「賊?」
「うん。ここからかなり離れてるけど、涼州の領地であることには変わりないの」
「はー。要するにウチ等が怖いからなるべく離れた場所にある村で盗み働いてるっちゅうことか」
軍議にてそんな話が出てきた。
この涼州を治める者にとって賊退治は必須。
「で、誰が行くのか、って話だけど」
「その賊っちゅうのは規模はどれくらいなんや?」
「いつも村に来るのは三人って話ね。裏にどれくらいいるのかは知らないけど」
「三人? 村の連中だけでどうにかならないのか?」
賊討伐が出来る、と内心喜んでいた一人がその規模を聞いて落胆する。
三人程度では慰めにもならない。
大体領地の端でコソコソと盗む連中のバックに大規模な賊が潜んでいるというのは考えにくかった。
「どうにか出来ないからわざわざここまで連絡が来たんでしょ。で、華雄? アンタが行ってくれるの?」
「いやいい。その規模なら距離を考えても足の速い霞が適任だろう」
「………アンタ、賊討伐の規模があんまりにも小さいからってウチに振ったやろ」
少し前だが賊討伐によって名を馳せた長安の何某というのが居たな、と思い出すのだがすぐに忘れる。
顔も知らない人物の活躍話ほど興味が無いモノは無い。
「ま、確かにその規模なら軍を動かす必要も無いし、ウチの足なら日帰りできるか。小規模とは言え月のお膝元で狼藉働いてる奴を見過ごす訳にもいかへんからな」
「ならこの件は霞に任せるって事で………」
「─────待って」
村への派遣が決まりかけた軍議に、静かな声が渡る。
話し合っていた三人が視線をやれば、のんびりとした表情の少女が珍しく起きていた。
「どうしたのです、恋殿?」
「………その討伐、恋が行っていい?」
そんな言葉に一同呆気に取られる。
無論必要とあれば彼女だって出撃するが、自ら志願して、というのは非常に珍しい。
というより過去にあっただろうか。
しかもこの規模の賊に対してである。
「何だ? もしやこの賊はそこまでの強敵なのか?」
一度は興味を無くした華雄と呼ばれた女性が改めて興味を示す。
規模は三人だが、目の前のいる少女が志願する様な手練れの賊であるというのであれば話は別である。
「どうなん、詠?」
「そんな情報は一つも無い。少なくとも恋が出張らないと行けない様な相手ではないハズよ」
「あの、恋さん。………よければ志願された理由を伺ってもよろしいですか?」
「………………」
どこか遠くを見る様な視線を宙にさ迷わせた。
それは言いたくない、というよりはどう言えばいいかを迷っている様にも見える。
「最近恋殿の機嫌がいいのと、何か関係があるのです?」
「………恋、機嫌がいいように、見えた?」
「そりゃあな。付き合い短い奴なら分からへんやったろうけど、なんちゅうか、こう雰囲気がワクワクしてるっちゅうか………」
「………それで? 結局どうしたの?」
「─────灯火がこっちに戻って来るって」
その場にいた陳宮と呂布以外の全員が、頭に疑問符を付けた事は無理の無い話だった。
■
「じゃーねー」
街の中へ駆けていく子供を見送りながら、この長安に来て収集した情報を精査する。
始めはこの長安に仕官するつもりで来たのだが、食事処のとある老人に声をかけられたのが切っ掛けだ。
曰く、徐晃将軍と同じ、と。
徐晃将軍と文官がこの店によく食事に来ていたらしく、その最初期から知っていたとのこと。
その中で徐晃将軍の話が耳に入ってきた内容と、この店で三人が話していた内容が似ていたので声をかけたとか。
詳しく話を聞いて、仕官する前に徐晃将軍とその文官についての情報収集をする事になった。
その結果。
「ふむ。仕官は見送る、という事でいいですかな」
