普通の高校生活を送るはずの僕がハーレム計画の一環で女子校に通うことになった!   作:南雲悠介

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52.「未来への展望」

「現在、我が国の人口比率問題は深刻な状況に直面しています」

 首相官邸では長年解決方を見出せないでいるこの逆転現象と連れなす問題も提起されていた。

 長年の政策は功を成したとは言えず、若者の結婚率は低下の一歩で誰もが将来に一抹の不安を抱えている。

 

「首相、このデータを見てください。我が国のここ十年ベースでの男女の出生率の比較図です。男子の出生率は著しく減少の傾向にあります」

「……これは確かに大問題ね、ここまで人工比率が逆転するなんて私が首相になった時には既に直面していた問題でもあるわ。なんとかしたいとは考えているのだけれどね」

「優秀な遺伝子を持った男性が少ないというのも原因ですし、結婚をして子どもを育てられるような状況ではないという厳しい現実があります。若者に向けた政策──それらが実行されていないのです」

 

 若者が少なくなるというのは国の将来を俯瞰した場合に危機的な状態であるというのは一部の人間は勘づいている事でもあった。

 若い世代が日本を活性化させていくような社会情勢にならなければいけない、しかし、現実はそう甘くなかった……。

 ここ十年、政府は若者に向けた政策を実行してこなかった──その結果若年層で政治に関する無関心が増えてきて選挙に行く人が減少した。

 

「若い人へ向けての政治ね、それはずっと課題でもあるわ……。これから先日本がどんどん暗くなっていくのが見えているの」

「若い世代が結婚や子育てに関して希望を持てるように政府が支援するべきだと思います! これは早急に手を打つべき政策だと」

「そうね、その為に前々から進めてきたことがあるの」

「例のプロジェクトですか……。政府がそれを支援すると」

「なりふり構っている場合ではないのよ。それにこのデータを見る限り“どうやら彼”は優秀な遺伝子を持った男性だというのが判明したわ」

 日本の未来をとあるプロジェクトに懸ける方針で政府はまとまりかけていた。

 

 **

 

「直人さんが日本に帰国したっていうに未だに家に帰れないなんてね」

 デスクの周りを整理整頓して新しい書類に目を通す──昔みたいに彼と日本で暮らせるというのに私が相変わらず仕事に追われている……。

 プロジェクトの進捗状況はあの子次第だけど、もしもの場合を考慮して最善策を考えておかなくちゃ。

 そういえば勇人はしっかりと学園での生活を送れているのかしら? 

 親子といえ、私とあの子の間には溝がある、当然ね、今まで構ってあげることなんてなかったのだから……。

 親の愛情をまともに受けなくても勇人は捻くれた性格じゃないのは良かった。

 直人さんも私たちと日本で暮らすために海外での仕事を終わらせて帰国したわけだし、一度親子三人で話さないといけないわね

 

「これが終わればまたあの頃みたいに──」

 

 家族三人での生活、それは私が望んでいた光景。それを実現させるためにまずできること──

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