咲異録~鏡花水月~   作:璃空埜

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こんばんは、璃空埜です。

ここ最近の出来事↓
《ガルパン最終章第1話視聴後》
著者(以下著)「へぇ~これがガルパンか」
友人Ⅰ(以下友Ⅰ)「あれ?ガルパン見たことなかったのか?」
著「アニメはね。キャラとかを軽く知ってるのとアニメオープニングをよく聞く程度だよ」
友Ⅱ「何!?」
友Ⅲ「それはもったいない!!」
友人ズ「「「それならアニメ全話と劇場版を見ないと!!」」」
著「へ……?」
友人ズ「「さぁ!さぁ!!(リクエストと言う名の圧力)」」
著「ちょ……」

~数日後~

著「ガルパンはいいぞ~」←ナニカサレタヨウダ

少し盛りましたが近いことはありました。あん時の友人たちの目は結構ガチで怖かったです……(´・ω・`)

ちなみについさっきは刀使の巫女と言うアニメをオススメされたばかり。今度時間あるとき見てみるつもりです。

あ、それと今回、キャラ崩壊……してるかな?ってところがありますのでご注意下さい。


第2局 入部試験ー②

side 澄夜

昼御飯を先輩たちと賑やかに済ましたあと、お腹が満たされたことによって襲いかかってきた睡魔と戦いながらも5、6時間目の授業と帰りのSHRを乗り越え(照は完全に轟沈していたけれども。久?久は案外こういうときでも寝ないんだよね~。寝るときゃうまく隠れて寝るし)ようやく放課後となったんだけど……。

 

「「ん~……」」

 

仲良くなったクラスメイトと別れ、帰路につきながら僕と久はとある問題に頭を悩ましていた。それは……

 

「……今日、お店どうしよう?」

「…そう……ねぇ……。姉さんたちは何か言ってた?」

「特に何にも言われてないなぁ……」

 

何せ今日は姉ちゃん達がみんな出払っていることもあってお店の人手が圧倒的に足らなくなっちゃっているのだ。……普段なら2人でもなんともないんだけれども、昨日の今日だからまだまだお客さんがたくさんくると仮定すると流石につらいものがある。

 

「……ちなみに何か手伝ってもらえるあてはあるの?」

「…………あるっちゃあるけど……」

 

う~ん……2日連続はねぇ…………。

………………あ、でも……。

 

「……もう1人いるし、いけるかな?」

「…………それでも4人かぁ…………。先輩達、手空いてるかな?」

「どうだろ?明日から部活説明会だよね?」

「……頼み込んでみる?」

「流石に……ちょっと抵抗あるかなぁ…………」

「だよねぇ……」

 

ホント、これは困ったな……。家に姉ちゃん達の誰かが帰ってきてくれてたらいいんだけど…………。

 

「……うーん…………ダメ元で聞いてみようかしら?」

「だね……。僕も連絡して聞いてみるよ」

 

昨日は巻き込んじゃったとはいえ流石に2日連続でも来てくれるか結構不安だけど……とにかく僕は連絡をとってみることにした……。

 

**************

 

で。みんなに連絡をとった結果なんだけども…………。

 

「……澄は私と染谷だけに連絡したというのはわかった…………。それで……久は一体誰に連絡したんだ?」

「私は鈴ちゃんに連絡してわ♪」

「それで、私は久っちから連絡受けて部長に許可とって♪」

「……では、鈴川先輩。その時周りには?」

「それなりに人がいたよ~♪」

「そっか~それなら仕方ないね~♪」

「だよねぇ~♪」

「だよねぇ~♪じゃない!!ぜっっったいにそれが原因なんだろうが!!」

 

現在、開店前。店のなかには僕と久。そして連絡を受けて駆け付けてくれたスゥ、鈴川先輩。会話には加わってはいないけれど奥には三納代先輩とひろくん。

そして、店の前には…………。

 

ーーーーーーーーーー芸能人もいるかのような人だかりが出来上がっていた。

 

…………ええっと……何がどうやったら手伝いの人たちよりもお客さんが増えてるんだろう?確かにお客さんが多くなるだろうからって手伝いを頼んだのに何でお客さんも増えてるの??

