【再建中】気まぐれビルダーのコメディ風、~剣神の記憶を添えて~   作:シイナ リオ

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兵士の子孫と城塞と……

 向かってみると確かに人だった。

 

 「ここか……ん? おーい!!」

 「く、来るな!! ……ここは危ない!! 早く逃げるんだ!! 早くしないと……死ぬ……ぞ!!」

 

 現れるがいこつ達。

だがピリンの正拳突きと俺の銅の剣によってあっさりと倒された。

こいつらは2段のブロックに乗って攻撃すれば一方的に攻撃できるから簡単だ。

 

 【ま、まさか……!!】【に、人間如きに……!!】

 という断末魔を上げ、がいこつは『ボロの布』を落として消えた。

 

 「おお……凄いじゃないか……。

魔物たちを……倒してくれたんだ……ね……。

状態のいい『ひのきのぼう』をひろってね。調子に乗って魔物に戦いを挑んだらこのザマさ。

キミはまぐれで勝てたかもしれないけど、やっぱり人間は魔物にはかなわないみたいだね。

お互い魔物に手を出すのはやめて、ひっそり生きて行こうじゃないか。

それじゃあさようなら。 これからの君の幸運を祈っているよ」

 「待ってくれ!! 俺はあんたを探しに来たんだ。 旅のとびらの先に人間があつまる町がある」

 「それで僕のことをわざわざ探しに来てくれたのかい?

……わかった、どうせ行く当てもないんだ、君たちに付いてくよ」

 「よろしくね、ケッパー。 私はピリンだよ」

 「よかった……俺はビルド、あんたは?」

 「僕の名はケッパーだ。 よろしく頼むよ」

 「ところで町作りの役に立つ物を知らないか?」

 「そうだな……あっちの方で城壁があるんだ、案内するよ」

 旅の途中、ケッパーにも装備を揃えた時、何かがあった場所に来る。

 

 「これは……古戦場か?」

 その時だった、地面から巨大な魔物が現れる。

 

 「サソリ!?」

 「うわ、【おおてつさそり】だ!!」

 とかあったけど、装備を揃えた3人でかかれば大した戦いでもなかった。

 

 「ふぅ、倒せた……なぁビルド、今の回転攻撃で思いついたんだが、回転斬りって剣技はどうだろうか?」

 「回転斬り?」

 「ああ、攻撃をしばらく溜めて……離す!!」

 その瞬間、先程のおおてつさそりのように回転して攻撃をする。

 

 「回転して周囲を破壊する……素材集めの役に立つ筈だよ!!」

 「これで……おお!! 凄い!! ザクザク採れる!!」

 古戦場に残る残骸は城壁の壁という素材。

これで壁を作れば相当良い物ができそうだ。

 

 「……って、みんな取ってたらすっかり夜になっちまったな」

 「ねぇビルド。 丁度直ぐ近くに家があるよ、あそこで休もうよ」

 着いてみると誰もいない……まぁ良いか、少し修復すれば休めるだろう。

 ん? メモがある、読んでみよう。

 

 「えっと『いわやまの、さきにある、じょうさいから、ぼくはどうにか、ここまでにげてきた。

あそこはやばい……あのじょうさいにはマモノがすんでいる。

 あのじょうさいはメルキドのにんげんのさいごのきぼうだとおもっていたのに……。

あそこにはなにがあってもちかづかないほうがいい。』かなり昔に書かれた物だな」

 ピリンは料理をしてくれている。

時々俺が見てないと、土やら青い油とかとんでもないものを入れた創作料理ができあがるから注意が必要だけど……。

 

 因みに今日の献立は途中で採れた『まめ』を茹でて『えだまめ』を作り、

『くすりの葉』と『モモガキの実』から『森のサラダ』。

そしてキメラから出た卵の目玉焼きも焼いた豪勢な食事になった。

 

 見かけた洞窟に鉱石を取りに行っていると再びメモを見つける。

 

 「またメモだ『なんとか、あの城塞から逃げ出すことができた……。

あんなところで暮らすよりも一人で野垂れ死んだ方がマシだ。

しかしもし、ここにオレの屍が無残に投げ出されていたら、墓を建てて埋葬してくれると嬉しい。

 俺の願いを聞いてくれれば、あの城塞から持ち出した宝をやろう』

これは……さっきのメモよりも読みやすい……文字が奪われてなかった人か……墓でも建ててやろう」

 「持っているのか?」

 「ああ、っていうかおおきづちから借りたんだ。

自分で作れるようになったら、新しく作ってあげるって約束でな」

 俺が建てた瞬間、男が現れた。

 

 「人が現れた!?」

 「……何処に?」「……どこにも居ないじゃないか……」

 ピリンとケッパーには見えていないのか?

