《自己紹介》
ディー(以下デ)「そういや、 ちゃんとした自己紹介してなかったな」
ハインケル(以下ハ)「ん、そうだったか?」
デ「ああ、名前は重要だからな。俺はディー、唯のディーだ。短い間柄かも知れねえが、よろしくな」
ハ「あ、ああ、よろしくな。俺は」
デ「ああ、アンタの名前は知ってるよ。さっき大声で言ってたもんな。えーと、確か……クリストフ。そう! クリストフ! クリストフ・
ハ「ハインケルだっ!!」
《覚えが悪いんだ》
デ「なあ、そんな怒んなって、ちょっと間違っただけじゃねぇか。許してくれよダンベル〜」
ハ「ハインケルだ! ダンベルってなんだ! ダンベルって! 筋トレの道具か、俺は⁉︎」
デ「そうだっけ? 悪りぃな、覚えが悪くてさぁ。だが、もう覚えたぜ、シャベル!」
ハ「だ・か・らっ! ハインケルだ! 穴なんざ掘らんわ!」
デ「ははははっ! お前、おもしれーな、ツインテール!」
ハ「…………ワザとだろ、貴様」
《詰まってる中身》
デ「そういや腹減ってきたな。なんかねえのか、アバンチュール」
ハ「ハインケルだ。食事なら大佐殿が来るまで待っていろ」
デ「えー、いつくんだよ。あっ、そういやまだ、ホッとゴソゴソ〜、ゴソゴソっと」
ハ「何してるんだ?」
デ「いやな、確か飴ちゃんが残ってた筈なんだが、どこやったけかなあ〜、これか? ペン、違う。メモ帳、違う。下着、違う。財布……空だ、違う。サングラス、違う。封筒、違う。どこやったけなあ」
ハ「よくもまあ、そんな小さい鞄に詰め込んだなあ」
デ「靴だろ、 虫取り網に虫取り籠に鳥籠だろ。砂糖瓶だろ、それから」
ハ「待て、待て待て待て待て! 何入れてるんだ! お前!」
デ「何って旅の必需品に決まってんじゃねえか。えーと、ルアーに釣竿だろ。砂糖汁液に砂糖水、これは砂糖玉に砂糖袋だし」
ハ「待て、ルアーに釣竿は分かるが、砂糖汁液に砂糖水、砂糖玉に砂糖袋ってなんだ」
デ「何だよさっきからうっせーぞって、あー! あったあった! ペロロくんキャンデー!」
ハ「……アレだけ出したのにまだ鞄が膨らんでいる。一体何が詰まってんだ」
デ「バッキャローっ! 男の鞄に詰まってるモンつったら…………ありったけの夢とロマンしかねえだろ!」
ハ「真面目に答える気ないだろ、お前」
デ「モチ」
《職業は?》
ハ「そう言えば大佐からの依頼を受けるんだったな」
デ「ん? まあな、久しぶりの大口の依頼だからな。たあーっぷりせしめてやるぜ、グヒヒひひひ!」
ハ「さっき出した財布も空だったが、普段どんな仕事をしてるんだ」
デ「正義の味方」
ハ「は?」
デ「二束三文の金を貰って、弱きを助け強きを挫く。そんな正義の味方みたいな仕事をしてる」
ハ「…………」
デ「ンだ、その顔」
ハ「いや、そんな恥ずかしいこと格好つけて言えるなっと思ってな」
デ「ハン! 当たり前だろ、格好つけてナンボの生き物じゃねーか、男ってのはよ」
《嫌いじゃない》
デ「しかし、この俺がローレライ教団の導師様を護衛することになるとはな」
ハ「どうした?」
デ「いやなあに、大口の依頼だが、どうも気が進まなくてな」
ハ「? 一体何が不満なんだ」
デ「導師様の護衛がだよ。たくよ教団の最高権力者ならそれらしく、教会の奥に引っ込んで
ハ「イオン様と何かあったのか」
デ「導師様、個人にって訳じゃねえよ」
ハ「じゃあ、ローレライ教団が嫌いって訳か、そういう人間も珍しいな」
デ「違う、違う、ローレライ教団は嫌いじゃねえよ」
ハ「そうなのか? じゃあ、なん」
デ「嫌いじゃねぇ、大嫌いなんだよ」
ハ「…………」
《書物》
デ「てかさっきから何書いてんだ、アマガエル?」
ハ「ハインケルだ……お、お前には関係ないだろ」
デ「良いじゃねえかよ、減るもんじゃねーしよっと!」
ハ「なっ! いつの間に! コラ! 返せ、見るな!」
デ「なになに〜……フランソワ、アイリス、リリス、セシル、クロエ、アンジュ、ノーマ? 何だよこれ、名前? 何だってこんなもの書いてんだ?」
ハ「…………産まれるんだ」
デ「はあ? 何が」
ハ「だから……俺の子供が」
デ「ああ、お前の子供か…………子供⁉︎」
《旗》
デ「びっくりした…………結婚してんのか、お前」
ハ「あ、ああ」
デ「ん? 何だよ歯切れが悪りぃな」
ハ「その、何だ、実は、まだ……正式な夫婦じゃないんだ」
デ「え」
ハ「俺とリーナは幼馴染でな。ああ、リーナてのは俺の妻になってくれる子でな、昔から可愛いかったんだが、だんだんと綺麗になっていってな」
デ「いや、おい、待て」
ハ「別にな! リーナの容姿に惹かれた訳じゃないんだ。なんと言うか、その、運命…………だったんだよ。初めて会って言葉を交わした瞬間にお互い分かったんだ、これは、一生を添い遂げる相手は此奴だってな」
デ「だから、聞いてないって」
ハ「まあ、いろいろ障害はあったが俺たちは結ばれ子供を授かることが出来たんだが、今回、急にこの任務に参加することになったんだ、だから彼女と約束をして来たんだ」
デ「はえ? 約束」
ハ「そう、リーナと約束したんだ、任務から無事に帰ったらその時は結婚しようってな」
デ「待ていっ!!」
ハ「何だよ急に」
デ「いや、なんかその話し聞いてると嫌な予感がするんだけど」
ハ「? なんだそれは」
デ「いや、なんか分かんねえだけどな」
ハ「おかしな奴だ」
次回もよろしくお願いします!