シリアス入ると更新遅くなるから少し苦手。
MAG's Recollection
……始まりは確か、初めて司令部に配属した時だったな。
別にわざわざ言うほどのモンでもねえんだが、そこの指揮官がすっげぇ好色なやつでよ。戦術人形に関しちゃ『いざとなったら盾にもなる便利な
ま、それでもあたしは頑張ったさ。なんせ他の場所がどんな風かなんざ全く知らなかったからな。どこも似たようなモンなんだろうって、そう考えてた。
仲間がどいつもこいつも目とか心が死んでて、呼んでもろくにリアクションしてくんねえのが悩みっちゃ悩みだったな。
んで、まああたしもあたしなりに頑張ってたんだけどさ。
ま、かく言うあたしも心の方がちょっとずつ壊れてってたんだろうな。配属されてから3か月位するときにゃ、もうマシンガンが手放せなくなってた。
クソ野郎のセクハラも激化するばっかでな、仲間も仲間でみんな自分の状況に絶望して諦めちまってるから助けを求めるっつーこともしやしねぇんだ、これが。前線に立っても銃を構えもしねえでぼーっと突っ立ってるばかり。これじゃあ死ぬしかねえだろ。
……その分はあたしがカバーした。あの時のあたしはガラにもなく、そいつらを助けたいって本気で思ってたんだ。馬鹿な話だよな──誰かを助けようなんざおこがましい、もし上手くいったとしても、そいつは向こうが勝手に一人で助かったってだけの話なんだから。
それで、確か転機はいつだったかね。
……ああ、そうだ。単騎でハイエンドモデルに突っ込んだ時だったか。アイツはウロボロス、あるいはドリーマー? ドリーマーだったような、気がする。
他の味方は皆、棒立ちしたまま脳天ぶち抜かれて死んでった。あのクソ野郎ろくに最適化もしてねえし編成拡大もしてなかったからな、一発で即終了だ。最低限電脳のバックアップだけはとってたみてぇだが、言い方は悪いが正直アレは盾としても失格だし、作り直すだけ無駄だろ。
だからその分、あたしがやった。
──殺して、壊して、潰して、沈めた。
しっかり殺してやったさ。パーツ一つ一つが原形をとどめなくなるまで、丁寧に丁寧に。
ヤツは『傘』が効かねえとかなんとか錯乱してやがったが、んなことあたしが知るか。多分ウイルスかなんかの類だったんだろうが、そんなモンが通らなくなるくらいにはあたしももうぶっ壊れてたんだろうな。
ま、ハイエンドに単騎は正直無謀なことしたなって今でも思ってる。実際大破したからな。
あたしは司令部に戻った。仲間は全滅してるし、当然一人でな。そうしたら、修復する暇もなくクソ野郎に呼び出されたんだ。
……二人しかいない司令室で、アイツはこう言いやがった。
『仲間を見捨てたそうだな? 貴様の考えはよくわかった。解体処分だ、役目も果たさん使えない駒は私の司令部には要らん』
……その時、何があったのかはよく覚えてねぇ。
気付いたらあたしはマシンガンを構えてて、目の前の光景は真っ赤になってた。クソ野郎は原形も留めずに肉片になってやがったよ。
そのあとはトントン拍子だ。司令室から快速修復契約をかっぱらって、あたしは自分を修理した。それから、持てるだけの弾薬と配給をもって、その司令部から逃げ出した。残った奴らがどうなったかは正直知った事じゃあねえんだが、まあ助かってることを祈るばかりだぜ。
それで、あたしはあてどもなく彷徨った。迷って、迷って、彷徨った。その末に、リーダーに拾われて、
だからよ、リーダーには本当に感謝してるんだ。行く当てもない、一人で勝手に暴走して朽ちるばかりだったあたしを、こうやって拾い上げてくれたんだから。
……でもよ、今でもふと思っちまうんだ。もしもあそこがまっとうな司令部で、あたしもあいつらもまっとうに頑張ってたら。もしもそうだったら、あたしは今でもあいつらと一緒に笑い合えてたのかって。
なあ、頼むよ。誰か、誰かあたしに教えてくれよ。
「……ん、あぁ」
……夢を見た。
