ハイスクールD×D 神器使いは静かに暮らしたい   作:ベロリンガRX

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なんか今回は調子が良く結構長めに書くことができました。
いつもこんな感じに話がポンポンかければいいんだが・・・多分無理かなぁ(´・ω・`)


第二話

あの奇妙な事件の翌日、僕と兵藤のところにリアス先輩の使いがやって来た。名前は木場祐斗という、この駒王学園でも屈指の人気を誇る男だ。

木場の後に続く僕と兵藤。周りの女共がやかましく騒ぎだす。

 

 

「そ、そんな吉良くんはともかく木場くんと兵藤が一緒に歩くなんて!」

「汚れてしまうわ、木場くん!」

「木場くん×兵藤なんてカップリング許せない!木場くん×吉良くんこそ至高よ!」

「ううん、もしかしたら兵藤×木場くんかも!それとも木場くん×吉良くん×兵藤の三つ巴のカップリングもあるかも!」

「木場、もっと離れてくれ。僕は今君に対して非常に嫌悪感を抱いている」

「どうしたんだいいきなり?君に嫌われるようなことをした覚えはないけどなぁ?」

「あぁ、確かに君は何もしていないだろう。全てはそこにいるドグサレ共が元凶だ」

 

 

さて、あのドグサレ共のやかましい悲鳴をくぐり抜けて、僕は旧校舎・・・つまりは、『オカルト研究部』の部室に来ているのだ。

部室に入ると、なんとも奇妙な空間に出くわした。文字、文字、文字・・・床、壁、天井に至るまで謎の文字が書き込まれている。そして中央に描かれている巨大な魔方陣。

某旧支配者の儀式を思い浮かべてしまったが、悪魔なのだからそちらとは違うだろう。

そしてそんな異質な空間でソファーに座って黙々と羊羹を貪っているチビが一人。確か・・・塔城小猫だったか・・・

木場が僕と兵藤の紹介をする。軽い会釈をすると向こうも頭を下げる。それに遅れて兵藤も「あ、どうも」と頭を下げた。それを確認するとまた羊羹を食べ始める。そしてまた異質な事に気付く。部屋の奥から、水の流れる音が聞こえるのだ。おまけに室内の奥にシャワーカーテン。カーテンに映る陰影。なんという事だ・・・こいつ等、部室に客を招いておきながら、シャワーを浴びるなんて、非常識にも程かあるッ!

暫くするとシャワーから流れる水の音が止まり、今度は着替える音が聞こえる。ふと隣にいる兵藤を見ると、だらしなく鼻の下を伸ばしている。コイツめ・・・犬みたいに盛っているんじゃあないぞッ!僕はお前の態度が非常に気に食わないんだ!全く、イライラするぜ・・・

そうして僕の怒りのボルテージがどんどん溜まっていくのを感じていると、ようやく着替えが終わったらしいリアス先輩、それともう一人が出てきた。あれは、姫島朱乃・・・だったはず・・・『彼女』にまた出会えるとは・・・しかし、ここに居るということは、姫島先輩も悪魔だということだろう。実に惜しいが、まぁ悪魔だったからといって、『彼女』の美しさは変わらないが・・・あぁ、実にいい。兵藤みたいに無様は晒さないが、こうも間近で『彼女』を見ると、こう、こみ上げてくるものがあるな・・・実にいい。後でスケッチのモデルになってもらおう。『彼女』の事を考えていると、自然とさっきまでのイライラもどうでも良くなってしまった。

 

「これで全員揃ったわね。兵藤一誠くん。いえ、イッセー。そして吉良吉影くん」

「は、はい」

「私たち、オカルト研究部はあなたを歓迎するわ・・・悪魔としてね」

やっぱりか・・・まぁ、兵藤があれだけやられていたことを考えると、おそらくこの女に転生させられていたのか・・・

それから始まったリアス先輩の悪魔講座。ついでに堕天使や天使のことや悪魔の住む冥界の話まで聞くことができた。しかし、兵藤は全く話についていけず、目を白黒させている。

その話の過程で先日兵藤が訪ねてきた浅野夕麻の話、そして兵藤の中に眠る神器の話になった。そして兵藤の神器を目覚めさせる事になったのだが・・・

「ドラゴン波!」

うわぁ。これは恥ずかしい。うわぁ。ドラグ・ソボールの主人公の必殺技を大声で叫ぶ兵藤。すると兵藤の左手が突如光りだした。光が収まると兵藤の左手は真っ赤な籠手が装着されていた。なるほど、僕等の持つタイプとは別の神器は初めて見るが・・・こういった物が神器では一般的なのだろうか?

