ボクとテストとあの日の約束   作:しろとんぼ

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ヒロインが空気………


vsBクラス!その3

教室に帰ると………明久が寝ていた

「………なにをしてるんだ?コイツは」

「吉井君が怪我をして気絶してるんです」

姫路さん、物騒な事を言うね

「………ここはどこ?」

「あ、気がつきましたか?」

そう言って明久に近寄る彼女

「心配しましたよ?吉井君ってば、まるで散々殴られた後に頭から廊下に叩きつけられたような怪我をして倒れているんですから」

そんな馬鹿な、幾ら何でもそんなことある訳ない

「いくら『戦争』でも、本当に怪我する必要はないんじゃぞ?」

「ちょっと色々あってね、それよりどうなったの?」

「今は協定通り停戦中だ、明久」

雄二もなんだかんだで心配してたのかな?

「そう言えば、俺協定のこと何も聞いてなかったんだが?」

ジト目で雄二を見る

「お前が教室を出てから決まったからな、別に急いで伝えなくても支障はないだろう?」

その通りな訳だが

「それで、戦況は?」

明久が食い気味に聞いてくる

「一応作戦通り教室に押し込んだ」

「尤も、此方の被害も少なくないがな」

俺の返答を雄二が補足した

雄二は被害状況を確認しているようだ

「お、ムッツリーニか、何か変わった事はあったか?」

ムッツリーニ………いつから居たんだ?

本日のムッツリーニは情報収集に徹していたらしい

「ん?Cクラスの様子が怪しいだと?」

「………(コクリ)」

このタイミングでの戦争の用意

恐らく漁夫の利でも狙うつもりだろう

「いやらしい連中だな」

「雄二、どうするの?」

明久が質問する

「んー、そうだな」

そう言って雄二は時計を見た

「Cクラスと交渉するか、Dクラスを使って脅せばヤル気も失せるだろ」

それ以前に俺たちが勝つと思っているのだろうか?

他のクラスから見たら無謀としか言いようがないだろうに

「僕らが勝つなんて思ってもないだろうしね」

明久と意見が被った、珍しいこともあるもんだ

「んじゃ、行くか」

「暇だから着いて行くぜ!」

「僕も行くよ」

俺と明久が同行することになった

「わしも、行くとするかの」

「いや、秀吉は残ってくれ」

秀吉が残ることに何の意味が?

そう思ったが、雄二のことだから何か企んでいるのだろう

「仕方ないのう…」

少し残念そうだった

「ちょっと吉井!アンタの返り血を洗うの大変だったんだけど!」

「それって吉井が悪いのか?」

廊下に出るとすぐ島田さんと須川君にあった

明久の返り血だと………まさか………な?

「そうだ二人とも、Cクラスに行くんだけどついてきてよ」

明久め、何か考えてやがるな?

「別にいいけど…」

「俺も構わんぞ」

二人は明久の考えに気づいていないのだろう

これで、雄二・明久・姫路さん・俺・ムッツリーニ・須川君・島田さんでCクラスへ行く事になった

 

 

「Fクラス代表坂本だ、このクラスの代表を出してもらおう」

雄二が教室のドアを開けると同時に言い放つ

中を覗くと………思ったより人が残っている

ムッツリーニの情報は正しかったということだ

「私に何か用かしら?」

小山さんだったかな?

