ぐらさい日記   作:長之助

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実質水着が2着ある子の話です。
ジャンヌもそうじゃねぇか


北の守護神、あ゛う゛あ゛う゛あ゛〜…

「本日のゲストは十二神将が1人、北の守護神のビカラさんです」

 

「やぁ!僕ビッ」

 

「これがガルマから教えてもらった技だ……!!!」

 

「ネ゙ズ゙み゙み゙が゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙………!!!!」

 

開幕ネズ耳を奪われてしまうビカラ。北の守護神の十二神将であるビカラは、本来は他人と関わることが難しい性格をしているのだが…ネズ耳を付けることにより自らが生み出したキャラ『ビッキー』となり、明るく社交的な性格へと変貌する。ビッキーというキャラは鼠神宮が鎮座する土地において知らぬ者はいない、他の島にもファンがいるという熱狂ぶりを見せるほどの人気があるが、あまりのキャラの違いにビッキーとビカラが一緒だということに気づかない人が多い。

それこそ、同僚の十二神将ですら気づいてない時がある。何故かビッキーは白髪でビカラは黒髪で髪色が変わるので仕方ないのだが。

 

「今回はビッキーじゃなくてビカラって言いましたわよ俺!!」

 

「な゙ん゙で゙も゙ずる゙がら゙がえ゙じでぐだざい゙ぃ゙ぃ゙…!」

 

「今なんでもするって言った?」

 

「えっ」

 

ドキッとするビカラ。今までビカラとしての彼女に気づいた者はおらず、唯一グランだけが彼女に気づき騎空団に拾い上げたという話がある。それもあってか、ビカラはグランに対してはそれなりの感情を抱いている。

 

「……ぐ、グランさんが…望む…なら……」

 

「………それなら━━━━」

 

顔を赤くするビカラ。本音である。グランはしっかりと彼女の顔を見て、そして今この場で一番適したセリフを吐く。

 

「このまま続けさせてもらうね」

 

「ひうっ…!」

 

「とりあえず1通目」

 

「拒゙否゙権゙が゙な゙ざずぎ゙る゙…!」

 

「『ほんとにビッキーなんですか?』」

 

「ゔあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙……!!!」

 

開幕からトドメの一撃である。しかし、本人も自身のあまりの変貌ぶりを知っているのでほんとに別人だと思われても仕方がない…と理解しているところはある。それはそれとして、ダメージはある。

 

「謝るの禁止」

 

「初手封じられたァ……!……え、えっと…一緒…はい、一緒です……ごめ…じゃない、えっと…はい……」

 

「まぁキャラ付と言うのは誰しも必要なことってのはあるからね、仕事と自分自身を使い分けるような感じで」

 

「ゔぅ゙…!」

 

「どんだけ嫌だろうと仕事はやらなくちゃいけないからね、文句言うのは正当に被害にあってからじゃないといけないけど、その文句も感情任せではなく論理詰めで冷静に対処しないと」

 

ビカラにフォローを入れるように、グランは喋っていく。ビカラはものすごい激しく首を振ってうんうんと頷いていた。別にビッキーでの仕事が嫌という訳では無いが、キャラ作りをしてまでも苦手な事をしてるという点ではある意味一緒である。

 

「……と、という…か……今の、口ぶり…グラン、さんも…似たようなこと、思ったんです、ね…」

 

「ただのスライム退治だと思ったら、実は近くの洞窟に大型の魔物が住んでて…とか、グランサイファーの事気に食わない人達が偽の依頼出して数で囲んだり、とか…そういう時くらいかな」

 

「そ、そういう時…どうしてた、んですか…」

 

「普通に返り討ちにしたよ」

 

一瞬の静寂。いたたまれなくなって来たのか、視線を泳がせてしまうビカラ。1分にも満たない時間だったが、唇が梅干しの様にしわくちゃになるほどに耐えきれなくなっていた。

 

「じゃあ2通目行こっか。『ビカラ、髪の色変わる、なんで?』お、我が家のアイドルそのn番目のジョイ君からのお手紙です」

 

「……わ、わからない、です」

 

「みたいだねぇ…ネズ耳をつけた時…って訳でもなさそうだし…テンション上がったらなっちゃう感じかな」

 

「ど、どうなんでしょう……」

 

「まぁビカラがビッキーって知ってるのはグランサイファーの面子くらいでいいけど……そうじゃないとビカラが色んな人に囲まれかねない」

 

「た、確かに……で、でもあたしとしてはグランさんだけが知っててくれるとかそういうのでもありかなって思ったりするんですけどでもこう考えちゃうと他の子の迷惑になったりするかなって思うしやっぱりグランさんってすごく人気だから私がビッキーってことを知ってる唯一の人にしても似たような感じの『グランさんしか知らない私』みたいな感じなのはあると思うしって考えたらやっぱりあたしがグランさんをたまに独り占めしたいなぁっ思うのは驕りというか陰キャが何言ってんだって感じですけどでもほら私だってグランさんと同い年の女の子だしってちょっと待ってよく考えてみたらこの団ってグランさんよりも年上のお姉さん達が狙ってるって話だしというか王族のヘルエスさんとかも狙ってるのは私も知ってるということは私良くて側室でしかも相手にされるかも分からないくらい後の後の女で

 

ビカラストップ!!

