出来るのだろうな?」

『可能だ。だが自動で反撃に出る……加減は出来ない」

「なるほど。では弱らせた後に破壊するとしよう」

 

 モモンガは戦闘開始前に自身を強化する魔法を唱える。

 

「《飛行/フライ》《魔法詠唱者の祝福/ブレスオブマジックキャスター》《無限障壁/インフィニティウォール》――」

『……《飛行/フライ》《魔法詠唱者の祝福/ブレスオブマジックキャスター》《無限障壁/インフィニティウォール》』

 

 そしてモモンガの詠唱に続き、ヘルメスも同様のバフを唱えた。

 

「……」

『……』

「……少しは協力しようと思わんのか」

『……手加減出来ないと最初に言った。俺の持つ魔法やスキル、アイテムを使用してでも抵抗する仕様になっている。』

 

 てっきり少しはやられやすい様に協力してくれると思っていたのだが、これでは本当にただのPVPだ。

 誰のために戦う羽目になっているか分かっているのだろうか。

 本当はナザリックに来るの嫌なんじゃないのか、と勘繰りたくもなる。

 

 以前カルネ村で、ヘルメスの戦闘を覗き見していた為、その戦闘スタイルは自らと同様、器用貧乏タイプの魔法詠唱者である事が判明している。

 器用貧乏というのは、数多くの魔法を取得する事を優先したタイプの事であり、汎用性に優れる反面、火力がイマイチなものとなる為、一発はそこまで怖くないというのが特徴だ。

 ただし、アイテム使用も可能というのはやや厄介だと言える。

 タブラ・スマラグディナも同様であったが、錬金術師はアイテム使用を前提とした戦闘を得意としており、戦術の幅が大きく広がるのだ。

 NPCと違い、プレイヤーであればアイテム所持枠はほぼ無限と言っていい為、勝負は長引くほどに不利、したがってアイテムを使わせる暇も与えぬ超短期決戦でケリをつけるしかないという事になる。

 そんなモモンガの思案が見透かしたのか、ヘルメスが口を開く。

 

『……勝手なお願いだが、戦闘が始まれば貴重な錬金術アイテムも平気で使おうとするだろう。早めに決着をつけてくれると助かる』

「本当に勝手だな……この露出狂は」

 

 使用するのは自分のくせに随分と無茶な注文をつけてくれる。

 それとも、自分なら出来るだろうと勝手な信頼を寄せているのだろうか。

 いずれにせよ、この世界において、貴重なアイテムの消費が勿体無いのは事実。

 前約束とはいえ、ヘルメスの財の消費はナザリックの財の消費ともいえる。

 

 モモンガは気を取り直し、再びバフの詠唱を続ける。

 

「《生命の精髄/ライフエッセンス》《上位全能力強化/グレーターフルポテンシャル》《自由/フリーダム》《虚偽情報・生命/フォールスデータライフ》《看破/シースルー》《超常直感/パラノーマルイントゥイション》《上位抵抗力強化/グレーターレジスタンス》《不屈/インドミタビリティ》《感知増幅/センサーブースト》《上位幸運/グレーターラック》《魔法増幅/マジックブースト》《竜の力/ドラゴニックパワー》《上位硬化/グレーターハードニング》《吸収/アブソーブション》《抵抗突破力上昇/ペネトレートアップ》《上位魔法盾/グレーターマジックシールド》《魔力の精髄/マナエッセンス》」

 

『《生命の精髄/ライフエッセンス》《上位全能力強化/グレーターフルポテンシャル》《自由/フリーダム》《虚偽情報・生命/フォールスデータライフ》《看破/シースルー》《超常直感/パラノーマルイントゥイション》《上位抵抗力強化/グレーターレジスタンス》《不屈/インドミタビリティ》《感知増幅/センサーブースト》《上位幸運/グレーターラック》《魔法増幅/マジックブースト》《竜の力/ドラゴニックパワー》《上位硬化/グレーターハードニング》《吸収/アブソーブション》《抵抗突破力上昇/ペネトレートアップ》《上位魔法盾/グレーターマジックシールド》《魔力の精髄/マナエッセンス》』

 

 そして、寸分たがわぬ詠唱をヘルメスも続ける。

 さすがに器用貧乏タイプなだけあって、強化魔法は概ね取得している様だ。

 

「では行くぞ。死ぬなよヘルメス」

 

 大量のバフを纏い、大気が歪む程の漆黒のオーラを纏いし死の支配者が両の手を広げる。

 触れるだけで命を散らせる死の体現者は、久方ぶりの本気の戦闘に高揚していた。

 禍々しい魔力に大気が震え、地下霊廟の壁という壁が軋む。

 

