箱物語   作:SATO 1940

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暦忍斧。刃物がいっぱいだな。

「おいお前様。起きておるか?」

「おう忍か、どうした?」

「いや、これと言った用はないのじゃが——いやなに、隠す必要もなかろう。儂の実際の年齢とは思えん発言かもしれんが見た目に引っ張れていると思ってくれ、だから正直に言うぞ——影の中が寂しくなったのじゃ。お前様と仲良く話がしたい」

「......」

「お前様?」

「うう......」

「な!なんで泣いておるのじゃ!」

「忍が、忍がデレた!」

「な!なんじゃお前様!儂はそんなにデレたことがなかったか!!ええい鬱陶しい!抱きつくでない!儂は抱き枕じゃないわ!」

「いや、でもどうして急にデレたりしたんだ?日頃からあんなにツンツンしていたのに」

「そうじゃったか?覚えておらんわ」

「それはもう、あの学習塾跡に居た頃の様にだんまりだったんだぞ」

「むう、そうじゃったか?実はここ最近の記憶がおぼろけでの、覚えていることといえば影の中でモンスターをハントしていたことと腹が減っていることくらいじゃわい」

「腹が減って——って忍、ここ最近食事はいつしたのか覚えているか?」

「それはちゃんと覚えておるぞ。3日前にミスタードーナツのポン・デ・リング系を全部食べ終えたところじゃ」

「いや、そっちじゃなくて——吸血鬼としての方の食事、吸血行動だよ」

「ふむ、そう言われると覚えておらんな。そうかそういうことか。つまり、吸血鬼として存在しているにも関わらず吸血鬼らしからぬ生活をしておったが為に、記憶がおぼろけになっておった——ということか。なるほどなるほど」

「......」

「どうしたのじゃお前様?」

「たぶんこれでしばらく出番はないと思うけれどこれでいいのか?」

「かわまんかまわん——こんなところにおるより儂は我らが団の専属ハンターとして別の物語を進めなくちゃならんのでの。なにをしておる。ほれ、さっさと首を差し出さんか——儂が死んでもいいのか?我が主人様よ」

 

「じー」

「......」

「じー」

「......」

「おい、そこのお前」

「お前とはなんだな斧乃木ちゃん」

「違う、お前じゃない。お前と言ったのは画面の向こう側にいるお前のこと。おいお前、さっきからなにジロジロ見てやがんだ。見世物じゃねえんだぞコラ」

「お、斧乃木ちゃん?」

「なんだコラ。文句あんのかコラ。なんか言ったらどうなんだよこのタコスケ」

「臥煙さん臥煙さんコイツダメです!こっちガン無視して画面の向こうのお友達にケンカ売っています。ってええ、無理ですってどうやってこの状況を正すんですか。いやいや、何を言って」

「ごちゃごちゃごちゃごちゃ一人でワケのわからねえこと言ってんじゃねえぞ阿良々木。

お前が急に『臥煙さん』なんて言いだしやがるから僕がお姉ちゃんにお仕置きされてしまうと思ったじゃないか。そんなに僕の薄い本が欲しいのならばコミケにでも行ったらどうなんだい?まあ僕の薄い本なんて買って読んでたら心のない人形でも心が芽生えてきっと本当に心の奥底から鬼のお兄ちゃんを軽蔑するだろうけれどね」

「きょ、今日はどうしたんだい?斧乃木ちゃん——えーとほら、いつものようにアレ言ってよ。僕はキメ顔で」

「だまれ。だいぶ前に鬼いちゃんにも言ったと思うのだけれどアレは僕の黒歴史だ。それを今更掘り返そうだなんて——例え無害認定されてしかもお姉ちゃんのお気に入りでもある鬼いちゃんが目の前に居たとしても。誤って『例外の方が多い規則(アンミリテッドルールブック)』が暴発してしまうよ。だから鬼のお兄ちゃん——いや、阿良々木暦。それ以上このことに関して今後一切僕がネタとして受け入れるまでは口を開いてはいけないよ。わかった?」

「お、おうわかった」

「そ、じゃあ僕は仕事があるから。また今度だね鬼のお兄ちゃん。今回僕と忍お姉ちゃんが自由にかき回しまくってしまったから僕たちは今後登場できるのか怪しいけれど」

「お、おう——......斧乃木ちゃん、またキャラ変わってないか?」




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