選択した者のポケモン生活   作:怠惰のクソ悪魔

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こんにちは読者様、怠惰のクソ悪魔です。さてそれではバトル大会もついに後編です。気楽に見てくれると嬉しいです。それでは本編へどうぞ。


第8話 カンナギタウンポケモン大会(後編)

祠へと戻った自分達は怠惰を呼び出し健康チェックを受けさせていた。

 

怠惰「はいあ~ん」

 

ハク「イブ~」

 

千「ほれ陽炎もじゃ」

 

陽炎「ブワァ‥‥」

 

怠惰と千にチェックを受けると、

 

怠惰「はい良いよ」

 

千 「うむ

 

そう言うと2匹は口を閉じる。

 

怠惰「そっちは?」

 

千「うむ問題ないぞ」

 

怠惰「そう」

 

そして怠惰と千は自分を見て、

 

怠惰「2匹とも何時でもOKだよ」

 

千「元気じゃのう♪」

 

紫蘭「すまねぇな」

 

怠惰「気にすんなこっちもそれなりの見返りはあるからさ♪」

 

見返りって何が見返りなんだ。千はともかくこういう謎めいた所があるからあまり怠惰(こいつ)を信頼したくはないんだよな。

 

怠惰「それで?決勝戦はどっちを出すの?」

 

紫蘭「あぁそれで今悩んでてな」

 

と、言ってると2匹はまた言い争いを始めそうになっている。

 

千「それはトレーナーが決めなくてはならぬからのぉね

 

怠惰「まぁそうだよねう~ん‥‥ならさこれを使おうか♪」

 

そう言い怠惰は懐から6枚のカードを取り出す。そのカードにはグー、チョキ、パーのじゃんけんの絵が描かれていた。

 

怠惰「そんでこれを3枚並べてシャッフルしてこれで良し2匹ともこっちにおいで」

 

その一言で2匹は此方へと来る。

 

怠惰「紫蘭くんどっちにする?1回勝負で勝ちで出るか負けで出るか」

 

つまりじゃんけんに勝ったら出場、負けたら出場のどっちかを選べってことか。そんなの無論決まってる。

 

紫蘭「勝ったらだ」

 

怠惰「OKそれじゃハクちゃんはそっちのカードそれで陽炎ちゃんはそこのカードを1枚選んでみて」

 

そう言われた2匹は並べられているカードの1枚に手を当てると怠惰はその2枚のカードを指でつまむ。

 

怠惰「そんじゃオープン」

 

そう言いめくるとハクが選んだカードはパー、陽炎が選んだカードはチョキだ。つまりこの勝負は陽炎の勝ちだな。

 

紫蘭「陽炎だな」

 

陽炎「リザ♪」

 

ハク「イブブブ‥‥」

 

負けたハクは悔しそうだ。ハクの頭に手をおいて、

 

紫蘭「ハクすまないが今日は譲ってやってくれ」

 

ハク「‥‥イブ」

 

恐らく「分かった」と呟いたのだろう。ハクは自分の肩に乗り定位置となりつつある頭の上に乗る。

 

紫蘭「陽炎!ハクの分もガッツを見せろよ♪」

 

陽炎「リザ♪」

 

ガッツポーズをしてやる気を見せる。これは期待できそうだ。

 

怠惰「さて決まったならそろそろ行った方が良いぜ?そろそろ時間みたいだしな」

 

千「うむ」

 

紫蘭「そうか分かった行ってくるぜそれとありがとうな」

 

怠惰「はいはい行ってらっしゃい♪」

 

千「頑張るのじゃぞ!」

 

そうして祠を出て試合会場へと向かう。試合会場は決勝というだけあってか人がより賑わっていた。

 

委員「紫蘭さんそろそろお願いしますね」

 

紫蘭「あぁ分かってる陽炎頼むな」

 

ハク「イブブ!!」

 

陽炎「リザッ♪」

 

そうして自分とハクは陽炎に激励し試合場へと立つと少し後に対戦相手の者が入ってきた。それはまさかの、

 

