魔法少女リリカルなのは~蒼銀の護り手~ ※凍結   作:天御柱

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第3話 『新たな仲間、登場!』

あの初邂逅以来、俺は毎日なのはと一緒に遊んでいた。おかげで彼女は俺にすっかり懐いている。

 

「たっくん、次はあれなの!」

 

「ブランコだね?」

 

「うん!」

 

なのはは俺が男であるときちんと認識してくれたようで、最初の『龍姫ちゃん』から『たっくん』に呼び方を変えてくれた。

 

しかしなのはとは逆に、あれ以来桃子さんは事ある毎に俺に女装を勧めてくるようになったんだが、何とかならないものか.....相変わらず『龍姫ちゃん』と呼んでくるし。

そういえばこの前なのはに誘われて、母さんと喫茶『翠屋』にお邪魔した時は本当に大変だった。母さんと桃子さんが俺の女装について意気投合してしまい、その後数時間に渡って着せ替え人形にされたのだ。

.....俺の消してしまいたい黒歴史No.1である。(現時点で)

 

ちなみに、喫茶『翠屋』というのは高町士郎・桃子夫妻の営む喫茶店である。料理にケーキ、コーヒーに紅茶、どれも美味しくてかなり人気がある。

まぁ、現在店主の高町士郎氏は入院中とのことだったが。

 

 

 

 

 

そんなこんなで2週間が経とうとしていた頃に、『ソレ』は突然やって来た。

 

 

――ピンポーン

 

 

「はーい」

 

母さんが買い物に行き、家で留守番をしていたらインターホンが鳴った。

出て行くと、ドアの先には見知らぬ女性が立っていた。.....誰だ?

 

「貴方が――」

 

俺が首を傾げていると、突然女性が口を開いた。

 

「――貴方が、氷護龍姫さまですか?」

 

「え?」

 

.....何故、目の前の女性は俺の名前を知っている?ますます俺の頭は混乱した。

 

「貴方が、氷護龍姫さまですか?」

 

何も答えない俺に対して、女性が再び問い掛けてくる。

 

「は、はい。確かに僕が氷護龍姫ですけど……」

 

心なしか語気の強くなった女性に、慌てて答える俺。

 

「そうですか……」

 

すると女性は穏やかな微笑を浮かべて、

 

「はじめまして。私はお父様から貴方のサポートを任されました、アテナです」

 

そんな事をのたまった。

 

「は?……はあああああ!?」

 

俺はただただ驚きの声を上げるしかなかった.....

 

 

 

しばらくして復活した俺は、現在アテナとリビングで向き合っていた。

 

「……つまり、アテナは俺の『使い魔的な存在が欲しい』という願いに因ってここにいるって事か?」

 

「ええ。そうね」

 

アテナが俺の言葉に頷く。

 

.....それにしてもゼウスのヤツ、そんな理由で自分の娘を寄越してよかったのか?大切な娘なんじゃないか?

 

「ああ、その点はご心配なく。むしろ私から志願させてもらったから」

 

「……やっぱりアテナも心が読めるんだな」

 

「ええ。一応私も神様だからね。まぁ今は頭に元、が付くけど」

 

「そうなのか?」

 

「この世界に来る時に、一時的に神の座から外されたの」

 

「……って事は、今のアテナは人間なのか?」

 

「完全にそうとも言えないわ。身体能力や魔力なんかは神であった頃と同じだもの」

 

「へぇ……やっぱりチートなのか?」

 

「龍姫ほどじゃないわよ」

 

「……そうか。で、自分から志願したって言ってたな。どういう事だ?」

 

「そうね。私が龍姫に興味を惹かれたから、よ。お父様は泣いて引き止めたけど、無視してきたわ」

 

.....ゼウス、哀れだな。もちろん同情なんてしないが。

 

「そういう事ならこれからよろしくな、アテナ」

 

そう言って、手を差し出す。

 

「こっちこそよろしく、龍姫」

 

その手をアテナが握ってくる。お互い顔は笑顔だ。

 

「それから、父さんと母さんにも紹介しないとな。――っと、こんな感じで話を合わせてくれ」

 

「わかったわ。……そういえば、コレを」

 

そう言って、今度はアテナが手を差し出してきた。ただし、その手の上には蒼い宝石のついた腕輪が載っていた。

 

「……何だコレ?」

 

「龍姫のデバイスよ。インテリジェント、だっけ?そっちの方が完成したから一緒に持ってきたの」

 