「ええ。『聖人』と呼ばれた文官の部下の方と接触出来たのが幸いでした。内情も聞けましたし、ここで行われた政策の事もいくつか聞けたのは大きいです」
宿にて趙雲、戯志才、程立の三人が結論を出した。
当初の予定では都に仕官し、自分達の力で変えていこう、とも考えていた。
その際、最近になってちらほらと良い噂を耳にする長安に、ということでここまでやってきたのだ。
「ふぅむ、しかしその『聖人』とやらに一度会ってみたくはある」
「? 星が、ですか? 確かその『聖人』は文官、という話でしたが」
「うむ。聞けばその『聖人』、武にも通じているらしい。過去都に現れた賊を一瞬で斬り伏せたそうだ」
「………文官なのに、ですかー?」
「無論助けられた側の誇張もあるやもしれん。が、その者が言うには腰の得物に手をかけたかと思えば風切り音がしただけで相手が倒れたと言うではないか。武人として気になっても仕方あるまい?」
「けど、その人はもうこの長安には居ないんですよねー?」
「だから惜しいと言っている。聞けば昨日ここを発ったと言う。あと一日早ければ─────」
「途中寄った洛陽で美味い酒が手に入ったと言って酔いつぶれたのはどこの誰でしたか」
「………………」
「『流石都というだけはあるな♪』とか言って明日の分と称して購入したお酒まで飲んでましたねー」
「………………」
暗に一日遅れたのはお前の所為だぞ、という二人の言葉が突き刺さる。
明後日の方向に視線を逸らし我関せずの姿勢を貫く趙雲。
それをジト目で見ながら今後の議題に入る。
「私も風も、そして星も仕官するつもりはない。ということで明日にでもここを発つ訳ですが、次はどちらへ向かいましょうか」
「因みに噂の『聖人』と徐晃将軍は涼州方面の街道へ向かったと言ってましたよー」
「涼州、か。私は構わないが二人はどうなのだ?」
「私も問題ありません。元々特定の場所を目指しての旅ではありませんし」
「風も同じですねー。他に気になる所もあることにはありますが、当面は涼州へ向かう、という事でいいのでは?」
「では決まりだな。明日の朝には出立しよう」
■
『しかしよかったのか、香風? 言っちゃなんだが涼州は田舎だぞ?』
『うん。お兄ちゃんがいた所を見て見たかったから』
そんな会話をしたのが数日前。
そして現在。
「………」
「………ぽけー」
「………………」
「………………ぽけー」
大雨による足止めを余儀なくされていた。
多少の雨なら構わず進んでいただろうが、こうなってしまっては進むのは危険。
現代日本の様に塗装された道でもなければ街灯がある訳でもない。
ましてや賊がいる情勢である。
いくら二人が強いからとは言え、わざわざ危険を冒してまで進む必要もなかった。
もっとも、そこら辺の賊が香風相手にどうこう出来る訳がないのだが。
「ねえお兄ちゃん」
「うん?」
「街まで、あとどのくらいで着く?」
「………今日みたいな足止めがなければあと一日もあれば着くよ」
胡坐をかいた上に香風を乗せ、二人して空を眺めていた。
昨日の夕暮れから既に雲行きが怪しく、一雨来ると悟った灯火は香風と共に道中の村に入った。
いる間だけ用心棒を請け負うという形で、『この村で一番豪華な家』に雨宿りさせて貰っている。
因みに長安にいたころから二人は既に同棲していた為、今更家一つに二人が避難する事に対して何か思うところなどなかった。
「けど」
「うん?」
「この雨だと、賊がやってきそう」
「………だな。狼藉を働いても軍がやってくる確率は限りなく低いし、自分達はこの雨に乗じて逃げ切れる」
無論この家は空き家ではない。
ここの家主は別の家に避難して貰っていた。
「………お兄ちゃんの言う通りになる?」
「村長に聞く限りだとここ最近連続して襲われているって事だったし、まあ間違いなく。さらに言えばこの家に来る事は間違いない」