少女「あらさっきのここに来たんだ」

 

それはさっきのガキンチョだった。つまりこいつと最後の戦いをする訳か。

 

紫蘭「あぁまさかお前とはな正直ビックリだぜ」

 

少女「私もビックリしてるのよ?だけど貴方とは戦ってみたいって思っていたのよね」

 

紫蘭「そうかい‥‥負けて泣くなよ?」

 

少女「泣かないわよ!」

 

と、言い合っていると審判が中央に立つ。

 

審判「これよりカンナギタウンポケモンバトル大会の決勝戦、今大会初でありその未知数な実力でのしあがった紫蘭そして村長の娘であり優勝格筆頭シロナの戦いを始めます!」

 

審判の一言で会場は更に熱気が上がる。目の前にいるガキンチョはシロナって名前なのか。しかも優勝格筆頭でなおかつあの婆さんの孫かよ。全然似てねぇな。

 

シロナ「あっそういえば名乗ってなかったわね」

 

紫蘭「今さらかよ‥‥俺は紫蘭‥‥賀茂紫蘭だ」

 

シロナ「シロナよお互いに全力でやりましょう!」

 

審判「では両者ともポケモンをお願いしますね」

 

シロナ「えぇお願いガバイド!」

 

ガバイド「グワァ!」

 

投げたボールから背中に背ヒレを持つ二足歩行のサメみたいなポケモンを出してきた。ウォッチでかざして見てみると、

 

「ガバイド ほらあなポケモン フカマルの進化 形光り輝く物が大好きで 洞窟の中で見つけた宝を自分の巣に溜め込む。」

 

へぇまるでカラスみたいなポケモンだな。だがシロナが出すポケモンが決まっているように無論こっちが出すポケモンは既に決まっている。

 

紫蘭「頼むぜ陽炎!」

 

陽炎「リザッ!!」

 

陽炎はフィールドに出ると相手のガバイドを見つめる。

 

シロナ「色違いだなんて凄いわね貴方の手持ち」

 

紫蘭「まぁ偶然だけどな‥‥それとやるからには全力でやるぜ?」

 

シロナ「えぇそれは私もよ」

 

審判「両者ともよろしいですね?」

 

シロナ「えぇ」

 

紫蘭「あぁ」

 

審判の呼び掛けに返事をする。それを聞いた審判は手を掲げると、

 

審判「では‥‥始め!!」

 

と、高々に叫びバトルがスタートした。

 

紫蘭「陽炎ニトロチャージ!」

 

陽炎「ガァッ!!」

 

大きく一歩を踏み出し炎を纏ってガバイドへとタックルを仕掛ける。

 

シロナ「ドラゴンクローで迎え撃って!」

 

ガバイド「ギャッ!!」

 

爪を光らせ陽炎の突進に迎え撃ちお互いはぶつかり合う。

 

紫蘭「火炎放射!」

 

シロナ「こっちも火炎放射!」

 

ぶつかり合う陽炎とガバイドは互いに口を膨らませ口から火炎放射をほぼ同時に放ち爆発が起きた。

 

紫蘭「ぐっ!」

 

シロナ「っ!!」

 

黒煙が上がりその中から陽炎とガバイドは自分達の前へと後退してくる。

 

紫蘭「もう1回ニトロチャージ!」

 

指示に従った陽炎は同じように一歩を踏み出し炎を全身に纏って突撃する。

 

シロナ「もう一度ドラゴンクロー!」

 

そしてガバイドもドラゴンクローでまた陽炎の一撃を迎え撃つがこれはどう対処するかな。

 

紫蘭「陽炎!ニトロチャージの速度を生かして炎のパンチ!」

 

陽炎「リザァ!!」

 

シロナ「速い‥‥けど私とガバイドのコンビは負けないわ!ガバイド 炎のパンチをダブルチョップで受け流しなさい!」

 

ガバイド「ギャッ!!」

 

両手の爪を光らせると左手で陽炎の拳をいなし右手の爪を振り下ろしてくる。

 

