あまり関わりが上手くない提督が鎮守府に着任するお話   作:木啄

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 こんばんわ、こんにちは、木啄です。

 本日も私の小説を読んでいただき、ありがとうございます、本当に嬉しいです。


 
 ・・さてm
最近は色々巷を様々な出来事が騒がせています、皆さまはお元気ですか?

 
 皆様の武運長久を祈って、今回のあいさつはここまでに致しましょうか。


 まだしばらく夏休み編は続くと思います。


 よろしくおねがいします。                木啄


その15 艦娘たちのおやすみ 【夏休み編その3】

 海というのは子供大人問わず、自然と笑みを作り出す魔法のような物、というのは大袈裟かもしれませんが、それでもやはり、自然と幼いころの子供時代、未知の冒険をしている時のような、ドキドキやわくわくといった心が蘇るような・・そんな場所だと、提督は考えています。

 

 「うおーーーついたぜ~~・・!!!よっしゃ!チェックインしようぜ!提督!」

 

 「うふふ、お疲れさまでした天龍さん。他の皆さんも忘れ物しないようにしてくださいね」

 

 はしゃぐ天龍を横目に、しっかりと周りを確認する鳳翔のサポートに心の中で感謝の言葉を呟きながら、提督も荷物を持ってバスを降りる。

 

 「本日はここまで送ってくださりありがとうございました。」

 

 深々とバスの運転手に頭を下げると、それを見ていた艦娘達もー

 

 「「ありがとうございました!!!」」

 

 同じように、頭を下げる。

 

 「ははは、いえいえなんの。こちらこそありがとうございました。ゆっくりと楽しんでいってください」

 

 とても快活に笑う男性だ、と提督は再度頭を下げ、ゆっくりと施設の方へと体を向ける。

 

 「なぁなぁ提督、これって所謂ペンションってやつか?海軍の施設にしては小さくねえか?」

 

 「む・・?あぁ、こういった建物がこの付近に多く点在している、夏は一般にも開放しているという話だからな、子連れのファミリー向けなのかもしれないな」

 

 あぁなるほど、と天龍は頷く。

 

 見た目は木造2階建ての茶色いペンションで、内装は白い壁に木造の床に、階段で2階に上る一部が吹き抜けとなっており、降りながら下の様子を見る事ができるようになっているらしい。

 

 家具はクラシック調の高級感ある椅子や机、どれも海軍の上層部が選り好みしそうなもので、提督はなるほどな、と周囲を見回す。

 

 「客室は自由に使っていいそうだ、食事に関してはこの近くに海軍が運営しているホテルがあり、そこで食事をする事も出来るらしい、各自自由に行動していいぞ」

 

 「すっごくいいところですね~~!!!!司令官!!大潮わくわくします!!!」

 

 「司令官、早速暁たち海に行きたい!水着に着替えていいかしら!」

 

 「お!!いいねぇ、海行こうぜ!!鳳翔もどうだ!」

 

 「あ・・あらあら、それじゃあ皆で行きましょうか?提督もいかがですか?」

 

 「わ・・私もか??そうだな」

 

 それじゃあ、行くとするかーー。

 

 

 提督の言葉に、艦娘全員は「おーーっ!!」と結託したように手を上げ、早速行動が始まる。

 

・・・・。

 

「ていとくさんていとくさん、ぼくらもお手伝いするです」

 

「おまたーーおまたーー」

 

「わいのわいのーー」

 

 一体どこから湧いて出てきたのだろうか、先ほどまで全く姿を見せなかった妖精さん達が提督の頭の上や肩の上、提督が持つ荷物の上などに座って楽しそうにはしゃいでいるではありませんか。

 

「荷物に隠れていたのか?」

 

「えぇ、一応我々一般人には見えないんですが、それでも注意する事に越したことはありませんからねえ」

 

「今は・・いや、それは野暮というものか。”工場長”」

 

「それはもう、ボクらもさまーばけーしょんですよ提督さん」

 

