「ねえこよこよ——今日は何の日だかわかる?」
「今日は2月14日だけれど——あ」
「そう、バレンタインよ——というわけでこよこよ、私はここでバレンタインにちなむ豆知識を披露するわ。バレンタインというのはねこよみん——1940年の2月14日、第二次世界大戦中のことよ。イギリスでとある戦車が採用されたわ。その戦車はニック・バレンタインを筆頭して開発されコードネームは、バレンタイン歩兵戦車になったわ——高校時代よりも賢くなったこよこよならもう予想はつくわよね?ええそうよ——イギリスで採用された戦車というのはバレンタイン歩兵戦車のことよ。そのことから2月14日はバレンタインの日として残り現代では近しい人物や好意を寄せている相手に対して何かをプレンゼントするという風習になったわ——もっとも例の戦車は確たる戦果を残せてはいないのだけれどね。今年のバレンタインのプレゼントはこの豆知識でどうかしら?」
「ふーん......て——いやいやいや!嘘ですよねひたぎさん!」
「なによ。他のプレゼントが欲しいっていうの?まったく、こよこよは欲しがりさんね——はいこれ」
「こ!これは!!」
「あげるわ、欲しがりさんめ」
「やったあああ!」
「それとこれも」
「ん?これは?」
「忍野さんに聞いたけれど彼女、甘いものが好きなんだってね」
「ああ忍の——わかった後で渡しておくよ」
「やあ久しぶりじゃないか——といってもあのときはAパートとBパートで別れていて会ってはいなかったのだけれどね。調子はどうだい?元ハートアンダーブレード」
「どうもこうも最低な気分じゃわい——ひたぎとかいったかあの娘。我が主人さまが高校時代とちっとも変わっておらん——毒入りとはいっぱい食わされたわい」
「それじゃああの神経毒はよく効いたようだね——流した甲斐があったよ。大丈夫、心配することないよ元ハートアンダーブレード——鬼のお兄ちゃんは死んではいないよ。いや、死んではいないだろうけれど艶かしい蛇に巻きつかれた蛙のような気分だろうね——実際は蟹のハサミに捕まった煮干しだったりするのかな?」
「どっちの喩えでもええわい。で、我が主人さまはどこに行ったのじゃ?」
「守秘義務がありそうだから多くは言えないのだけれどあの娘からの依頼でね——大人のホテルだそうだよ?僕も場所は知らないけれど」
「ホテル?泊まるのならばこの家でもいいだろうに——何か他に理由が......なるほどそういうことか」
「僕にも分かったよ元ハートアンダーブレード。鬼のお兄ちゃんはついに大人の階段を登るんだね。こういう時に友達としてどういう顔をすればいいのかよく分からないけれど——後は若い者たちの好きにさせようよ鬼のお姉ちゃん」
「そうじゃな——ってお姉ちゃん言うな」
「お子さんはバンパイアクラブかな?」
「気が早いわ!」
「忍お婆ちゃん」
「うっさいわ!」
「でも正直どうなの?もし、仮にもし本当にそうなっちゃった場合——鬼のお姉ちゃんはどういう立場に——どういう役割になってしまうんだろうね?」
「そんなこと考えるだけ無駄じゃ。今までも時の成り行きに任せてきたし——これからもそうしていくつもりじゃわい」
「そう。ちょうど戻ってきたようだから——僕はもう行くね。鬼のお兄ちゃんによろしく言っておいて」
「なあ忍」
「どうしたのじゃ我が主人さまよ」
「見た目幼女に相談しても大丈夫かどうかはわからないけれど——いや、きっとアウトなのだろうけれど」
「なんじゃ?早よう言わんか」
「その——ひたぎとの初めてが上手くいかなくてさ」
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