紫蘭「炎のパンチでブロック!」

 

陽炎「っ!!」

 

指示に従った陽炎は左手でブロックするとシロナは更なる指示を出す。

 

シロナ「ダブルチョップで押して!」

 

ガバイド「グギャ!!」

 

その指示を聞きガバイドの両手の爪は光輝く。そっちがそうならばこっちも真っ向から迎え撃つ。

 

紫蘭「こっちも炎のパンチで押していけ!」

 

陽炎「ガァ!!」

 

炎を纏わせた両拳と光輝く両爪でのぶつかり合いとなる。陽炎が殴ればガバイドは爪で受け流しまた反対にガバイドが爪を振り下ろそうとすれば陽炎は炎のパンチでブロックしていく。そして互いに決着がつかず自分達の前へと後退する。

 

シロナ「やるわね貴方もそうだけどそのリザードも」

 

紫蘭「お前こそガバイドもそうだがガキンチョとは思えねぇ」

 

恐らく今の自分はシロナと同じ気持ちだろう。まだ見ぬ相手との戦いのワクワク程、興奮するものはない。そしてそれは自分やシロナだけではない。

 

陽炎「リザァァ!!」

 

ガバイド「ギャァァァ!!」

 

2匹は互いに叫びを上げ睨み合う。恐らく陽炎は見つけたのだろう。自分にとっての好敵手(ライバル)となる者を。

 

紫蘭「燃えてきたぜ陽炎ニトロチャージ!」

 

炎を纏いガバイドへと突進していく。恐らくまたドラゴンクローで来ると予測したが、

 

シロナ「穴を掘る!」

 

ガバイド「ギャッ!」

 

ガバイドは穴を掘って地中へと潜られニトロチャージは空振りする。

 

陽炎「ガァ!!?」

 

何処かへと消えたガバイドを探しキョロキョロと探すと陽炎の足元の土が少し盛り出す。

 

紫蘭「後ろに退け!!」

 

陽炎「っ!」

 

後ろへとすぐちバックステップで後退しようとするがそれよりも早くガバイドは穴から飛び出した。

 

ガバイド「ギャッ!!」

 

陽炎「がぁ!!?」

 

ガバイドの右爪が顎にクリーンヒットし上空へと吹っ飛ばされる。だがやられたらやり返す。

 

紫蘭「陽炎!尻尾でガバイドを叩きつけろ!」

 

陽炎「ッ!!」

 

上空に吹っ飛ばされた陽炎は回転し勢いをつけてガバイドへと叩きつける。

 

シロナ「ブロック!」

 

すぐに守りに入り一撃をブロックするがこれだけでは終わらない。いや終わらせない。

 

紫蘭「竜の波動!」

 

陽炎「リザァァ!!」

 

叩きつけからのコンボでガバイドへとブレスを放ちゼロ距離で受けたガバイドと放ったリザードは吹っ飛ばされボロボロになって自分達の前へと戻ってくる。

 

シロナ「行けるガバイド!」

 

ガバイド「ギャンッ!!」

 

紫蘭「お前も行けるよな陽炎!」

 

ハク「ブイブイ!」

 

陽炎「ガァァ!!」

 

互いに激励をされた陽炎とガバイドは声を張り上げる。

 

紫蘭「行けぇ陽炎!」

 

シロナ「行ってガバイド!」

 

陽炎とガバイドが再びぶつかり合ったその時だった。突然、2体を包み込むかのような白い光が包み込んだ。

 

シロナ「まさかこれはっ!」

 

紫蘭「進化!」

 

ハク「イブッ!!?」

 

かつて陽炎が進化した時に見た事がある。その時もこうして白い光に包まれて進化した。だがまさかガバイドも進化するとは。そして光が止むとそこには、

 

? 「ガァァァォ!!」

 

? 「グガォォ!!」

 

カバイドが進化したと思われる鮫みたいなポケモンと翼を生やし尻尾に炎を灯す黒竜いや陽炎が進化した姿がそこにいた。すぐに図鑑を開き見てみると、

 