 

「これでは本末転倒じゃないか!!」

 

まさしくスゥの言う通りではあるんだけれども……。

 

「ん~厨房なら大丈夫よ?私と澄がいれば普通に回るし♪」

「うん。そこは僕も心配してないんだけど……」

「大丈夫♪大丈夫♪私もウェイトレスのバイトはやったことあるし、会計はミレイに任せれば安心だからね~」

「うーん……なら大丈夫かなぁ?」

「えぇえ……」

 

まぁ、スゥは昨日の怒濤のお客さんラッシュを体験しているからそれを心配しているんだろうけれど……。来てくれた鈴川先輩や三代納先輩もそれなりに自信もあるみたいだし大丈夫だよね…………。

 

「よーし!それじゃ張り切っていこーーー!!」

「おーー!!」

 

…………だよね??

 

 

ーーーーーーーーーーーーそれで、まぁ開店したんだけど……

 

 

「次!12番!!タピオカドリンクとパンケーキ!!」

「はい!それでこれ3番さんとこのパスタとパフェ!!」

「よっしゃ!料理は任せろーーーー!!」

「いらっしゃいませ~~!申し訳ありませんが現在込み合っておりまして……」

「涼月くん……スイーツ……」

「できてますよ~!持ってってください!!」

「え?かわいい?お兄さんありがと~♪ちょっとだけサービスしてあげるね♪」

「ちょっ!?いいのか!?」

「いいよ~♪」

「ほい!澄夜!」

「よっと!スゥ!!よろしく!!」

「あ、ああ!!」

「タコス!!タコスを所望するのじぇ!!」

「タコスなんてあったかしら?」

「うし!作った!!」

「「「はやっ!!」」」

「感心するよりもさっさと動いてください!!」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー昨日と同等もしくはそれ以上に忙しくなって…………。

 

 

結局落ち着いたのはまさに閉店時間近くだった。

 

「お疲れ……」

「いや~がっぽりがっぽり♪」

「ここ2日の売上すごいわ~♪」

「…………よかったな……」

「ご馳走さま!!ここのタコスはすごいじぇ!!こんなタコス初めてだじぇ!!」

「あはは……ありがとね。でもそろそろお店閉めるから君もお家に帰ってね」

 

今、お店に残っているのはご近所の常連さんが何人かと何故かタコスばっかり頼んだ腰に猫の……なんだろうバックかな?を下げた女の子だけ。ちなみにひろくんは疲れきっていたからもう家に返した。それ以外のスゥと三納代先輩はカウンター席で轟沈していて鈴川先輩と久は今日の売り上げで盛り上がっている。それで僕はというと残っているタコスの子と色々お話ししていた。

この子、何だか星利奈姉ちゃんとどこか似ている……というか性格とか仕草がそっくりなんだよね~。

 

「にしてもホント東京ってすごいじぇ!!こーんなタコスが美味しいお店があるんだから!!」

「あれ?君東京の人じゃないんだ」

「およ?もしかしてお兄さんもなのか??私は長野から友達のおししょーを探しに来たんだじょ!!」

「え!長野!?」

「??」

「ああ、ごめんね?いや~こんな偶然があるなんて思わなくてさ。実は僕も長野出身なんだ」

 

ホントこんな偶然あるんだなぁ~。

僕がそんなことを思ってちょっとほっこりしていると……。

 

「おお!すごいのだじぇ!!あ……それなら

 

 

ーーーーーーーーーーーー涼月澄夜って人知ってるか??」

 

 

「…………ん?」

「…………じょ??」

 

突然僕の名前を出されて少し首をかしげて固まってしまう。それに合わせて女の子はちょっと首をかしげているけど……というかえ?って言うと……まさか長野から来たってのは……。

 

「もしかして……そのお友だちって原村和ちゃん……とか?」

「そうなのじぇ!というかお兄さん何で知ってるのじぇ??」

 

ののちゃん……こっちまで来ちゃったのか!?

 

「え?学校はどうしたの?」

「?学校ならまだお休みだじぇ!」

「……え、2人だけ??」

「いや~?先輩が1人一緒にいるのじぇ!」

「…………で、君は何でここに??」

「迷子になっちゃったのじぇ!!そして私は君じゃなくて片岡優希なのじぇ!!」

 

うん。えっへんと威張っているけど威張れることじゃないからね?

