普通の高校生活を送るはずの僕がハーレム計画の一環で女子校に通うことになった! 作:南雲悠介
勉強は夜の静かな時間にやるのがいい──学園に入学して数日「聖蘭寮」に移る以前の話だ。
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「……荷物はこのくらいか」
部屋の中に置かれたダンボール。梱包されているガムテープをカッターで切り取って箱を開けた、そこまで荷物が多いわけじゃないけれど床に置かれたダンボールから学園生活に必要な物を取り出す。
女子校に通うなんて言う現実ではなかなか起こらない出来事が僕の身に訪れた。
母親と仲が悪い僕にとって唯一親に反抗できた部分──それが自分で進学先を選んで高校に通う事だった。
一人での学園生活に不安があるかとそうじゃない。これまでもずっと一人で中学時代を過ごしてきたんだ、だから今更ひとりでのスクールライフを送る事がストレスには感じない。
荷解きを終えて一休み。まだ着てから日の浅い制服がかかっているハンガーが目に入る──男子寮の部屋は男の子が一人で生活するには十分な広さがある。女子の部屋がどういう感じなのか知らないから比べようがないけれど、流石はお金持ちが通う学校だなあって改めて感じる。
一日中部屋に閉じ籠りっぱなしでも僕は平気なんだ。むしろ自分だけの時間は有意義に過ごそう。中学の頃は唯一家だけが心が休まる場所だった。
ネットの掲示板を巡回しながら面白い話題を探す。以前僕が立てたスレはいくつかのレスが付いていたけど、ひっきりなしに書き込まれる掲示版の奈落の底まで落ちていた。
トップページ上部の検索フォームからスレのタイトルを入力してEnter。
一秒待つと僕が立てたスレが画面に表示される。ふぅーと深呼吸ひとつついてクリックしてページに入り込む。
相変わらずここの住人さんはのんびりとしたやり取りが好きだ。
「おっとこの辺にしておこうかな」
ネットブラウザは一旦バックグラウンド処理させながら学園から支給された端末を操作して授業の復習を始める。
中学生まではノートに書き写していた授業内容も高校だとそれぞれの科目ごとにタブレット端末で管理がしやすいシステムを採用している。
教師からの課題にすぐに取り組めて提出もあっという間に完了、これまでやってきた勉強法と見違えるくらいに快適だ。
その日の授業の復習も簡単に出来て間違っていた部分はすぐに修正可能、画期的な進歩に僕は関心を示しながら端末を操作する。
時刻は二一時になろうかとしていた──徹夜で勉強なんていう効率の悪いやり方は好きじゃない……。ちゃんと睡眠を取らないと寝不足のまま授業を受ける羽目になるのは避けないと。
月明かりが部屋を照らす中僕はひとり、この先学園で起こる出来事をイメージしながら課題に取り掛かるのだった。