艦隊これくしょん ー誰ガ為ノ戦争カー   作:霧雨鴉

100 / 594
最近友人に色々と艦これに関して聞いてますが知らないことが多くて辛い…







罰を下すのは誰?二

木原が唖然としていると、その男もう一人の木原は車椅子を蹴飛ばし木原の頭を掴み持ち上げる

 

 

「いだだだ!!」

 

 

持ち上げられた木原は頭を手で押さえながら足を動かそうにも全く言うことが聞かないため力を入れようにも何も出来ずにいた

 

 

「誰?俺はお前だよ

駆逐艦と軽巡を盾に使い

深海棲艦と《取引》を行い

そして、艦娘を玩具としか思っていない

親のコネで入った海軍中将の木原 淳也さ

他にも言ってやろうか?」

 

 

「なっ!!」

 

 

深海棲艦との取引、これは木原とある一人艦娘しか知らない事実

しかもその艦娘は轟沈させており知ってるのは実質木原のみである

それに、この男が言ってることは全て合っており男のどこを見ても自分にそっくりである

 

 

「足で抵抗しないのか?

あー…そう言えば巨乳軽巡大井にやられたんだっけか?

憎いよなぁ?まぁ知らねぇけどよ!!」

 

 

その瞬間、男は木原の頭を地面に叩き付け足の太股を思い切り踏みつけながら怪しく笑みを浮かべている

 

 

「ギヤァァァァァ!!!!」

 

 

「おっと痛いのか

だが、こんな動かない下半身は入らないよな?」

 

 

男は木原の足を踏みながらポケットから銃を取り出し木原の脹ら脛に突き付ける

 

 

「や、辞めろ!まさか!!」

 

 

「そーれパンパンっとな」

 

 

引き金を引くと、二発の銃弾が発砲され木原の脹ら脛にに穴を開ける

穴からは硝煙の匂いと血の匂いが混じり空いた穴からは大量の血液が流れ始める

 

 

「あぁぁぁぁぁ!!!!」

 

 

「おー痛そうだねぇ?

俺よ?」

 

 

そして、男は穴が空いた脹ら脛を思い切り踏みつけ木原に更なる痛みを味会わせる

 

 

「痛い痛い痛い!!!

辞めろ!!辞めてくれ!!」

 

 

「嫌に決まってるだろ?

やりたいからやってるだから」

 

 

「なら!!死ねぇ!!!」

 

 

 

木原もポケットから銃を取り出すとその男に向けて発砲する

銃弾は全て男に命中し、当てられた男は腹部を押さえながら苦しそうにしている

その隙に木原は抜け出し、這いずりながらでもここを立ち去ろうとしている

 

 

(何だ?何なんだ!!アイツは!?

アイオワはどこにいったんだ!?)

 

 

木原は、この状況が全く理解が出来ていなかったが一つだけ分かっていることがある

 

 

(あいつは俺を殺す気だ!!)

 

 

それだけが分かり、ただがむしゃらに痛む足に耐えながら上半身が泥だらけになりながらも這いずっていた

惨め、まさにその言葉が似合うほどに生きることに必死になっている木原を嘲笑う様に男は再び木原の首根っこを掴み持ち上げる

 

 

「逃がさねぇよ?

俺!!」

 

 

「ぐはっ!!」

 

 

木原は投げ飛ばされ、地面に叩き付けられると同時に足に冷たい物が感じられる

それが月明かりに照らされて目に写ったのは綺麗な銀色の刃

日本刀だった

 

 

「木ー原?これが何か分かるかなぁ?」

 

 

「やめろ、辞めてくれ!!!」

 

 

その行動に理解した木原は全力で逃げようとするが、男は片手で銃を撃ち残りの銃弾を両腕に全て撃ち込む

 

 

「痛い!!腕がぁ!」

 

 

両腕の二の腕と手の甲を撃ち抜かれ最早逃げる為の行動手段を失った木原は身体を揺らしながら何とか逃げようとする

 

 

「アハハハ!!滑稽だな!惨めだね!!

