カルデアの風来坊   作:トライデント

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第一次シャドウサーヴァント戦でございます。色々と模索したシーンでもございます

あと先に言っておきますが、地の文は大体ガイさんの心情を表してるとこになるので、シーンが変わるとめっきり無くなります。まあ元からそんなにないからそこまで変わらないんですけどネ


銀河の風来坊vs影のサーヴァント

「貴様、キャスター!何故漂流者ノ肩ヲ持ツ...!?」

 

「あん?テメエらよりマシだからに決まってんだろ。それに、見所がありそうな奴らが集まってるんでね」

 

「貴方は...」

 

「そら、構えなそこの嬢ちゃん。腕前じゃヤツに負けてねえ。気を張れば番狂わせもあるかもだ。それとそこのアンタ。お前さん、サーヴァントじゃないみたいだが、結構やれそうじゃねえか。頼りにさせてもらってもいいか?」

 

「...こちらこそ。サーヴァントを相手にするなら、同じくサーヴァントがいた方がいい。キャスターってことは...魔術師か?」

 

「そんなとこかね。オレはキャスターのサーヴァントだ。故あってヤツラとは敵対中でね。敵の敵は味方ってワケじゃないが、今は信頼してもらっていい」

 

「所長、どうします...?」

 

「...ガイの言った通り、サーヴァントと戦うのなら、こちらにもサーヴァントがいた方がいい。完全に信用できるわけじゃないけど、今はそんなことも言ってられないわ」

 

「坊主...と、そっちの嬢ちゃんがマスターか?珍しいな、2人1組のマスターなんて」

 

「えっ、分かるの?」

 

「そりゃまあ、サーヴァントだしな。ともかく、さっきのアンタらの勇敢さに免じて、仮契約だがアンタらのサーヴァントになってやるよ!」

 

「フン、キャスターモ増エヨウガ、一人ハ未熟者、モウ一人ハサーヴァントデスラナイ。我ラニ敵ウト思ウカ!行クゾ!ランサー、ライダー!」

 

「漂流者諸共、死ネイキャスター!聖杯ヲ我ガ手ニ!」

 

「......」

 

 

相手はサーヴァント...素性の知らない相手だが、少なくともさっきのスケルトンとは比べ物にならないだろうな...

 

 

「俺がアサシンを引き受ける!残りはマシュとキャスターで頼む!」

 

「ああ、となると...オレがライダーかね。ホントはランサーと戦いたいところだが...知らない仲でもないし、その誼みだ。せめてオレが楽にしてやるよ、ライダー」

 

「あの...ライダーと何か...?」

 

「まあ、かと言っても全然深い仲ってワケでもないんだがな。てか、それはどうでもいい。いまは目の前に集中しな。オレがライダーと戦う。というワケで、嬢ちゃんはランサーと戦ってもらうんだが...いけるか?」

 

「マシュ!君は1人じゃない!俺もいる!」

 

「私もいるよ!だから頑張って!マシュ!」

 

「カルデアの職員としても、負けは許しません。上司命令と思いなさい!」

 

「は、はい!頑張ります!」

 

「いいマスターを持ったじゃねえか。ちょいと羨ましい気もするが...まっ、今はオレのマスターでもあるワケだ。オレも頑張るとしますかね!」

 

 

 

 

「ビクトリーさん!」

 

『ウルトラマンビクトリー』

 

 

瞬時に色々な状況に対応できるようにするなら...これしかない!

 

 

「貴方の力...お借りします!」

 

『ウルトラウェポンロード!ウルトランス!グドン!ウィップ」

 

 

ビクトリーさんの能力、ウルトランス。劣化してはいるが、怪獣の身体の部位を右腕に宿し、その力を振るうことが出来る

 

 

「右腕ガ茨ノムチニ...!?ナントモ面妖...シカシ、所詮ハタダノ人間。見掛ケ倒シニ過ギン!」

 

「見掛け倒しかどうか、相手してみなきゃ分からないぜ!」

 

 

アサシンが投げてくる短刀を、グドンのムチを振るい、叩き落とす。まだ投げてくる短刀を叩き落としながら、アサシンの所まで接近する

 

 

「ヌウ...見掛ケニヨラズナカナカノ速度...シカシ、ムチデハ満足ナ接近戦ナド出来マイ!」

 

「そんなことはないと思うんだが、それなら別のでやってやるよ!」

 

 

アサシンの所へ着く直前、右腕のグドンウィップが光に包まれる

 

 

『ウルトランス!サドラ!シザース』

 

 

今度はサドラの巨大なハサミを宿し、アサシンの持つ短刀とかち合う

 

 

「マタ変ワッタダト...!?」

 

「お望み通りの別の獲物だ。一発、喰らいな!」

 

 

