普通の高校生活を送るはずの僕がハーレム計画の一環で女子校に通うことになった! 作:南雲悠介
仲の良い友達もできて学園での生活を楽しんでいる、小鳥遊班の子達はそれぞれが個性的ですごく素敵な子ばかり。
あたしは毎朝、相倉さんの提案でお弁当の準備をしてるけど、こんな風に誰かの為に行動したのっていつ振りだろう?
小鳥遊君はあたしたちのうち誰か特定の子を贔屓するわけじゃなくて皆平等に接している、本来なら彼は学園の中から恋人を一人選ばなくちゃいけない立場なんだろうけど、事情が違うから気になるほどじゃない。
この学園に通う全ての子が小鳥遊君と恋愛関係になれるのだから──普通で考えるとありえないような状況の真っ只中にいる。
あたしも最初は乗り気じゃなかったけど、彼の誠実さやプロジェクトに対して真剣に向き合う様子を見て考えを改めた。
クラスが同じで自然と話す機会があるのはあたしにとっては大きなチャンスだと思う。
LIMEでのトークの中心は彼の話題がほとんど、藤森さんや牧野さんみたいな子とやりとりができるなんて早々にない事だと思う。
そして今回新しく知り合った子──ルークランシェ王国のお姫様でインターネットのニュース記事で見たことがある。綺麗な長くて金色の髪を風になびかせている姿は自分とは何だか別の次元の人間だという印象を持つ、外国のお嬢様って可憐で優雅な子ばかりなんだろうか?
普通の高校へ進学してたら間違いなく彼女と知り合うきっかけはなかった思う。
プロジェクトの為にわざわざ日本まで来たメルアさんの覚悟は相当なものだとわかる。
他の子が気づいているかはわからないけど小鳥遊君と彼女は何だか親しそうに見えた、あたしたちに見せる表情とはちょっと違う柔らかい感じの態度、彼をよく観察しているそういうところが節々に感じられた。
なんかちょっと悔しい……。あたしが彼と話す様になったのは最近だけどメルアさんの方が仲が良さそうに見える。
もっと積極的に行かなくちゃダメなのかな? そう考えると相倉さんの積極性は羨ましく思う……。
あたしはどこか遠慮しているのかも。
「御崎君は小鳥遊君が好きなのかい?」
「えっ? 急に何を言い出すの……」
「いや、食事中、彼の事ずっと見ていただろう? 君は気づいていないと思っているだろうけど、注意深く観察していればすぐにわかることだよ」
藤森さんの指摘にあたしは顔を真っ赤にして俯いた。
「ははは、意外と可愛いところがあるじゃないか。なーに、自分の気持ちを偽ることはないさ。私も含めてここにいる女の子は少なからず彼に好意を持っているわけだしね、牧野君の彼を見る目は御崎君よりも情熱的だ。彼女は小鳥遊君とは何かあるのかもしれない」
「興味はあるが無理な詮索はしないさ、時期が来たら彼女の口からきちんと説明があるだろうし、何より私も今の状況がすごく居心地が良いんだ」
「藤森さんはどうなの? 小鳥遊君のことどう思っているの?」
「君がどういう風な予想しているかはわからないが、わたしにとって彼は少なくても興味の対象ではあるよ。と言ってもまだまだ知らないことばかりだからね。小鳥遊君は自分の事をあまり話したがらないだろう? だから謎な部分が多いのさ」
藤森さんの言葉に納得する。彼が自分の事はあたし達に話さない、どういう理由があるのかは分からないけど誰も詮索しないから特に問題にはなっていないけど……。
けど、彼のことを詳しく知りたいと思っているのはあたしだけじゃないはず、聞き出して答えてくれるんだろうか? 今まで話していないのには特別な訳があるんじゃないかと勘繰ってしまう。
隠し事のない関係──それを作る為にあたし達は小鳥遊君のことをもっと知る必要があると思う。
「ねえ? 小鳥遊君、今日の放課後、あたしの部屋に来てくれない」
「え? どうして」
「ちょっとした用があるの。もしかして先約済みの子がいるの?」
「ああ、いや、そう言うのは特にないけど。わかった。放課後だね」
あたしは放課後女子寮のあたしの部屋で彼と会う約束を取り付けた。
もっと小鳥遊君の事を知る必要がある、そしてその情報を彼が許してくれるなら他の子にも共有したい、これまでのあたし達の関係に変化をもたらす為に一手打つ事にした。