「ハァ……なんで今日は月曜日なんだよ……」
俺のテンションは朝からドン底だった。
「結局昨日も連絡とれなかったし、絶対ヤバイよなぁ……」
え?何がヤバイって?
「なのは達、怒ってるだろうなぁ……」
当然、3人娘(なのは、フェイト、はやて)に決まってるじゃないか。
「行きたくねぇな、学校……」
しかし、これで行かなかったらもっとヤバイ事になりそうなので覚悟を決めるしかない。
「大丈夫、そんなに酷い目には遭わないさ。……多分」
無理矢理自分を納得させて登校する俺だった。
「おはよーございまーす(ボソッ)」
(何故か)小声で挨拶しながら教室に入る俺。
「あっ、龍姫じゃん!超久しぶりー!」
しかし入り口のすぐ近くに居たクラスメイトには当然見つかり、声をかけられた。
「お、おう、久しぶり……」
返事をしながらキョロキョロと辺りの様子を探る。今の声で俺が来たことは教室内に伝わっただろう。.....く、来るか?
「何でそんな挙動不審なんだ?」
「い、いや、何でもないよ。何でも……ハハハ」
.....ふう。どうやら3人娘はまだ登校してなかっ――
「おはよう、たっくん♪」
「龍姫、おはよう♪」
「龍姫君、おはようさんや♪」
たわけがないですよね、ハイ。声のした方へ振り返ると、とってもイイ笑顔の3人がいた。あぁ、俺終了のお知らせか.....
「や、やぁ、おはよう、なのは、フェイト、はやて」
冷や汗がダラダラと背中に流れるのを感じながら、何とか挨拶を返す。
「たっくん、元気そうでよかったの!」
「ちょっと欠席が長かったから心配してたんだよ?」
「せやで。まぁ、こうして顔が見れたから一安心やけど」
するとちょっと雰囲気が変わって、俺の安否を気遣ってくれる3人。
.....あ、あれ?何か予想してた反応と違うぞ?もしかして俺、助かった?
「「「(話はお昼休みにたっぷり聞かせてもらうの(から/で)♪)」」」
.....で、ですよねー。ワンテンポ遅れて送られてきた念話に目から汗が.....
「あ、龍姫じゃない。アンタ2ヶ月近くも学校来ないなんて一体何処行ってたのよ」
「龍姫君、やっと学校来れたんだ。これでもうなのはちゃん達も大丈夫かな?」
更にそこへアリサとすずかもやって来た。.....すずか、「なのは達も大丈夫」って何が?
「ああ、アリサとすずかもおはよう。今日からまたよろしく」
俺はすずかの不穏な発言については考えるのを止め、2人に挨拶を返した。
「欠席してた間のノートはなのは達が取ってたみたいだから、後で見せてもらいなさい」
「わかった。そうするよ」
「今日の放課後は空いてるのかな?よかったら帰りにみんなで翠屋に行かない?」
「大丈夫、空いてるよ。そうだね、久しぶりに行こうか?」
「「「「さんせーい!」」」」
そうして放課後の翠屋行きが決定したところで、朝は解散となった。
――キーンコーンカーンコーン
そしてやってきた運命の昼休み。
俺は4時間目終了のチャイムが鳴るやいなや3人娘によって教室から連れ出され、今は屋上に正座させられている。(↑は繰り返しのチャイム)
「さて、まずは私達に言う事があると思うの」
「「うんうん」」
裁判官…なのは、フェイト、はやて、被告…俺という構図が出来上がっていた。
「えーっと……長らく連絡を怠って申し訳ありませんでした」
俺、土下座である。男のプライド?何それ、おいしいの?