『……』

 

 対するは叡者の額冠に囚われし闇妖精。

 虚ろであった碧眼は鈍く光ると、鋭さを取り戻し、眼前の不死者を明確な『敵』とみなす。

 カンスト級に相応しいだけの魔力をその身に宿し、反撃の為の魔力を全開で循環させていく。

 

 びきん。

 ――という音と共に、薄暗い霊廟が青白い光に包まれる。

 モモンガを中心に展開するは無数の立体魔法陣。

 モモンガ自身、この世界で使うのは初めてであり、その美しさに感嘆の息を漏らす。

 発動せしは超位魔法。

 最大火力の一発は長いリキャストタイムと詠唱時間を必要とする大魔法だ。

 

 困惑したのはヘルメスである。

 超位魔法は通常、体力の消耗が進んだ終盤戦で使用するものであり、先に使用した方が負け、なんて標語が存在する位だ。

 いきなり定説を崩した戦法に出るモモンガにペースを乱されるのも当然であった。

 さらに、現在のヘルメスのユグドラシル装備は、指輪等の装飾品類のみである。

 あの忌々しい小娘に、神話級ローブを剥がされ、ほぼ全裸の薄布装備に着替えさせられた為だ。

 この装備では、超位魔法相手にどの程度のダメージを受けるのか判然としない。

 

『《上位転移/グレーター・テレポーテーション》』

 

 ヘルメスが転移魔法を唱えるも、それは失敗に終わる。

 モモンガが、超位魔法発動前に《次元封鎖/ディメンジョナル・ロック》を無詠唱化して発動していた為だ。

 

「逃がさんよ」

 

 ヘルメスが舌打ちするのを聞き、モモンガは狙いが上手くいったとばかりに嗤う。

 この狭い地下霊廟で転移が出来ないとあらば、脱出方法は《飛行/フライ》による自力脱出のみだが、もちろんそんな暇を与えるつもりはない。

 モモンガの手元には、ガラスで出来た砂時計(課金アイテム)

 それを握り締め、力を込めて砕くと、それは美しい光の粒となって霧散していった。

 アイテムが有する効果は「超位魔法発動の詠唱時間のキャンセル」。

 したがって――

 

「『超位魔法・失墜する天空/フォールン・ダウン》」

 

 詠唱とともに、天空から蒼白い光の柱が撃ち堕とされる。

 それは地下霊廟の天井を突き破り、ヘルメスに直撃した。

 

 

 

 

 

 

「さて、どんな感じだ?この世界においてダメージを受ける感覚というのは」

 

 モモンガは飛行によって滞空しながら、超位魔法の爆心地を眺めて呟く。

 失墜する天空の威力はすさまじく、霊廟は跡形もなく消し去り、頭上には闇夜の空が広がっている。

 足元にはクレーター状に抉れた大地があるのみで、表面の一部は高温の光に焼かれて硝子化していた。

 爆心地の土煙が霧散し、現れた闇妖精の姿は酷いものであり、薄いベール状の装備は所々焦げて破れ、露出している肌は火傷どころか一部炭化している。

 やりすぎたか、とモモンガが一瞬戸惑う程だ。

 

『……痛みを通り越して痛覚が麻痺している。表層意識の私なら発狂しているかもしれない』

 

 バフ盛りの超位魔法は、装備のハンデも手伝って、ヘルメスのHPを半分近く削っていた。

 間髪入れずに、モモンガは飛行によって距離を詰める。

 魔法詠唱者らしからぬ挙動だが、ポーションによる回復をさせない為には、暇を与えずゼロ距離での魔法の撃ち合いで一気に削り切る必要があるからだ。

 最初の一手で大きなHP差を作り、後は防御を捨てて近距離で魔法を撃ち合って倒しきる。

 これこそ、アインズ・ウール・ゴウンの諸葛孔明、ぷにっと萌え考案の「対器用貧乏型魔法詠唱者専用タイマン術」の極意その一だ。

 弱点は、初撃を外すと一気に此方がピンチに陥る事と、読み違えて火力特化魔法詠唱者に仕掛けると瞬殺される事だが、今回は地形の恩恵もあり、上手くいった。

 

『魔法最強三重化・環境(フィールド)魔法・大地の万槍/トリプレットマキシマイズマジック・アーススピアーズ》』

 

 ヘルメスが錬金術師専用魔法を詠唱――大地から幾つもの巨大な槍が突出し、接近したモモンガの胴体を貫く。

 当然ダメージを受けるが、気にせず魔法を行使する。

 

