Gundam Wars Online   作:魚盛丼

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小説内で説明できる機会があるかわからないのでここに書かせていただきますが、前提としてこのゲームの世界は各シリーズが混ざったオリジナルの世界としています。
ジャブローなどの施設は同じものとして描写していきますが、位置や周りの環境が違う場合があります。


Mission 2

自分達の乗機を受け取る為、俺達は早速この町の支部へと向かった。

道を歩きながら改めて今自分のいる町の様子を眺めていく。

 

この町、アーセルは連邦と他勢力が接する前線の近くに位置する周囲を山間部に囲まれた小さな町だ。

ここから少し離れた場所には連邦の基地もあり時々敵が進行してきては戦闘が発生している、という設定になっている。

また、ここは基地までの補給ルートに入っており、機体を整備する工場なんかも存在しているらしい。

その為かこうして少し歩いているだけでも町には軍関係の施設が所々に見え、そして道で擦れ違う人の中にも連邦の物であろう制服を着た人が多く見受けられる。

車道にも戦車が通るなど、普段では絶対に見かけない光景だというのにそれを不自然だと感じさせない雰囲気がこの町には満ちていた。

 

そんな町が生み出している空気を肌で感じながら道を進んでいくと、俺たちを先導していたボルトがある建物の前で足を止めた。

 

「あっ、ここみたいだよ」

「………ホントにここか?俺にはここにMSがあるとは思えんのだが」

「いやここだって。ほら、端末の地図だってここを指してるし」

 

ボルトが足を止めたのは町の外周部に当たる区画に建てられた、何の変哲もない二階建ての小さなビルだ。

高さで言えば恐らく10mがあるかないか位しかないであろうそのビルに15mをゆうに超えるMSが入る訳は無い。

そもそもそれらしい搬入口も駐車場でさえ見当たらないのだ。

だがボルトの言うように、確かに地図はここを指し示している。

 

「一応入ってみようよ。地図にある以上、ここがノーラインの関係施設なのは間違いないんだし」

「そうだな、他に行く当ても無い。リードだって同じだろ?」

 

ここで少し考えたが俺には特に反論は無い。

まあ、バルクの言う通りでここ以外で行く場所なんてさっぱりな俺には入る以外の選択肢が無いのは確かだな。

特に拒否する理由も無いのも同様だ。

 

「………だな。一度入ってみるか、ってあれ?ボルトは?」

「先に中に入ってもらったよ。お前一旦黙り込んだりすると長くなる癖あるし」

「うお、そりゃ悪いな」

 

俺が返事と共に顔を上げ二人の方を見ると、さっきまで一緒に居た筈のボルトの姿が消えていた。

どうやら俺が考え込んでいる間に、先にビル内部へと進んで行ってしまっていたようだ。

……うーん、この癖も気を付けないといかんな。

普段ならまだ問題ないが、このゲームだと戦闘中とかに注意散漫なのは致命的な事につながりかねんし。

 

「ほら、俺達も行くぞ」

「あっああ、そうだな」

 

俺を急かしながらビル内へと進んでいくバルクの後を追いかけ、俺もビルの入り口をくぐって行った。

ここで時間を喰ってボルトをこれ以上待たせるのも悪い。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「あ、やっと来た。オーイ二人とも!!」

 

バルクに続く形で俺もビル内へと入る。

俺達が中に入ってまず見たのは古いコンクリートむき出しの内装、そして受付らしきカウンターからこちらに呼びかけているボルトの姿であった。

ボルトの前にはカウンター越しに職員らしき男性が座っている。

掛けられた声に反応にして俺達二人もボルトへと駆け寄った。

 

「悪い、待たせたか?」

 

ボルトに近づきながらきちんと謝罪を入れる。

カウンターの男性が俺達の接近に気付くなり「いらっしゃいませ」と会釈してくる。

 

「別にそれほどじゃないけどさ、戦闘中とかでそんなにボーっとしてるとすぐに落とされるよ?」

「わかってる、気を付けるよ。で、今は何やってんの?」

「ん?ああこれ」

 