 可愛らしい水色やピンク、黄色といった色とりどりの水着に着替えた妖精さん達は、楽しそうに海へと走り出し、一部は提督の荷物の中に入り込んで日焼け対策を講じていたりしている妖精さんも存在する。

 

「夏は楽しみませんと、提督さん」

 

「ふむ、確かに言われてみればそうかもしれんな」

 

「それではボクも失礼して」

 

 提督の手の上でぺこりと頭を下げると、ぷわぷわと空中を漂うと思っていたら、浮き輪がどこからか飛んできて、それにキャッチして海へと飛び込んでいきました。

 

 そんな妖精さんを見つめ名がら、提督はふと小さな疑問を浮かべるのであった。

 

 

「・・泳げるのか?」

 

 

 泳ぐというより、まるで海上に漂う流木のような雰囲気すら感じさせる妖精さん達の”泳ぎ”に、提督は苦笑いを浮かべながら、持ってきたパラソルを砂浜へと打ち込む作業を始める。

 

 固い地面とは異なり、砂の中にペグを打ち込み、固定させる際はスクリューペグを使う事を推奨している。

 

 しかし、垂直に差し込むと直ぐに抜けてしまうため、斜めから深く差し込むのがポイントだ。

 

 一般的なペグを用いてしまうと、直ぐに抜けてしまうため、砂地ではスクリューペグが一番便利で、雪上に用いる際も使えなくはない。

 

 そんなこんなで無事にパラソルを固定することに成功した後は、簡単にブルーシートを敷いて、あとは簡単なタオルや水筒といった手荷物を上に置いて、その場に座る。

 

「さて・・。」

 

 彼女たちは着替えに苦戦しているのかどうか不明だが、先ほどからまだ姿は見えていない。

 まさか迷子になったわけではないと思うがー。

 

「なんだかそわそわしてるー」

 

「きになるー?」

 

 パラソルの日陰でお菓子を頬張る妖精さんは、こちらをじーっと見つめています。

 

「あぁ・・。何もないといいんだが」

 

 件の施設からここまで徒歩数分と近い場所にある、その為迷うことはないだろうという提督の、神楽暁の考えだったがー。

 

「戻って様子を見にいってみるとするか・・」

 

 

 提督が立ち上がろうとしたその時。

 

「おっすー提督ーー、待たせて済まねえな!」

 

「お待たせしました、司令官!」

 

 

 彼女たちの声が聞こえ、提督はほっとしたようにその声の主の方向へと視線を向けていく。

 

 するとそこには、夏の日差しにも負ける事無く、この海を守る守護者とは思えないような、可愛らしい水着を身に着けた少女たちが立っていました。

 

「よっ!提督!」

 

 元気よく声をかける天龍は全体的に白と黒色の、如何にも天龍らしいカラーリングの水着で、その隣にちょこんと立っている朝潮は紺色のスポーツビキニと呼ばれる物を身に着けていて、とても身軽そうだ。

 

「司令官!大潮の水着どうですかーー!!」

 

 向こうから走って来ては、提督の隣で楽しそうに笑う大潮。

 

 お披露目と言わんばかりに両手をうえにあげて提督に見せつけています。

 

「あぁ、大潮らしい・・、元気の良さが此方にも伝わってくる。よく似合っているぞ」

 

 上は朝潮とお揃いなのだろう紺色の水着で、下はレディースタイプのサーフパンツ、うまい具合に自分の元気の良さといった特徴を掴んでいるなと感心する。

 

「えっへへーー!!ありがとうございます!!司令官!!!」

 

 となりで朝潮がよかったですね、と笑顔で大潮の頭を撫で、そしてまた大潮はふにゃ~と表情を和らげ、その様子を眺めているとー。

 

「司令官!暁はどうかしら!れでぃーでしょ!」

 

 黒と白のふりふりのフリルビキニタイプの暁は、その場でくるりと回って見せる。

見た目はなんとなくセーラー調のもので、やはり制服を意識したものなのだろう、暁らしいと提督は頷く。

 

