艦隊これくしょん ー誰ガ為ノ戦争カー   作:霧雨鴉

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今回は佐渡と金剛のお話 

彼女の不幸はどうやって発動するのでしょうか?






小笠原鎮守府休日編 買い物デート?

「佐渡さん~!このカップ可愛いね!!

あ、これも良いデース!」

 

 

「おい、金剛はしゃぐのは良いけど壊すなよー?」

 

 

現在、佐渡と金剛は二人でティーカップを買いに来ていた

周りには人が居るのだがそんなこと気にせず金剛ははしゃいでいる

結構種類があり、魚の絵がデザインされたものや薔薇や花が描かれたものついには深海棲艦が描かれたもの何てものもある

 

 

「おいおい……深海棲艦とか大丈夫かよ…」

 

 

「佐渡さん!私これにしまーす!!」

 

 

「んー?」

 

 

金剛が選んだのは薔薇や花をがデザインされたティーセットであり確かに金剛に良く似合うと思い即決した

 

 

「よし、んじゃそれ買うか

すいません、これください」

 

 

「はい、二万六千になります」

 

 

「え?」

 

 

金剛は値段を良く見ないで決めていたらしく値札を見ると確かに良い値段をしており佐渡の腕を掴む

 

 

「さ、佐渡さん!私あっちにします!」

 

 

「ん?」

 

 

金剛が次に指差したのはそれよりも遥かに安い二千位の特に絵柄がない物だったが佐渡は気にせず

 

 

「こっちの薔薇の奴で

カード使えますか?」

 

 

「さ、佐渡さん!?」

 

 

結局佐渡は二万五千のティーセットを購入し、金剛とショッピングを楽しんでいた

 

 

「ごめんなさい…佐渡さん……

こんな高いものを…」

 

 

「んー?大したことないって、それより高いのあったし、てか金剛よ佐渡で良いよ?

さん付けしなくてもさ?」

 

 

「だ、駄目です!!それは、その…まだ!呼べません!!」

 

 

「お、おう?」

 

 

佐渡は、変だなと思いながら金剛の手を握るとビクッと反応する

 

 

「ん?どうした?」

 

 

「え!?あ、いえ、そのあはは……」

 

 

「???」

 

 

いつもと違う金剛の反応に戸惑いながらもその手を離す

 

 

「金剛!飲み物買ってくるから少し待ってな?」

 

 

「あ、いや、えっと、はい……」

 

 

佐渡が歩いていき見えなくなると顔を押さえながらはぁぁ…と溜め息をつく

(提督とデートしてるみたいでどうすれば良いのか分からないよぉ……

しかも、名前呼びなんて馴れないし……)

そう考えながらも顔が熱くなるのを感じながら頭を左右に震う

(違うデース!今日はデートじゃなくて……デートじゃ

えへへ…でも提督と二人きりです…)

そんなことを考えていながら口元が自然と緩む 

 

 

「ねぇねぇ、そこの巫女服のお姉さん一人?」

 

 

「え?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「んー、金剛どうしたんだろうか?」

 

 

佐渡はそう考えながら、両手に飲み物を持って金剛の元へと向かうが金剛のいる場所に三人の男が群がっており金剛の姿が見えない

 

 

「ん?どこいった、金剛?」

 

 

佐渡はその場を去ろうとすると

 

 

「だ、だから!今日は連れの方が居るんデース!」

 

 

「ん?金剛?」

 

 

どうやら絡まれてるのは金剛だったらしく、良く見ると三人にナンパされている用だ

(んまぁ、あんなに可愛いし美人だから仕方無いか)

佐渡は溜め息混じりに金剛の元へと歩いていく

 

 

「佐渡さん!」

 

 

少し歩くと金剛は佐渡に気付き歩き出そうとするが茶髪の男に肩を掴まれる

 

 

「おっと、お嬢さん?嘘は良くないな?

お兄さん悪いんだけど邪魔しないでくれるかい?」

 

 

茶髪の男が二人に合図をするとピアスを付けた男とガムを噛んでいるチャラそうな二人に佐渡は囲まれる

 

 

「わっるいんだけどさー

俺達、あんたの彼女さんと遊びたくてさ?」

 

 

「譲ってくれない?あの娘?」

 

 

佐渡は溜め息をつくと近くのベンチに飲み物を置き再び金剛へ歩き出す

 

 

「ちょっとお兄さん聞いてるのかよ!!」

 

 

ピアスの男が我慢できずに佐渡の腹部に蹴りを入れるのだが佐渡は微動だにせずニヤリと口元を釣り上げる

 

 

「……正当防衛」

 

 

「は?」

 

 

佐渡はニコニコしながら、ピアスの男に向き直ると近付いていく

 

 

「急に不正な暴行を受けた際 自分を守るためにやむを得ず相手に害を加える行為だよ

分かるかな?お前達に」

 

 

「だからなんだよ!!」

 

 

ピアスの男は次に右ストレートを佐渡に向けるが佐渡はそれを容易く受け止め直ぐ様自分に引っ張った瞬間ピアスの男の頭を鷲掴みにし床に叩き付ける

 

 

「な!てめぇ!!」

 

 

次にガムの男がナイフを取り出し佐渡を切り付けようと後ろから襲いかかるが佐渡はその腕を回し蹴りでナイフを蹴飛ばし腹部の鳩尾へと右ストレートを決める

 

 

「がはっ!て、てめぇ……」

 

 

反撃をしようとするガムの男は佐渡を見上げるが、佐渡は既に右腕を振り上げており男の頬を思い切り殴るとガムの男は吹っ飛ばされる

 

 

「て、てめぇ!!こいつがどうなっても良いのか!?」

 

 

「さ、佐渡さん……」

 

 

茶髪の男が、金剛の首元にナイフを押し当ててるのを見るとゆっくりと無表情で茶髪の男に近寄る

 

 

「く、来るな!!来るんじゃねぇ!」

 

 

だが、佐渡は歩みを止めず完全に茶髪の男は佐渡にビビっておりその場から全く動けなくなり、佐渡が目の前に来ると完全に戦意を失っており金剛を離すと金剛は急いでその場から離れる

ゆっくりと手を伸ばしナイフを取り上げ床に落とし顔を近付け殺意を込めた睨みをきかせながらドスの効いた低い声で威嚇する

 

 

「俺の女に触れるな、次やったら容赦なく殺すぞ」

 

 

「は、はい……ごめんなさい………」

 

 

そう言うと茶髪の男はズルズルと崩れ落ちその場で腰を抜かしてしまう

男達のナイフを拾うと刃をしまい燃えないゴミ箱に捨てると金剛へ向き直り微笑みながら頭を撫でる

 

 

「すまなかったな金剛、一人にしちゃって

どこも怪我してないか?」

 

 

「だ、大丈夫です……」

 

 

「そうか!良かった良かった!」

 

 

佐渡はベンチから飲み物を取り金剛に渡し、もう片手で手を繋ぎながら歩き出す

 

 

「良し!そんじゃご飯でも行こっか?

叢雲達も終わった頃だしな!」

 

 

「は、はい……」

 

 

先程とうって変わる佐渡に驚きながらも自分を守ってくれた感謝と共に呆然とするが佐渡の言葉に顔を赤らめる

 

 

「ん?どした、金剛?」

 

 

「な、何でも!!ありませーん!!」

 

 

「お、おう?そうか?」

 

 

 

今日の不幸に少しだけ感謝する金剛であった

 

 

 

 

 




次回

五人での食事会


今回はちょっと佐渡さんの男気を見せました
元々この人温厚ですけど怒ると恐いんです

だが死ね(嫉妬兼八つ当たり)


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