「リザードン かえんポケモン リザードの進化形、口から 灼熱の炎を吐き出すとき尻尾の先はより赤く激しく燃え上がる」

 

と、陽炎の情報が流れてきた。どうやら種類名的にはリザードンと呼ばれるみたいだ。ついでにガバイドの進化形態もスキャンすると、

 

「ガブリアス マッハポケモン ガバイドの進化形、ジェット戦闘機に負けないスピードで 空を飛ぶ。狙った獲物は逃がさない」

 

マッハってあのスピードのマッハの意味か。だとすると相当早いんだろうな。すると2体は互いに離れ睨み合う。

 

紫蘭「‥‥ククアハハ♪燃えてきたなぁ陽炎!」

 

陽炎「グォァン!!」

 

シロナ「えぇそれはこっちもよ!」

 

ガブリアス「ガァン!」

 

互いのポケモンが進化し会場は更なる盛り上がりを見せ熱気が渦巻く。勝負の高揚感が心地良い。

 

シロナ「ガバイド‥‥いえカブリアス ドラゴンクロー!」

 

カブリアス「ガァァ!!」

 

カバイドの時よりも高速を上げて突撃してくる。陽炎に指示を出そうとすると陽炎は自分の方を向き、

 

陽炎「グワァン!」

 

と、何かを呟くと両腕をクロスさせ開くと陽炎の両腕いや両爪が光輝き刃のように伸びた。これはガブリアスと同じドラゴンクローか。

 

紫蘭「分かったぜ陽炎ドラゴンクローで迎え撃て!」

 

陽炎「ぐぉ!!」

 

両爪を立てて向かってくるガブリアスへと激突し互いの爪を何度も何度もぶつけ合う。

 

シロナ「まさかドラゴンクローをこの戦いで覚えたの!」

 

紫蘭「あぁ俺やハクも陽炎もまだまだ強くなるんだよ!」

 

陽炎「グォォ!!」

 

ガブリアス「ガァァ!!」

 

ぶつかり合いが続き陽炎はガブリアスを空へとぶっ飛ばし進化し生えた翼を羽ばたかせ追撃をするがガブリアスは空中で体制を立て直しまたぶつかり合う。そして2体は空を飛び激突を繰り返す。

 

シロナ「ガブリアスをここまで楽しませれるんなんて‥‥だけど貴方だけじゃない私やガブリアスだってまだまだ強くなるもの!ガブリアス!リザードンを地上に叩き落として!」

 

ガブリアス「クギァァ!!」

 

指示を聞いたガブリアスは渾身のドラゴンクローを振り下ろしてくる。

 

紫蘭「ドラゴンクローでブロック!」

 

陽炎「グァン!」

 

爪をクロスさせ防ぐには防いだが強烈な叩き込みで陽炎を地上へと叩きつけられる。

 

紫蘭「陽炎!!」

 

ハク「イブイ!!」

 

陽炎「グゥゥ!!!」

 

仰向けで倒れた陽炎に呼び掛けると陽炎は腕を動かし立ち上がろうとするが、

 

シロナ「これでとどめよドラゴンクロー!」

 

ガブリアス「ガァァァァァ!!!」

 

真っ直ぐ陽炎に向かって空から特攻を仕掛けてくる。だがこっちも負けられるか。

 

紫蘭「陽炎ガッツを見せろよ!火炎放射!!」

 

ハク「イッブイ!!!」

 

ハクと共に声を張り上げて叫ぶと叩きつけられ倒れた陽炎は目を見開き立ち上がるのを止め仰向けで再び寝転ぶと口を膨らませ、

 

陽炎「ブワァァァ!!!」

 

先程の火炎放射よりも遥かに勢いのある火炎放射を口から放ちガブリアスはほぼゼロ距離の位置で受けた。

 

ガブリアス「グガァァ!!」

 

だがこの凄まじい炎は‥‥そうか陽炎の持つ特性の『もうか』が発動したのか。追い込まれた際に発動し炎技の火力を底上げする。これならばほぼゼロ距離で受けたガブリアスもただでは済むまい。

