艦隊これくしょん ー誰ガ為ノ戦争カー   作:霧雨鴉

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沖縄ツアー ニ

「あ、それと元帥から休暇を貰ったぞ」

 

 

「「「はぁ?(はい?)」」」

 

 

佐渡は、両手を合わせ言うと三人は首を傾げる

 

 

「今回の作戦でのMVP

長門

阿武隈

叢雲

達の鎮守府には今回の作戦報酬とは別に何かを元帥から貰えるのだが悩んだ結果三日間の沖縄ツアーを貰った」

 

 

そう言うと、佐渡はえっへんと言うほどの態度を取ると大井は肩を震わせ佐渡に掴みかかる

 

 

「提督!!何でそんなもの貰ったのですか!!

そんなことより艤装の新調とか!!」

 

 

「いや、今特に欲しいのは無いし」

 

 

「じゃ、じゃあ!機材とか!!」

 

 

「……今欲しいものは無いかな?」

 

 

「なら!新しい艦娘とか!!」

 

 

「おいおい、うちを忘れたのか?

そんなの貰えるわけないだろ?」

 

 

「………はぁ…」

 

 

大井は頭を抱えながら大きく溜め息を付くとその頭を佐渡は撫でる

 

 

「折角沖縄まで来たんだ、少しは羽を伸ばそうじゃないか?

それにお前達も疲れただろ?

たまには貰おうじゃないかな休暇をさ」

 

 

佐渡はニカッと笑うと大井はその手を払いのけ叢雲達と顔を見合せ溜め息をつく

 

 

「そうね、どうせだからゆっくりさせて貰おうかしらね」

 

 

「叢雲が治ったらね?」

 

 

「あら?私はもう大丈夫よ?

この位…」

 

 

叢雲はそう言うと、ベッドからゆっくりと立ち上がると点滴を持ちながら準備運動を開始する

 

 

「お、おい、叢雲大丈夫なのか?」

 

 

「こんなの平気よ

少し痛むけどすぐに馴れるわ

それに」

 

 

叢雲は窓から沖縄の景色を見ながら、満天の青空を見上げながら窓際に背を預け佐渡達へ向き直る

 

 

「休暇何でしょ?

折角貰ったんだから楽しませなさいよ!

美味しい物、珍しい物、小笠原では見れないものを見させてもらうわよ!!」

 

 

その姿に安心した佐渡はパイプ椅子から立ち上がり近くにあったスポーツドリンクを取ると叢雲に投げ付ける

 

 

「それでこそ叢雲だな

だが、ちょっと待ってろ先生呼んでくる」

 

 

「その必要はありませんよ」

 

 

その声の主を見るため全員が振り返るとその先に居たのは沖縄鎮守府提督 石澤と秘書艦阿武隈だった

 

 

「阿武隈さん!!

治ったのね!!良かったわ!!」

 

 

「叢雲さんこそ、良くぞご無事で!!

本当に……良かったです

一時はどうなるかと……」

 

 

部屋に入るなり、阿武隈は叢雲に抱き付き心配していると叢雲は阿武隈の頭を優しく撫でている

その後ろから石澤が歩いてくると佐渡と握手を交わす

 

 

「叢雲さん目覚めたのですね

良かったです」

 

 

「えぇ、本当に」

 

 

「阿武隈、ちょっと来い」

 

 

「あ、はーい!」

 

 

阿武隈は石澤に言われ叢雲から離れると石澤の隣に並び同時に佐渡達にお辞儀をする

 

 

「この度!我々の鎮守府!そして、沖縄を守って頂きありがとうございます!!

貴方達のおかげで無事戦艦棲姫達からこの沖縄を守れました

この恩は一生忘れません!!本当にありがとうございました!!」

 

 

「ありがとうございました!!

沖縄鎮守府艦娘一同を代表し、お礼を申し上げます

本当にありがとうございました!!

私達の居場所を守ってくれて……本当に……」

 

 

阿武隈は涙ぐみながら話し、石澤も少し目に涙を溜めながら話すと佐渡が肩を叩き叢雲は溜め息をつく

 

 

「石澤大尉、顔を上げてください

我々は至極普通の事をしたまでです

お礼なんていりませんよ」

 

 

「だ、だが……」

 

 

「そうよ、私達は兵器として軍人として当然の事をしたのよ

一々、そう言うのは要らないわ」

 

 

「で、でも……」

 

 

煮え切らない二人を見ると、佐渡は思い付き叢雲達を集めヒソヒソと会議を始める

 

 

「あ、それ良いわね」

 

 

「だろ?」

 

 

「そうですね!私も賛成です!」

 

 

「へー?提督の癖に良いこと思い付くじゃない?」

 

 

「提督の癖は余計だ!」

 

 

石澤と阿武隈は、置いてきぼりをくらい二人顔を見合せていると佐渡が振り返りごほんと喉をならす

 

 

「では、その恩今返して貰いましょうか?」

 

 

「!

あ、あぁ!何でも言ってくれ!!

艦娘でも資材でも……」

 

 

「俺達にこの沖縄を案内してくれませんか?」

 

 

「………へ?」

 

 

予想外の答えに石澤は、拍子抜けをしてしまっていると叢雲達がクスクスと笑っている

 

 

「私達、休暇中なの

それで沖縄を観光したいんだけど」

 

 

「私達、沖縄に来たことがありませんからどこをどう回れば良いのか分からないです」

 

 

「でも、観光したいんだけど観光客とかの予約はしてないから分からないんですよねぇ」

 

 

「と、言うわけで沖縄鎮守府の方々に沖縄を案内してほしいのです

どうせなら地元に住んでる方々に案内された方が良いですし

仮はこれで無しにしましょう!」

 

 

「だ、だが…」

 

 

石澤が狼狽えていると阿武隈が隣で微笑んでいると溜め息を吐き頭に被っている帽子を深く被りありがとうと呟くと帽子を取り息を吸う

 

 

「…そんな事で良ければ幾らでも!!

我々、沖縄鎮守府総出で貴方達小笠原鎮守府の方々をおもてなししましょう!!」

 

 

「やったー!」

 

 

「阿武隈さん!案内よろしくお願いします!!」

 

 

「よろしくお願いします!」

 

 

「まっかせて!!色々案内して退屈なんてさせないんだから!!」

 

 

阿武隈を含め叢雲達が楽しく話しており今後どこにいくとかを計画していると石澤が佐渡に近付く

 

 

「本当に良かったのか?

こんなので

艦娘でも良かったんだぞ?」

 

 

「えぇ、頑張ったのはこいつらです

一時を休息をね?」

 

 

佐渡が言うと石澤は、微笑み四人の姿を見守っていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「所でここ病院じゃなかったでしたっけ?」

 

 

「「あ…」」

 

 

石澤と阿武隈が振り返るとそこには、カルテを持った看護師がひきつった顔で笑っておりドアにカルテを叩いていた

 

 

「病院では、お 静 か に!!

石 澤 さ ん?と阿 武 隈 ちゃん?」

 

 

「「ごめんなさい……」」

 

この後、石澤と阿武隈はしっぽりと看護師に部屋に正座させられて怒られており阿武隈が必死に弁解しているのを四人は笑いを堪えながら見ていた

 

 

 

 





次回

小笠原鎮守府休暇ツアー

IN 沖縄


次回から阿武隈達と叢雲達だけの沖縄ツアーになります!
だが、作者は沖縄に行ったこと無いので沖縄にお住みの方々が見ておりここおかしいとかあったらすいません…






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