「でも明かりをつけてたら、避けそうな気もする」
「コソ泥だったらな。けど相手はもう何度もこの村から搾取していっている。どこに何があるかなんて把握しているだろうし、何よりこの村に自分達に対抗できるほどの人はいないということも、な」
だからこそ、と灯火は続ける。
「もしこの悪天候の中で盗みを働くのであれば、“確実に当たりがある家”を目指す事は明確だ。いくら賊にとって恵みの雨とはいえ、相手も人間。こんな雨の中で大荷物を持って帰るなんて手間以外の何物でもないし、かさばる食糧なんて持って帰ったって雨に濡れていずれ腐る」
「だからもし今日、盗みがあるとすればそれは食糧を狙った盗みじゃなく、金品となりそうなモノを狙ってくる、ということ、だね」
「その通り。よくできました」
「………ムフー」
頭をなでなでしながらしかし耳は外へと傾ける。
万が一他の家に盗みが入った時は、この家に誘導するように伝えている。
実際各家にある、賊が欲しがりそうなものは最低限を残しこの家に集めていた。
賊討伐で名をあげた香風とその後処理含めた事務作業を行ってきた灯火。
賊が何を求め、どのように行動するのか、というのは簡単に推測できた。
そもそもこの世界の賊は灯火が持っている前世での所謂「強盗」とは考慮のレベルが違う。
教養が行き届いた現代での盗みと教養が行き届いていない貧しい国での盗み。
どちらがより狡猾に盗みを行えるか、と問われれば考える必要もない。
「………お兄ちゃん」
「ん」
香風が僅かな違和感を感じ取り、灯火も応じる。
思った事は一つ。
(………こんな雑な考察でも引っかかるんだよなあ)
「へっへっへ………女一人と男一人か。おい、動くんじゃねぇぞ?」
相手はこの村に何度も盗みを働いている相手。
対して二人は昨日来た旅人。賊からすれば見覚えの無い相手で、警戒して然るべき。
が、その片方が小さな女の子、となればどうだろうか。
さらに男の方も屈強な見た目ではなく、所謂優男の部類であったなら?
「へっ!こんなにため込んでやがる。オイ!入ってこい!出来る限りもって帰るぞ!」
更に入口から二人の男が入ってきた。
合計三人。さも賊に怯えた様に灯火が尋ねた。
「………全員で三人、ですか?」
「そうだが、それがどうした?」
こういう所で教養の差が出てくる。わざわざ相手に襲撃人数をばらす賊などいない。
思わずため息が出てしまう。
「………あんたら、ちょっと慢心が過ぎるぞ」
「あ?何を言っ─────……ぐへぇ!?」
鈍い音を立てて一人が床へ倒れた。
驚いた二人が見ればただの女子供と思っていた相手が殴り落としている。
「ひとりめ」
呟くと同時に次のターゲットを確認し、軽い足取りで床を蹴る。
反応も出来ないまま無防備な姿を晒しているところへ、二人目の腹を肘鉄で打ち抜いた。
「ふたりめ」
「テメ………がはっ!?」
「さんにんめ」
正に瞬殺とはこの事を言うのだろう。
リーダー格の男が持っていた剣を振り上げたとき、既に香風は男の懐に入り込み容赦なく鉄槌を下していた。
「グッジョブ」
「………?ぐっじょぶ?」
「頑張った、という意味だよ。お疲れ様、香風。後は適当に縄で縛って放置だ」
「うん。─────疲れた」
気絶した三人を柱に括り付け部屋の隅に放置する。
加減しているとはいえ香風の攻撃をもろに食らったのだ。
しばらくは目覚めないだろう。
そうして雨が止んだあと、村に賊が侵入した事、その賊を討伐した事を村長に知らせた。
どうやら村長は既に被害が出ている事を上に伝えているらしい。
「涼州は確か、董卓………殿だったか」
「はい。あなた方がこの村へ来られる前に遣いを出したので、もしかすると今此方に向かって来ているかもしれません」