俺の視線の先にはカウンターの男性側から伸びるコードに繋がれた端末があった。

ボルトの目の前に置かれているのを見るに、恐らくボルトの物だろう。

カウンターの向こうはちゃんとは見えないがどうやら設置されているPCのようなものにつながれており、先程の男性がそれでなにか作業を行っている。

 

「ここでノーラインに登録して、端末にも登録を入れるんだって。話だと身分証と同じようになるらしいよ。それとMSはここの地下にあって、そこで受け渡されるんだって」

「ふーん、そうか」

 

ボルトの説明に余り興味なさそうな返事を返すバルク。

一見落ち着いては見えるが、先程からカウンターに置かれた手の仕草からそわそわとした落ち着かない様子が見てとれた。

既に意識が完全にMSにいってしまっているらしい。

そんな中、カウンターの男性がずっとPCの画面に向いていた顔を上げた。

 

「-----お待たせ致しました。これで登録作業は完了となりました。なのでこちらの端末もお返しさせていただきます」

「どうも。ほら二人とも」

「うん、次は俺達二人のノーラインへの登録を頼む」

「登録ですね。では端末をお預かりします」

 

男性に自分達の端末を渡す。

俺達の登録待っている間、ボルトが何かに気付いたように登録作業中の男性に声をかけた。

 

「あ、あとこの三人でチームを組みたいんですが、それってここで出来ますか?」

「問題ありません。チーム登録を行う場合、また端末お預かりしますが」

「わかりました。チーム名は『フリーラン』で」

「この三名でチーム名はフリーラン、ですね。お待ちください」

 

こうして俺達『フリーラン』はチーム登録も全て済ませ終わると、男性の案内でここの真下にある地下の格納庫へ向かう為のエレベーターに乗り込んだ。

降りていくエレベーターの中、少しずつ緊張感が高まっていく。

 

----さあ、いよいよだな。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

エレベーターが下りた先、そこで俺達を出迎えたのは想像以上の広さを持った格納庫とその両サイドの並んでいるMS達の姿だった。

ここに揃えられているのはみな初期に選択できる機体ばかりだが、勢力どころか登場作品も違う大きなMS達が同じ場所に並んでいるのは、初心者な俺でもなんだか不思議な気分でなってしまう。

一緒にいる二人も目の前に広がる光景に言葉も出ないようだ。

 

ただ二人は俺とは少し違う印象を受けたようで、片方は興奮のし過ぎで手が痙攣しており、もう片方は並ぶMSを何やら怪しい眼つきでじっと見つめている。

その二人の姿は、はっきり言って不審者のソレだった。

 

「ではこちらへ。各自の機体までご案内します」

 

案内してきた職員の先導の元、俺達三人は格納庫の中を進んでいく。

町中とは違い、格納庫の中は広さの割に人の姿はあまり見られない。

また中にいる数少ない人影も皆職員につれられている所を見るに、俺達と同じプレイヤー達なのであろう。

 

ノーラインは支配地域を持たない関係上、他勢力と違いスタート地点をある程度自由に選択出来るので一か所にプレイヤーが集まる事はない。

それに加えて組織の支援が少ない事もあって、公式サイトで最初からチームプレイが推奨されている事から元々のプレイヤーの数も少ない。

この格納庫の人気が薄いのもその所為なのだろうな。

 

「お待たせしました。こちらがリード様がご購入なされた機体になります。詳しくはそこにいる係の者にお聞き下さい」

「わかった。じゃあお先に。最後に着いた奴から連絡が入ったら集合で」

「おう」「また後で」

「ではお二人はこちらへ」

 

そうして俺以外の三人は再び移動していく。

男性につれられて去っていく二人の後ろ姿を見送ってから、俺は改めて自分の機体を見上げた。

 

 

 

「これが、俺だけの機体………」

 

他に並ぶ機体と比べ、細めの胴体と胸部から前方に飛び出した特徴的な頭部を持つMS。

 

型式番号 MSER-04 機体名 アンフ

 

 

俺が初めて体感する事になるMSを前にして、思わずそんな呟きが口からこぼれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




主人公の初機体はアンフになりました。

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