機械いじりとドラムと恋愛   作:JOKER1011

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第7話

そこから大変だったっス‥

 

イヴ「めーん!」バシッ!

 

麻弥「痛っ!」

 

イヴ「‥‥」サッサッサッ!

 

麻弥「最後がお茶でよかったっス。でも‥そろそろ‥」

 

あ、足が‥

 

な、なんとか‥全部終わったっス‥

 

剣道とか絶対大和撫子関係ない!文句の一つでも言おうと思い、イヴの方を見る。しかし

 

イヴ「これで麻弥さんも立派なヤマトナデシコです!」

 

悪意の無いニコニコした顔で言われては、何も言えないっス!ずるいっス!

 

そして花咲川の門の近くで見知った顔を見つける。

 

あ!拓弥さんっス!

 

麻弥「拓y‥」

 

里佳「たっくやー!」

 

麻弥「え‥」

 

ジブンの横を自分なんかじゃ勝てっこない程の美少女が通り過ぎて行ったっす‥

 

見るとその人は拓弥さんの腕に自分の腕を絡ませてるし、拓弥さんも照れてるっス‥

 

ハハっ‥そりゃそうっスよね‥ジブンなんて‥

 

イヴ「マヤさーん!どうしたんで‥あ!」

 

イヴも見てしまった。麻弥が大好きな拓弥に花女の制服を着た子がくっついているのを。

 

イヴ「ま、まあ見間違いですよ!」

 

麻弥「だ、大丈夫です‥ハハっ‥それじゃあ‥今日はおとなしく帰ります‥」

 

帰り道が遠く感じるっス‥

 

やっぱりジブンなんかに恋愛なんて無理だったんスよ‥

 

よし!もう拓弥さんの事は忘れ‥

 

麻弥「‥‥‥」

 

「‥‥‥‥‥」ポロっ

 

麻弥「あれ?なんで涙が‥フヘヘ、忘れたいのに‥どうして‥」ポロポロ

 

麻弥「ふ、ふぇーん!」

 

なんで‥なんで‥ひどいっス‥!

 

失恋ってこんな感じなんすね‥あんまりっス‥

 

拓弥「あれ?大和さん?どうしたの?」

 

麻弥が顔を上げるとそこには拓弥がいた。

 

麻弥「た、拓弥さんこそ‥」

 

拓弥「うわっ!どうしたの!泣いてんじゃん!」

 

麻弥「心配しないでください‥それより‥あの‥彼女さんは‥?」

 

拓弥「へ?彼女?そんなのいないよ?」

 

拓弥はきょとんとした顔で聞き返す。

 

この人は何を言ってるんスか?

 

麻弥「さっき仲良く腕組んでた人の事っス!」

 

拓弥「腕‥あ!里佳か!」

 

拓弥「彼女じゃないよ?あれ姉。」

 

あ、姉?

 

拓弥「俺二卵性双生児でさ?それに名前で呼べって小さい頃から言われてて、それ以来名前呼びなんだよね。」

 

麻弥「じゃあ‥あの人は‥彼女さんじゃないんスね?」

 

拓弥「うん。」

 

よ、良かったっス‥あ、安心したらまた涙が‥

 

拓弥「うわっ!また泣いた!ほら!これ使って!」

 

またタオル渡されちゃったっス。

 

拓弥「泣きやんだようだね。良かった良かった。それじゃあ、それにまた返してくれたらいいから。」

 

あ!行っちゃうっス!

 

麻弥「あの!」

 

拓弥「どうしたの?」

 

い、言うっス!

 

麻弥「ジブンとデートして欲しいっス!」

 

 


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