カルデアの風来坊   作:トライデント

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彼らの物語が祝福に満ちるかは、これから次第


その前に、何やらロマンがガイさんに用があるようで?


家族の話をするとしよう

「あっ、ガイくん。ちょっといいかな?」

 

「ん、ロマンか。何だ?」

 

「詳しいことは後で説明するけど、今から召喚ルームに来れるかな?」

 

「…?まあ、説明してくれるなら別にいいが」

 

 

 

俺が召喚ルームに行って、何をしようって言うんだ?

 

 

 

 

 

 

 

 

「って、召喚ルームなんだからそりゃあ召喚しかないか」

 

「そう!ここからはこのダ・ヴィンチちゃんが説明するとしよう!」

 

「誰だアンタ」

 

「あー…さっきちょっと言ったと思うけど、彼がガイくんが来る前からカルデアにいる英霊、レオナルド・ダ・ヴィンチだよ」

 

「…そうか。よろしく、レオナルド。知ってると思うが、俺はクレナイ・ガイ。銀河の風来坊改め、今じゃカルデアの風来坊をしている」

 

「ふんふん。君が噂のガイくんだねえ。話は色々と聞いたよ。特異点じゃみんなを助けてくれたそうじゃないか。頼もしい味方がいるというのはこちらも心強い。是非とも彼らを支えてくれると嬉しいな。それとダ・ヴィンチちゃんと呼んでくれると嬉しいな!」

 

「…じゃあ、ダ・ヴィンチちゃん。よろしく」

 

「って、よく会話続けられるね!?なんかこうさ!ないの!?なんで女なの?とか!レオナルド・ダ・ヴィンチって男だったよね?とか!」

 

「こういう相手は慣れてるからな。経験ってやつかもしれない」

 

「ガイくんの周りどうなってるの!?」

 

「いやダ・ヴィンチちゃんはかなりマシな方だな」

 

「いやガイくんの周りどうなってるの!?」

 

「聞きたいか?」

 

「聞きたくないなあ!」

 

「好奇心は猫を殺す。あまり深入りし過ぎると身を滅ぼすぜ?まあともかく、ガイくんにも召喚をしてもらおうってワケさ!」

 

「あれって聖晶石ってのが無いと出来ないんじゃないのか?だったら藤丸兄妹に回してやってくれ。俺じゃなくていいだろ」

 

「いや、これは聖晶石を必要としない召喚でね。カルデアの召喚システムを維持してると、どうしても余剰なエネルギーが出てくるんだ。それを使って召喚をすることが可能ってことさ!まあ、殆ど出てくるのは概念礼装や種火で、英霊は呼べてもアーサー王ほど強力な英霊は呼べないけどね」

 

「まあ、エネルギーが溜まればタダで召喚が出来るって覚えてくれればそれでいい。あと概念礼装っていうのは、物質や事象などから概念を摘出して、英霊に能力として身につけることが出来るものなんだ。それと種火ってのは、英霊のエネルギーとなるものって感じでいいかな」

 

「…要するに、俺がそれをすれば他のみんなの支えになるってことか。ならそうだな、やらせてもらおう」

 

「オッケー!ならもう準備は出来てるから、ガイくんはその台に両手を置いてくれたまえ。そうすると始まるからね」

 

 

 

聖晶石をはめ込んだ台に、聖晶石をはめ込む窪みの横に手形が出来てるな。ここに置けばいいのか

 

 

 

「…アイツらを支えるためにも、力を貸してくれ」

 

 

 

手を置くと、この前みたいにルーム内が光に包まれる

 

 

 

「アサシンのサーヴァント、佐々木小次郎。ここに参上つかまつった」

 

 

 

光が止むと、目の前にいたのは侍だった。いま本人が名乗ったが、佐々木小次郎っていうと…

 

 

 

「宮本武蔵と決闘したあの佐々木小次郎か?」

 

「…さあ。正確には違うと思うが…そこはあまり気にしないでおいてくれるか。拙者が何者だろうと、主人に仕え剣を振るうただの農民として、戦力になろうよ」

 

「ワケありって感じか…まあともかく、召喚に応えてくれてありがとう。これからよろしくな」

 

