「はい今日のゲストは十二神将が1人………1人?のチーム・シンダラです」
「2人だよ!!」
「まさか…私は道具扱いだから人数に入れてない…?団長、鬼畜だね…」
「すごい風評被害」
珍しい双子の十二神将、シンダラのフアンとパイ。フアンは金の髪を持ち、良くも悪くも子供っぽい一面を持っており恋に恋する年齢となっている。パイはフアンと比べて大人しいが、年齢制限にあっているとはいえ少々過激な本を読んでいるためにグランの事を鬼畜の外道男だと思っている節がある。
ちなみに二人は一応普通のエルーンだが、桃から生まれておりほんのり桃の匂いがするそうで。パイ曰く『私達から桃のジュースを作って売って稼ぐんだ…私達は団長の道具なんだ…』とのこと。
「もう1回言うぞ、凄い風評被害」
「大事な事なのかそれ!?」
「自分に罪はなくて…私達に責任があるんだ…きっと、その責任を体で払えと理不尽で最悪な命令を出すんだ…」
「こいつ…無敵か…?」
2人の親代わりで、ラオラオという虎をデフォルメしたような生物がいるが…ラオラオもあまり保護者出来ているかと言うと、グランはかなり疑問だった。明らかに発言が年齢制限無視の言動な気がしているからだ。
「ラオラオの教育の成果だよ」
「ラオラオの教育の成果だねぇ」
「ラオラオの教育の成果かぁ」
グランはもはや何も言うまい、と遠い目をする。ひとまずは今までの教育の歴史を聞いてやろうと思ったのであった。
「さて、話を戻して……2人で『シンダラ』なんだね」
「そうだぞ!今まで双子っていうのはいなかったらしい!!」
「けど、生まれたものは仕方が無かったから…って事だよ。後因みに桃から生まれるけど、皆ちゃんとした人間だよ……見た目エルーンでドラフ並の力があるけど」
事実、歴代…特に先代のシンダラは既に子供もいる。つまりは出自が少々特殊なだけで、それ以外は特に何も無いのだ。桃の香りがしたり、パワーがドラフ並にあったり……だが。しかし、完全な共通点として風水が得意である。そして、双子である利点を生かし彼女達は
「ラオラオから聞いてたけど
「らしい!」
「初代からの分霊…つまり、基本的に初代と似たような成長を遂げるはずなんだよね」
パイがフォローを入れてくれるが、グランからしたらシンダラというのは2人を総じての名前である。つまり、2人を足したのがシンダラという存在になるのだが……
「………やばいな」
「なんか凄い失礼なこと考えたよね今」
「団長……流石に私も喜ぶだけじゃないからね?本気で失礼なことには怒るからね」
「すいませんでした……というわけでお便りに行きたいと思います」
「「YEAH!!!!」」
「声でか……では一通目『桃の匂いするのは分かるけど、汗ってどうなんだい?』えー…マコラからです」
「汗は汗だよ、桃の味するわけないじゃん」
真顔のフアン。グランもじっと顔を見返す。別に彼女達の体は桃から生まれた桃十二神将…という訳ではなく、普通の体なのだ。故に、汗をかいたところで桃の匂いのするしょっぱい汗であることに変わりは無いのだ。
「もしかして…需要がある……ってコト…?!」
「ないよ、何言ってんのパイ」
「いや、あるかもしれない……」
「あれ、もしかしてこれツッコミ役1人?……と、とりあえず!私達別に桃ジュース製造機じゃないから!!だから汗とってジュースとかアイスにしないでよ!?」
「ねぇフアン………神宮で、十二神将から取れたももアイスで売らない?ちゃんと素材は桃で作るけど…多分、すごく興奮すると思う…!一般人が私達の体液で作゙ッ」
パイにハリセンが入る。気づけば2人の後ろにリーシャが立っていた。音もなく気配もなく、流石は秩序の騎空団と言ったところである。
「え、えっ…ほんとにいつの間に来たの…!?」
「まさかパイさんに使うことになるとは思いませんでした」
「俺も……とりあえず後でパイの部屋物色ね…ラオラオに頼まれてるから…何に影響されたんだ全く…」
「私の部屋のものを漁って持ち帰゙ッ!!」
「少々過激な絵物語を没収するだけだよ」
「では私は戻ります」
「うん、またお願いね……はい、って訳で2通目に行きます『2人で十二神将のシンダラになるんですか?それとも将来どっちかが受け継ぐんですか?』」
お便りの言葉に姉妹で顔を見合せ、そして2人して悩み始める。もしや今まで考えたことがないのだろうか、とも思ったグランだったが……
「元々1人だったのに2人だったじゃん?で、私ら分霊って言ったじゃん」
「そうだな」
「……2人して考えてたんだけど…将来、合体しそうだなって……」
本来であれば『そんなことは無いだろう』とツッコミを入れたかもしれない。しかし、今まで色んなことがあったグラン。2人の人間が1人に合体することくらい訳はないだろうと考えてしまう。なんだったら上下合体で2種類の人間に合体してもおかしくは無い。
「したらしたでなんか真の力発揮しそう」
「例えば?」
「その鎚で殴った相手が光になる」
「怖…何それ……そんな力ないよ……」
「っと話が逸れた……実際どうなの?」
「私達は2人で『シンダラ』……けど、将来的には私が受け継がないかもしれないし、フアンが受け継がないかもしれない」