力を込めハサミを振るい、アサシンのバランスを崩し、再び力を込めてハサミを振るう。アサシンに斬撃を喰らわせる

 

 

「ヌオオオオオ...!?」

 

「いいのが決まったな。このまま押し切る!」

 

 

 

 

 

 

「へえ、どういう原理かは知らねえが、なかなかやるじゃねえか。英霊じゃないし魔術師ってワケでもなさそうだし、何者なのか気になって仕方ねえが...おっと!」

 

「......」

 

「ったく、さっきから黙り込んでやがって。気配を消して斬りかかったつもりかよ?お前さんはアサシンじゃなくてライダーだろうが」

 

「......」

 

「無言で刃物振り回してくる女とか怖えっての。なんだ、そんなに泥に汚染されたのか?アサシンは少しは理性残ってたが、ランサーはそうでもねえ感じだった。ライダーのアンタは黙り込んで、一言も喋らねえ。元から無口だったとかか?」

 

「......」

 

「あのな、こうしてる間にもずっと斬りかかって来てやがるけど、そうやってオレに詠唱の隙を与えないつもりか?生憎よ...そら!」

 

「......ッ!?」

 

「ルーンには詠唱なんていらねえんだよ。刻むだけでいい。そんな闇雲に突っ込んで来るだけじゃ、勝てるワケねえだろ。オレはわりと手強いぜ?」

 

 

 

 

 

「はあ...はあ...くっ!」

 

「ヌルイヌルイ!セッソウノ槍ヲ防グダケカ!ハハハハハ!!」

 

「マシュ!防ぐだけじゃダメだ!カウンターを狙うんだ!」

 

「盾でどうやって狙うのよ!?」

 

「こう...押し切る感じとか?ともかく実践あるのみ!いっけえ!!」

 

「は、はい!こうですか!?」

 

「そう!そうやって、かち合うと同時に押すんだ!」

 

「ヌゥ...ダガ、痛クモ何トモナイ!ハハハハハ!!」

 

「バランスを崩すだけで精一杯か...でも、あっちは油断してる!今がチャンスだ!ガイさん!キャスターも!」

 

「ん?...なるほど。キャスター、合わせられるか?」

 

「あ?どういう...そういうことか。いいぜ、これで決めようじゃねえか!」

 

 

 

 

 

『ウルトランス!EXレッドキング!ナックル』

 

 

EXレッドキングの巨大な腕を宿し、思い切り殴る

 

 

「これで決める!おおらあ!!」

 

「ヌオオオオオ...!?」

 

「アンサズ!吹っ飛べ!!」

 

「......ッ!」

 

 

俺と同じように、キャスターも火炎弾でライダーを吹っ飛ばす

 

 

「マシュ!思いっ切り突っ込むんだ!」

 

「はい!!」

 

「フン、正面カラ向カッテ来ルナド愚カナ...ヌウ!?」

 

「知らなかったでしょ、わたしがガンド撃てるってこと!今よマシュ!」

 

「いっけえマシュ!!突撃!!」

 

「やあああああああ!!」

 

「ヌウウウウウ!!」

 

 

オルガマリーの援護もあり、マシュもランサーを吹っ飛ばす。これで敵の3人は一箇所に固まった

 

 

 

「今だガイさん!キャスター!」

 

「ああ!いくぞキャスター!」

 

「ああ、燃え尽きな!」

 

 

EXレッドキングの腕に力を込め、その腕に宿るマグマの力で熱を纏い、地面に叩きつける!

 

 

「フレイムロードオオオオ!!」

 

「そおら焼き尽くすぜ!!」

 

 

地面を炎が走り、敵の3人のところで火柱が上がる。キャスターの連続火炎弾も着弾し、一気に燃え上がる

 

 

「オオオオオオオオオ!!!オノレ!!!聖杯ヲ前ニシタ所デエエエエエエ!!!!!」

 

 

アサシンの断末魔の叫びが聞こえ、しばらく燃え上がり続けた後に炎が止む。そこに3人の姿は無かった

 

 

「お疲れさん、いい具合の焼き加減だろ?」

 

「いややり過ぎな気もするんだけど...キャスターの火炎弾いらなかったんじゃない...?」

 

「何言ってんだ。どう考えてもコイツのがやり過ぎだろ。オレは別に宝具使ってないし」

 

「宝具?宝具ってなんだ?」

 

「後で説明するわよ...まったく。ともかくありがとう、キャスター。貴方が援護に入ってくれたおかげでどうにかなったわ」

 

「オレはそこまでのことはしちゃいねえさ。正体は分からねえがコイツがけっこうやってくれたし、嬢ちゃんだってランサーを引き受けてくれたたしよ」

 

「い、いいえ...それはマスター達の指示のおかげで...」

 