 

 「……ん? ここは……? 俺は一体……おお! そうか!

お前が俺の屍を弔ってくれたのか。 ありがとう……約束通り、俺の宝をやろう。

お前が何者かは知らないが、旅の無事を祈ってるぞ……全ては精霊の導きのままに……」

 「消えた……」

 まるで霧のように……。

 

 「……もしかして君、幽霊がみえるのかい?」

 「でもルビス様の声が聞こえるビルドだから……無くはないかも……」

 ピリンは俺なら何でもありだと思ってないか?

 

 「しかしあれ、幽霊だったのか……さ、先に進もう」

 その後は『小麦』を見つけ、パンが食えると喜んだけど『料理用たき火』ではパンが焼けなくてがっかりしたり、

鉱石がほとんど無い外れの洞窟に入ってしまったりとなんだかんだあった。

 そして……

 

 「ここが城塞です」

 ケッパーの言葉通り、目の前には城塞が立っている。

随分と古く、ボロボロで穴だらけだ。

 

 「……あれ? 人がいる……」

 「ビルド、また? 見えないよ?」

 「うん、見えないね……どこにいるんだ?」

 「ほら、あそこにケッパーと同じ帽子被ってる。 話しかけてみるよ」

 「どこにも居ないじゃないか……おいおいビルド……もしかしてそれ、また幽霊なんじゃ……。

なぁビルド、俺はそこの洞窟で素材を集めてるから……」

 「私もケッパーに着いて行くよ」

 そんなわけでケッパーとピリンは洞窟へ、俺は幽霊の所へ向かう。

 

 『無念だ……無念だ……あまりにも無念だ……この無念さを伝えられないのがまた無念だ……』

 兵士は何やらつくりかけの物の上にいた。

 

 「何が無念なんだ?」

 『おぉ!? ひょっとして君には私の姿が見えるのかい!?

私はこの地をまもるべく、竜王軍と最後まで戦ったメルキドの兵士だったんだ。

町を守る石の守りを思いついた矢先に魔物にやられてね……それが無念で仕方ない』

 やはり幽霊だったらしい。

 

 「石の守り? 役立つかもしれない、教えて!!」

 『おお、君が受け継いでくれるのかい!? よかろう。

まずは『石垣』とトゲわなで私の足元にある石の守りを完成させてくれ』

 言われたのでその石の守りとやらを作っていると、ピリンとケッパーが洞窟から逃げている。

二人の後ろには10体は超えるブラウニーやおおきづちの大群だった。

 

 「う、うわぁあああビルド、助けてくれ!!」

 「群れに出くわしちゃったの!!」

 ブラウニーに追いかけられたケッパーとピリン。

流石に二人じゃ無理だ。

 

 『丁度いい、魔物をここまでおびき寄せるんだ』

 「ピリン、ケッパー、捕まれ!!」

 「ありがとう!!」「感謝する!!」

 【こんな壁、壊してやる!! 痛てて……】

 【こ、壊せないぞ、痛たた……】

 【も、もうだめだぁ……】

 次々とブラウニーがやられ、どうやらうまくいったようだ。

 

 『どうだい! 魔物が堅い壁に引っかかっているうちに、トゲわなでダメージを与えて倒すっていうしかけさ』

 「そういえば、そこの城って誰の城なんだ?」

 『この建物はお城というより、人々が魔物から身を守るシェルターだったんだ。

メルキドを破壊された人々は、最後の砦として何とかこの城壁を作り、中に閉じこもって魔物たちの攻撃から逃れようとしたんだ……。

だけど……やがてこのシェルターにも、とあるマモノが現れて……おっとすまない、ずいぶん陰気臭い話をしてしまったね』

 「(マモノ? さっきまで魔物って言ってたのに、マモノ?)設計図があればなぁ……」

 『それなら城に居るロロニア様に聞いてみてくれ』

 「ロロニア? ロロンドのおっさんみたいな名前だな……先祖か?」

 『ありがとう、死人の私に付き合ってくれて……嬉しかったよ……』

 スゥっと兵士の幽霊は姿を消していった。

 

 

 

 「これは……酷い」

 「どこもかしこも死体だらけじゃないか……!! ……ビルド、お前はロロニアとかいう幽霊に会うんだよな?」

 「私達は見えも聞こえないから、骨を埋葬してくるよ」

 「ああ、わかった。 頼んだ」

 ピリンとケッパーに周囲の死体の埋葬を頼み、ロロニアという幽霊を探す。

そんな時、床に散乱したものを見つける。

 

 