にしてもののちゃん、こっちに遊びに来ているのか。確かに何日か前の電話で「暇があれば遊びにおいでよ」っていったけど……そのときは「先生の腕に近づいたら行きますのでご遠慮します」とか言ってたのに。

 

「ええと、さっきの君のお友だちの……コホン、原村ちゃんの事を何で知っているのかって言うとね、僕が原村ちゃんが探しているお師匠さんだからだよ」

「え!?お兄さんが!?」

 

うわ~見てて飽きないなこの子。一度一度の反応がオーバーリアクションだけど何だか可愛げがあるし、リアクションの仕方もちょっと面白いし……。もし星利奈姉ちゃんがいたらもっと面白くなってたろうけどね。

 

「さっきから賑やかだが……どうかしたのか?」

「ああ、スゥお疲れ様」

 

僕とこの子の話が気になったのか少しだけ復活したスゥがこちらへとやって来た。ちらっと久達の方を見るとあっちはあっちで常連の人達との会話を楽しんでいるみたいだった。

 

「スゥ、ちょっとごめん。少しの間この子の相手をしてて」

「別にいいが……」

「理由はすぐ後で話すよ」

 

そうして僕はスゥにタコスの子の事を一旦任せて裏に戻ってののちゃんの電話番号をコールする。

何度かコールしたあとののちゃんが出てくれたんだけど……

 

『あっ!せ、先生!?』

「こんばんは……かな?少し前ぶり、ののちゃん」

『は、はいっ!あ、あ、あのというか……』

「あははっ、落ち着いて?今東京にいるでしょ?」

『え!?そ、そうですけど……』

「えーと、だったら……元気一杯でタコス大好き、それでいて少し金に近い栗色っぽい色の髪を二つに結んだ、腰に猫の鞄か何かを持った後輩か友達っていない?」

『っ!ゆーきのことですか!?』

「多分、その子だね。彼女なら今僕の家のお店に来ているよ」

『本当ですかっ!』

「うん。だから今の大体の場所を教えてほしいな」

 

ののちゃんが話した位置はここからそう離れてなくて、すぐに道のりを伝えて一旦電話をきる。そうしてタコスの子……優希ちゃんのところに戻った。

 

「ただいま。ありがとね、スゥ」

「気にするな、これぐらいお安いご用だ」

「頼もしいね~。それで……片岡ちゃんだっけ?ののちゃん達すぐ来るっていってるからもうちょっと待っててね」

「わかったじぇ!それならまたタコス!!後私のことは優希でいいのじぇ!!」

「はいはい」

 

本当にこの子はタコスが好きなんだな~。まぁ、この料理ものすごくバリエーションを作りやすいし……今度からメニューにいれてもいいかもしれないね。

そんなことを考えながら、またスゥに優希ちゃんの相手をお願いした後僕はタコスの製作に取りかかった。

 

**************

 

「ゆーきっ!」

「片岡さん!」

「ふぁ!のふぉふぁんほふぉふふぉふぁんへぇん!!」

「こーら、何か食べているときに喋るんじゃありません」

「女子なら男子が見てる前ではなぁ……」

 

よっぽど探していたんだろう必死の形相で飛び込んできたののちゃんと、もう1人の……きっと先輩さんとやら。それに構わず口一杯にタコスを頬張る優希ちゃん。

にしても出会えて良かった良かった。東京は面積こそちっさいけれど、人の密集率がすごいからね…………迷子になったら中々目当ての人が見つからなくなるんだよなぁ……(経験者は語るのよさ。……え?誰で経験したかって??…………家のちっちゃな姉ちゃんといったら察してほしいな)

 

「先生……ご迷惑をおかけしました」

「いいっていいって、無事に出会えて良かったよ。にしてもののちゃんが東京に来るなんてね」

「すいません。先輩とゆーきがどうしてもというので……」

「それではるばる長野から来てくれたんだ。嬉しいな~」

「ぁぅ……」

「あれ……?和じゃない!」

 

ほのぼのとののちゃんと話していると隣から久もやって来た……っていうか、常連さんと先輩たちは帰ったみたいで姿が見えなくなっていた。

 