「よく似合っているぞ、暁」

 

 提督が褒める、すると暁は顔を少しだけ赤くさせて俯きながら、「そ、そうよねっ!!大人の・・!レディーだもの!!」となにやら呟く暁を不思議そうに見つめつつ、提督は彼女たちを再度見回します。

 

「さて・・あとは鳳翔だけか、見当たらないようだが・・」

 

 きょろときょろと辺りを見回してみると、最後の一人である鳳翔だけが見当たらず、同じように朝潮や大潮達も「何処にいったんでしょうかー?」と見回していると、天龍が見つけたように木の陰に向かって手を振っています、どうやら見つけたようです。

 

「ん?あそこに居るぜ、おーーい、鳳翔そこでなにやってんだー?」

 

「は・・はい、ええと・・その・・」

 

 見つかってしまいましたか・・と困り眉毛で、どこか気恥ずかしそうに木陰から現れる。

 

 普段から和装に身を包んでいるからか、水着姿の鳳翔は一体どのようになるのだろう?と大潮達も思っていたらしく、少しずつその全体像が見えてくると、おおーと感嘆の声が上がる。

 

 普段から身に着けている赤色に因んで、赤色のホルターネックタイプのビキニで、やはりそのままでは恥ずかしかったのかもしれません、水着の上からパーカーを羽織り、麦藁帽子をかぶって提督の元まで歩いてきました。

 

「あらあら・・やっぱり恥ずかしいですね・・こういうものは・・・」

 

 結んだ髪の毛も解いては、少しばかり手持無沙汰なのか、サンダルで砂を蹴ったり、髪の毛を弄ったりするその姿が普段とはまた違う雰囲気を醸し出していてー。

 

「よく似合っている。鳳翔」

 

 提督の言葉に、鳳翔はぴくりと体を震わせてー

 

「・・ありがとうございます、提督」

 

 口元に手をあて、頬を紅潮させつつ、その潤んだ視線はじっと提督を見つめ、提督は少し戸惑いながらも

 

「あ・・あぁ、気にしないでくれ」

 

「・・・。」

 

「・・・。」

 

 突如やってきた何とも言えない無言タイムに、他の艦娘達はなんだろうこれは状態。

 

そんな雰囲気を天龍が咳払いで取り払う

 

「こほん!!!提督と鳳翔の惚気はこれぐらいにしてだ!ほら海だぜ!海!!」

 

「はーーい!!大潮!いきまーーす!!」

 

「朝潮も!出ます!」

 

「朝潮も大潮も!!暁を置いてかないでよー!!まってー!!」

 

 鳳翔と提督の二人だけが取り残されてしまい、その様子を遠くから妖精さんが眺めているだけの状態。

 

「全くあいつ等も好き勝手言うものだな・・なぁ、鳳翔」

 

 惚気とはなんだ、惚気とは。

 

「は・・はいっ!!提督!!そうですね・・!!」

 

 どこか慌てふためく鳳翔に、どうしたものやら、といった感じに頬を指で掻きつつ空いている片方の手を鳳翔に差し出しました。

 

 ・・このまま一人おいていくのは何処か可哀そうだ、と提督は判断したのでしょう、その様子に鳳翔はじっと提督を見つめています。

 

「とりあえずパラソルのところまで行こうか、ここだと日が照って日焼けしてしまう」

 

「・・・はい。提督」

 

 

 提督の手をそっと握り、提督は鳳翔を連れて行くようにして歩き出します。

 

「折角の休暇だからな、我々も楽しもう、鳳翔」

 

「・・はい♪提督っ」

 

 

 そんな二人の様子を妖精さん達は眺めてはー

 

「あっまーーーい」

 

「なんですかあれ、どろあまです」

 

「ごうちんーーなむなむーー」

 

「はよけっこんしれ」

 

 そんなとんでもない発言をしているとは、提督も鳳翔も、気づかないのでした。

 

 

 

 

 

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