普通の高校生活を送るはずの僕がハーレム計画の一環で女子校に通うことになった!   作:南雲悠介

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53.「息子との再会を待ち焦がれながら」

 息子のいる恋麗女子学園を訪れる日が決まり僕は日本に来て数日は家でゆっくりと過ごしていた。美鈴から届いた仕事のメールに目を通しながら新しく買ったスマートフォンを操作する。

 僕が日本にいない間に随分と便利になったものだ。スマートフォンは一台あれば大抵の事ができる、まあ、パソコンには到底及びはしないのだけれども生活を豊かにするには充分すぎるくらいの機能が備わっている。

 

「美鈴から教わったLIMEというのを使ってみるか。必要が無いアプリケーションはアンインストールしておけば容量の面は問題ないだろう。しかし、こっちに戻ってきてまだ数日しか経っていないのに最初にやる事が携帯を新しくすることとはな」

 

 やはり勇人の事は気がかりだった、僕と会ってどういう反応をするんだろうか。いないと思っていた父親と<再会>すると言うのはなかなか気持ちの整理もつかないのだろうな。

 今は学園の寮に住んでいるらしいがあの子はどんな学生生活を過ごしているのか? 十年ぶりに会って一体何を話そうか。

 

 これからは僕が勇人に出来るだけのことをしてやろう。今まで離れていた分あいつとの時間を大切にしていきたい。

 日本を離れるときまだ小さくて幼さの残る息子の姿を見てから海外へ旅立った。それからはずっと向こうで仕事をしていて帰国するのがこんなにも遅くなってしまった。

 

 勇人、父さんはな、一度たりともお前や美鈴のことを忘れたことはないぞ。お前がどんな風に成長しているのか今から会うのが楽しみなんだ。もう寂しい思いはしなくていいんだ。父さんがずっとお前の側にいる。

 

 お前の名前は僕の名前の人の文字から取って付けたんだ。僕にとって息子であるお前はかけがえのない大切な存在だ、これからは目一杯親としての愛情を注ごう。

 

 学園の理事長である神崎くんと連絡を取る──彼女は美鈴の後輩で僕は数えるほど会っていないが今はプロジェクトを遂行するために協力してくれてるらしい。女子校であった恋麗女子学園に勇人を入学するのを勧めたのは美鈴だが、彼女は理事長として生徒たちにしっかりと説明をして今後の学生生活をどんな風に過ごすのか選択肢を用意した。

 勇人の結婚相手を選ぶという目的の為に女の子達がどれほどプロジェクトに真剣に向き合ってくれるのだろうか? 

 

 学園を去る生徒には新しい学校への転入が許可されているらしく手続きなどは学園側が率先してやってくれるらしい。彼女達は自分で選択する事が可能なんだ、まだ学生なのに自分の将来と向き合わないといけないのは酷な気もするが……。

 

 最終的には勇人自身が決断する事になる、あの子が選んだ相手と結婚する、日本の法律で重婚は原則できないことになっているんだが、美鈴はそれをどうするつもりなんだ? もしもダメな場合は海外にでも移住しなくちゃいけない。

 

 それにたくさんの女性と結婚すると言うのはそれを養っていくだけの経済力も必要になってくる。学生の勇人がその辺りの事情を踏まえて決断するのは時間がかかることだろう。

 僕は親としてあいつになにをしてあげれるのか? 幸いこの家にはまだ使っていない部屋がたくさんある。家事をしてくれているメイド達の掃除が隅々まで行きとどいているから誰か新しく住まわせる場合には十分な環境でもある。

 

 

 学園に通うお嬢さん達は名門出身の子ばかりだと聞いたが向こうの親御さんが勇人との結婚を認めるかどうか。うちは代々続く歴史的な名家なんかではなくごく普通の家系だ。相手の身分差は必ずどこかで関係を悪化させる一員にもなる、取り除くべき問題は山積みで今の段階ではどっちに転ぶのかもさえ分からない。

 勇人が幸せでいてくれるならそれでいいのだが、僕自身も自分の身の振り方を考えるべきだろうと思う。

 

 息子との<再会>を待ち焦がれながら僕は早速学園の事について調べ始める、それともしもの時のために広いお屋敷でも準備しておかないといけないな、知り合いに声をかけてみるか。

 

 親として勇人の為にできることをやろう、父親としての在り方を見つめ直す。

 

 父さん達にも帰国の挨拶もしないといけないな。僕が美鈴と結婚した時に最後に会ってから何も連絡すらしていない。

 父さんも孫ができたと知れば当然喜ぶだろう、美鈴が勇人を小鳥遊の実家に連れて行ったのかは知らないけど十年以上会っていない息子が帰国したと分かれば嬉く感じると思う。

 

 さてと、一旦父さんに連絡してから勇人に会いに行くか。未来へ向けて着実に進んでいく、僕のそばには息子と美鈴がいてくれるから何も不安には思わない。

 息子と会える日を楽しみにしながらゆったりと過ぎていく午後の時間を過ごすのだった。

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