 

シロナ「こっちも火炎放射で押して!!」

 

だがシロナとガブリアスも諦める気はなさそうだ。ガブリアスは指示にしたがい口から火炎放射を放ち陽炎の火炎放射とぶつかり合い爆発し黒煙がフィールドを舞った。

 

紫蘭「くぅっ!」

 

シロナ「っ!」

 

俺は思った。この黒煙が晴れた瞬間が決着だと。無論これはシロナも同じことを考える筈だ。そして黒煙が晴れ陽炎とガブリアスが現れたその瞬間、

 

紫蘭&シロナ「「ドラゴンクロー!!」」

 

同じタイミングで同じ技の指示を出すと陽炎とガブリアスは両爪を光らせ突撃する。

 

陽炎「ガァァ!!」

 

ガブリアス「グォン!!!」

 

ザシュン!!!!

 

そして2匹は互いにドラゴンクローを受け吹っ飛び地面へと倒れる。

 

紫蘭「陽炎!」

 

ハク「イブ!!」

 

シロナ「ガブリアス!」

 

倒れた2匹はゆっくりと立ち上がり互いを睨む。

 

陽炎「フワァ‥フワァ‥グッ!!」

 

ガブリアス「グガァ‥グガァ‥ッ!!」

 

また爪で攻撃しようとした。しかし互いに攻撃をし合おうとしたその瞬間、

 

陽炎「ガッ‥‥」

 

ガブリアス「ガァァァ‥‥」

 

ドサッ!!

 

2匹は糸が切れた人形みたく地面へと倒れ目を回した。それを見た審判は、

 

審判「リザードンそしてガブリアス両者共に戦闘不能!よってこの勝負引き分け!!」

 

と、高々に宣言するがそんなの知ったこっちゃない。すぐに陽炎へと駆け寄るとシロナもガブリアスに駆け寄る。

 

紫蘭「おい陽炎!大丈夫か!」

 

シロナ「ガブリアス!」

 

自分達は首を持ち上げ膝の上に乗せ聞くと陽炎とガブリアスはうっすらと目を開け自分達を見る。そして互いに陽炎とガブリアスは見つめ合うと、

 

陽炎「ガァ………」

 

ガブリアス「ガウッ………」

 

2匹は手を出し空い互いの爪を当て合う。これは自分も経験したことのある仕草だ。その意味は「良い勝負だった」という意味合いのある行動だ。それを見ていた会場の観客達は拍手喝采を送った。

 

紫蘭「よく頑張ったぜ陽炎にガブリアス」

 

シロナ「えぇとってもね♪」

 

2匹は微笑むとまぶたを閉じた。今度こそ本当に気絶したみたいだ。

 

紫蘭「たくお前は‥‥ご苦労さん」

 

シロナ「ありがとうガブリアス」

 

ポケモンをしまうと自分達は立ち上がる。そして審判は此方へと向かってくる。

 

審判「えっえぇと引き分けですが表彰授与はどうすればよろしいのか‥‥」

 

シロナ「‥‥貴方の勝ちで良いわ♪」

 

と、シロナは言うが自分は首を横に振る。

 

紫蘭「いいやこれは引き分けだお前が勝手に決めるなよ‥‥う~ん‥‥なぁトロフィーみたいのあんの?」

 

審判「えっえぇと賞金そして小さい表彰盾を送っております」

 

表彰盾ねぇそうだ良い事を思い付いた。

 

紫蘭「ならそれと賞金を持ってきてくれよ」

 

審判「はっはぁ?」

 

と、疑問を持ちながら審判は表彰盾と賞金を取りに向かう。

 

シロナ「何するの?」

 

紫蘭「まぁ見とけって」

 

そう言っていると審判は表彰盾と賞金を持ってくる。

 

審判「これですが‥‥」

 

紫蘭「あぁ貰うぜ‥‥そらっ!」

 

審判から表彰盾を受けとるとそれを空へと放り投げる。

 

審判「なっ!?」

 

