真・恋姫†夢想 ~黒足物語~   作:みつお・ライブ

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 どうもみつお・ライブです。

 真似っこ小説二話目、投下です。

 先に説明させて貰いますが、この小説の恋姫(ヒロイン)達はサンジが来たことにより英語(と言うより外来語?)が解るようになっています。単に作者の実力不足です。すいません。ご理解のほどよろしくお願いいたします。


第二歩 褐色の美女達

 二人居た美女の元にたどり着いたサンジ。白髪の長い髪を頭頂で団子に結い、残りを後ろに伸ばした、褐色の肌の美女が口を開いた。

 「何じゃこ奴は、けったいな服装じゃのぅ......策殿、少し離れなされ」落ち着いた物言いで話す美女、しかししっかりと。桃色の長い髪の上に、王冠らしき物を載せた、同じ肌のいろの美女とサンジとの間に、身体を挟むようにして馬を巧みに動かした。

 「だーいじょーぶよ、祭。"これ"は多分、私達に危害を加えないわよ♪」びしッ、とサンジを指差しながら王冠を載せた美女が、愉しそうに言った。

 「そうは言うが、策殿......」何か言いたげな表情で白髪の女性が言った。

 「ねぇねぇ♪ 貴方、どこから来たの? あっ、私は姓は孫、名は策、字は伯符よ♪ 貴方は?」馬から降りながら、好奇心に満ちた様な顔で桃色の髪の美女が訪ねる。

 「初めまして、マドモアゼル。 俺はサンジと申します」タバコを口から離し、恭しく一礼するサンジ。口調は気取っているが、顔はでれでれと鼻の下をを伸ばしている。

 「さんじ? 姓がさん、名がじ、って事かしら?」首をかしげて孫策が訪ねる。

 「いえ、名がサンジです。姓も字? も有りません」タバコを口元に戻し、煙を吐き出しながらサンジは答えた。

 「そぅ♪ 珍しいわね。まぁ、良いわ、よろしくね、サンジくん♪」愉しそうにした表情のまま、値踏みする様にサンジを見詰める。渋々といった表情で、祭と呼ばれた女性も馬を降りた。

 「ほらほら、祭も早く自己紹介しちゃいなさいよ♪」急かすように、祭と呼ばれた女性の背中を軽く叩く。

 叩かれた女性は、顔をしかめながら、

 「分かったから、そう急かすな策殿......んんッ、姓は黄、名は蓋、字は公覆じゃ。」諦めた様な口調で黄蓋が言った。

 「うんうん♪ これで良し、と。それじゃ、早速だけど聞きたい事がたくさんあるの♪」孫策は片手を腰に当てながら、髪を軽く掻き上げて言った。

 「何でも聞いてくれ、伯符ちゃん! 俺に答えられる事なら何でも答えるから!」鼻の下を伸ばしたまま、胸を張ってサンジは言った。

 「先ず、何処から来たか教えて頂戴―-伯符ちゃんって......まあ良いわ―-」軽くひいた様な表情で、孫策は訪ねた。

 ―-あぁー......それを聞いてくるか......まぁ、隠しても意味がない。それに第一、美女に嘘はつけねぇ。―-

 「信じてくれないかも知れんが、俺は"別の世界"からここに跳ばされてきたそうだ」限界まで吸ったタバコを脚で揉み消しながら、サンジは話し始めた。

 

 ―-貂蝉から聞いた、この世界と自分の世界

は違うと言う事......そして、この世界においてのサンジの使命の事......―-

 

 「ふむ......なるほどのぅ。にわかには信じがたい事じゃが、こ奴の眼は嘘をついてる様には見えんしのぅ......」黄蓋が腰に両手を当てながら、苦々しげに呟いた。

 「そーいう事は、冥琳に任せておけば良いじゃない♪ それより、さっきまでくわえてた煙のでる棒は何? あの煙、不思議な匂いがしたんだけど......まさか毒じゃないわよね?」にこやかに、しかし確実に殺気を含ませて孫策は言った。

 「俺は死んでも女を傷つけねぇ。 勿論、毒なんてもってのほかだ。 さっきまで吸っていたのはタバコって物で、俺の世界にある嗜好品の一つだ。どうやら、この世界には無いらしいけどな......」悲しげにサンジは言った。

 「ふむ......確かに我等では、いかんせん知恵が足りんのぅ......ッて、こら策殿! 何で其奴に触っておるんじゃ!」慌てた様に黄蓋は叫ぶ。

 「え~、良いじゃないちょっと位......」急いで孫策を、サンジから離す黄蓋。孫策は不満たっぷりといった表情だ。

 「策殿はもう少し、呉の王としての自覚を持ってくだされ! 策殿に死なれたら、悲しむ者が何人おると思っておる!」語調を強めて孫策に説教する黄蓋。孫策はたじたじといった様子だ。