「ありがとう。……で、ユニゾンデバイスの方は?」

 

「まだしばらくかかるって」

 

む、それは残念。

 

「名前から何から全て白紙の状態だから、まずは登録をしてね」

 

「わかった。今からだと途中で母さんが帰ってくると思うから、明日の早朝にするよ」

 

「そう」

 

 

『たっちゃ~ん、ただいま~!』

 

 

と、噂をすれば何とやら。母さんが帰ってきたようだ。

 

 

 

アテナの事は、外国から来ていて以前道で倒れているところを助け、もし行く当てがなくなったら家を訪ねるように言ってあったのだと説明した。

そんなアテナの境遇を聞いた両親は快く我が家への滞在を許可してくれた。結果として2人を騙した事は申し訳なく思うが、本当の事を話すわけにもいかないから仕方ない。もちろん、いつかは打ち明けるつもりだが。

 

ちなみに、アテナには後で日本国籍を取ってもらった。もちろん非合法な方法で。

 

 

 

 

 

そして翌日の早朝。

 

俺はデバイスの起動試験をする為、いつもなのはと遊んでいる公園へと来ていた。もちろんアテナ同伴だ。

 

「それじゃ龍姫。よろしくね」

 

「ああ。――よし」

 

一度深呼吸して気合を入れ、起動を始める。

 

「マスター認証、氷護龍姫。術式はミッド主体でベルカ混合のハイブリッド」

 

『マスター氷護龍姫、認証。術式、認証』

 

「デバイスに個体名称を登録。名称は『ハイペリオン』」

 

『名称登録、完了。エラーはありません』

 

「いくぞ!『ハイペリオン』、セットアップ!」

 

『スタンバイ・レディ』

 

一瞬光に包まれた後、俺はバリアジャケットを纏っていた。

上は蒼の長袖シャツで、下は黒のジーンズ。胸や肩、腰、膝、足には銀色の金属パーツがついている。

また、両腕には手の甲から肘までを覆うように篭手が装着されていて、背中には大きな盾を背負っている。

 

「ん?杖や剣みたいな武器の類が何もないな……」

 

「(説明しよう!)」

 

「おわっ!?」

 

突然頭の中に声が響いた。

 

「お前、ゼウスか?」

 

「(よくわかったな。さて、今回はお前の異常性について説明する為に出てきたんだが……)」

 

いや、こんな事をするのはお前くらいだろ.....っていうか、

 

「俺の異常性、だって?」

 

「(ああ、そうだ。単刀直入にぶっちゃけると、お前はほとんどの攻撃魔法に適正がない)」

 

「……はぁ!?」

 

驚きの事実発覚。どういう事だ?

 

「(そのままの意味だ。何故かお前はほとんどの攻撃魔法が使えない身体なんだよ。唯一適正があったのは集束魔法だけだな)」

 

集束魔法?.....ああ。なのはの十八番、SLBみたいなヤツの事か。

 

「(そうだ。ちなみに、お前の魔力集束能力はなのはのソレを遥かに上回っている)」

 

「へぇ。それはなかなか……」

 

「(だが、お前はソレしか攻撃魔法を持てないという事だ)」

 

「ちょっと待て。そうだとしても、杖や剣みたいな武器はあっていいだろ?」

 

「(そこは俺の趣味だ。男は拳1つで戦ってこそ、だからな)」

 

「お前の趣味に俺を付き合わせるな!」

 

なんてこった!俺はこの最高神(バカ)のせいでこんな目に遭ってるっていうのか!?

 

「(だが、その分お前は『護る』事に関しては非常に高い適性を持ってるようだぞ?)」

 

「そうなのか?」

 

「(ああ。お前は防御や治癒系の魔法ならその習得難度やランクに関係なく、全て使いこなす事ができる)」

 

「……それは凄いな」

 

「(だが、これも異常な才能ではある。前の世界での因果が関係しているようだが……)」

 

「うっ……。それは……」

 

あまり他人に触れて欲しくない過去なんだが.....

