コードギアス~陽炎たる影~   作:三戦立ち

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第2話

「何?働かせ欲しい?お前車の整備なんかできるのか?」

「あぁ」

「じゃあ、身分証明書を見せろ。」

「それは・・・ない。」

「何ないだと?・・お前イレブンだな!」

「・・・・・」

「そんな得体の知らない奴を俺の工場に置けるか!どうしても働きたかったら名誉ブリタニア人になってから来な。」

仕方なく俺は工場を出た。今俺がいるのはトウキョウ租界のある整備工場。あれから俺はエリア11におけるブリタニア支配の中枢、総督府の所在地である租界にいた。ここにいれば追われることはないだろと逃げたのだ。しかし、日本人=イレブンの俺にまともな職につけることはできるはずがなく、なにより今まで戦争以外の生活をしたことがない俺にはこの租界でどう生活をすればいいのかわからなかった。

(仕方がない帰るか)

もちろん俺がまともな家があるはずがなく帰る場所それは租界の外側に位置するゲットーだ。

華やかで整備された租界の街並みとは明らかに異なる一帯、無残に破壊され、ガレキの山と化したビル群そのうちの1つのビルが今の俺の寝床だ。

「おい新入り、金は手に入ったのか?」

中年の男がアキラに尋ねた。

「・・・・・」

アキラは黙ったまま壁に背を預けて座った。

「けっ、はいかいいえくらい答えろよ。せっかく俺がここを提供してやったのに少しは恩返ししてもいいんじゃねぇのか」

アキラは男に背を向けて横になった。

「ふん、口はねぇのか」

その時小さな振動でビルが揺れだした。

「何だ?」

男とアキラは窓からみると白い装甲車と白く染められたグラスゴーが辺りを巡回していた。

「ナイトポリスか。黒の騎士団が現れてからよく見回るようになったな。」

流崎がここへ来る前、ゼロという謎の人物が現れエリア11総督であったクロヴィス・ラ・ブリタニアを殺害、『黒の騎士団』という組織を結成。ブリタニアに反旗を翻したのだ。クロヴィスの死に伴いエリア11の総督に就任したコーネリア・リ・ブリタニアはこれを機に治安警察によるゲットーの警戒、監視を強化することにしたのだ。

「おい知ってるか?最近就任した治安警察の署長は俺達と同じ日本人だそうだぞ。どんなコネで入ったんだろうな。」

「・・・・・」

「それが今じゃあブリタニアと一緒に俺達日本人をゴミみたいに扱いやがってとんでもない裏切り者だぜ。」

「おい、ここのビルも確認しろ。」

「分かりました。」

治安警察がビルの中に入っていった。

「ま、まずいおい逃げるぞ」

流崎たちは下に降りたが2階のところで治安警察に見つかった。

「見つけた。2人発見。」

「かまわない。撃ち殺せ」

「了解」

治安警察はアキラに発泡した。

「があぁぁ!」

アキラと一緒にいた男が撃たれた。

(無抵抗の人間を)

アキラは窓から飛び降りた。流崎が降りたところは廃車となった車の上だった。

「き、貴様は!」

アキラは治安警察の1人を殴りバイクを奪った。

「隊長、バイクを奪われました。」

「何?何やってるんだ」

隊長が乗っている装甲車の前をバイクが通りすぎた。

「奴は!?」バイクを奪った男の姿を見て驚愕した。

(そんな馬鹿な、なぜ奴が?)