「お疲れ様。先輩たちはもう?」

「ええ。常連さんが帰ったぐらいであがってもらったわ。それにしても和がいるなんて……澄が呼んだのかしら?」

「いえ、私の友人と先輩が先生にどうしても会いたいっていうので……父に相談したところ、先生のもとならば行ってもいいと許可を貰えたものですから」

「あらあら。既にお義父さんの信頼を得ちゃってるじゃなぁい♪」

「その信頼がちょっと重めだよ……」

 

うーん……原村のおじさんとても厳しいんだよね~。それでいて自由奔放な父さんと親友だなんて……正直かなり驚いたんだよね。

そのあと、ここ最近の近況を3人で話し合っていると……。

 

「楽しそうなところ失礼します。原村さん、このかたが……?」

 

さっきののちゃんと一緒に飛び込んできたくるっと丸まったお下げが特徴的な子がこちらへとやって来た。その後ろからはタコスを食べ終わって満足げな優希ちゃんと少し疲れたようすのスゥもいる。

 

「あ、はい。先生、久さん紹介しますね。このかたは私の中学の先輩、花田煌先輩です」

「花田煌です。この度は片岡さんがお世話になりました」

 

スッゴい丁寧な子だな~。元気一杯な優希ちゃんとは真逆だ。

 

「ええと、不肖ののちゃんの先生をやってます、涼月澄夜です。よろしくね花田さん」

「その姉の久よ。こちらこそよろしくね~」

「それと私だが、弘世菫という。2人の同級生だ」

「さて……それじゃ積もる話もあるけどさ、時間も時間だから先に晩御飯にしようよ。ののちゃんたちはもちろんそうだけど、スゥもね」

「すばら!!お気遣い感謝です!!」

「ふむ。今日はお言葉に甘えさせてもらおうか」

「あたしはタコス!タコスを所望するのじぇ!!」

「「また(か)!?」」

「うーん……申し訳ないような……」

「和はどこか行きたい飲食店があるのかしら?」

「……いいえ」

「なら、決定ね♪」

 

そうして、今日は姉ちゃん達が帰ってくる前にみんなで夕飯を食べることになった。

 

**************

 

side 菫

 

「……なるほどな。だから先生なのか」

「そ。あの子らしいと言えばあの子らしい事よ」

 

澄達の言葉に甘え……というかよく考えたら2日連続お世話になっている。そんなこともあり今日は久が料理の手伝いをかってでた。他の人たちはリビングで色々なことを話している。

 

「ねぇ、菫」

「なんだ?」

「澄がさっきいってたんだけどね~昨日今日、結局麻雀できなくてごめんねだって」

「……特に私は気にはしていないが?」

「澄はそう言うところを気にするのよ。更に言えば本当は自分の口から言いたかったみたいだけどね…あの子心のそこから優しいからね~全国回っていたときにかなりの数の友達を作ったみたいでなにかとこういうときには引っ張りだこになるのよ~」

「…………何かわかるような気がしないこともないな」

「でしょう?…………あたしもその口だしね」

 

普段に比べて幾分か暗い口調でなにかを呟いた久。

……どうやらこの家族は早々一筋縄ではないみたいだな。しかし、まだ私は干渉できるほど交流を深めたわけじゃない。ならば

 

「気にはなるがそれは追々聞くとしよう。だが……私が君たちの信頼にたる者になったときは話してくれるか?」

「ふふっ。それ……澄の受け売りでしょ?」

「ふっ……流石姉弟だ」

「あの子が言いそうなことだもの。すぐにわかるわよ」

 

そういいながら嬉しそうにする久。よほど澄の事を信頼しているのだろうな、でなければあんな顔はしない。

 

「さ。さっさと完成させちゃいましょ?なんだかあの優希って子がお腹空かせすぎてそろそろ喚き出しそうな予感がするのよ」

「…………やけに扱いなれてるな」

「昨日あなたも出会っているからわかるかも知れないけれど利奈姉さんの相手しているとねぇ………」

「ああ……なるほどな……」

 