正直思い出したくもねぇ、クソッタレな夢だ。
時間は分からん。どうやらちょうど夜明けのタイミングっぽい、ってくらいだな……東の方が明るくなってやがる。
周りを見る。寝袋に包まれてるリーダーは相変わらずダウンしてて目覚める気配がねぇし、その隣に寄り添ってるMGLは稼働しちゃいるが実質的に役に立たねぇから似たり寄ったり。P90に関しちゃあたしと一緒でほぼ損害はなし。まあ、まともに戦力になるのは実質あたしとこのチビだけだな。2人もいると喜ぶべきか、2人しかいねぇと嘆くべきか。
とりあえず、とあたしはP90を足でつついた。
「オラ起きろ、朝だ」
「……あと五分」
「よし分かったあと五分したらマシンガンの全力射撃で起こしてやる」
「起きてすぐ永眠するわ!! 殺す気か!!」
「今起きたし問題ねぇだろ」
「あるわ!!」
叫びながら跳ね起きるP90。コイツはなんだかんだいって比較的あっさりとリアクションを返してくるから、まあ部下とちゃあ割と扱いやすい部類だな。まああたしが指揮を執るのも今回限りだろうし、だからなんだって話なんだが。
そしてあたしはリーダーを担ぎ、P90はMGLを担ぐ。丁度そのタイミングで、MGLも目を覚ました。
「……おはようございます?」
「まあ今は朝みたいだしおはようで合ってるよ。じゃ、出発しよっか」
「はい、お願いします」
「そっちは準備できたか。んじゃ出発するぞ」
あたしたちは再び歩き始めた。目的地は相変わらずG&K本社だ。
……旧司令部の倒壊とそれに伴うあたしら502小隊の出発から、今日で大体1週間が経った。
倒壊に巻き込まれずに無事だった(あたしが蹴り壊した扉はそのまんまだった)倉庫からありったけの資源を引っ張り出し、それを即席のリヤカーに積んで出発したわけだが……3日でMGLがダウンした。まあボディもボロボロだったし、仕方ないっちゃ仕方ない。むしろあんな雑な処置でよく3日も保ったモンだ。素直に感嘆した。
正直景色も代わり映えしねぇし、あたしらが本当に前に進めているのかも判然としねぇ。でもまぁ、目的も行先も何もなかったあの時に比べりゃ、気分的にはだいぶマシだな。
「しっかし、あたしらって今はどのあたりにいるんだ? 正直地理感覚も全部吹っ飛んでんだが」
「あー、どうもリーダーに聞いた話だと、
「最後で台無しだわどうしてくれんだコノヤロウ」
「なんだやんのかコノヤロウ」
「喧嘩してる場合じゃないと思うんですけど」
「「おっ、そうだな」」
何時ものようにつっかかるあたしたちをMGLが制止する。これもいつもの光景だ。
というか、日に最低一回はこうしておかないと、なんというか落ち着かない。
「さーて、あとどれ位で向こうに着けるかね?」
「賭けでもする?」
「乗った! じゃああたしあと一週間以内で着けるに10万ペリカな!」
「さては勝つ気ないな!?」
「HAHAHA冗談だ! もっと現実的な額ベットしてやらぁ!」
「……具体的には?」
「1億ジンバブエドル」
「やっぱ賭ける気ないじゃん!」
「「ハハハハハ!」」
……時間は進む。あたしたちも進む。
あたしらが『目的地』にたどり着くのは、あとどれくらいかね?
意外と深いMAGの闇。でも実際のところ他のメンツも似たり寄ったりだったり。
そうそう、新章開始と合わせてログインしてなくても感想書けるようにしましたよ。まああんまり酷いこと言われるようなら戻しますけど。
アンケート実施中。
↓のスペースからリクエストとか質問とか送ってきてね。
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=213105&uid=207295
新しい敵キャラが登場しました。これは502小隊のメンツも増やすべきでは? どうしよう?
-
私は一向に構わんッッッ
-
これ以上キチガイを増やすな
-
構わないけどリクエストさせろ
-
いいから本編進めんかいドアホ!