「な、なんじゃこりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?」

やかましいッ!騒ぐんじゃあないぞ!これ以上僕をイライラさせるんじゃあないッ!近所迷惑とかをもうちっと考えたらどうなんだ?え?

 

そんな風にイライラしているといつの間にか話題は兵藤から僕に入れ替わっていた。

「さて、それじゃあ次は吉良くんの番ね」

「え?あっ、あぁはい。なんでしょうか?」

いけない、どうやら僕はイライラすると周りがあまり見えなくなってしまうらしい。

「大したことじゃないわよ、ただ、あなたの神器も見ておこうと思っただけよ」

ッ!コイツッ!まさか、僕の神器の存在に気づいているだとッ!!確かに、兵藤の神器の存在を見抜いたのはリアス先輩だったが、まさか僕の神器まで・・・

「ええっ!吉良も神器を持ってるのか!?」

「さ、さて、何のことですかね・・・僕は兵藤と違って人間なんですよ・・・兵藤みたいに籠手を出したり皆さんみたいに羽をはやしたりなんて出来やしない・・・”ごく普通の平凡な人間”なんですよ・・・」

「ごまかす必要はないわよ、別に私たちもあなたに危害を加えようなんて考えていないわ。私はただ、この土地を管理する者として、あなたの事を知っておく必要があるのよ。まぁ、私個人としてもあなたの神器の事は気になるけどね」

まずい、これは非常にまずい・・・この女、兵藤だけでなく、僕までも下僕にしようと考えてやがるッ!僕の神器を狙ってやがるッ!!

「そうだ、せっかくだし、あなたも悪魔になってみない?吉良くん・・・いいえ、ヨシカゲなら歓迎するわよ」

こっ、この女ァ・・・図々しいにも程があるぞッ!馴れ馴れしくも僕を下の名前で呼ぶんじゃあないぜ!!しかし、どうする!?どうやってこの状況を脱出する!?『いかに僕の神器の情報を隠しながらこの悪魔の勧誘を断る』かが重要だ・・・考えろッ・・・吉良吉影ッ・・・僕の目標のために・・・ッ!そうだ、目標だ。僕の目標。それをこいつらに教えてやろうじゃあないか・・・

 

「リアス先輩・・・勧誘はありがたいですが・・・残念ですが、僕は悪魔にはなりません。神器を無闇矢鱈に見せびらかすこともできません」

「・・・それは、どういうことかしら?悪魔にならないのはともかく、神器を見せられないというのは何故?」

「僕には夢があります。その夢・・・目標の為です。」

「激しい『幸福』はいらない・・・それでいて深い『絶望』もない・・・『植物の心』のような人生を・・・そんな『平穏な生活』こそ、僕の目標なんですよ・・・だからこそ、悪魔にはなれない・・・神器も見せることはできない・・・僕は平凡な一般人で居たいんだ」

どうだッ!正直こういうことを他人に言うのは不本意ではあるが、僕の本心を伝えたッ!さぁ、どうする!リアス・グレモリーッ!!

「そう・・・それじゃあ仕方ないわね・・・悪魔になるのはなしね」

「はい、理解していただけると助かりm」

「それじゃあせめて、オカルト研究部に入部してもらうわね。あなたが神器を見せたくないのは解ったけど、せめて近くで監視しておかないと、まずいでしょう?」

「は?」

思わず声が出てしまった。この女は今、何と言った?入部しろ?監視するだと!?冗談じゃあない!ふざけるのも大概にしろッ!