 「祭~、ちょっと落ち着いて。ほら、サンジくんも見てるし、ね......」説教をかわす様に、身をよじらせながら上目遣いで黄蓋を見る孫策。黄蓋は半ば諦めた様に溜め息をついた。

 「ちょっと良いかな、お嬢さん達。公覆さん、今、伯符ちゃんを王って言ったのか......?」サンジが少し表情を引き締めて言った。

 

 

 ―-どういう事だ? 王? この国を治めている王? 目の前に居るこの美すぃ伯符ちゃんが? これが貂蝉の言っていた、"この国を平和に"って事なのか? 俺はどうすれば良いんだ......? いや! いやいや、何を考えてんだ俺は......! ここで伯符ちゃんに出逢えたのも運命に違いない! だったら俺は......!―-

 

 「......そうならどうじゃと言うのだ、サンジとやら。策殿が王と解った今、牙を剥くと言うのなら......この黄公覆が相手じゃ!」長々と黙っているサンジに、何を思ったか矢を向ける黄蓋。それを見て孫策は、

 「だから落ち着いて、祭」孫策が宥める。納得いかないと言った表情で、渋々黄蓋は弓を降ろした。

 その様子を見たサンジは聞く。

 「質問させてくれ。伯符ちゃんは......何故王になったのかな?」口調は軽く。しかし、サンジの眼は真剣に孫策を見詰めていた。

 

 ―-今、確実にサンジくんは私の"覚悟"を聞いている......! 何故かしら......私の直感が、彼に本気で向き合えと言ってるわ! ......だったらッ!―-

 

 「良く聞きなさいサンジくん。我が名は、"江東の虎"孫堅が第一子、孫伯符! 今は、客将として袁術に仕えてはいるが、圧政を敷き楊州の民を苦しめる袁術を許しはしない! 必ずや袁術を追い出し、呉の地を孫家の元に取り戻して見せる!」

 

 拳を握り締め、覇王の気を纏った口調で孫策は語る! 正に、英雄と呼ぶに相応しき様相であった。

 

 「そして、この大地をこの手に取り戻した暁には! 必ずや善政を敷き、国を平和にして見せるわ!」

 うっすらと汗をかきながらも、清々しい表情で孫策はじっとサンジを見詰める。まるで"貴方はどうするの?"と聞いているかの様だ。

 

 ―-......くそッ......参った............完敗だ。完全に見惚れていた......もう貂蝉がどうとか、世界がどうとか一旦忘れる! 今はまだ、仲間に会えねぇんなら、伯符ちゃんと一緒にこの国を平和にしてやろうじゃねぇか......! 覚悟は決めた。一時この身を、伯符ちゃんに預けるぜ!―-

 

 「俺に協力させてくれないか、伯符ちゃん」サンジは真剣に言った。

 

 その眼には、一切の曇りがなく澄んでいた。

 

 その身には、淀みない気がみなぎっていた。

 

 その心には、熱き情熱が脈々と迸っていた。

 

 

 そんなサンジの姿を見た孫策が、

 「えぇ、よろしくお願いするわね。それと、私の真名は雪蓮よ♪」朗らかに孫策は言った。

 「策殿! そんな簡単に真名をお預けになるなど! 何を考えておられるのですか!」黄蓋が詰め寄る。しかし、当の孫策は何処吹く風。

 「サンジくん真名を知らないの?! あッ、そっか違う世界から来たんだっけ♪ 簡単に言うと、真名って言うのは信頼した相手にしか呼ばせない名よ。信頼してるからね、サンジくん♪」愉しそうにサンジと喋る孫策。 サンジは、鼻の下が伸びっぱなしになっていた。

 「全く......冥琳の苦労が、少し解った気がするわい......真名は祭。この真名、サンジに預ける」少しだけ吹っ切れた様子で、黄蓋が言った。

 「うん、これでよし、と♪ そうだ! サンジくん得意な事ってある?」孫策は興味ありげな視線を、サンジに向けながらいった。

 「良く聞いてくた雪蓮ちゃん! 俺は料理が得意だな! それと、戦闘にもかなり自信がある」胸を張ってサンジは答える。が、やはり鼻の下は伸びていた。

 「へぇ......ねぇサンジくん、軽く私と戦わない?」好戦的な声色で、孫策は訪ねた。

 「私も腕には自信があるし、どのくらい戦えるのか見ておきたいわ♪ うん、良い考えね早速死合いましょう♪」獲物を狙う獣の様に、眼を爛々と輝かせて孫策は言った。

 「雪蓮様、こ奴の相手は儂が努めましょう真名は許したが、素性が知れぬのは確かじゃ。黄公覆! この弓で語らん!」孫策とサンジの間に割り込む黄蓋。再び弓に矢をつがえ、重心を落としサンジに相対する。

