普通の高校生活を送るはずの僕がハーレム計画の一環で女子校に通うことになった! 作:南雲悠介
誰だって頑張りすぎちゃう事はあるよね。普段から何気ない過ごしていてもどこかで無理をしているものだって気づくのはいつだって状況が悪くなってから……。
僕は今まで病気で学校を休んだ事がない。いや、厳密に言えば病気になるのがたまたま学校が休みの日で大体は登校日までには治ってしまう。
そう、運が良いのが続いただけ……。皆勤賞なんていうものを目指す気は無かったのだけど、中学時代の三年間は一度でも休まずに通学した。
卒業式の日に表彰されたけれど、特別だと言う感覚は覚えない。
義務教育だから登校しなくても中学は卒業できる、高校だって数多くある選択肢の中から自分が行きたい学校を選んで合格に向けて勉強する。
幸いにも僕は勉強が苦手ではなかったから受験には苦労しなかったし、志望校に進学する事で中学時代を忘れて新しい環境でスタートできる事にワクワクしていた。
夏休み前、寮のエントランスに集合する“小鳥遊班”
牧野さんと姫城さんは人数分の飲み物を準備しながら会話に加わっていく。僕は暑くなって来たからスポーツタオルを持ってきているのだけど、エアコンが効いた寮の部屋では出番は無さそうだ。
「じゃあ、夏休みに向けて予定を立てようか?」
「さんせーい、提案なんだけど街にあるアミューズメントパークで遊ぶって言うのはどうかな? ほらほら、ホームページ見るととっても楽しそうだよ」
「……けれど、確かそこって結構人気のテーマパークでしたよね? いつも人が多くて全然遊べないと聞いたことありますよ」
「牧野さんの言う通りね、あたしは前に近くを通った時に入り口の前から行列ができているのを見たことあるわ。当日ちゃんと遊べるか心配……」
「私は涼しい部屋でのんびりと過ごすのも悪くないと思うのだけどね、クーラーの効いた部屋で食べるアイスクリーム──それは至福のひと時と言えるだろう」
「フリーパス券を買えば自由に遊び放題みたいだよー」
「アミューズメントパークで遊ぶのもいいと思うけど、何か他にあるかな? みんな行きたい場所はないの?」
「あたしは誘われてたら出かけるつもりだけど、夏休みはずっと寮にいる予定ね、外は暑いから涼しいところのいなくちゃ……」
「勇人はどうするのかしら?」
メルに視線を向けられた僕は牧野さんが用意してくれたジュースのコップに口をつけたところだった──みんなが僕に注目している。
「僕はここに行こうかなと考えているんだ……」
スマホのブラウザでブックマークしてあるホームページを見せた。
「水族館?」
「アクアリウムパークって言って最近オープンしたらしいよ。この間街に遊びに出た時に掲示板に載っているのを見てね、涼しそうだから行ってみようかと考えていて、色々調べていたんだ」
「……アミューズメントパークよりは涼しそうね」
隣に座っている御崎さんがひょいと僕のスマホの画面を覗き込んだ。
「後はこれかなあ。プラネタリウム。これも夏に上映予定で夏休みの間には一度くらい行きたいなあって。涼しそうだし」
「良いわね! それじゃあどちらも行きましょうか」
メルがそう言うとみんなが頷いた。──こうして“小鳥遊班”の夏休みの予定は決まるのだった。
*
「夏休みを有意義に過ごす為に課題は先に終わらせておこうね」
相倉さんの言葉を思い出して、僕は支給された端末を操作して次の予習に取りかかる。いちいちノートを広げずに済むのはありがたい。
勉強は嫌いじゃないし、退屈には感じない。学園から与えられた課題をクリアすれば問題ないのだから……。
LIMEのトークで夏休みに入ったらみんなで集まって勉強会をする約束を決めた。
課題をさっさと終わらせてゆっくり休みを過ごす為だ。休み中に父さんも寮に様子見に来るみたいだし、去年とは違って充実した休暇になりそうだ。
僕は彼女たちにありがとうとチャットでメッセージを送ってから既読が付いたのを確認した後にベッドの脇にスマホを置いてから見慣れた天井を眺めつつ目を閉じて眠りについた。