昨日のあのどんちゃん騒ぎの中でも特に騒がしかったあのち……こほん……個性豊かな久達の姉の中でも特徴的な姉を思い浮かべる。そりゃあの姉を相手にしていればあの子のような元気っ子の相手は慣れたものなんだろうな。…………私は余り慣れないが。

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「えっぷしっ!!」

「やっぱり風邪じゃないのかい?」

「ふふん!言わなかったかい、うーちゃん!!わたしは風邪を引いたことなんてないのさ!!!」

「う~ん。あんたを見ていると“馬鹿は風邪をひかない”話の信憑性がます気がするよ…………後何度も何度も言ってるけどね!うーちゃんはやめろ!!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

そうして、私と久が料理を作り終えてリビングに持っていくと……

 

「あれ?澄は?」

「澄夜先輩なら電話にでるため席をはずしています」

「あらま、またどっかからお祝いの電話がかかってきたのね~」

「改めて思うがアイツの交友範囲は物凄く広いな」

「それだけ先生が素晴らしいんです。その素晴らしさがどれだけ凄いのかといいますと……」

「の、のどちゃんストォォォップ!!」

「全くなんですかゆーき。これからせっかく先生の素晴らしさを改めて皆さんにお話ししようと思いましたのに」

「そ、それはまた今度にしましょう、原村さん」

「和は相変わらずね~」

「はい!いつかはこの世界中に先生の素晴らしい心意気を広め、先生の先生による全人類のための救済を……」

「お、おい!?何かあの子のなかで澄が神格化されているぞ!?」

「あー……ええと、ちょぉっと色々あったのよ」

 

いやいやいや……あれは絶対ちょっとじゃないだろう!?確かに誰かに憧れを抱くことはあるがどこかの宗教の教祖のように崇めるようになるなんてそうそうないぞ!?

 

「ごめん、待たせちゃっ……あれ?皆どうしたの?」

 

電話を終えて戻ってきた澄に片岡、花田と共にこいつは一体何をやったのかという視線を向ける。本人はそんなことに気づきもせず首をかしげていたけれど。

 

「何でもない何でもない。さ、それより覚める前に食事にしちゃいましょ?」

「そうですね。そうしましょう!ささ……先生は私の隣に……」

「ええ!?のどちゃん!?」

「ゆーきは正面のところに移動して……」

「ちょ!?それはあんまり」「あ"?」「ハイ、モウシワケアリマセンデシタ。スグニイドウシマス、サセテイタダキマス」

「気持ちは嬉しいけれど、僕は空いてるとこ……というか丁度空いているとこは僕の定位置だから優希ちゃんは移動しなくて大丈夫だよ」

「はい!先生!」

 

なにやら一瞬だけ原村が鬼の形相をしていたが、まぁ気のせいだろうし放っておくとして……

 

「「「「「「いただきます」」」」」」

 

まずは食事だな。

 

(さて、食べる前にひとつ……ゆーき?)

(うん?)

(後でオハナシしましょうね?)

(アッハイ)

 

**************

 

「ただいま~……。あ~……つかれたぁ~……」

「帰ったぞ」

「あ、朝日姉ちゃんと夕羅姉ちゃん、お帰りなさい!」

 

食事をはじめてある程度たった頃、朝日先生と夕羅先生が帰ってきて澄が出迎えた。

 

「ん?客か?」

「うん、スゥとののちゃんとその友達と先輩が来てるんだ。それよりも今からどうするの?先にご飯にする?お風呂にする?」

「わたしは澄夜がいいなぁ~」

「何でそうなるのさ、夕羅姉ちゃん……」

「しょうがないじゃん……疲れたんだから……」

「あたしは食事をとらせてもらおうか。久しぶりに和とも話してみたいしな」

「わかった。久~」

「はいは~い。すぐに用意するわ~」

 

話ながら上着や手荷物を預かる澄。…………なんというか良くできた嫁みたいだな。

 

「朝日さん、夕羅さん、ご無沙汰しております」

「お、おおおおおおっ!?ほ、ほほ本物のゆゆ夕羅プロ!?すっすすすすすすばらすぎないですかっ!?!?」

「久しぶりだな、和。して……弘世は別として他の2人ははじめてだな。あたしは涼月朝日だ、よろしくな」

「コホン。……そして、雑誌などでご存知かもしれませんが改めまして涼月夕羅です。よろしくお願いしますね」

「片岡優希っていうのじぇ!よろしくだじぇ!」

「わわわたしは花田煌といいますです!!」

 

