普通の高校生活を送るはずの僕がハーレム計画の一環で女子校に通うことになった!   作:南雲悠介

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106.「Elegant tea time」

「これなんて涼しそうでいいなあ。学生は入場料無料なのは助かる。水族館か、夏休みはここに行くのもいいかもしれない」

 

「最初はメルの予定を聞いておく必要があるな。もしかすると故郷に帰国するかもしれないから」

 

 寮の女の子たちの夏休みの予定を把握しているわけじゃない。彼女たちだってそれぞれのプライベートを過ごすのが自然だと思うし、僕がその予定を強制的に変更させるわけにはいかない。

 

 

 エアコンが効いた自分の部屋でベッドに寝転んで夏休みの予定を考えていた。学園から出された課題を徹夜して一日で終わらせたから夏休み期間の1ヶ月余りは時間も余裕がある。寮のみんなに相談して遊ぶ為のスケジュールを練る事にしよう。

 “小鳥遊班”の<取り決め>で課題は早めに終わらせて夏休みは思いっきり遊ぼうという目的を決めた。

 それぞれ帰省の都合もあるだろうから彼女達の用事を最優先にして遊ぶのは優先順位低めで──メルはどうするのかな? 帰省すると言っても海外じゃ日本を出るのはできるだけ早い方がいいだろうけど……。

 僕は寮のメルの部屋を訪ねて彼女の予定を聞こうと考えてすぐに行動する。

 

「メル? いるよね、勇人です。ちょっと聞きたいことがあるんだけど入ってもいいかな」

 ドアにノックすると中から「どうぞ」と返事があった。ドアノブに手をかけてゆっくりと回す──高級感溢れるウッド調の扉は王女様に相応しいなあ、なんて言ういうことを考えながらドアを開ける。

 

「勇人、お部屋まで来るなんて何の用かしら? 今は小説を読んでいたところなのよ」

 メルは読んでいる本の表紙を見せてくれた──日本語の小説みたいだけど彼女は理解しているんだろうか? 

 

「そうだったんだ。読書の邪魔しちゃったかな? ごめんね。部屋に行く前にLIMEでメッセージ送れば良かったかな……」

 

「大丈夫よ。あなたが尋ねてくれるのは嬉しいもの。さあ、座って。何か用事があってきたのよね?」

 

「うん、実はね。夏休みの予定についてなんだけど、メルは故郷に帰国するのかな? それともこっちで過ごすの」

 

「そうね、帰る予定は無いわ。少しでも勇人の傍にいたいからなんていう理由はどうかしら?」

 

 メルの穏やかな表情を見ていると僕もすごく癒される──目の前にいるのが王女様なんていうのは忘れてしまいそうになるけれど、背筋をぴんと伸ばして彼女と向き合う。

 エメラルドグリーンの綺麗な瞳は僕を捉えている──金色の髪が若干揺れるのがメルの生まれつきの気品さとどこか浮世離れした雰囲気を感じさせるんだよね。

 

「おいしい紅茶もあるのよ。良かったら飲んでいかない? お茶菓子も準備するわ」

 

「うん! それじゃあ貰おうかな。甘いものは好きだから嬉しいよ」

 

 

「クッキーはお好きかしら? 枚数がたくさんあるわけではないのだけど、2人分ならちょうどいい感じかしらね」

 

 メルはティーセットを準備してからテーブルの上にお菓子とカップを準備する──とても高級感があふれる陶器のカップがいい雰囲気を出している。

 僕はメルが紅茶を淹れるのを待ちながら背筋を伸ばした二人きりのティータイムが優雅な時間にゆったりとした彩りを持たせ、その空間に安心感を覚える。

 

 二人は近い距離で見つめあう──彼女は本当に綺麗で優雅で可憐だ。目の前にある現実が何だか夢みたいに感じるのだけれど、穏やかな午前がいつもよりもゆっくりと過ぎていくのを感じながら僕はメルとおしゃべりをしながら素敵なティータイムを満喫した。

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