ぐらさい日記   作:長之助

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9億って多ない?って思ったハロウィン当日での投稿です。
誰がなんと言おうとハロウィンです


陰嫁双耳

「ハッピーハロウィーン!!ハハ!!お菓子がなければパレードだ!!」

 

ビッキーのその言葉により、グランサイファーで急遽始まったパレード。子供達やお祭り大好きな者達は騒ぎ、みな楽しそうに過ごしていた。

 

「いやぁ、ビカラのパレード相変わらず凄いよなぁ…ハロウィン衣装もバッチリ決まってるし」

 

「本当だね〜…王子様もぉ〜、楽しんでる〜?」

 

「楽しんでる楽しんでる」

 

「でも本当は後で悪戯で肉浴の限りを尽くすんだ…!」

 

「えぇ!?グランがHなこと考えてる!!」

 

「なんだいなんだい、色男が発揮されるってぇ?」

 

「風評被害が爆速で進んでいく」

 

事実として、セクハラはそれなりにやってしまってるので風評被害かどうかと言われれば怪しいところではある。幸いにも、本気で嫌がる相手はきちんと見極めているので大丈夫である。

 

「そう言えばぁ…王子様、お菓子はどこに入ってるのぉ…?」

 

「確かに!持ってるように見えないぞ!?」

 

「ん?あるぞ〜ここのポケットにクッキー、こっちにはマシュマロ、ここにはビスケット、こっちにはパンケーキ、このポケットにはスナック菓子」

 

「おぉ、こりゃまた見事だねぇ…ポケットから続々とお菓子が出てくるよ」

 

「しかも…全部リボンの梱包付き…私たちをリボンで包んで食べちゃうの…!?」

 

「お、過剰妄想だぞ!」

 

リーシャの気配をどこからか感じながら、グランは最早諦めた様子で対応していた。恐らく十二神将でトップクラスにツッコミの対応をせざるを得ないのが、シンダラの2人だろう。因みにほぼ同率でツッコミ対応しないといけないのが面倒なのがハイラである。

 

「まぁ普段お世話になってるし」

 

「ところでこのお菓子いつ作ったの?」

 

「ん?まぁ昨日だよ昨日」

 

「あれぇ…?王子様、一昨日から昨日の晩まで…依頼だった様な…?」

 

団長マジックである。これだけの大人数を従える団長ともなれば、時間の使い方もトップクラスに上手なのだ。実際、時間が無いからと言っても出来はかなりいいのだ。イベントを楽しむためには、そのイベントの楽しみ方を熟知している必要がある。グランはそれがお菓子作りと適度なイタズラと言うだけである。

 

「どっちにしろグランは凄いな!」

 

「うん…バレンタインとかでもそうだけど…お菓子作り、上手だと思う」

 

「そうだねぇ、尊敬しちまうよ」

 

「何々!?なんの話しをしてるのかな!?」

 

と、ここまで話しているとパレードの一休みという事でビカラが話しかけてきた。そこでふと、グランは思い立ったが故にこの日だけ通じる言葉を放つ。

 

「ビカラ、トリック・オア・トリート」

 

「え?あ、ちょっと待ってね確かこの辺にお菓子が……あれ、ない…え…?いやいや確かこっちに…ない……」

 

そう言いながら段々と慌てながら、お菓子を探し始める様子を眺めていく一同。そうして、段々とビッキーの見た目でありながら『ビカラ』となったビカラが顔を赤らめる。

 

「や、優しく…お願いしますね」

 

「よし来た、早速俺の部屋ゔぇっ!!!」

 

どこからとも無くハリセンが飛んでくる。恐らくリーシャが投げたものだろう。綺麗にクリーンヒットさせるあたり、近くにいるのではないだろうかと思われるが気配はすれど姿は見えず。

 

「……くっ、仕方ないか…今からネズ耳なしでその格好ね」

 

「ええええ!?」

 

ハロウィン仕様ビッキーから、ネズ耳を外す。しかしこれはこれで可愛いので全員が可愛いと褒めていた。本人は恥ずかしさやら嬉しさやらで真っ赤になっていたが。

 

