ということでどうぞ
『本日、深夜に起こりました。シンジュクゲットーでの自爆テロ事件、死傷者数名を出す被害でした。治安警察はこれを重く受け止め、厳正な対応をすると発表をしました。』
「今回の事件で装甲車1台、隊員7名の犠牲が出ました。」
安永と藤浪は報告書に目を通していた。
「うむ・・・死んだ犯人の仲間達はどうした?」
「はい、我々で拘束してます。黒の騎士団か問いただした所、否定しましたが奴ら我々を恨んでいるのは自分達だけじゃない、このゲットーの住民全員がお前達に恨みを持っていると証言しました。」
「怨恨か・・・・わかった。もういいさがれ。」
部下は部屋を出た。
「キュウシュウの件から恭順派と反抗派とゲットーで別れています。今回の件はその反抗派の一派だと思われます。」
「ふむ・・・・」
安永は腕を組んだまま考え込んだ。
「署長、何か?」
「しかし、それが事実だとすればまた第2、第3のテロが起こる危険もあるな。」
「はぁ、それは確かに。だからこそ今からその対策を・・・」
「その対策の1つでゲットーの大掃除をしなければいけないな。」
「大掃除・・・?」
安永はニヤリと笑った。
「テロリストが潜伏しているような危険なゲットーを掃除するんだ。」
「・・・!まさか!?」
「ふふふ・・・」
‐2日後 夕方、アッシュフォード学園‐
「あぁ~終わった~」
学園祭の会場設営の準備が終わりあとは3日後の本番を迎えるまでになり、リヴァルは疲れたのか背伸びした。
「みんなご苦労様。」
ミレイがコーヒーを差し出した。
「あとは事務処理とかまだやることあるけど一段落ついたわね。それとライ、カレンの具合はどう?」
「今からお見舞いに行く。だいぶ良くなったと聞く。」
「じゃあ私も一緒に行こうかな。」
「いや会長、俺だけでいい伝言は俺からあいつに伝えておく。」
「・・・・・」
「?なんだ?」
ミレイが無言でアキラを睨むように見つめていた。
「ライ、今まで気になってたことがあるんだけどあなたカレンのこと名前で呼んだことないでしょ。」
学園では紅月とは呼べないのでアキラは聞きたいことがある時はカレンの所へ寄って話掛けていた。
「それがどうした?」
「もしかして、照れて呼べないの。」
ミレイがからかうように笑った。
「そんなんじゃない。どう呼ぼうと俺の勝手だ。」
「まぁそうだけど、ちゃんと名前で呼んであげたら。カレン喜ぶと思うけど。」
「・・・・・」
アキラは黙ったまま生徒会室を出た。
学園を出たアキラはゲットーへ向かった。
廃墟ビルが並んでいる中に一台の大型車両を見つけた。
「おっ!来た来た。おぉーい、流崎!」
玉城が手を振った。
「ゲットーに来たら警察達が周りをウロチョロしてるもんだでまいったぜ。俺達がいない間どっかの誰かがやったんだろ?」
「そうらしいな。」
そういうとアキラは車両の中へ入っていった。
「アキラ!」
「あぁ流崎。」
入るとカレン、扇、南達のメンバーがいた。ゼロ、藤堂、四聖剣、ラクシャータ開発チームは港の潜水艦で待機している。
「流崎、キュウシュウの件は?」
「ゼロから聞いた。それで扇、今回どうした?」
「先日起こったテロでゲットーの取締が厳しくなった。それでまたテロ騒ぎを起こされたら俺達も行動に支障が起こるかもしれないからここの状況を調べようと思うんだ。」
「そうか・・・紅月!」
「ん?何?」
「話がある。ちょっと来い。」
「う、うん。」
2人は廃墟のビルの中へ入った。
「お前、学園はどうする気だ?」
「え?・・・・もうスザクにバレたしもう行けないよ。でもあなたが無事って事は・・・」
「まだ学園には知らされてないようだ。」
「でも・・・」
「今度やる学園祭までは来い。みんな待ってる。」
「え!?」
アキラの言葉にカレンは少し驚いた。
「みんな、お前がまた体調悪くなったと思って心配してるんだ。スザクの事は何かあれば俺も協力する。」
「・・・・・」
「ん?どうした?」
口を半開きにしてカレンはアキラを見つけていた。
「いや、アキラがそんな事言うなんて。」
「っ! 別にいいだろ。」
「何かあったの?」
「・・・・・別に。」
アキラの顔を見てカレンはふっと笑った。