「よろしい。では今回の罰についてやけど――」
「えぇっ!?ちょっ、早くない!?」
「被告人は口を慎むように」
「うっ、はい……」
この場における俺の立場はないも同然だ。
「まぁはやて、確かにちょっと早かったかも……えっと、被告人には何か理由があったのかな?」
流石に俺を不憫に思ったのだろう、フェイトが弁解の余地をくれた。やっぱりフェイトはいい子だなぁ。
「うーん……クロノが次から次へと仕事を回してきたから、かなぁ?」
「「「よし、クロノ(君)はO☆HA☆NA☆SHIの刑に決定」」」
.....クロノよ、安らかに眠ってくれ。
まぁ確かに、元はと言えば今回の
「コホン。では改めて被告人への罰を申し付けるで」
「お、お手柔らかにお願いします……」
「今回の罰は……」
「ゴクリ……」
「本日放課後の翠屋で全員分をオゴリ+今週末にわたしらと模擬戦、でどうや?」
「「異議なし」」
「意義あ……「「「ギロ」」」いえ、何でもありません。ハイ、すいませんでした」
こ、怖ぇ.....マジで殺されるかと思うくらいの眼力だったぜ、今の。
「ま、龍姫君の謝罪もあったことだし、この件についてはこれでお終いや」
「うん。そういえばたっくん、今回はどんなお仕事だったの?」
「あ、私もそれは聞きたいな」
どうやらお許しはいただけたようで、話は俺の仕事に関する質問に移った。
「う~ん、別に聞いても面白くも何ともないぞ?(あまり話したくもないしな)」
「そんな事言わんと、龍姫君はわたしらにとってはお仕事の先輩やからな」
「そうそう。どんなお仕事をしてるのか気になるの」
「そういうわけだからよろしくね、龍姫」
そういえば、はやてのヤツも管理局の嘱託資格を取ったらしい。なのはとフェイトから話を聞いて決めたのだとか。
はやての持っていた『夜天の書』が、元・『闇の書』だったと聞いて試験官だったクロノのヤツが驚いてたっけな。(※はやての試験後にクロノにアースラへ呼び出されて事の次第を話した)
「わかったよ。と言っても、次元犯罪者を逮捕したり、ロストロギアを封印・回収したり、管理外世界の調査に同行したりしただけだよ」
「他にはないの?」
「あ、クラナガンに行った時に武装隊の教導をやらされたよ。教官資格なんて持ってないのにな」
「へぇ、ミッドに行ったんか。どんなとこだったん?」
「綺麗なところだったよ。街も人で溢れてたしね。あとは意外と日本文化が流入してて驚いたかな」
「例えば?」
「寿司屋があったり、居酒屋風の定食屋があったりとかだね。食事の時に普通に箸を使ってる人も結構いたよ」
「そうなんだー。なんかちょっと面白いね」
その後も調査任務の時にユーノの部族のお仲間に会った話なんかを聞かせた。
「そういえば、3人とも来年には本格的に局入りするんだっけ?希望部署とかはあるの?」
昼休みも半分が過ぎた頃に、俺は3人に対してそんな質問をぶつけた。
「うん。私は武装隊の士官からスタートして、目指すは戦技教導隊の教導官だよ」
「私は執務官試験の合格を目指すよ。普段はどこかの艦船に所属して次元世界を回る事になるのかな」
「わたしは捜査官として働いていくつもりやけど、指揮官適応?っていうのも高いらしいから将来は未定やな」
なるほど。ここはとりあえず原作通りだな。
「そっか。僕に手伝える事があれば言ってね。できる限り力になるから」
「「「ありがとう、たっくん(龍姫/龍姫君)!」」」
そんな感じで昼休みが終わる頃には3人ともすっかり機嫌は元通りになった。
放課後になり、アリサとすずかも加えたいつもの6人で翠屋へ。
アリサとすずかに、昼休みにどうして俺達を追ってこなかったのか聞いたところ、
「あんな鬼気迫る表情の3人を見て、後なんて追えるわけないじゃない!」(byアリサ)
「何だかお邪魔しちゃ悪い雰囲気かな、と思って……フフッ」(byすずか)
という答えが返ってきた。すずか、最後に笑ったのはどういう意味かな?
翠屋では俺のオゴリという事で、全員が普段は絶対に頼まない高級ケーキやお茶ばかりを注文し、俺の財布は結構なダメージを受けた。
更に久しぶりに店にやってきた俺を見つけた桃子さんから熱烈な(女装の)お誘いをいただいたが、丁重にお断りさせてもらった。(何故か女性陣からは盛大なブーイングの嵐が来た)
そうしてこの日は解散となった。
正直色々あって疲れたけど、やっと戻ってきたという実感が湧いた、いい1日だったと思った。
あとがき
作者 「龍姫、日常への帰還である」
龍姫 「正直3人の相手をしただけで腹一杯だったよ」
作者 「まぁまぁそう言いなさんなって。久しぶりの学校だったんだろ?」
龍姫 「確かに、かれこれ2ヶ月弱登校してなかったからな」
作者 「いくら義務教育中とはいえ、よく平気だよな」
龍姫 「その辺はちょちょいと裏技を使って……」
作者 「先生、ここに悪い子がいますよー!」
龍姫 「もちろん冗談だがな」
作者 「本当かぁ?」
龍姫 「疑うのは自由だが、本当に俺は何もしてないからな」
作者 「まぁいいや。次回は今回3人娘と約束した模擬戦の模様をお送りする予定です」
龍姫 「あぁ、そういやそんな約束したんだっけ」(遠い目)
作者 「龍姫が現実逃避に走ってしまったので今回はこの辺で。
次回、第30話『おい待て、これは聞いてた話と違――(仮)』
に」
作者 「ドライブ・イグニッション!」