「お、そうだ!アタイも…トリック・オア・トリート!!」

 

「トリック・オア・トリート!」

 

「トリック・オア・トリート…と言っても団長は私にイタズラされることを望むんだね…!」

 

「えへへ…トリック・オア・トリート〜」

 

そして、その場にいたビカラ以外の全員から逆に声をかけられるグラン。先程ちゃっかり出したお菓子は持っていかれてるので、もうお菓子は残っていないと判断した一同。イタズラで少々からかってやろうと思っていたのだが……

 

「まだあるんだなこれが」

 

どこからとも無く、再び出てくるビスケットやクッキーや生菓子等の数々。思いっきり目論見が外れてしまい、全員が飽きれ半分驚き半分の表情でグランを見ていた。

 

「いやはや…もはや手品だねェ…」

 

「団長…逆に私を放置プレイしたいんだ…」

 

「無敵がすぎる、何したらいいんだ俺は」

 

「と、というか今どこから出した!?魔法か?!」

 

「いやいや、団長収納術だよ…団長、隊長と呼ばれる者達が身につけている収納術だ。体のありとあらゆる場所を使ってるんだ」

 

適当を言っているのが丸わかりなのだが、事実としてもう出ないと思っていた矢先に出たので、何も反論ができない一同。そんな中で、グランはとある場所に指をさす。その方向に一同が目をやると…そこに居たのはモニカであった。

 

「あそこにモニカが居るだろ、彼女もまた収納術に長けているんだ」

 

「そうなの…!?」

 

「いやいや、そんなわけが…」

 

「髪の中には紅茶セット、谷間には大量のお菓子が詰め込まれているんだ…!」

 

「大きいのは得なんだね…!」

 

という適当にこいた嘘だが、シンダラの2人は信じきってしまい感動の眼差しを送っていた。呆れた表情でいるマコラに、グランは何故かドヤ顔で返していた。

 

「嘘つくのは良くないんじゃないかねぇ…」

 

「傷つく嘘じゃないからセーフ…だといいなぁ……」

 

「んー………」

 

「どしたの」

 

シャトラが唇に指を当てながら、グランをじっと見つめる。身長差もあり必然的に上目遣いになってしまうのだが、それが可愛らしいとグランは心の中で思っていた。言わないのは、シャトラが言いたいことを先に言わせてあげたいが為である。

 

「私の胸に…お菓子挟んだら、イタズラとお菓子あげるの…両方出来るなぁって」

 

「んー……やめとこっか、食品で遊んじゃいけません」

 

「だよねぇ〜…」

 

本当の理由として、リーシャが頬を膨らませて見ていたのが原因である。実際やって貰えるなら、裸エプロンでやって欲しいし溶けたチョコを胸で食べさせて欲しいと土下座で頼むのがグランである。内心で終わらせているが。

 

「うししし…でも、ちょっと悩んだ…よねぇ?」

 

「鋭い…」

 

「王子様の事は…ちゃんと、見てるからねぇ」

 

「こ、これが正妻の余裕…!?」

 

「きっと第1夫人は1番団長から愛されるんだ…そして私達2桁番台夫人は他の人に弄ばれる所を見るのを楽しむんだ…!」

 

「戻ってきたと思ったらかっ飛ばして行ったなぁ」

 

パイの言葉に軽くツッコミを入れながら、シャトラを撫でてあやすグラン。因みにフアンは未だにモニカを目で追っていた。それを軽く確認してから、ふと思い出したかのように語りかける。

 

「そうだ、マコラトリック・オア・トリート」

 

「えっ」

 

「お菓子がないならイタズラさせろ〜……あ、さっき俺が渡したお菓子はなしね」

 

「えぇ、菓子……菓子かぁ……」

 

布地のない服のあちこちを触りながら、お菓子を探すマコラ。しかし持ち合わせがなかったのか、両手を合わせて謝る体制へとなっていた。

 

「イタズラは優しいもので頼むよ!」

 

「じゃあウサギたち呼び出して」

 

「へ?あぁ、うんいいよ」

 

