あれから3年の歳月が過ぎ、今は桜舞い散る4月。
今年で俺は私立聖祥大附属小学校の3年生だ。
「たっくん、おはよー!」
「おはよう、なのはちゃん」
「龍姫、おはよう」
「おはよう、龍姫君」
「おはよう、アリサ、すずか」
どういうわけか1年生から、この仲良し3人組とは同じクラスである。
明らかに誰かの作為的なものを感じるが、まぁ犯人は十中八九アイツだろう。
「今年も皆同じクラスみたいだよ」
「え!たっくん、それ本当!?」
「うん」
「そっか~。よかったね」
「そうね」
そのまま他愛もない会話をしながら、教室へと向かった。
表面上は笑顔で3人とのお喋りに興じているが、頭の中では別の事を考えていた。
.....いよいよ始まるんだ。この世界での俺の戦いが。
ついに時は満ちた。
もうじき「PT事件」が始まる。
3年前士郎さんを見舞ったあの日から、俺はひたすら鍛錬を積んできた。師匠はもちろんアテナだ。
アテナは俺にあらゆる武術・魔法の使い方、戦術・戦略の起用法を教えてくれた。
俺もそれらを必死で吸収し、己の力としていった。準備は万端だ。
* * *
「たっくーん!お昼一緒に食べよう!」
「いいよ」
そういえば、相変わらずなのはは俺にべったりである。
周囲の男子達からの嫉妬と殺意のこもった視線にも、もうすっかり慣れたものだ。
「まったく、ホントなのはは龍姫にべったりよね。龍姫も龍姫でなのはには大甘だし」
「でも、見てて微笑ましいと思うよ」
そんな俺達にアリサは呆れ、すずかは柔らかい笑みを浮かべる。
「アリサ、すずか。2人も来るでしょ?」
「当然よ!」
「うん。いいかな?」
「もちろんだよ。皆で食べた方が楽しいしね」
「たっくーん!アリサちゃん達も!早く行こうよー!」
なのはが教室の入り口から俺達を呼ぶ。
「早くしないとなのはがヘソを曲げそうだし、行こうか」
「ええ」
「うん」
そんな穏やかな日常を送りつつ、時は過ぎていく。
* * *
そして4月も終わろうかという頃になって、『ソレ』は来た。
――ピピッ
『何者かの次元転移反応を感知しました』
「来たか」
「そのようね」
俺が海鳴全域に張り巡らせた『網』に、『アイツ』が引っ掛かったようだ。
「で、龍姫はどうするの?」
「とりあえず、なのはやフェイトとは別にジュエルシードを回収する」
「あら、どうして?」
「アルハザードへ行くというプレシアの野望を潰しつつ、
「なるほどね」
「ああ。なんせ3年前から練ってきた計画だからな」
「そうね」
「というわけで、原作で重要なイベントに関わらなかったヤツをさっさと回収しに行こう」
「ええ」
『了解しました』
そうして、俺はその日のうちに2つのジュエルシードを確保した。
その後なのはがユーノと出会って魔法に目覚めたり、なのはとフェイトの初邂逅があったりした。
俺はそれらのイベントを気配遮断をして近くから見ていた。
.....それにしても、なのはは初めての魔法行使でいきなり長距離砲撃を見せてくれたのだから驚きだ。才能って恐ろしい。
フェイトも、やはりどこか悲しみを帯びた目をしていた。必ず、必ず助けてやるからな。
そして、ある日の翠屋。
「温泉旅行?」
「そうなの!今度の週末に行こうって話があるんだけど、たっくんも来ない?」
これは.....フェイトとのエンカウントフラグか。
「いいの?」
「もちろんなの!」
「ちなみに参加者はアタシと高町家、月村家の皆よ」
「へぇ~。結構な大人数だね」
「で、どうかな?龍姫君も一緒に行かない?」
「そうだね。母さん達に聞いてみるよ」
まぁ、多分あっさり許可してくれるだろう。
「やったー、なの!」
「ははっ。なのはちゃんが喜んでくれるなら、頑張って説得しなきゃね」
「あ、うぅ……////」
何だ?なのはが真っ赤になって俯いてしまった。.....ハッ!まさかフラグか!?
「氷護、なのはに手を出したら……」
「うわあっ!?」
いつの間にか俺の後ろに
「おい。わかってるんだろうな……」
「あはは……イヤだなぁ、恭也さん。そんな事するはずがないでしょう?」
俺は笑って誤魔化す。
「……フンッ。ならいい」
そうして
まぁ
しかしフェイトとの接触か.....どうするかな.....
あとがき
龍姫 「相変わらず短いな」
作者 「すいません」
龍姫 「しかも展開が急すぎるだろ」
作者 「はっ。おっしゃる通りで」
龍姫 「……まぁいい。で、次回は?」
作者 「温泉に行きます」
龍姫 「フェイトとの接触だな」
作者 「多分あっさりと終わると思う」
龍姫 「そうか……ってそれでいいのか?」
作者 「初っ端からそんなに色々絡んでもマズいだろ」
龍姫 「まぁ確かに」
作者 「そういうことだ」
龍姫 「よし。それじゃ、次回予告だな。
次回、第6話『人間、第一印象が大事(仮)』
を、」
作者 「お楽しみに~!」