「わかった。じゃあ学園祭には顔を出す。」
「あぁそうしてくれ。」
アキラはアジトの車両へ戻っていった。
「何かいい事でもあったのかな?」
ふとそんな感じがしてカレンはアキラの後ろ姿を見て笑みをこぼした。
それからアキラは扇達にテロ事件発生前後のゲットーの様子を伝えた。
「なるほどな。じゃあテレビで報道したのとほぼ間違いないか・・・わかった。ゼロからの指示でゲットーにいる団員を使って住民達に暴走しないよう口止めさせるようにする。」
「まったく迷惑な奴らだぜ。」
「そう言うな玉城。治安警察に恨んでいるのは俺達だって同じだ。・・・・っよし、今日はここまでだな。みんなお疲れ。」
アキラは坂口の所へ帰ろうとした時、カレンに呼び止められた。
「アキラ、まだいいかな?」
「どうした?」
「アキラがいつかしたメモリーディスク。あれ私にも作って欲しいの。」
「何故?」
「キュウシュウでスザクが乗っている白兜、空飛べるようにもなったの。」
「あぁ、そうらしいな。」
「だから、あいつの動きについてこれるようになりたいの。」
「だが紅蓮とあのKMFの戦闘データがなければ・・・」
今回、紅蓮は潜水艦に置いたままなのだ。
「それなら大丈夫ほら。」
カレンは数枚のディスクを差し出した。
「用意がいいな・・・・わかった。付き合ってやる。」
「ホント?ありがとう。」
それから2人は誰もいなくなった車両で作業を夜遅くまで行った。カレンはアキラから教えてもらいながらコンピュータのデータ処理の作業を行った。
「今日はこれくらいでいいだろう。」
「あぁ~疲れた。私こういうの苦手なのよ。」
「疲れてるなら早く帰れ。」
「私、今日はここで寝る。」
「・・・そうか。俺は帰る。」
「うん、アキラおやすみ。」
「カ、・・・」
「ん?どうしたの?」
アキラは口が止まってしまった。
「いや、なんでもない。」
アキラは慌ててアジトを出た。
アキラは帰る途中、夜中なのに少し明るい事に気づいた。アキラが見た方向にはここシンジュくゲットーの中で一番住民が密集している地区のほうだった。ここから数キロのところだ。
(なんだ?)
アキラは気になりその方向へ歩いた。上空は治安警察の戦闘ヘリが飛び立っていた。
(あれは戦闘ヘリ!何故この時間から?)
ヘリは上空から何か投下しゲットーの周りのビルが爆発で崩れた。
(クラスター爆弾?)
「た、助けくれ!!」
「きゃあぁぁぁぁ!!」
ゲットー住民達が何が起こったのか分からずただ逃げ惑っていた。
(一体何が?)
治安警察が装甲車で逃げている住民達に向け機関銃を発泡し次々と住民達が倒れていった。
住民の一部が地下鉄へ逃げ込もうとしたが地下鉄の階段から警察の隊員達が出てきて住民を射殺した。
(まさか・・・紅月!)
アキラは先程の道を戻っていった。
「アキラ!!」
アジトへ戻るとカレンが車両から出て外の様子を見ていた。
「紅月、今すぐ扇達にゲットーを出ろっと連絡しろ。ゲットーから脱出する。」
「一体何が起こったの?」
「話は後だ。お前はこいつを動かせ。俺はトラックに乗る。」
アキラは無頼を1機載せているトラックに乗り込んだ。
2人はゲットーを出ようと2台の車両とトラックを運転し、租界までもうすぐの所まで来たとき先に走っていたアキラのトラックが急ブレーキをした。
『どうしたの?』
「前方を見ろ。」
ちょうど租界とゲットーの境目の所に治安警察の隊員数名、KMF3機の検問が敷かれていた。
「そこのトラック、止まりなさい。」
治安警察の隊員達がライフルを構えてアキラ達の所へ行こうとした。
アキラ達はバックをしてゲットーへ引き返した。
『どうするの?』
「ここから一番近い非常時の合流場所はどこだ?」
「奴ら一体何を?」
その頃、総督府ではダールトンをはじめ軍の多くがこの時間から集まっていた。
「治安警察は総動員でシンジュクゲットーに対して空爆攻撃を行っている模様です。」
「安永達めクロヴィス前総督と同じことを、総督が不在の時に。」
ダールトンはモニターを睨むように見ていた。
「一体何があったのです?」
起きて急いでいたのかネグリジェの上に上着を羽織っただけのユーフェミアが入ってきた。