マコラの式神、4匹の兎。それぞれが独立した意志を持っておりマコラはよく可愛がっていた……のだが今回はあまり関係ない。呼び出された瞬間グランは4匹とも腕の中で抱きしめて、その毛並みの中に顔面を入れて無言でゆっくりと息を吸っていた。

 

「すうぅぅぅぅぅぅぅぅううううううううううううう……………………はー……めっちゃ、めっちゃいい……」

 

「だ、大胆かつ凄まじい行動するねぇ…!羨ましい…!」

 

「あー…もうここがイスタルシアだよ…頭おかしくなるくらい幸せ感じてる……」

 

「団長のイスタルシア大分近いね」

 

「騎空艇止めて五分くらいのとこにあった……」

 

「グランの欲って薄いのか濃いのかわかんないな、でも煩悩は退散させておこうな!半分の金牙神然略して半牙神然!!」

 

「ダメージは半分じゃない《!!」

 

軽い感じで頭を叩かれたが、シンダラの筋力はかなり強い方なのでグランにとっても普通に痛いくらいのダメージは入っていた。因みにいつの間にか兎は消えておりこれでマコラに対するイタズラは終了である。

 

「……フアン、パイ、トリック……いややめとこ」

 

「何でさ!?」

 

「これ言うとパイが凄い目で見てくるし、俺がセクハラ大魔神から臀部タッチマンという名前になる」

 

「臀部って何?」

 

「お尻って事さね」

 

「グランはお尻を触るのか!?」

 

「何故わかった!?」

 

「自分から言ってるのに何言ってんだか……」

 

「そして団長は私を放置プレイして悶えてるところを眺めて楽しむんだね…!」

 

「ほらもう無敵じゃん」

 

ツッコミとボケの押収。最早真面目な人物ほどこの状況に疲れてしまうかもしれないが、このやり取りを楽しんで行っているのが当人らである。

 

「因みに私にイタズラするとしたらどうなるんだ?」

 

「しようか?」

 

「えっ!?そ、それは心の準備が整ってないというか…!」

 

「実はフアンとパイは桃の果実を丸かじりすると強くなるぞ……汗から臭う桃の香りがな

 

「何ー!?そうだったのか〜!?」

 

「すごい単純……」

 

パイは騙されなかったが、フアンは簡単に騙されてしまったようだ。因みに最後の言葉はフアンには全く聞こえていない。そしてこれがイタズラだとも微塵も思っていない。そもそもイタズラでちょっとえっちなことをされるかもしれないと思ってたりもしていた。

 

「王子様〜…イタズラは〜?」

 

「えっ」

 

まさか望まれると思っていなかったイタズラ。シャトラからの真っ直ぐな眼差しにどうするか悩み、目を逸らし、空を見上げ、ため息を吐き、改めてシャトラに視線を合わせる。

 

「今からイタズラします」

 

「はあい」

 

「えいっ」

 

「んにゅ……んむっ……」

 

片手で頬を挟み、そして余った片手で挟んだことでとんがってしまった唇に人差し指を当てる。何を思ったのか、シャトラはそのイタズラで顔を赤くし少し嬉しそうにしていた。

 

「……イチャついてるねぇ」

 

「イチャついてるよぉ…」

 

「イチャイチャしてる……」

 

「ふぇ…!?いつの間にか指でキスしてるぅ…!?」

 

マコラ、フアン、パイ、ようやく戻ってきたビカラがグランとシャトラの方を見てジト目で何かを訴えてきていた。グランは自分の事をできる団長だと自称していた。なので空気を読むこともできるし、敢えて読まないことによるメリットがある事も理解していた。つまりこの場で出される結論は……

 

「お菓子追加でこの場を見逃してください……」

 

4人は顔を見合せ、そして互いに頷いていた。そしてシャトラの後ろに並びそれぞれが少しだけ顔を赤らめつつも、全員が期待するような顔をしていた。特にエルーンの3人は頭の上の耳が忙しなく動いていた。

 

「………ういっす」

 

こうして、グランは4人にも同じことをして…その後それを見かけた他女性団員達にも同じようにして日を暮らすのであった。




ビカラ参戦おめでとう
でもネズ耳がオイラァ(耳モード)なのはどうかと思うよ
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