未だ未来のことは分からないのである。今は2人で十二神将のシンダラとしているが、将来何かが起こりフアンかパイのどちらかが『シンダラ』となる可能性も捨てきれないのだ。
「そう……例えば……」
「例えば?」
「私が団長に飼われたり…フアンが団長に飼われたり゙ッ!」
ハリセンが飛んできた。今回、グランに対してよりもパイに対してのツッコミが多いなとグランは遠い目をしていた。それほどまでに今回ライン超の発言が多いのだ。
「まぁでも、そもそも双子っていうのがレアだからなー」
「ねっ」
「にしても聞けば聞くほど不思議な感じだな…」
「十二神将なんて大概どっか不思議だかんなー」
「式神を使えたり…髪の色が変わったり…特殊な力を持ってるのが十二神将だからね…」
「私らとかもそうだけど、エルーンが1番分かりやすいよな、見た目的に」
特殊な力を持ったエルーンは、尻尾が生える。ユエル、ソシエ、等がわかりやすいだろう。同じ十二神将ではアンチラがわかりやすい例だろう。因みに、シャトラにもちゃっかり牛のしっぽが生えているのだが…また別の話である。
「大体耳の形と同じような色合いや似合ってる形してるよな、尻尾」
「可愛いだろ〜」
「可愛い可愛い」
「適当だな〜」
「団長…可愛いとか綺麗は考えてなくて…どれだけ自分を満足させられるかを考えでッ」
「グラン、続けて」
「ういっす」
流石に我慢しきれなかったのか、フアンがツッコミを入れていた。漫才コンビとしても活躍できそうな気がしたが、同時にパイの下ネタで出禁を受けそうだと思ったのはグランの談。
「えーっと……3通目『読んでる本、後で見せて』ルナール先生ですね」
「ルナールっていうと……」
「あ!本書いてるハーヴィンの人!!」
「はい正解……どうやらパイの読んでる本の確認がしたいらしいな」
少々過激な物言いが多いパイ、グランは直ぐにきちんと年齢制限を守れているかの確認をしたいのだろうと考えた。物書きである以上、ルナールもその辺は敏感なのかもしれない。パイの情操教育に彼女は必要不可欠かもしれない。
「め、目の前で朗読会…!?恥辱プレイだね…!」
「どうやっても別の意味に受けとっていくなぁ〜〜〜〜〜〜」
分かってやっているのではないだろうか、とさえ思えてくるほどの曲解を繰り広げていくパイ。前回のシャトラといい、グランは手のひらで踊らされている。
「とりあえず後でルナールに本出してね」
「普通に恥ずかしい……」
「気持ちはわからんでもないが年齢制限守れてるのか怪しく感じてくるのよほんと……フアンを見てみろ、尻尾でスカートめくれるくらいで顔を赤くする乙女だぞ」
「あれ急に何で私に矛先向いたの!?」
心外だ、と言わんばかりに威嚇をする子猫のような顔になるフアン。ただただ可愛いだけである。しかし、それはそうとして…グランはフアンの読んでいる本も気になっていた。
「一旦パイは置いといて……フアンはパイを反面教師にしてるだろうけど」
「まるで私が悪い子みたいな……」
「しかし、それはそれとしてラインが恐らくズレてる可能性もある」
「グランは私がパイに影響されると思ってるのか!?」
「関わることも多いでしょ『パイって結構過激なの読んでるなぁ…じゃあこれはあんまり過激じゃないね』っていう無意識が起こってる可能性もある」
「……なるほど?」
あまり理解していなさそうだが、実際家族などに影響されて一般常識のラインがズレることはよくある話である。そしてそれは「いや、私そんなんじゃないから」とか思ってる奴ほど顕著になってたりするのだ。
「というわけで後で2人ともルナールに読んでる本全部出してね」
「…………」
「隠しても分かるように鼻が利く人ともの探しが得意な人の2人は用意するから覚悟しといて」
「くっ……」
パイは悔しそうな顔をしているが、このグラン一切の容赦なし。そしてちらりと時間を確認すると、もう時期終わりだといいことを悟る。
「というわけで、そろそろお時間となります。」
「えー!もっとしたいぞー!」
「もっと晒してもいいのに……」
「フアンはともかくパイは後でリーシャの部屋ね」
「秩序の騎空団の部屋に…!?もしかして説教と称して団長が私に罰を゙ッ!!」
「グラン、終わらせて」
「あ、はい……ご視聴ありがとうございました…また次回お会いしましょう…さようなら」
「探し物とかしたい時は私らにお任せだぞ!!」
「双寅風水にお任せ」
と、そのままグランは電源を切る。そして改めて双子に真剣な顔で向き直る。先程の話である。
「さ、ルナールの部屋寄ってから2人の部屋行くよ」
「ハーヴィンは小さい人多いから…もしかして、肉浴の限りを…?」
「ルナールは兎も角君らにやると俺がほんとに捕まるんよ……さ、行くよ」
今まで何回かぶち込まれていることはご愛嬌。2人は渋々と言った表情でグランについて行くのであった。
……そしてその際、ルナールと一緒に「今の少女漫画ってこんなのOKなの!?」「OKらしいわよ!?」と言い合っていたとか何とか…それはまた、別の話
光になる方はともかく上下合体はネタが通じんて