「《魔法最強三重化・現断/トリプレットマキシマイズマジック・リアリティスラッシュ》」

 

 身体を空間ごと割かれながら、礼とばかりにヘルメスも魔法を詠唱する。

 

『《魔法最強三重化・現断/トリプレットマキシマイズマジック・リアリティスラッシュ》」

 

 鈍い音が響きあう中、二人は互いの視線が交わる距離までに接近し、――そこから、ゼロ距離での魔法の応酬(我慢比べ)が始まった。

 ヘルメスはモモンガの弱点を探る様に炎系や神聖属性の高位魔法を織り交ぜながら。

 モモンガは最強化した現断を一択で使用し、MP消費量を気にせず、早期決着を狙いながら。

 

 何れも高位魔法ばかりであり、魔法が発動する度に大地が割れ、大気が歪み、爆炎が舞った。

 主の命を受け、戦場から距離を置いて戦いを見守るセバスはレベル100という高レベルNPCであったが、そのセバスを以てして、目の前の光景は天災――神話レベルの苛烈な戦場と表現される程のものであった。

 

 モモンガは、笑ってしまいたくなるほどのスピードでお互いのHPがガンガンと目減りしていく様子に興奮していた。

 自分は戦闘狂ではない筈なのだが、PVPハイとでも言おうか。

 

(痛覚無効があって本当によかった。悪いがこのままレッドゲージまで押し込ませてもらおう)

 

 ヘルメスも本来であれば回復魔法やポーション、錬金術アイテムを使いたいのであろうが、モモンガの猛攻がそれを許さない。

 それをさせないための戦術なのだから。

 気が遠くなる程の魔法の応酬の後、モモンガのHPが残り半分程度なのに対し、ヘルメスのHPが残り1割程度に差し掛かった頃であった。

 

「《魔法最強化・現断/マキシマイズマジック・リアリティスラッシュ》」

 

 モモンガの放った現断により、ヘルメスの胴体から大量の血が噴き出した。

 幾度目の第十位階最強魔法は、闇妖精の華奢な身体をがくりと傾かせ、大きな隙を作り出した。

 

(……終了だな。あっけなかったが、本気装備でも無いんじゃ無理も無い。後はアイテムを壊して――)

 

 両者の距離は近く、モモンガがヘルメスの頭に手を伸ばし、まさに叡者の額冠に触れようとしたその時であった。

 身体を折り、もはや跪く寸前と思われたヘルメスが顔を上げ、小さく呟く。

 

『……やはり弱点は炎か』

 

 もはや片目は潰れていたが、残った碧眼がモモンガを睨みつけていた。

 モモンガは僅かに動揺する。

 先程までの魔法の応酬で、ダメージを受けた際の挙動からモモンガの弱点属性を看破したのだろう。

 だが、もはや風前の灯のHPで何が出来るのか。

 

『《始源魔法(ワイルドマジック)・魔法上昇/オーバーマジック》――』

 

 聞きなれぬ魔法の詠唱を確かに聞き取る。

 

『――《魔法最強三重化・神炎/トリプレットマキシマイズマジック・ウリエル》』

 

 続いて詠唱された魔法は聞き覚えのあるユグドラシルの第十位階魔法だった。

 カルマ値に影響されるものの、誰でも使用可能となる炎系の高位魔法。

 苦手となる炎属性魔法であることに違いないが、今のHP差では大した脅威ではない――筈であったのだが。

 

 魔法が発動し、爆炎に包まれた瞬間、モモンガはこれまでの応酬の中で最大のダメージを負った事を確信する。

 

 

 

 

 

 

(……発動のタイミングでバフが切れるとは不運)

 

 もはやMPもHPも枯渇したヘルメスの深層意識は心中で愚痴を吐く。

 こんなにボロボロになりながらも、叡者の額冠の支配により、助けてくれようとする人物に対し、文字通り死ぬまで抵抗しなければならないのだから、マジックアイテムというのは本当に恐ろしい。

 

 ヘルメスが使用した強化魔法《魔法上昇/オーバーマジック》はユグドラシルには存在しないこの世界独自の魔法――『始源魔法』と呼ばれるものであった。

 皮肉にも、叡者の額冠を装備した事で、賢者の石の効果により得た未知の理というやつである。

 その効果は、膨大な魔力を消費する代わりに、本来なら使えないはずの上の位階魔法を無理矢理発動するというもので、第十位階にこの強化魔法を充てた場合、疑似的に十五位階分のダメージを乗せる事が出来るという、聞くだけなら凄まじい効果を発揮する魔法だ。