 「ちょっと待ってくれ! 雪蓮ちゃん、祭さん! さっきも言ったが、俺は死んでも女は蹴らねぇんだ!」慌ててサンジが諌めようとする。しかし、弓を構えた黄蓋は、構えを解くことなく熱く語る。

 

 「ええい、うるさい! お主はさっきから、聞いても意味が解らん事ばかりいう! 一度儂と手合わせ願おう! 儂は武でお主を計らせて貰う! ―-言葉の意味は解らなくとも、武を持って語れば良い! サンジとやら......お主の真意、確めさせて貰う......!―-」

 

 

 ―-こりゃ、手加減したら本気で嫌われそうだなぁ......―-「解った。手加減はしねぇ、ただし寸止めだ。俺は死んでも......女は蹴らねえからな!」ここだけは譲れない! そういった気持ちが見てとれる一言であった。

 

 「良し......では、全力で行くぞ! 策殿! 離れていてくだされ!」黄蓋が叫ぶ。

 

 

 弓弦が空を切る音が辺りに響く......一度に、四から六本の矢が、サンジを狙って放たれる

 

 サンジはすぐさま地を蹴り、身を捻りながら巧みに矢をかわす。

 

 「どうしたどうした! 避けてばかりか? サンジとやら! ―-ここまで見事にかわすとは......腕はかなり立つ様じゃな―-」言葉とは裏腹に、しっかりとサンジを計る黄蓋

 

―-何て弓の腕前だ......下手したら銃より厄介かもな......だが!―-

 右に左にと避けていたサンジ。しかし突然、矢をかわした瞬間一息に間合いを詰める!

 

 ―-やはり、毎回六本もの矢を射る事は出来ねぇようだな! これで決める!―-

 

 「ッ! ちぃッ!」

 激しく毒づくと、黄蓋は矢を捨て弓でサンジに斬りかかる! 

 

 ガンッ!と、鉄と鉄を合わせた様な音が鳴る......

 

 

 

 

 

 

 

 サンジの蹴りが黄蓋の弓を弾き飛ばした。そのままサンジは、黄蓋の首に蹴りを叩き込む寸前で止まっていた。

 

 「俺の勝ちで良いかな? 祭さん」蹴り足を降ろしたサンジが、満足そうな顔で、しかし何処か不安そうに黄蓋に告げる。

 

 

 「見ての通りじゃ......異論など無い。それに、ここまで素直に勝負されては、認めん訳にはいかんじゃろう」少し悔しそうにしながら、黄蓋はサンジを認める旨を述べた。

 

 「祭に勝つなんて凄いじゃない、サンジくん♪」無邪気に孫策は笑う。

 「じゃ、次は私ね『策殿ッッ!』......ぶぅぶぅ。良いじゃない、一回くらい......」子供の様に拗ねた顔で孫策は言った。

 「ダメですぞ策殿。元々王がそう簡単に、試合を申し込むのが間違っておるというに......」まだ何か言いたげな表情で、黄蓋は言葉を区切った。

 「解ったから、祭。取り敢えず城に帰りましょ♪」懲りてないと言った風に孫策が言った。

 「そうだな。ここが安全には見えないし、プリンセスをこんな所で長時間居させる訳にはいかない。祭さん、取り敢えず城に戻りませんか?」サンジが周りを見渡しながら、黄蓋に提案した。

 「......ふむ、それが最善のようじゃのぅ。良し、サンジよ、ついて来い。」孫策に、馬に乗るよう促しながら、黄蓋も馬に乗る。

 「あはは♪ サンジくん足早いみたいだし、走ってついて来てねぇ~♪」舌をペロッと出しながら、いたずらを仕掛ける子供の様に笑う。

 無情にも止まる気配もなく、二頭の馬は走り出す。

 

 「よーし! 追い越しちゃうぞ~、しぇれんちゃぁ~ん、祭すわぁ~ん!」幸せそうな表情で、サンジ走り出す。

 

 

 

 

 

 

 

 「あはは♪ 本当に走ってついて来てる~♪」心のそこから楽しそうに、孫策は笑った。

 

 

 





 初登場キャラの読み仮名を書いておきます

 姓名  字  真名 となっております。


 孫策(そんさく) 伯符(はくふ) 雪蓮(しぇれん)

 黄蓋(こうがい) 公覆(こうふく) 祭(さい)
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