「指示があっても上手く動けるかはソイツ次第なんだが...まあマスターの坊主に嬢ちゃんもよくやってくれた。いい作戦といいアドバイスだったぜ」

 

「そんな...あれって作戦って言えるほどじゃないし...」

 

「私だってそこまでアドバイス出来てたワケじゃないし...」

 

「勝てたんだからいいだろうに、卑屈になるなよ。あとアンタもだな、あの援護でトドメのキッカケが出来た。ありがとな」

 

「...っ!べ、別に...カルデアの所長として、部下を助けることに礼を言われることなんて何も...」

 

「って、アンタも卑屈になりやがって...さっきはそうでも無かったはずなのに、なんだよ?褒められ慣れてねえのか?」

 

「う、うるさいわね!貴方には関係ないでしょ!?」

 

「なんでオレが怒られなきゃいけねえんだよ...まあ、いいか。ところで、ずっと坊主とか嬢ちゃんとか言うのもあれだな。名前ぐらい聞いとこうか」

 

「なんだ、名前聞くなら自分からってのが礼儀じゃないのか?」

 

「あー...まあ、普通の聖杯戦争じゃなくなったし、別に言ってもいいか。オレはキャスターのサーヴァント、クー・フーリン。ったく、冬木の聖杯戦争でキャスターとかやってられねえってのによ」

 

『ク、クー・フーリンだって!?あのケルトの!?光の御子!?』

 

「って、なんだい。いきなり現れやがって、声だけの軟弱者」

 

『な、軟弱者...初対面でいきなり呼ばれるか...ひどいなあ...』

 

「クー・フーリン...凄いビッグネームじゃないの。わたしはオルガマリー・アニムスフィアです。後で説明しますが、カルデアの所長を務めています。で、そこの2人は藤丸立香と藤丸立花です。カルデア唯一...唯一でいいわよね、のマスターです。あと声だけの軟弱者はドクターです」

 

「ちょっと所長!なんで私達の自己紹介奪っちゃうんですか!」

 

『僕なんて名前すら呼ばれてないんだけど!?』

 

「また職員でいいんだよなと自信無さげに言われそうだったから、わたしが責任を持って紹介したまでです。自覚を持ちなさい。あとロマンはいいでしょ、ロマンだし」

 

『わあい!立香くんと立花ちゃんの紹介はいい話っぽかったのに僕のは酷いぞ!とんだ理不尽だ!」

 

「おう、よろしくな。まあ、多分マスターの2人は坊主と嬢ちゃんでいくと思うけどな。ほら、立香と立花ってちょっと紛らわしいし」

 

「こっちも理不尽だ!?」

 

「えっと...わたしはマシュ・キリエライトと申します。カルデアの職員であり...ガイさんにもあとでちゃんと説明しますが、デミ・サーヴァントです」

 

「デミ・サーヴァント...?」

 

「ほお...かなりワケありじゃねえか。まっ、オレは深くは聞かねえさ。よろしくな、盾の嬢ちゃん。多分お前さんはマシュって呼ぶと思うぜ、紛らわしくないし」

 

「ねえ!私たちもちゃんと名前で呼んでよ!」

 

「あー、戦闘中以外なら考えとくわ。んじゃ、最後はアンタだな」

 

「ああ、クー・フーリンか...俺もあっちで名前は聞いたことがある。俺の名はクレナイ・ガイ。銀河の風来坊だ。よろしくな」

 

「お?おお、握手か。よろしく。って、銀河の風来坊ってなんだよ。あとさっき使ってたあれはなんだ」

 

「そうよ!さっきのブレスレットといい今のムチとかハサミとかムッキムキの腕といい!ちゃんと説明しなさいよー!!」

 

「だから所長!またてんやわんやですってば!」

 

『もう諦めるんだ、立香くん。そのてんやわんやはいつものとこだからね!』

 

「ああもう、あれは俺の先輩たちの力で...」

 

 

まったく、にぎやかなのはいいが、そろそろこの燃え続けてる街をどうにかしたいところだな。脱出か、原因をどうにかできればいいんだが...




シャドウサーヴァントの割に理性残ってたなアイツら。そこまで残ってなかった気がするんですけど、まあいいや


さて、またガイさんが先輩の能力を使ったので、その解説をば

ウルトランス
ウルトラマンビクトリーの能力。スパークドールズという人形化した怪獣の身体の部位を武器として振るうことが出来る
ガイさんの使うことの出来るのはグドン、サドラ、今回は未使用のキングジョーとEXレッドキングの4体。これらを瞬時に使い分ける事が出来る。中でもEXレッドキングは切り札的な扱いとなっている

あの姿でもレッドキングナックル使ってたので、使えてもそこまでおかしくないんじゃないかということで

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