「副総督、その格好は・・・」
「構いません。それで今ゲットーで何が?」
「はい、治安警察がシンジュクゲットーで空爆を行い。地上では装甲車、KMFで租界とゲットーの間を検問で封鎖し出入りができなくなっております。」
「なんで、こんな事を・・・」
「おそらく、先日のテロ事件の報復だと考えられます。」
「報復?でもテロとは関係のない人もいるはず、安永署長と連絡は?」
「話ができないの一点張りです。」
「軍を動かして治安警察を止めれば・・・」
「申し訳ありません、副総督。ゲットーの治安は全て治安警察に一任されているのです。今我々は動けません。」
「治安?これでは無差別攻撃ではないですか!」
ユーフェミアは拳を強く握った。
「失礼します。高山です。」
高山が司令室へ入ってきた。
「高山、安永達は確かかつてはお前達の部下であったな。」
「はっ、ダールトン将軍確かに安永達は私の部下の1人であります。」
「では貴公は今行われていることは何か聞いているのではないか?」
ダールトンからの問いに高山は顔色変えることなく返答した。
「・・・・ダールトン将軍、私は治安警察の人間ではありません。彼らが何をしようが私には関係がないのです。よって私には彼らを止める権限はありません。」
「だがこれは警察の行動の粋を超えている。」
「しかし、ゲットーでの治安維持活動は認められているはず。それに黒の騎士団が潜伏しているゲットーを攻撃してるのです。軍のとっても手間が省けたのでは?」
「っく!」
「話が終わったようで私はこれで。」
高山は部屋を後にした。
「・・・・全軍に通達せよ。準備が出来次第出動、租界に被害が及ばぬよう駅、高架橋にて待機せよ。そして租界全域に外出禁止を呼びかける。もしゲットーの住民の暴徒化になればここにも被害が及ぶ。よろしいですか副総督。」
「・・・はい、お願いします。」
高山達が総督府を出ようとした時こちらへ駆け出してくるスザクの姿があった。
「高山さん・・・!」
「枢木スザク。」
スザクと高山が対峙した。
「治安警察がゲットーに攻撃を開始したとき聞きます。止めないのですか?」
「私は警察の人間ではない。」
「そんな道理が通用すると思っているのですか?早く彼らを止めないとゲットーの住民達の犠牲は増えるばかりです!」
「私はこれでも忙しいのだ。キミと話をしているヒマはない。」
高山は待たせてある車へ乗り込んだ。
「高山さん!」
スザクはただ見つめるだけであった。
「安永の奴、派手なマネをして」
「いかがしますか?我々はこれから警察署まで・・・」
「今回は安永達に全て任せている。それに我々は人とKMFを渡した。これ以上我々が干渉する必要はない。例のところでいい。」
車は街中から離れある10階建てのビルに辿り着いた。高山達は5階まで上るとある1室に入った。
中には租界の街の監視カメラの映像が10~20程のテレビに映し出されていた。
「よし、安永達が動き、黒の騎士団も動くかも知れない。恐らく実験体も行動を起こすかも知れない。奴らの動きを見逃さずに監視しろ。今日は眠れないぞ。」
アキラとカレンは非常時の避難場所に決めていた12地区の廃墟の中にいた。しばらくして連絡を受けた玉城、杉山や井上達が合流した。
「一体なんだよこれは!!治安警察の奴ら突然爆弾を落としやがって!!」
玉城は悲鳴のように叫んだ。
「そういえば扇はまだなのか?」
杉山が周りを見たが扇の姿が見えなかった。
「みんな大丈夫か?」
扇が慌てた様子がこちらへ来た。
「おせぇぞ扇!何してたんだよ?」
「すまない玉城。」
今、同居している記憶消失の女性を先に避難させてからこちらへ来たとは言えず扇はただ謝った。幸いまだ警察が行き届いていない地下鉄の線路を案内させそこから租界へ逃がすことができたのだ。
「それよりこれからどぉするんだよ?ゼロや港の連中にも連絡したのか?」
「それはアキラとここでみんなを待っている間に連絡したの。まずは全員集合してから再度連絡をよこすように言われたの。」
「・・・そうかカレン、全員無事か。よし、状況を確認してチャンスがあれば脱出するんだ。」
その頃、ルルーシュは学園のクラブハウスにいた。