その姿が良く似合ってるぜぇ!!」

 

 

そう言うと男は、木原の背中にナイフを投げつけると見事に背中に刺さり木原は動けなくなる

 

 

「ギヤァァァァァ!!

背中!!背中にぃ!」

 

 

男は近付き背中のナイフを勢い良く抜くと木原を仰向けにすると日本刀を取り出し、木原の足首に当てる 

だが木原は気丈にも男に対し睨みを効かせる

 

 

「お前!!俺は深海棲艦との《取引》をおこなってるだぞ!!

俺を殺せばそいつらが……」

 

 

「知ってるさそんなこと」

 

 

そう言うと男は日本刀を振り下ろし木原の足を切断する

その瞬間木原は泣き叫び大声で痛みを叫ぶ

 

 

「足がぁぁぁぁ!!!足がぁぁぁぁ!!」

 

 

「ふふ、やっぱり楽しいねぇ

これは」

 

 

男は切り落とした足首を拾い上げ流れ出る血を木原にかけると中身を見せる

断面は、綺麗に切られており肉と骨がハッキリと見え絶え間なく血が木原へと流れ出ている

それに恐怖を覚え木原は震え涙を流し始め命乞いをする

 

 

「頼む……

金でも、名誉でも、地位でも

何でもやるから助けてくれ……」

 

 

男は、日本刀を片手に人差し指を手に当て考え込むがすぐに日本刀を振り上げ木原の腹部へと突き刺す

 

 

「ギヤァァァァァ!!」

 

 

「欲しいもの?あるぜ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 お前の命だ」

 

 

刀を抜くと次はもう反対の足を切り落とし次は、それを徐々に太股、脹ら脛へとまるでネギを切るように輪切りにすると綺麗に切れた肉片が辺りに散らばり地面は真っ赤に染まる

そこまで、切ると男は日本刀に付いた血を地面へと流し木原の頭を掴む

 

 

「生きてる~?」

 

 

「ぁ、ぁあ」

 

 

その顔は涙と鼻水でぐちゃぐちゃになってはいるが話が出来るところを見ると生きているらしい

男はそれを確認すると血塗れの木原を車椅子に乗らせ海の崖沿いへと運んでいく

 

 

「全く~大井ちゃんがこいつを中途半端に生かすから殺すのに手間取って仕方ないわね」

 

 

その言葉を聞いた木原は、意識をハッキリとさせゆっくりと頭を向け男を見上げる

 

 

「ぉ、まぇ…まさ…か!!」

 

 

木原の言葉に、男はニヤリと頬を吊り上げながら睨み付けるように木原を見下ろす

 

 

「お前達提督を殺すのは私の役目

 

どんな奴だろうが、艦娘を無下にする奴は許さない

 

全て皆殺しにしてやるわ

 

私は正義ではない、お前達が提督がただ純粋に憎いのよ

 

 

だから、死ね 《木原提督》」

 

 

男は、車椅子を蹴飛ばし木原の車椅子は真っ直ぐ崖に進みそのまま崖からゆっくりと海へと落ちていく

木原は怯えながら目の前に迫る尖る岩に落ちていき、顔を突き刺しそのままぶらんと岩にもたれ掛かる

頭を突き刺した岩は真っ赤に染まり足の傷口から血が滴り落ち海面に落ちていった

 

 

その姿を見た男は、木原の死を確認すると振り返り服を全て脱ぐと月明かりを見ながら木陰へと消えていく

そして、一言だけ呟く

 

 

「地獄に落ちろ、グズ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日、海軍刑務所の職員が出勤時に見た血痕を怪しみ後を辿るとそこには崖の岩に頭を突き刺した木原の姿が確認された

遺体は血の匂いが漂い、海猫達につつかれており白骨化している部分が多くかなり悲惨な状態だったらしい

その為か、彼が誰なのか分かるまで時間を要した

 

 

 

 




次回 

勝利

戦艦棲姫迎撃戦の後日談になります!
戦闘はほぼない完全な日常風景を書きます

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。