箱物語   作:SATO 1940

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宵暦戦。正月なので神社にでも行くか?

「あ!とろろ木さんじゃないですか」

「たしかに僕はとろとろした様なオーラを放っているかもしれないが、しかし八九寺——人を名前をヤマイモもすり潰した食べ物ように呼ぶな。僕の名前は阿良々木だ」

「失礼、噛みました」

「違う、わざとだ」

「かみまみた!」

「わざとじゃない!」

「神とみた」

「お前が神だ!」

「今のは少し微妙な感じでしたね、阿良々木さん」

「ああ、今これを考えた作者も僕のこのセリフを書きながら『微妙だあ』と思っているそうだぞ」

「あの、阿良々木さん」

「ん、どうしたんだ八九寺」

「前々回はともかく、前回と同じで少しメタい会話が目立ちませんか?」

「ああそれなら僕も気づいていたさ。しかし八九寺——僕らの世界は原作のルートAじゃなくて数ある物語シリーズのうちのルートCだからな。そういう設定があるからこそ、原作ではできない、二次創作独自のネタができるんじゃないのか?」

「そうですけれど——いえ、私のこの世界の神という立場からみると第4の壁を破るのはあまり好ましいことではないのですよ。しかし、まあ二次創作ですしね。そうですね、阿良々木さんの言う通り、『くらやみ』さんも出ませんしこの世界に受け入れられる——市民権を得られている概念というかそういう設定ですものね」

「くらやみ......」

「そう考えてみると、ここの作者さんですとかつて『くらやみ』を演じていた忍野扇さんの如く、新キャラとして『くらやみ』さんとか登場させそうですよね」

「やめろ八九寺、あの『くらやみ』が意思をもつことなんてありえない。というかあってはならない」

「そうですね——裁く立場の者が己の感情で殺人者を無罪にしては困りますからね。もし意思を持った『くらやみ』さんが存在するとしても別の『くらやみ』が消してしまうでしょうし、たしかにありえない話ですよね」

「ああそうだ。あんなのに追いかけられるのは2度とごめんだし、それが意思を持って追いかけてくるなんで想像するだけでりチビっちまうぜ」

「時に阿良々木さん。戦場ヶ原さんとはいつご結婚をなさるのですか?この八九神はいつでも歓迎しますよと言ったことはありますがいつまでも待たせすぎですよ」

「そのことに関してはな八九寺——ひたぎの腹が小さくなってからになるかもしれないんだ」

「お腹が小さくって......まさか!」

「ああそうだ、ひたぎも女の子だったらしい。最近仕事が安定してきて気を抜いたら少し太ったって言っててな。僕は別にそのままでもいいと言ったんだが——なぜか殴られてしまって」

「阿良々木さん、あなた体裁です」

「体裁?」

「噛みました。最低です。あなたは何年間戦場ヶ原さんとお付き合いをしているのですか?それに乙女心を理解されていないことも問題です。だからいつまで経っても童貞なのですよ」

「う、うるさい!僕が乙女心を理解していないのと童貞なのは関係がないだろ!」

「大アリです。ひょっとして阿良々木さんは戦場ヶ原さんが誘っているにも関わらずそれに気がついていないんじゃないですか?」

「そう......なのかもしれない?」

 

「疲れたわ。この神社ってここまで階段が長かったかしら?」

「あれ?どうやってここに来たのですか?」

「......」

「残念ですが、この空間は完成していませんのでまだ迷い人を案内するわけにはいかないのですよ。今日のところは帰って貰っていいですかね?」

「あら、そうだったの。それは失礼したわ——ねえあなた、北白蛇神社はどこにあるのか知っているかしら?もし知っているのなら、教えて欲しいわ」

「北白蛇神社はですね——えーと、今登ってきた階段を13段ほど降りてから後ろを振り返ると着きますよ」

「そう、ありがとう。......ところで——あなた、みたところ一人のようだけれどお家の方はどこに?」

「ええっとそれは......実は言いますと、私はこの神社——白蛇神社の神様なのです」

「神様?......そう——じゃあ何も心配はいらないわね」

「まあまだ着任してまもない新神ですけれどね」

「そう——神様、一つ伝言をお願いしてもいいかしら?」

「ええいいですよ。お賽銭に色をつけてくれるのならば」

「一匹の重い蟹の神様に『ありがとう』って言っておいてもらえるかしら?」

「お安い御用です」

「ありがとう」

「......そういえばどこかで見たような顔でしたが、私が迷わせた方の一人だったりするのかもしれませんね——さて、今日のところはここらへんで切り上げてお願いを叶えに行くとしますかね」

 

「ねえこよこよ」

「ん?どうしたひたぎ」

「母の日、八九寺真宵ちゃんって幽霊の子いたじゃない?」

「ああ八九寺な、あいつがどうかしたのか?」

「あの子、あの後成仏できたのかしら?」

「あいつはあの後は浮遊霊になって今は北白蛇神社で神様やってるぞ」

「......そう、あの子が」




登校日 13:25 誤字を直し少し本文を追加
2019 1月27日 16:16 誤字修正 本文の追加 山芋への愛を後書きに追加
2019 1月28日 10:16 会話的に問題なさそうなところはそのままで白蛇神社を北白蛇神社に訂正

僕はトロロが好きです。いいですよね、トロロ。最高です。ホクホクのご飯におろしたてのトロロをと醤油をかけて食べるのが最高です。お椀を半分まで減らしたらワサビを入れて食べるのもなかなか乙なものです。また山芋は擦りおろさなくても美味しいのがいいですよね。皮を剥いたら短冊状に切って醤油とワサビで食べると美味しいですよね。
しかし、山芋は熱を通すと途端に美味しくなくなるのが欠点なのです。いえ、決して火を通した山芋が不味いと言っているわけではないのですよ。普通にうまいです。そうなんだ、火を通した山芋はただ普通にうまいだけなんだ。
というわけで山芋は火を通さず生で食べるのが1番美味しいということを言いたいわけですよ。だからなんだって?まあ食ってみればいいさ。
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