普通の高校生活を送るはずの僕がハーレム計画の一環で女子校に通うことになった!   作:南雲悠介

112 / 116
109.「Summer day communication」

「あつーい。やっぱり外に出たくないかも……どんどん暑くなるよね本当に異常気象だー」

「そうだよね、出かけるなら日焼け対策もしなくちゃだし寮にいるほうが安全だと思う……」

「はっはっは! やはりみんなも暑さは苦手なんだね。私は日ごろからクーラーが効いた部屋でPCを使っているから室温には敏感なのさ、温度計で三〇度以上にならないようにしているのさ。PCは熱を持つからね、ただでさえ熱い部屋がまさに灼熱地獄のようになるからそれは大変なんだ」

 

 藤森さんはタンクトップに下はハーフパンツっていういかにも涼しそうな格好で冷蔵庫の中で冷やしてあるグレープジュースをコップに注いだ──氷がカランと音を立てて揺れるとひんやりとした手触りが心地よい。

 

 

「本当だよねー。あ、でも私、夏用のお洋服そんなにたくさん持っていないから買いに行かなくちゃいけないかも」

「この暑いのに外に出るのかい? それは止めておいた方が懸命だよ。歩くだけでも滝のように汗が溢れてくるだろうしね。私は涼しいこの寮から一歩も出るつもりはないね」

「うーん、でも、さっき話を聞いてみたら小鳥遊君が私たちのために夏休みの予定を色々と考えてくれてるみたいだよ?」

 

 寮の女の子たちで女子会──それぞれの夏休みの予定を聞きながらキーンと冷えたジュースをゆっくりと飲み干す。

 

「そうなの? 彼、本当に色々と考えてくれてるんだね……」

「それじゃあ、君たちから彼を説得してもらえないかい? この猛暑で外で遊ぶのは危険だということをね。何にせよ外に行くのはパスしたい……私はエアコンの効いた部屋から外には出たくないね」

「日本の夏はルークランシェとは比較にならないくらい暑いわね」

「メルアさんの故郷にも夏はあるの?」

「一応ね、ルークランシェでは雪がいつも降っていて寒いことの方が多いのだけれど、日本でいうと所の冬が長く続くという感じかしら? 夏はあっても一か月くらいで済むものなの」

「へえー、日本とは全然違うんだね」

「四季がそれぞれ違うのは日本くらいって聞いたことあるけどずっと冬が続いているとお家にいることが多くなりそうだよね」

「けど、小鳥遊君って自分の事よりも私たちを優先して考えてくれるよね。彼だって実家に帰省しなくちゃいけないかもなのに」

「勇人は何よりもこの寮でみんなで過ごす時間を大切にしていると思うわ。だって彼の笑顔は自然で無理しているようには見えないから」

「こうして女子会を開くようになってお互いに考えていることを知れるのはいいよね! 私はもっと仲良くなれたら嬉しいなあ」

 相倉さんは御崎さんの肩にピトっと頭を乗せると彼女が優しく微笑んで場の空気が和やかになる。

 女子だけの穏やかな時間がゆっくりと流れていく──寮での暮らしが少しずつだけど彼女たちを変えていくのが分かった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。