マイペースな片岡とは対照的にがっちがちに緊張しながら自己紹介する花田。

 

「それにしてもよくここまで来ることができたな和。恵さんはなにも言わなかったのか?」

「はい。先生のところに行くと言ったら快くOKを出してくれました」

「フッ、あいつもなかなか隅におけねぇじゃねぇか」

「あら……姉さんは澄の人気知らないの?今学校では彼の親衛隊が出来てるほどらしいわよ」

「親衛隊……?なんだそれは?弘世、なにか知っているか?」

「すいません。私も詳しくは……」

「ああ、それなら私の管理下に置いたから安心して頂戴。はいご飯」

「親衛隊とわ……ふむ。私の計画のいしず」「うん。ののちゃんはちょっと静かにね?」「はい!先生!!」

「というか親衛隊ができるって……どんだけ人気なのですか」

「ん~……というかみんなスイーツ目当てだと思うんだけどね……」

「そうとも限らないでしょう?澄夜は十分に魅力がありますからね」

「こう仕向けた人がなにを…………」

「ぷぷっ……。いやぁ~あのときの澄の顔は傑作だったわ~♪」

「へぇ?どんな顔してたんだ?あたしにも教えてくれよ」

「……いつもすましている澄がか。私も少し気になるな」

「げぇ!?」

「はいはい!私も気になるですよ!」

「ええっとね~」「は、話さなくていいよ!!」

 

そうして、今度は朝日先生と夕羅先生を加えて賑やかに話と食事はどんどんと進んでいき……。

私と久が出した料理が瞬く間になくなり後片付けを済ませると既に中学生組を泊まっているホテルに送るため久と夕羅先生が外に出ていったところだった。そして……

 

「澄夜!すまないが缶ビールをひとつ頼んでいいか?」

「ええ?昨日の今日で大丈夫??」

「ああ。明日から忙しくなるからなその前の一杯だ」

「わかったけど……ほどほどにね?あ、スゥもなにか飲む

~?」

「なら、緑茶か麦茶を頼む」

「了解」

 

現在、涼月家のリビングに残っているのは私と澄と朝日先生だけとなっていた。

 

「ほい朝日姉ちゃん、ビール。でこれはスゥの麦茶だよ」

「ありがとな。………………っくぁ~っ!やはり仕事が終わった後はこれに限る!!」

「かといって飲み過ぎちゃダメだよ?明日は“入部試験”も控えているんだから」

「……そうか。もう麻雀部はもう明日やるんだったな」

 

明日から始まるのは本来部活説明会なのだが、一部の部活……麻雀部のような全国制覇を目指すような部活動は部活説明会の期間中は新入生の“入部試験”を行う……と言うものだ。こるは麻雀部のような……ここ近年は全国進出を逃してはいるものの……絶大な人気を誇っているが故に新入生達もこぞって入部しようとするだろう…………と言うわけでそのような部活に対して真に部活に貢献するような人材を見つけるべく導入されたんだ。

ただ……決してこの“入部試験”に合格したとて油断はできない。この次には“仮入部期間”と言うのが設けられているのだが…………。今はその話では無いな。

 

「そうだ、お前らも出るのならば相応の覚悟を持っていけ。…………と言いたいところだが、澄と久についてはもう合格したも同然だがな」

「え?」

「ちょちょちょ!?朝日姉ちゃん!?それ言っていいの!?」

「ああ。昨日も話して思ったのだが、弘世は中々に信頼の置ける奴と言うのがわかるからな。話しても大丈夫だ……まぁ、誤解のないように言っておくと、何も弟と義妹を依怙贔屓しようとしているんじゃないさ。この2人の実力ならばあらかたの新入生なら相手にもならないからな」

「…………そうなのか?」

「ええと…………の、ノーコメントで……」

「だが……こいつらと張り合えるやつはこの学校にもいる」

「……というと?」

 