『援軍は来ないのですか?』
「そうか・・キミは知らないのか。たった今租界全域で外出ができなくなった。そして軍も動きだし租界を中心に動き始めた。」
『軍が?軍も関係してるのですか?』
「まだ、分からない。だが軍も動いたいる以上我々はすぐには行動できない。藤堂達だけでは戦力の差がありすぎる。」
『そんな・・』
『私もすぐに藤堂達と合流次第キミ達を助けに行くようにする。それまでに脱出してくれ。』
携帯を切った直後ルルーシュの部屋のドア越しからナナリーの大きな声がした。
「お兄様、起きていますか?」
「ナナリーか、目が覚めたのか?」
ルルーシュはナナリーの寝室へ向かった。
「どうしたんだい、ナナリー?」
「何か大きな音が・・・・爆弾が落ちた音が聞こえたような気がして、もしかして・・・・」
ナナリーは幼い時に戦争に巻き込まれた記憶を思い出し体が震えだした。
「ただの火事だろう。心配するな。」
ルルーシュは不安にさせぬよう明るく振舞った。
「ナナリー様」
「咲世子さん?どうしてこんな夜中に?」
咲世子が部屋に入ってきた。
「咲世子さん、ちょっと。」
ルルーシュはナナリーから少し離れ咲世子に小声でつぶやいた。
「咲世子さん、ナナリーを不安にさせないでくれ。」
「わかりました。」
咲世子はナナリーのもとへ寄った。
「ナナリー様、近くで火事があったのでこちらへ火が回る恐れがあるので来ました。大丈夫です。今、火を消しています。」
「ほ、本当ですか?」
「あぁ、本当だ。・・・・咲世子さん、会長の所へ行って外の様子を聞いてくる。それまでナナリーを頼む。」
「はい、分かりました。」
ルルーシュは急ぎ学園を出た。
(まさか治安警察がここに来て行動を開始するとはな。ディートハルトによれば軍の動きが活発ではないっということは警察が単独で行っていることなのか?だがそうだとしても軍は既に租界の各地に配置させている。コーネリアが今はいないとしても戦力は圧倒的にこちらが不利。カレン、流崎が不在の今行動するにはリスクが高すぎる。)
これからの行動を考察しながら港に向かって走っているとトラックのライトがルルーシュを照らした。
「学生か、あぶないじゃないか。」
よく見ると軍のトラックだった。
「今、外出禁止が発令されているの知らないのか?」
「す、すみません。あっ!お願いがあるのですが・・・・港まで連れてもらえませんか?」
ルルーシュの左目に紋様が浮かび上がった。
「あぁ・・・わかった。乗りなさい。」
運転手はルルーシュを乗せ発進した。
「おい、ゼロは何て言ったんだ?」
「すぐに動けないって、私たちで脱出してくれって。」
「なんだよぉ、そりゃあ!どうするんだ!!」
「玉城、黙ってろ!」
玉城達が騒いでいる中、扇が口を開いた。
「なぁ、8地区にある地下鉄からなら逃げられるじゃないのか?俺、近くを通った時まだ無事みたいだから。」
扇は先程記憶喪失の女性を逃がした地下鉄の路線を通れば逃げられるのではないかと思った。しかし
「無理だ。」
アキラが一言つぶやいた。
「な、何故?」
「地下鉄も奴らに占拠されていた。今行ったら殺される。」
「そんな・・・」
アキラは車両や全員が所持している武器を見た。皆ライフルだけでトラックに載せいている無頼は1機のみだった。
「扇、ここへ行こうと思うんだが・・」
アキラは地図のある場所を示した。
「進行状況は?」
安永と藤浪は警察署で状況を見ていた。
『はっ、抵抗する者数名いましたがどれも鎮圧に成功しました。』
「黒の騎士団は?」
『それらしき動きはまだありません。』
「よし、ご苦労続けてくれ。」
「しかし、署長も大胆なことを。」
「ふふふっ、テロを鎮圧の為だ。一般人が巻き込まれる事故もあるだろう。帰ってくる総督には何とでも言えるさ。テロリストを鎮圧するという正義のためだからな。」
「っで、それで俺のところへ逃げ込んだってことか・・・」
坂口 耕司は溜息を吐いた。
「坂口さん、すみません。」
扇は頭を下げた。
「ここも巻き込まれるかも知れないから逃げる準備してたってところでお前ら大勢で押しかけてきやがって」
「ごめんなさい。・・・あれ?アキラは?」