黒髪でショートカットの女の子だ

「あぁ、Cクラスと不可侵条約を結びたい」

「ふぅ〜ん?不可侵条約ねぇ?」

なんだろう、嫌な予感がする

「どうする?()()()()?」

「必要ないだろ?」

そう言って奥から一人の人物が現れる

「酷いじゃないか、Fクラスの皆さん?」

……やってくれるじゃないか、根元君

「先に協定を破ったのはそっちだから、これはお互い様だよな?」

根元君の後ろから小柄な()()の長谷川先生が現れる

「Bクラス芳野が勝負をー」

「Fクラス須川がうけます!」

須川君の咄嗟のファインプレー

「これはFクラスとCクラスのー」

「ムダだ、明久!試召戦争に関する一切の行為を盾に白を切るつもりだ!」

「ま、そゆこと♪」

「そんなの屁理屈だ!」

「屁理屈も立派な理屈のうちってね」

「ここは俺に任せろ!」

須川君の一言、頼もしいね!全く

「一旦引くぞ!明久!」

「くっ!……」

教室に背を向け走るFクラスの皆

俺の今すべきことは……

「…Fクラス東雲燈、Bクラス根元君に数学勝負を挑みます!」

「Bクラス工藤が受けます!」

俺の今すべきことは、撤退の時間を稼ぐこと

 

「「試獣召喚(サモン)!」」

 

『Fクラス 東雲燈VS Bクラス 工藤信二

数学 556点VS126点 』

 

今回、一体一体に時間を掛けることはできない

何故なら、既に8体の召喚獣が視界に入っているからだ

俺は腕輪の能力を使い、刀身に雷を纏わせる

それと同時に工藤君の召喚獣を斬る

 

『Fクラス 東雲燈VS Bクラス 工藤信二

数学 518点VSDEAD 』

 

よし、一撃だ!

これだけの点差があれば当然な訳だが

戦闘終了後すぐに根元君に勝負を挑もうとしたが

既に根元君はいなかった、逃げ足の早い………!

 

俺を取り囲むようにBクラスの召喚獣が展開する

今さっきの一撃必殺を見ていただろうに……

「撤退の判断ができない指揮官は一番無能だよ?」

一応忠告をしてみるが、

「全員でタイミングを合わせて突っ込め!」

ヤッパリ見逃してくれないよね……

7体の召喚獣が同時に向かってくる

正面に居る一体に向かって此方も突っ込み

 

カンッ!

 

金属と金属があたる甲高い音が響き、剣が交差する

だが、此方の方が圧倒的に点数が上なので簡単に競り勝つ

相手の召喚獣を吹き飛ばし、少し前に走って後ろを向く

俺の召喚獣と俺自身が目を合わせる形になる

間には6体の召喚獣、いける……!

 

まずは一体目、左上から右下へと力任せに刀を振る

恐らく一撃だろう、確認してる暇はない

フィールド上を頭の中で整理する

近いのは、此方に向かって武器を振りかぶろうとしている一体、目測4歩

次に近いのが左側から此方に向かって移動している一体、目測6歩

その二体の位置を確認して行動に移る

まずは右手の刀で相手の攻撃を防ぎ、鞘で足を掬う

そしてそのまま刀を水平に270度振る

すると、すぐ後ろに居た召喚獣が戦死

この召喚獣は先程此方に移動していた一体だ

同時に鞘を足元で仰向けに倒れている召喚獣に突き刺す

あと4体

1体がジャンプして空中にいるのが見える

咄嗟に召喚獣を屈ませると、頭があった位置を日本刀が走る

ジャンプした一体は俺の右斜め後ろの位置にいるが

目の前の召喚獣が俺の召喚獣目掛けて刀を振り下ろしているので

左側に回転して回避する、間一髪

体制を直ぐに立て直し相手に刀を突き刺す

真後ろに1体と右側前に一体

残りの1体は戦線から離脱していた

後ろを向くと、既に攻撃モーションに入っている

この予備動作は『突き』

慣れた動きだけに素早く見分けることができた

刀を横向きに構え、攻撃に備える

相手の刀が此方に伸びてきて俺の召喚獣に当たるまでの刹那の瞬間

相手の突きを横向きに構えた刀で下から弾き、同時に屈む

すると、相手の突きは頭の上を通り過ぎて空を切る

俺は鞘で左側から思いっきり相手の召喚獣を殴った

殴った勢いを利用して屈んだまま回転して真後ろを斬ると

そこには相手の召喚獣がいる

これはわかっていた事なので遠慮せずにそのまま粉砕

二人には逃げられたが、フィールド上の敵を殲滅したので

勝負を挑まれる前に離脱する

 

明久達も無事だといいのだが……

 




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