北東の幽州・公孫瓚、北の冀州・袁紹、都のすぐ東の苑州・曹操、南の荊州・袁術、そして西の涼州・董卓。
噂もさることながら、灯火は都の文官でもあった為、書簡でも恋姫達の名前は何度か見ていた。
都に出てくるまで一緒に過ごしていたとある少女を思い出し、そしてこの名前を見てこの世界は本当に恋姫なんだなあと実感したものである。
流石に直接見る事が叶うほどの地位では無かったので、実際目にした事は無い。
「んー………」
「どうしたの、お兄ちゃん?」
「いや、何でもない」
この賊の件が董卓に伝わっているなら、もしかしたら彼女が来るかもしれない、と一瞬考えもしたが。
よくよく考えればあの天下の飛将軍がたった三人の賊の為にやってくるわけない。
「それじゃ俺達はこれで」
「はい、ありがとうございました。しかし………本当に良かったのですか?」
「ええ。泊めていただいた駄賃ということで。気にしないでください。あの賊は来るだろう遣いの人に引き渡せば大丈夫です」
「分かりました。重ね重ねありがとうございました」
◆
「お兄ちゃん、飛将軍と知り合いなの?」
少し驚いた顔で香風が尋ねてきた。
天下に名を轟かせる飛将軍こと呂奉先。
「知り合いというか、気が付いた時には横にいたというか………」
対する灯火の回答である。
灯火からしてみれば自我(すなわち自身の前世の記憶)を持ち始めた時、既に赤毛の女の子がいた。
最初は幼馴染か何かかとも思ったがよくよく顔を見てみると呂布であった。
『………なんで?』
『………?』
自我を意識する前の俺は一体何をしたのだろうかと本気で悩んだのだが、そこは現代社会で社蓄として流される様に生きていた人間。
まあ強いし可愛いし別にいいかと思い、周囲の村人達に流されるまま幼少期を過ごしたものである。
因みに灯火が役人になろうとした決意した理由は給金なのだが、その切っ掛けが彼女の食費であるということは伝えていない。
あと彼女の食事するときの顔が可愛いので自炊スキル向上を目指した結果、料亭開けるレベルまでいく切っ掛けにもなってたりする。
彼女よりも少しだけ年齢が上だった灯火はお金稼ぎの為に都へ役人に。
最初のころは給金も少なく、工面して彼女の食費として稼いでいたのだが。
『軍に入った』
という簡潔極まりない手紙によって送らなくなった。
自分で稼げるようになったから大丈夫、という意味である。
それに伴い涼州に里帰りした時は彼女の家に泊まる事になる。
武官を集める為に開かれた武芸大会の商品である食糧に目が眩んで参加した結果、軽く優勝してしまい、食糧を貰ったと同時に武官にスカウトされたという話を聞いた時は、流石の灯火も何も言えず乾いた笑いしか出なかった。
『流石、天下の呂布。軽く優勝とかマジパない』
『………?まじぱない』
ちなみに工面していたお金がほとんどそのままボランティア活動へ行ってしまうので、彼の巷の『聖人』は実は呂布のおかげだったりする。
ついでにもう一つ言っておくと幼少期に呂布が灯火の横にいたのは、お腹が減った呂布に自分のご飯を全部上げた事による餌付けが原因だったりする。
呂布さん、それでいいんですか。
思い出補正がかかって今でも仲良く、というか灯火の自炊スキルの所為で余計に餌付けされてたりする。
思い出補正って大事。
たまに涼州に帰ってくる時は事前に手紙を送る為、運が悪かった涼州の一部の人は赤毛の女の子が男の腕を組み、同じ家に入っていくという光景を目にすることになる。
貴重な砂糖が人の口から生産されるという珍事件勃発である。
「でもそれならお兄ちゃんが強いのも納得できる」
「いや、強くはないだろ?実際香風なんかこんな大斧を振り回している訳だし」
「シャンは体が小さいから身を守る為にも大きな武器を使う必要があったから」