「隊長、いかがしますか隊長?柴田隊長?」

「や、奴を発見しだい逮捕しろ!いいか殺すな。逮捕だ!それと安永署長と連絡をしたい」

 

 

-治安警察 黒の騎士団対策本部-

「クロヴィスの奴め我らが日本開放戦線を抜けてまで手に入れた女をテロリストに奪われるとは」安永忠道(やすなが ただみち)署長は死んだクロヴィスの失態を苦々しく吐いた。

「しかも黒の騎士団が表れた混乱で未だに行方が知れず。閣下もお怒りのはず」眼鏡をかけた中年の男性も今の現状に頭を抱えていた。

「そのために私が署長。そして藤浪 義辰(ふじなみ よしたつ)お前が副署長としてエリア11へ派遣されたのだ。」

部屋の電話が鳴った。

「私だ。」

『シンジュクゲットーを巡回している柴田隊長が至急お話したいことがあると』

「柴田が?よしこちらへまわせ」

『安永署長、突然申し訳ありません。』

「どうしたのだ?」

『奴が、流崎、流崎 アキラらしき男を発見しました。。』

「何、奴が?それは確かなのか?」

『一目だけですが奴の顔に似ておりました。』

「それで今奴は?」

『それが我らのバイクを強奪、逃走中で今追跡しています。』

「もし、奴ならばまずい。いいか殺すな捕まえろ。KMFを使っても構わない。」

 

「いかがしました?」藤浪は逃走中の人間が誰か気になった。

「流崎 アキラが生きていた。」

「流崎 アキラ?確かあの作戦で死んだはずでは」

「まだ、奴なのか確認はできていないが柴田によると顔が似ていたらしい」

「ですがもし奴ならば」

「あぁどういう目的でゲットーに来たのか聞かなければな。」

 

 

その頃アキラはバイクで逃走していたが治安警察のKMF1機に見つかり追われていた。

KMFのライフルの攻撃を左右に動きながら避けているがこちらは何も武器がなく反撃ができなかった。

「このイレブンが鼠みたいに逃げ回って。」

グラスゴーのパイロットは中々撃ち落とせないことにイラつき始めた。

アキラが乗ったバイクが角を曲がり姿を消した。グラスゴーもその後をすぐに追った。

「さぁ終わりだ。」角を曲がりライフルを向けたがそこにあったのは乗り捨てられたバイクだけであった。

「奴は?」パイロットは辺りを見回したが先程の男はいなかった。

(乗り捨てて廃墟の中に逃げたのか?)

その時後ろから何か物音がした。すぐに振り返ったがそこには誰もいなかった。

「そこにいるのか?でてこい!」

突然グラスゴーのコックピットが後ろにさがりはじめた。

「何?開けた憶えはないぞ。」

コックピットが開き外の視界が開いた途端、パイロットの口が塞がれ自分の喉から鮮血がふき出した。「?!!」

アキラがコックピットに取り付き割れたガラスの破片でパイロットの喉を切り裂いたのだ。

『2号機、目標のイレブンは見つけたか?・・・2号機応答せよ!2号機!』無線の連絡が入った。

(味方が来る前に早くここから逃げよう)アキラがその場から立ち去ろうとしたとき

『柴田隊長、2号機から応答がありません。』無線から出てきた名前にアキラは振り向いた。

(柴田?まさか)

『何だと、2号機応答せよ!・・・1号機、3号機至急2号機がいる座標へ向かえ!』

(この声はもしや柴田隊長?)

アキラは柴田隊長と思われる人物がいる座標を確認した。

 

 

 

 

『隊長、2号機発見しました。しかしパイロットは死亡、所持していた拳銃は奪われたようです。』

(白兵戦でKMFに遭遇した場合の戦闘術は『陽炎』で奴も熟知しているはずもし奴ならば)

「よし、一度本部に戻る。2号機回収後すぐに撤退する。」

(間違いないあの姿は柴田隊長だ。)

遠くから確認したアキラはこの部隊を指揮しているのが柴田 弘昌だとわかった。

なぜあの男が治安警察に?それも日本人であるあの男がブリタニア人を指揮している。

(どうやらあの作戦に何か関係があるようだな。)

アキラは柴田の姿を確認しゲットーのビル群へと姿を消した。




リフレインの話で出てきたナイトポリスを少し絡めて治安警察に見立てました。
今後どうするか手探りですが頑張ってみます。
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