なんかすごいブツブツ言い始めてびっくりした…どした?」

 

「ぁ…な、なんでもない、です……ご、ごめんなさい……」

 

ブツブツ言い始めたビカラを大声で静止するグラン。それで正気を取り戻したのか、ビカラはほっとしたような顔をして謝っていた。若干首を傾げながらも、グランはそのまま番組を続けていこうとして……ふと、悪戯心が働いた。

 

「ネズ耳set」

 

「え゙っ……な、なんで、急に……」

 

「いやごめん…ビッキーとしてなら…なんかどういう意見になるかなって…」

 

「……ははっ!!そうだねぇ…僕の髪色が変わるのって、あんまり気にしたことないんだよね!付けたり外したりしたら勝手に変わってる感覚かな?でも、グランの言う通りかもね!テンションで僕の中の力が作用して変わる、ので…あの急に…外さないで……

 

「ほんとごめん……」

 

職業病何じゃないかと心配になるほどに、ビカラはビッキーと自身のスイッチが上手くいっていた。一応付けるだけではビッキーにはならないようだが、外すと自動的にビカラになるという見識は得ていた。

 

「……でもよく考えたら、グランさんにいっぱい頭触ってもらってるって考えると…嬉しいかも……」

 

「…なんか、満足してる風だけど…怒ってない?」

 

「お、怒る理由は…無いので…あんまりやりすぎたら…ちょっぴり、怒るかも…ですけど……」

 

「よし、とっとと3通目行こう『子の十二神将ってランダムなんですか?』」

 

「違うでし」

 

ジャラジャラと金属音を鳴らしながら、ビカラの式神であるドーマウスがどこからともなく現れ話始める。先程まで居なかったはずなのだが、いつの間にやら入り込んでいたようだ。

 

「うわイキナリ喋るなよびっくりするな」

 

「一応血縁関係で決まってることでし」

 

「……ちょ、ちょっと思ったんだけど……」

 

「なんでし?」

 

「あたしが…血縁なら…私の、父親か…母親も…血縁だよ、ね…?な、なのにどうして引き継いでなかったのかな…って……だ、男性の十二神将もいなかった訳じゃない、みたいだけど……」

 

当然の疑問である。ビカラが子の十二神将の血縁関係者であるならば、養子でもない限りその血縁は確実に繋がれるはずなのだ。そうなれば必然的に、子の十二神将として小さい頃からの環境は変わっていたであろう。だが、ビカラは別に境遇に怒っているという訳では無い。ただの疑問である。

 

「単純な話でし、何代か前の子の十二神将に兄弟姉妹がいて、引き継いだ方の兄弟姉妹がビカラの祖先…と言うのがあるでし。そして、当主から血縁関係者が生まれなくて…って言うのがよくある話でし」

 

「なるほど…ビカラは所謂血縁関係はあれど、とっくに関係性が絶たれた親戚だっと」

 

「ざっくりそんな感じでし」

 

なるほど、とグランは頷く。血縁関係者とはいえ、代を跨げば跨ぐほどその関係性は基本的に薄くなっていく。閉じた島、という訳でもないので当然そうなるのも摂理である。

 

「確かにドーマウスの言う通りだな」

 

「まぁもしかしたら隠し子かもしれないでし」

 

「急に話をドロドロにするじゃん…」

 

「ま、まぁ……今、あたしは…幸せだから……えへ、いいかな、って…」

 

ビカラのその言葉にドーマウスとグランは目を見合せ……いや、ドーマウスに関しては目が見当たらないので顔を見合せたが正しいか。そして、2人ともぷっと吹き出して笑い始める。

 

「あはははは、なるほど確かにそのメンタル大事だね」

 

「でしでし」

 

「あ、あれ…?あたし何か変なこと言っちゃいましたか…?」

 

キョトンとした顔で尋ねるビカラ。2人は『違う違う』と否定をする。が、それではなぜ笑っているのかとビカラは首を傾げるばかりであった。

 

「…んじゃ、もうそろそろ時間だし今日はこのくらいにしとくか」

 

「は、はい」

 

「というわけでご視聴ありがとうございました、また次回お会いしましょう…さようなら」

 

そしてグランは機材のスイッチを切って番組を終わらせる。そして改めてビカラに向き直り配信終わりの会話をしていく。

 

「そういえば頭の方で『何でもする』って言ったよね」

 

「え、あ……確かに、言いましたね…?」

 

「んじゃあこの後俺の部屋」

 

久々にグランは落ちた。部屋の扉からリーシャが入ってきて、空いた床の穴を見てから改めてビカラに向き直る。

 

「ビカラさん」

 

「は、はい」

 

「もう少し言葉を選んだ方がよろしいのでは……いえ、ビカラさんが悪いというのは実際にはないんですけど…なんというか勘違いされやすいので…」

 

「よ、よく言われています……」

 

ビカラ…特にネズ耳をつけていない時のビカラは、基本的に声が小さく、言葉を詰まらせてしまうことも多い。ただ、意思疎通はできない訳では無いのだが、上記のせいか勘違いも起こされやすい。

ある一幕(最終上限解放エピ)では、何故か十二神将ビカラを殺したサイコ殺人鬼として盗賊に認識された事もあった。

 

「何故なんでしょう…」

 

「あた、あたしも…知りたいかなぁって……」

 

「……とりあえず、1人で彼の部屋に行かないように」

 

「………一緒に行きます?」

 

「……思ってたよりも豪胆な時ありますよね」

 

リーシャは顔を見せないようにビカラに背を向けて、部屋から出ていく。下を見るとラジエルがグランを拾ってるのが確認できたので、無事なことは無事なようだ。そもそも安全策を考慮しないのなら落としはしないのだ。

 

「……後で行こっと」

 

その言葉を最後に、ビカラも部屋を出ていく。そしてこの後一応グランの部屋に行き━━━━

 

「次闇古戦場らしいから…」

 

あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!!

 

古戦場の準備をするのであった。




初めて特殊タグ使いました
漏らした話題は流石におセンシティブだから話しませんでしたよ!!!!!漏らした話は駄目ですからね!漏らした話は!!!
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