 使ってみた感想としては、悪すぎる燃費に対して、上乗せされるダメージが割に合わないという微妙なものであり、おかげでまだいくらか余裕のあった筈のMPが空っぽになってしまった程だ。

 使用する場面としては、自分では無く別の魔法詠唱者にバフとしてかけてあげるか、もしくは玉砕覚悟の火力勝負に出る場面くらいであろうが、後者の場合、今のようにすぐにガス欠になるのは確実であろう。

 

 もはや心身共に空っぽになったヘルメスは、モモンガを見上げる。

 それなりのダメージを与えたと思うが、健在のはずだ。

 案の定――というべきか、炎が立ち消えた先には不死者が片手を前に突き出し、威風堂々といった雰囲気を漂わせ、仁王立ちしていた。

 深層意識の中ではあったが、僅かに安堵する自分を自覚する。

 そして、不死者は引導を渡すかの様に魔法を詠唱した。

 

「《魔法三重抵抗難度強化・心臓掌握/トリプレットペネトレートマジック・グラスプハート》」

 

 モモンガは第九位階の即死魔法を3連続で放ったのだが、詠唱を聞き取ったヘルメスは困惑する。

 高レベルプレイヤーにとって即死対策は必須な為、装備等で耐性を得ているのは常識だ。

 現にヘルメスも完全耐性を持つ髑髏の指輪を装備しており、モモンガ程のプレイヤーであれば、その外装から即死が効かないことは容易に推察できる筈であるからだ。

 何故この終盤戦においてそんな意味の無い魔法を放つのか。

 コマンドを選択して使用するようなゲーム時代と異なり、思考するだけで魔法が使えるこの異世界で魔法の選択ミスとは考えにくい。

 魔法が発動するまでの一瞬の間にそんな疑問が頭をよぎるが、やがてすぐに魔法効果が発現する。

 

 初撃、心臓掌握――耐性により即死の完全無効化成功

 

 二撃、心臓掌握――耐性により即死の完全無効化成功

 

 三撃、心臓掌握――耐性により即死の無効化成功――追加効果の無効化に失敗

 

 ぐらり。

 ――と、ヘルメスの身体がよろける。

 心臓掌握の追加効果、抵抗に失敗した相手を『朦朧』状態とさせる効果が発動した。

 この効果こそが、心臓掌握が高位階に設定されている所以だ。

 

『……なるほど』

 

 抵抗難度強化による追加効果のみを狙った大博打。

 それを、ヘルメスのバフが切れた()()に差し込まれたのだ。

 戦闘開始前のバフ合戦。

 てっきりモモンガはムキになってあらゆる魔法を使ったのかと思っていたのだが、モモンガは狙ってやっていたのだ。

 狙いの一つは、ヘルメスが魔法抵抗値や幸運値を上昇させる強化魔法を所持しているかどうかの確認。

 そしてもう一つは、同じタイミングで使用する事で、()()()()()()()()()()、ヘルメスのバフが切れる瞬間を待っていたのだ。

 初手で詰まされたと思っていたが、初めから狙っていたのだとすれば、それはもはや勝敗は始まる前から決していた、というやつなのだろう。

 もちろん博打には変わりないのであろうが。

 

 この用意周到さが自分にもあれば、今こんな状態にはならずにいられたのではないだろうか――ヘルメスは朦朧とした意識の中でそんな事を考える。

 モモンガが眼前に迫るが、もはや立っている事も困難なヘルメスに出来る事は無い。

 

「ふむ。《上位道具破壊/グレーターブレイクアイテム》」

 

 今度こそ、モモンガがヘルメスの頭部に装備された叡者の額冠を破壊する。

 瞬間、ヘルメスの頭の中にあった霧が晴れるような感覚があった。

 満身創痍のためか、それとも叡者の額冠が破壊されたためか、ヘルメスはそこで意識が途切れそうになるのを感じる。

 そのまま地面に倒れ込みそうになるが、勝負を見届けていたセバスが瞬時に現れると、その身を受け止めた。

 すまんな、と言いたくもなったがもはや唇すら動かせそうにない。

 

「私の勝ちだ――これでお前は……私のモノだ」

 

 暗い眼窩の奥の赤い灯が揺らめいた様に見えたのは、勝利に目を細めたためか。

 

 あぁ。

 

 本当に。

 

 格好いいなぁ。

 

 我らが。

 

 非公認ラスボスは。

 

 

 

 

 セバスの腕の中で、ヘルメスは静かに意識を手放した。

 

 

 

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