シロナ「何を!?」

 

紫蘭「見とけって言ったろ?よしハク!モード:リーフィアそしてリーフブレードで真っ二つにしろ!」

 

ハク「イッブイ!」

 

ハクは自分を足場にして跳躍しリーフィアへと変化すると葉っぱの尻尾で表彰盾を真っ二つに切り裂く。

 

紫蘭「そんでモード:エーフィでサイコキネシス!」

 

地上に降りたハクはリーフィアからイーブイへと戻ると今度はエーフィに変化しサイコキネシスで浮かせ自分の元へと持ってくるとそれを受けとる。

 

紫蘭「ありがとうなハク♪」

 

エーフィからイーブイに戻ったハクは自身の肩に乗っかると頭を撫でながら礼を述べると、

 

ハク「イブブ♪」

 

と、嬉しそうに鳴く。「どういたしまして」と言っているのだろうか。とりあえずシロナに向かって、

 

シロナ「それとほらっ」

 

真っ二つにした表彰盾の半分を投げ渡すとシロナはギリギリでキャッチした。

 

シロナ「おっととと‥‥」

 

紫蘭「ついでに賞金も‥‥」

 

5万円の賞金を半分、2万5千だけを取り自分のポケットに入れると残りをシロナに渡す。

 

シロナ「さっきから良いの!?」

 

紫蘭「あぁ俺達とシロナ達は引き分けだったんだ当然だろ?」

 

シロナ「でもそれだと‥‥」

 

紫蘭「ならよ次に対戦する時に俺はそれをお前はこれを賭けて勝負しようぜ♪その時が白黒ハッキリつける時だぜシロナ♪」

 

それを聞いたシロナは驚いた顔をするとニコリと笑う。

 

シロナ「良いわその時までに私達は今よりも強くなってみせるわ!そしてこの半分を貰い受けるわよ!」

 

紫蘭「やってみろその時までには俺達も強くなって返り討ちにしてやるよ♪」

 

互いに笑いそして握手をする。何年後かまたは数ヶ月後になるかは分からない。だが次に出会い勝負した時には今度こそ決着をつけてシロナに渡した半分を貰い受けてやると決心する。

 

審判「それではカンナギタウンポケモンバトル大会の表彰式はドタバタになりましたが終了とさせていただきます!」

 

と、審判の一声で会場は盛り上がり自分とシロナは笑いながら握手をし続けるのだった。




怠惰「ではでは今回はここまでです」

千「うむ!しかしここで進化するとはのぉ」

怠惰「ついでにドラゴンクローも覚えてね♪あっそれと今更だけど性格だとかの補正は関係なくやっておりますのでご了承ください」

千「今、言うか!?」

怠惰「まぁ何となくねぇ」

千「そういえば陽炎とハクの性格は何じゃ?」

怠惰「う~んハクちゃんは素直で陽炎は勇敢って感じがするよねぇ」

千「確かにそうじゃのう勇猛果敢に挑むあの姿は勇敢としか言えんわい」

怠惰「だよねぇそれに紫蘭とも相性は良いみたいだし良い感じだよね」

千「うむ♪環境の変化にも慣れてくれてワシからしても嬉しい限りじゃ」

怠惰「これからも頑張って欲しいよね♪そういえばクライアントからは何かあった?」

千「ふむ‥‥今は何もないぞ?」

怠惰「そうなら良いんだけど」

千「しかし奴も皮肉じゃのう人間が嫌いで世界にも憎悪を燃やすにも関わらず人間に頼るしかないのじゃからのぉ」

怠惰「まぁ無理もないよねクライアントは人間に裏切られただけじゃなく殺されかけたんだもんねぇ」

千「うむ‥‥奴の心の傷を癒してはやりたいがの」

怠惰「まぁ無理な話だと思うけどね~さてこんな話が長引くのもあれだしそろそろ終わろうか」

千「うむ♪また次を投稿したらよろしく頼むぞ読者様♪」

怠惰「そんじゃまた次の投稿まで」

千「さらばじゃ!」

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