「承った」

 

「…ねえレオナルド。佐々木小次郎って名前、聞いたことある?」

 

「いやあ…そもそも私に聞くの間違いじゃない?ていうかサムライでいいんだよね?いま農民って言ってなかった?」

 

「えっ、いやいや聞き間違いでしょ。あんなサムライの格好した農民なんていないでしょ」

 

「うーん…アーチャーのエミヤくんといい、色々とワケありな英霊が多いなあ」

 

「…ごめん。もうスルー出来ないから言うね。ガイくん、この召喚って10回連続で出来るんだ。何が呼ばれるかは完全ランダムだけどさ」

 

「……………そうだな」

 

「むっ…主人、今気づいたのだがこの部屋…何やら妙なものが見えるのだが」

 

「……………気のせいじゃないか?」

 

「いやいやいや!いくらなんでもおかしいよ!10回中1回は英霊を呼べて!他の全部は概念礼装で!しかもそれが全部同じものだよ!?しかも麻婆豆腐!実物が出て来るだなんておかしいよ!?」

 

「うーん…概念礼装だからね、普通は概念を摘出されたカードみたいなものが出るはずなんだけど…あっ、でもその麻婆豆腐から概念を摘出することは可能みたいだ。こっちでやっておこう」

 

「いやでもどうするのこれ?食べるの?そもそも食べていいの?凄く赤いけど?」

 

「………………とりあえず、食堂へ持って行こう。ここでは食べられないだろ」

 

「主人…その顔、覚悟を決めたようだ。拙者も出来ればお供したいところだが…」

 

「いや無理しないでよ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なあアーチャー。なんかここで見るとは思わなかったもんが目の前に広がってるんだが」

 

「気のせいだろう。あの外道しか食べなさそうなものがここにあるとは思えん」

 

 

 

私たちが食堂へやって来た時のこと、目の前に広がっていたのは麻婆豆腐。しかもあれはあの麻婆豆腐。人の食べるものじゃないものが何故こんなところにあるというのだ…

 

 

 

「いやでもガイのやつ食い続けてるぞ」

 

「なんだと!?」

 

 

 

馬鹿な!あの麻婆豆腐を食べ続けるだと!?

 

 

 

「アツいやつ!頼みます!うおおおおおおおお!!!」

 

 

 

燃えてる。ガイの背後が、すごく燃えている。これは…まさか…

 

 

 

「……なあ、アーチャー。オレさ、あれ食えるやつって、よっぽど心が冷え切ってるヤツだけだと思ってたんだがよ」

 

「……ああ。その逆、燃え盛るハートの持ち主も、あれを食すことが可能ということか…流石だ」

 

「此度の主人…なかなかの強者と見た。これは拙者も負けてられんな」

 

「………アサシン、何故ここに?」

 

「あれじゃねえか?ガイに呼ばれたんだろ」

 

「あっ。エミヤにクー・フーリン。ここにいた…貴方は?」

 

「佐々木小次郎。アサシンのサーヴァントよ。事情は先程浪漫殿から聞いた。そなた達が立香殿に立花殿、マシュ殿か。此度の召喚も色々と複雑だが、そなた達の力にもなろうよ」

 

「また仲間が増えたんだね!よろしくお願いします!サムライだよリツにい!サムライ!!」

 

「アサシンですか…これでバーサーカーとランサー以外のクラスが揃ってますね。これは次の戦いは動きやすくなるのではないでしょうか」

 

「そうだね…アルトリア達と一緒に前線に出ることになるかな?あっ、後で顔合わせとかしないとだよね。ていうか立花!サムライサムライ連呼するなよ!」

 

「だってサムライだよ!?あのサムライ!目の前にいるんだよ!?」

 

「気持ちは凄く分かるけど流石にうるさいっての!!」

 

「……むぅ。拙者が農民と言えない空気。どうしたものか」

 

 

 

……このにぎやかさ、懐かしさまで感じるな。さて…ではそろそろ

 

 

 

「そろそろランチタイムだな。私が厨房に立とう」

 

「おっ、アーチャーの飯か。いいじゃねえか。肉がいいな、肉」

 