酒が入っているとはいえ凛とした雰囲気を出し始める朝日先生。入学前に少し聞いたのだが……朝日先生は白糸台教師陣の中でもダントツの人気を誇るそうな。ただまぁ今年は夕羅先生もいらっしゃるのでそこはどうかわからないが。

……じゃなくて。

朝日先生が人気な理由はもちろん容姿や態度もそうだが的確に人の良し悪しを見抜く洞察眼を持っているということもあるらしい。そんなこの人が……まぁ家族は別として……実力を認めるってことはそれだけ凄い人なのだろう。

 

「聞きたいか?」

「麻雀を嗜む者としては……」

「だが………………秘密だ。まだお前には話さない」

「…………なるほど。澄の言葉は朝日先生譲りなんですね」

「いや……これ」「違うよスゥ。僕が言っている言葉は朝日姉ちゃんから譲り受けたものじゃない」

「そうなのか?」

「うん」

 

朝日先生に答えをはぐらかされると前に澄が言っていた言葉のニュアンスを含んだことを言われたから、朝日先生からの受け売りかと思ったんだが…………どうにも違うようだ。

ただ……ひとつ気になったのは…………澄が朝日先生がしゃべっているのを遮ってまで否定してきたとき…………

 

 

………………なぜだか、昨日の私以上に悲痛な影を潜ませた表情をしていたことだった……。

 

 

**************

 

side 怜

 

「なぁなぁなぁ怜~」

「つーん」

「あぅ……」

 

学校からの帰り道、何時ものように声をかけてきた親友に対してうちはつっけんどんに扱う。

ふん!昨日せっかく澄とお話しようとしてたのを邪魔した罰や。

 

「まぁ……そりゃ久しぶりに幼馴染みと話せるっちゅうところに横槍入れてもうたからな……。ある意味、自業自得やで?」

「そ、それでもセーラとうちとじゃ扱いちゃうやんか!!」

「そりゃ澄のカッコいいとこに惚れ込んでデレデレしていたどっかの誰かさんとちごうてセーラはすぐに謝ってきてくれたんや。扱いに差ぁでるんは当たり前やろ?」

「ええ~!?そ、そんな~……堪忍してやぁ~…………」

「つーん」

「うぅ~……」

「はは……ドンマイやな」

 

うちのけんもほろろな態度にがっくりと肩を落とすりゅーか。

昨日の電話の後、それはもう四六時中口を開けば「涼月くん」「涼月くん」としつこく色々聞いてきて……そんなんされたら流石に寛大なうちでも堪忍袋の尾が切れるっちゅうもんや。でもまさかりゅーかが異性に惚れ込むとここまでぞっこんになるとはなぁ………せっかくの膝枕タイムにも澄の事ばっか聞いてきおったし。………………まぁ、例えりゅーかでも澄の彼女の座は譲るわけにはいかんけどな。

 

「いたいた……怜!」

「はい……?あっ!」

 

セーラ、りゅーかと駄弁りながら歩いたとき、声をかけられて振り向くとそこには……

 

「久しぶりね。隣の2人は怜のお友達?」

「なんやなんや?怜、知り合いなんか?」

「知り合いも何も……その人ーーーー

 

 

ーーーーーーーー澄のお姉さんやで??」

 

 

「「…………はい?」」

 

何故か澄のお姉さんの1人、涼月星魅さんの姿があった。

 

 

 

                  2ー② END

 




以上、咲の第2話の②でした。キャラ崩壊……してましたか?(チャレンジしてみた感じなので不慣れです)

次回の投稿はゆゆゆかなぁってところです。タイトル変更しないとですね。

さてさて以前、活動報告にて友人からのリクエスト一覧を報告させていただいたことがあるのですが(因みにさっきのガルパン談話のときの友人Ⅰがその人です)あれから同じ職場の仲間としてリクエストを減らしてくれましてさっき言っていた刀使の巫女とガルパンに絞ってきてくれました。
それでなのですがある程度仕事とこちらが安定してきたときぐらいからこの2つの二次創作にこそこそと着手していこうかなと思っています。おそらく当分先ですが。

では……改めて、誤字脱字や意見等あればどんどんお寄せ下さい。今後共、よろしくお願いします。

追記:ムーンフォースさん☆9評価!
   UA7000突破!
  ありがとうございます!!
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