先程まで一緒にいたアキラがいなくなっていた。
「カレンちゃん、あいつならトラックと一緒に裏の工場に行ったぞ。」
「そう、ですか。」
「えぇ はい。まだ無事ですが状況が悪いことに変わりはありません。」
扇は港にいる藤堂と連絡をとっていた。
「こっちには無頼1機だけあります。でもそれだけでは・・・・はい、わかりました。」
「扇さん、藤堂さん達は何て?」
「うん、ゼロはまだ港には来てないだ。それに港周辺にも軍が動き出している。うかつには動けないと。」
「私達にあるのは無頼1機だけ・・・・扇さん、私が無頼で囮になります。だからその隙にみんなとゲットーを脱出して下さい。ゲットーを出ればなんとかなります。」
「無茶を言うなカレン。危険すぎる。いくら警察でも向こうはKMF、装甲車をたくさん揃えているんだ。相手にできる数じゃないんだ。」
「でも誰かがしないと。」
カレンは工場の裏へと向かった。
「アキラ!無頼をかし・・・?」
「待て、カレン。まだ・・・流崎?これは?」
そこにはアキラによってカスタマイズされた無頼が立っていた。
右にはいつも使用する物より銃身が長いライフルを持たせ、そしてそのライフルの銃身の下にはグレネードランチャーが装着されていた。
左腕にはハンドキャノンを装備。
胸部には内蔵式対人機銃が取り外され代わりに対KMF用のガトリング砲を装着させた。
「なんだよ。お前が奴らと戦うつもりか?」
「なんだ玉城、お前が代わりに戦ってくれるのか?」
「いや・・・俺は・・・」
「アキラ、私がやるからあなたはみんなと・・・」
「お前は乗り慣れている紅蓮で戦ったほうがいい。俺が戦う。」
「けど、右に重いライフル、左にハンドキャノン、胸にはガトリング砲ってこれだけの重装備じゃあ重くなるぞ。」
坂口は無頼を見ながら言った。
「その時はパージさせればいい、弾倉も腰に付ける。」
「ええい!もういい、あとは俺がやる。」
坂口はアキラを退かせ脚回りの整備をした。
「ったく、仕方ねぇなぁ。おい、やろうぜみんな。」
玉城、扇達も武器の弾倉を集めはじめた。
「アキラ・・・・」
カレンも坂口の手伝いをしたがアキラの事が心配になり何度かアキラのほうを見た。
整備が終盤に差し掛かった時、玉城がスプレーを出して無頼の左肩で何かをやり始めた。
皆気になり玉城のほうを見た。
「どうだ、見てくれよ流崎。」
玉城は無頼の左肩を赤く染め上げた。
「日本開放戦線の陽炎だ!流崎、お気に召したか?」
「・・・・陽炎の赤はもっと暗い血の色だ。それと左肩じゃない右だ。」
「随分、詳しいじゃねぇか。」
「アキラ、お前陽炎だったのか?」
坂口がアキラを指差した。
「正式名称は日本解放戦線第13戦略特殊任務班 陽炎。又の名をレッド・ショルダー」
「アキラが陽炎・・・?」
カレンは驚きの表情をした。
「そいつはすげぇや。だからその歳でKMFをうまく扱える訳だ。」
「流崎が陽炎・・・・」
玉城と扇も驚きながらも玉城のほうは本物の陽炎を見て少し興奮していた。
「陽炎がいるならうまくいくんじゃねぇか。」
その時近くの方で大きな爆発の音がした。
「こっちに来たのか?」
「扇、俺が囮になる。その隙に脱出しろ。」
「わかった。頼む。」
「アキラ・・・」
カレンは心配な顔をして見つめた。
「早く行け。こんなところで死ぬわけにはいかないだろ。」
「・・・・アキラ、死なないでね。」
「俺もまだ死ぬわけにはいかない。」
カレンは車両に乗り込んだ。
アキラも無頼に乗り込み起動させた。
「ここはこれくらいでいいだろう。」
警察の隊員達がここの地区を引き上げようとした時1台の大型車両が走っているのを確認した。
「なんだ、あの車は?構わん、撃て!」
警察の装甲車が車に向け機関銃を発泡した。
だが背後から何者かの攻撃で装甲車1台撃破された。
「なんだ?」
隊員が振り返るとそこには左肩を赤く染めた無頼が立っていた。
無頼はライフルで装甲車を攻撃した。
‐陽炎であることの苦しみやあいつらにはわかるまい。赤い肩をした無頼を見て自分が陽炎だったことを思い起こさせた。だがそれも戦いが忘れさせてくれる・・・・‐
次回から結構暴れさせようと思います。