「えっ、エミヤって料理作れるんだ?」

 

「それなりにな。あまり自慢できるものではないがね」

 

「ならオレも手伝うよ。家じゃたまに作ってたからさ」

 

「むっ…そうか。ならマスター、お願いしよう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………馬鹿な」

 

 

 

この味付け…そして作業工程。これは……

 

 

 

「……マスター。先程たまに家で料理をすると言っていたが…誰に教わったんだ?」

 

「えっ?ああ…そもそもオレん家、ご飯は基本父さんが作るんだよね。オレも父さんから教えてもらったんだけどさ」

 

「父親が…」

 

「そうそう。お父さんってレスキュー隊の仕事しててさ、普段は家にいるんだけど、スクランブル出動?みたいなので行かないといけないときはリツにいがやってくれるんだ。ていうかリツにいって、髪色お母さん似なのに、性格とかはお父さん似だよね。私って髪色お父さん似だけど」

 

「まあそれでもオレが用事ある時は母さんがやってくれるけどね。立花も出来るは出来るけど、あまりやることはないんだよね」

 

「だってお父さんとリツにいがいるから出る幕無いんだよ!この女子殺し!」

 

「女子殺しってなんだよ!だいたい立花は姉ちゃんと遊んでばかりだろ!」

 

「それはリツにいも一緒でしょ!だって勝てるわけないじゃんあの人に!」

 

「いや…まあ、それはそうだけど…」

 

「………兄妹は2人だけと聞いたのだが、その姉さんというのは?」

 

「ああ、いや姉さんって言ってももうそんな歳じゃ…いやなんでもないなんでもない。あの人見た目若いもんな。父さんがお爺さんの家に住んでた時に近くに住んでて仲良くなった?って感じだったかな。ともかく突然家に来てはご飯食べさせろーって言うからさ…まあその分良くしてもらったけど」

 

「………………」

 

「あの人もスゴイけど、叔母さん達も濃いよね。見た目私たちより下だったり、叔父さんを完全に尻に敷いてたり」

 

「いやあれは叔父さんの言い方がなあ…悪い人じゃないんだけど、色々と誤解されやすいから…まあ、叔母さんもそれを分かってるんだけどさ。あとあの人はあれだから、特別天然記念物だから。お婆さんと一緒だから。なんであんな見た目若いのか永遠の謎だから」

 

「お母さんの方のお婆ちゃんも若いからね…なんなんだろ。私もああなるのかな?じゃあリツにいはお爺ちゃんみたいに?」

 

「えー…普段目が死ぬか優雅になるの?いや普通がいいな…」

 

「でも私たちが行くとジジ馬鹿発揮するじゃん」

 

「そりゃオレもああなると思うけどさ?」

 

 

 

……そうか。この2人は…

 

 

 

「…………マスター。両親の名前、教えてもらってもいいか?」

 

「えっ?藤丸——に、藤丸——だけど…どうしたの?」

 

「——————」

 

 

 

ああ…やはりそうか。この2人の両親は…しかも親戚一同まで…

 

 

 

「……幸せに暮らしていたんだな」

 

「うん。でも、今は…」

 

「そう…人類焼却で……」

 

「…………」

 

 

 

……これは、私たちが最後まで支えなくてはいけないな。この2人が、その幸せな時間を取り戻すまで…

 

 

 

「……奴も、オレにはならないだろうからな」

 

「急にどうしたの?」

 

「いや、なんでもないさ」

 

 

 

此度の戦い、護るべきものに取り戻すべきものが沢山ある。脱落するワケにはいかない。そのためにも…他の英霊との協力が必要だ。今のメンバーなら大丈夫だろうが…いや。英霊以外にもいたな。頼もしい仲間が。彼がいるなら…

 

 

 

「……立香に立花、か。護ってみせるさ。必ず」




小次郎の口調が安定しない件について

前回最後に言った、重要なポジションとなるサーヴァントはエミヤでした。彼が聞いた両親の名前。ご想像にお任せしましょう
2人の親戚一同や、名字のあれとか、色々ありますが、それもご想像に(以下同文



















「へぇ、ここか」

次回、変態警報
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