「リアス先輩・・・僕の話を聞いていましたか?僕は平穏を目指しているんです。こんな訳のわからない悪趣味な部室を使う部活に強制入部させられた挙句監視なんてされたら安心して熟睡することすらままならないじゃあないかって言ってるんだよこのアマァ!」

もう我慢できなかった。今まで耐えてきたがここで一気に爆発してしまった。一瞬しまった、と思ったが、もう止まらない。

「いいか、ここはあんたの家じゃあないしあんたの国でもない。ここは日本。人間の国なんだ!それをあんた等みたいな悪魔やら堕天使やらが我が物顔で世の中を荒らしまくって人間様に迷惑をかけるんじゃあないぞッ!調子に乗るのもいい加減にしろッ!!土地の管理だと?それはちゃんと日本の法律に則ってちゃんとそういう権利を持ってるから言っているのか!?悪魔と人間じゃあ価値観が違うのは解る。人間だって住む地方や宗教の違いだけで考えが大きく変わるものなんだ、ましてや君たちは悪魔、全く別の存在だ。僕たち人間と同じ価値観を持っているとは思わないし思えない。だがッ!他人の意思を完全に無視して物事を勝手に決めるんじゃあないぞ!このドグサレがあぁぁぁぁぁ!!」

一気に大声でしゃべり続けてかなり疲れてしまった・・・僕らしくもない・・・周りの奴らも普段の僕からは想像できなかったらしく顔が少し引きつっていた。唯一変化がなかったのは塔城だけだ。

 

「ご、ごめんなさい、ヨシカゲ。そうよね、私も勝手が過ぎたわね。そ、それじゃあ改めて、オカルト研究部に入部してくれないかしら・・・確かにあなたの意思も尊重しないといけないのはわかっているけど・・・あなたを一人にするのはとても危険なの。これは命令じゃないわ、お願いよ」

「そういきなり手のひらを返されてもハイソウデスカってなるとでも思ってるんですか?冗談じゃあない。まっぴらゴメンですよ」

「おっおい吉良!そんな言い方はないだろ!部長がお願いしてるんだから答えてやれよ!こんな美人からのお願い断るとか、お前それでも男か!?」

「うるさい!僕をお前みたいな万年発情期の猿と一緒にするんじゃあない!!それに僕が女性を選ぶ基準は顔じゃあないんだ。お前とはそういう趣味趣向が違うんだよ」

「あら、だったら教えてくださいません?あなたのその趣味趣向というものを・・・」

「なっ!?」

急に僕の後ろに現れた姫島が僕の手を掴む。『彼女』が、僕の、手に触れている。

「う、美しい・・・」

思わず声が漏れる。ハッとして口を抑えるが時すでに遅し。兵藤のクソッタレがニヤケ面でこっちを見てくる。クソッ!これ以上ないほどの屈辱だ・・・

「あらあら・・・吉良くんは私の手を気に入ってくださったのかしら?」

『彼女』が、僕の眼前に迫る。こっ、ここまで近くで『生の彼女』を見るのはッ初めての経験だッこ、これは、生唾ゴクリもの、という奴じゃあないかッ!ま、まずいッ!お、抑えろッ!

「そうですわね・・・もし、吉良くんが入部してくれるなら・・・私のこの手を、好きにしてくれても構いませんわよ?」

なん・・・だとッ・・・そっ、それはッ・・・ま、マズイ、マズイぞ!待て、ダメだ。落ち着け吉良吉影ッ!これは罠だ!分かりきっている罠に掛かるなんぞネズミ以下だぞ!それでいいのか!吉良吉影ッ!!だ、だがッ・・・

「うふふ・・・さぁ、どうします?」

『彼女』が、僕の頬に触れる。

僕の、頬、に、触れ、触れて、触れた、触れッ!

気がつくと、僕は『彼女』を両手で包み込むように握り締めていた。

「『彼女』をスケッチさせて欲しい」

その日、僕は他人に自分の性癖を晒すという愚行を犯してしまった。

 




吉良の台詞はなるべくジョジョっぽさを出そうと努力した結果、『ッ』を異常に多様する結果になった。

ps:次でキラークイーンの顔見せやるって言ってたけど話の路線変更にて次回に見送り。
「おとなはウソつきだ」と思った少年少女のみなさん。どうもすみませんでした。
おとなはウソつきではないのです。まちがいをするだけなのです・・・・・・・



まぁ自分まだ大人じゃないんですけどね。
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