 「これは……本にメモ? あっちにも、こっちにも

 『アレフガルド歴程

 おお!我が故郷メルキド!私は滅びたと思っていたメルキドの奥地でシェルターとして作られた城塞を発見した。

どうやら私の留守中に人々は最後の力でこの大きな城壁を作り上げ、魔物たちの脅威から逃れるためにその中に閉じこもって生活をしていたようだ。

 しかし……閉鎖された城塞の中に暮らす人々はどこか様子がおかしい……私が話しかけても目は虚ろで、持っていた食料を奪われそうになってしまった。

 これも魔物の恐怖の中、閉鎖された空間に長く居続けたせいなのだろうか。

 そんな恐怖にとらわれた人々が暮らすシェルターの中で、メルキドの守り神であるゴーレムがどこか悲しげに座っている姿が印象的だった。

 メルキドは愛すべき我が故郷……。

しかし、故郷の人々が住む場所だからとはいえ、ここに長居すると良いことはなさそうだ。

よからぬことが起きる前に私は次なる地へと歩みを進める事にする。

メルキドの冒険家ガンダル』

 ガンダル……ん? ゴーレムは一体どこに行ったんだ?

 それに、何でこの本がこんな所に落ちてるんだ?

 

 

 

 『がんだるとかいうぼうけんしゃから、かいていたほんをとりあげてやった、

あいつがかくもじはおれたちではよめなかったが、

あのおとこ…おれたちのわるぐちをかいていたにきまっている!

こんなことならあのおとこ。にがすんじゃなかったな……』

 なるほど、この人物が本を奪ったからガンダルの本がここにあったのか。

 しかし、これは……読めもしない文字で、疑心暗鬼になってるのか?

 

 他にも何枚かメモを見つけたけど、人……と言うより幽霊も見つけたので、後で読む事にしよう。

 

 「なんともむなしい……ん? ほう……そなた、ワシのことが見えるのか。

そなたは普通の人間とは少し違うようだな。

吾輩はかつてのメルキドの町長ロロニア。 ぞくにいう亡霊というやつだ……わーっはっはっは!!」

 「すげぇ……ロロンドのおっさんそっくり……」

 「ロロンド?」

 「あんたの子孫じゃないのか? 一族が代々受け継いでるっていうメルキド録って本持ってたぞ」

 「おお!吾輩の血筋はまだ続いておったか!! そしてそなたがメルキド録に書かれていたビルダーだと申すか。

してビルダーよ、この滅びた城塞に何の用だ? ここは人間が自らで自らを滅ぼした嘆きと悲しみがあるだけだ」

 「兵士の幽霊があんたに石の守りの設計図を持ってるって言ってた」

 「……そなた、何故に町を作る? そなたは何故に物を作るのだ?」

 「それは……」

 「ビルド、少し吾輩に付き合ってくれ。 そなたに見せたいものがある。

この城壁の屋上で待っておる。 そなたの力なら昇ってこれるであろう?」

 

 

 

 

 

 「ふぅ、着いた……」

 「よくぞここまで来た……若きビルダーよ。

この屋上からの景色をそなたに見せたかったのだ。

見るがいい、この空を。 どこまでも続く暗き雲に覆われた世界を……」

 「ああ」

 「かつてこの世界は素晴らしく美しかった。

人々は美しい大地に美しい「町を作り生きてきた、。

しかし……今やその全ては破壊され、人々は滅びを待つ無力な存在になってしまった、

ビルドよ、そなたがビルダーであるなら、空の闇を晴らし、美しい世界を復活させてくれ」

 「……使命、か……」

 「使命などとは言わん、ただ困っている誰かを少しずつ助けていけばいい。

お前はただ、それを積み上げればよい。 そう……そなたが積み上げるブロックのように……」

 「ああ、そうだな。 上手いこというな、あんた」

 「吾輩も我ながらうまいことを言った気になってしまったよ。 さぁビルド、この宝箱にお前の求める設計図がある。

 さらばだ若きビルダーよ。 そなたが作る新しい世界の誕生を待っておる」

 呪いで閉じられていた宝箱は光を放ち、本来の宝箱の姿へと姿を変えた。

 中には設計図が入っている。

 

 「ビルド、全部埋めてきたぜ」

 「ああ、ありがとう。 じゃあ帰ろうか」

 そんな時……再びドラゴンが現れる。

 

 ……だが、武器も新調し、新たな技、ロロンドのおっさんよりも戦いの上手いケッパー、

そしてトドメはピリンによる正拳突きによってドラゴンはいとも簡単に倒された。

 

 ……そして何故か落としたのは『暖炉』だった。 何故で!?

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