長安にいる時に香風は灯火と共に鍛錬をしていた。
力は氣を張り巡らした香風に遠く及ばない。
だが………速いのだ。
武器を振るう速度が凄まじく速い。
少なくとも過去香風が対峙してきた誰よりも速かった。
「………まあ、あの頃はチートあるんじゃねぇのとか思ってひたすら体動かしまくったり、恋………呂布と戦ったりしてたから」
「………ちーと?」
「気にするな」
最初の方は呂布にも勝利を納めていた。彼女もまた人の子だったという訳だ。
調子に乗って呂布相手に武術特訓指導してたよ、この転生者。
だがしばらくしてくると天賦の才なのか力負けし始めるようになり、力じゃ勝てないと悟った灯火が日本の侍みたく速さで対抗する。
が、それも吸収した呂布によって最後には完全敗北を喫し、『やっぱり呂布には勝てなかったよ』とチートなんてなかったと諦める。
ナチュラルに転生者の心を折っていく、流石天下の呂布。
因みに前世と比べたら明らかに身体能力は上なのだが比べる相手が悪かったね。
あと幼少期からそんな灯火と鍛錬をしていた呂布が、原作と同じ程度の武力で収まる筈がない。
おめでとう。力任せに高速で武器を振るうだけだった自然災害な呂布から、洗練された技も身に着けた呂布へと進化したよ。
そのうち多重次元屈折現象とか引き起こせるんじゃないですかね。
◆
「見えてきた」
賊討伐した村を出発してから数刻。
途中何度か賊やら熊やらが出てきたので都度退治し、休憩を挟みながら歩いてみると前方に街が見えてきた。
「香風、起きろー」
「ふみゅ………おいしい………」
抱きかかえた香風を起こそうとするも寝言を発するだけで起きそうになかった。
背中には彼女の武器である大斧を括りつけて歩いている。
「………これだけ大きい武器を振り回してたら疲労も溜まるか」
というより香風の場合、この武器を持つために氣を使っているという。
ということはこれを持ち運んで移動するということはその間は常に氣を使い続けているという事になる。
「まあ、着いてからでいいか」
背中にずっしりと来る斧を背負いながら街の城門へと近づいていく。
流石に都ほどの規模ではないが、この涼州最大の街。
防壁もしっかりしているし見張りもちゃんと立っていた。
「………」
近づくにつれて城門が大きくなっていく。
同時にその傍にいる見張りらしき人の輪郭もはっきりしてくるのだが………
「………別に外に出る必要はないだろうに」
それが見覚えのあるシルエットだった為思わず苦笑い。
相手もこちらを視認できたのか駆け足でやってきた。
「うにゅ………?」
「おはよう、香風。ほら、もう着くぞ」
「んー………おはよー………?」
視線に釣られ、香風もそちらへ顔を向けるともうすぐそこに門は迫っていた。
「眠たいのは分かるが少し起きてくれ」
「………わかったー」
香風を地面に下ろし、此方へやってくる赤毛の女の子を見た。
「よっ」
「………よ」
右手を軽く上げ一言の挨拶をすると、やってきた女の子も真似する形で手を上げた。
ほんわりと笑う女の子が、灯火の隣に立つ香風へと目を向ける。
「………」
「………」
両者、何も語らず。
何か会話が始まるものかと思っていた灯火は内心ズッコケである。
「あー………香風。此方がさっき話してた呂奉先だ。それで恋、此方が手紙で伝えた徐公明」
「………恋は、恋。………よろしく」
「………シャンは、シャンだよ? よろしく」
「………………」
二人の初会話を聞いて、息を吐いた灯火は静かに瞼を閉じた。
(………真名ってなんだっけ)
なおこの当人も真名について執着していない。(現代人だからね)
どこか何となく似た者同士三人がそろった瞬間であった。
香風も可愛いけど恋も可愛いよね。
つづけ。