 

「(……まぁいい。詮索するのは止めておいてやろう)」

 

「……すまん」

 

「(俺からはそんなところだ。後はアテナに聞け)」

 

「わかった」

 

「(せいぜい俺を楽しませてくれよ)」

 

「それは知らん」

 

そうして、ゼウスは俺との会話を切った。

 

「……ったく、アイツはいつも神出鬼没だから困る」

 

「ふふっ。でも、あれでお父様は龍姫の事をとても気に入ってるのよ」

 

「そうなのか?」

 

「ええ」

 

「……まぁいいや。で、他にもあるのか?」

 

「そうね……とりあえず、魔力変換資質があるわ。属性は流水と凍結ね」

 

「へぇ。凍結は珍しいって話を聞いた事があるけど、流水はどうなんだ?」

 

「かなり珍しいみたいよ」

 

「そっか」

 

流水と凍結の変換気質か。後でちょっと試してみるか。

 

「それから龍姫が背負ってる盾だけど、それ『アイギス』だから」

 

「は?」

 

今、アテナは何て言った?

 

「だから、その盾は私が持ってた『アイギス』なのよ」

 

「マジで!?」

 

「より正確に言うなら、『アイギス』をベースに再設計した『アイギスⅡ(セカンド)』ね」

 

「……いいのか?」

 

思わず聞き返してしまう俺。

 

「ええ。私からのプレゼントよ」

 

「ありがとう」

 

俺は頭を下げた。『アイギス』はアテナにとって大事なものだったはず。それを、俺なんかに譲ってくれたのが嬉しかった。

 

「頭を上げて、龍姫。それじゃ、『アイギスⅡ』について説明するわね」

 

「ああ。頼む」

 

「『アイギスⅡ』の能力は『自動防御(オートガード)』よ。これにより、余程の事がない限りは龍姫に不意打ちや死角からの攻撃は通用しなくなるわ」

 

「それはまた……かなりのチート性能だな」

 

「当然よ。なんせ私が持ってる最強の盾なんだから」

 

「それもそうだな」

 

『マスター』

 

と、そこで聞き慣れない機械音声が聞こえてきた。

 

「ん?ハイペリオンか?」

 

『はい。これからよろしくお願いします。マスター』

 

「こっちこそよろしくな。それと、俺の事は名前で呼んでくれ」

 

『それは何故ですか?』

 

「今日から俺とお前は相棒(バディ)なんだ。相棒なら、互いを名前で呼び合うのは当然だろ?」

 

『……よくわかりませんが、了解しました。それでは改めてよろしくお願いします、タツキ』

 

「よろしく、ハイペリオン。あと、できれば敬語も止めてくれな」

 

『善処します』

 

「言った傍から……って、いきなりは無理か」

 

『すみません』

 

「いや、いいって。それよりちょっと色々試してみたいから、結界を張ってくれないか?」

 

『了解。――展開完了』

 

「サンキュー」

 

そうして、俺はそのまま両親が起きる時間ギリギリまで魔法の鍛錬をした。




あとがき

作者 「今回のあとがきは、新キャラ&デバイスの紹介をしたいと思います」

龍姫 「そうだな。それじゃ、まずはアテナから」



アテナ

性別:女

身長:158センチ

体重:禁則事項です♪(本人談)

容姿:腰まで伸ばした金髪に、龍姫と同じ蒼い瞳。
   外見年齢は18歳程度。出るとこは出てるナイスバディ。

性格:穏やかで優しいお姉さん的性格。
   しかし、実は重度の戦闘狂(バトルマニア)である。

【スペック】

筋力:AA+  魔力:SS

気力:SS   耐久:A+

敏捷:AA+  幸運:A

【保有スキル】

戦略の女神:S

アテナの戦略の女神としての力。あらゆる戦闘技能に通じている。


知恵の女神:S

アテナの知恵の女神としての力。様々な分野の知識を持っている。



作者 「こんな感じかな」

龍姫 「なるほど」

作者 「んで、次はデバイスだな」



インテリジェントデバイス『ハイペリオン』

性格:非常に真面目。しかし、今後変化していく予定。

耐久性:龍姫の最大出力(フルパワー)にも余裕で耐える。

待機状態:中央に大きな蒼い宝石のついた腕輪。

セットアップ時:BJの形状は本文中で書いた通り。


ゼウスによって作られた、龍姫専用のインテリジェントデバイス。
まさにチートキャラの為のデバイスであると言える。
常に龍姫の事を第一に考えていて、龍姫の良き相棒であろうと色々模索中。



龍姫 「これから共に戦っていく俺の相棒だな」

作者 「物語の進行と共にパワーアップしていく予定だ」

龍姫 「……この上さらに何かやろうというのか?」

作者 「当然!」

龍姫 「まぁ、程々にしとけよ」

作者 「それでは次回予告、いってみよー!

   次回、第4話『そして本格介入へ……(仮)』

   を、」

龍姫 「乞うご期待、ってな!」
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