艦隊これくしょん ー誰ガ為ノ戦争カー   作:霧雨鴉

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新人! 社畜の潜水艦?

現在、小笠原メンバー全員は防波堤に集まっており麦わら帽子を被りながらこれから来る新人 潜水艦伊168が来るのを待っていた

 

 

「潜水艦ねぇ、まさかそんなのが来るとは思わなかったわ」

 

 

「そうだね……でも、この資料に書かれてる潜水艦を奴隷のように扱ってたって…」

 

 

「潜水艦は、損傷しても入渠時間が短く艤装の補給も少ないので凄い低燃費なんです

もしかしたら、それを狙われたのかと」

 

 

「だと言ってもそいつクズねー

女の子を奴隷扱いなんてクソよ!」

 

 

「それには激しく同感しよう

女の子は丁寧!そして優しく触るのが一番だ!!」

 

 

佐渡が威張りながら言っていると四人から総突っ込みが入る 

 

 

「知ってる?あんたのはセクハラよ?立派な犯罪よ?」

 

 

「提督は触りすぎでは無いですか?」

 

 

「貴方はただ私達に触りたいだけですもんね、魚雷撃ちますよ?あ、許可入らずに撃ちますから」

 

 

「提督のセクハラは、やりすぎはダメよー?

もう少し場所と時間を弁えよ?」

 

 

「弁えれば良いのか!?金剛!!」

 

 

「「んなわけあるか!!!」」

 

 

「ぐっはぁ!!」

 

 

大井と叢雲が揃って前後から佐渡の腹部を殴り付けるとどちらにも逃げれずその場に倒れてしまう

その瞬間、叢雲と大井は腕を組み合わしお互いを褒める

 

 

「大井!ナイス!!」

 

 

「これくらい秘書艦として当然!!」

 

 

「お前…ら…なぁ……」

 

 

「「アハハ……」」

 

 

四人がコントの様にやってはいるが実はこれが日常的に最近は行われており大井も金剛も慣れつつある

佐渡は痛がりながらも立ち上がると大井を見る

木原が殺された、その話を聞いた大井を気にかけていた

 

 

「なぁ、大井」

 

 

「何ですか」

 

 

「……木原だけどさ」

 

 

「えぇ、聞きました良い気味です

あんな男そうなって当然です」

 

 

「そうか……だが」

 

 

佐渡が何か言おうとするが、大井佐渡の口にバインダーを当て言葉を遮る

 

 

「もう、私はあの男とは関係ありませんし情もありません

それに今私が居るのはここ小笠原鎮守府です

貴方の心配する事なんて無いんですよ?」

 

 

「そ、そうか?」

 

 

「そうです、貴方は私達を心配し過ぎなんですよ

それに……」

 

 

「ん?」

 

 

「私は『貴方の艦娘』ですから。

貴方が狙われたなら全力で守ります

私を救ってくれた貴方へ出来るせめてもの恩返しですからね」

 

 

「……そっか、ありがとな」

 

 

「それはともかく……」

 

 

「ん?何だ?」

 

 

「そのイ級は何ですか?」

 

 

佐渡はイ級を抱き抱えており流石に疑問に思った大井は指摘すると全員が佐渡に集中する

 

 

「そう言えば、あんたそれなに?」

 

 

「提督ー?もしかしてあの時のー?」

 

 

「あぁ、また食い付きやがってな

腹減ってた見たいだから飯食わせたら懐いた」

 

 

金剛はイ級の頭を撫でてはいるが、大井は魚雷を取り出し警戒している

叢雲は、はぁ…と溜め息をついており呆れている

 

 

「………攻撃してこないんですか?」

 

 

「あぁ、深海棲艦にしてはな」

 

 

「そうですか、でもこれから来る新人には見せないでくださいね?」

 

 

「ちぇ、仕方ない

イーちゃん海にお帰り」

 

 

「「「「イーちゃん????」」」」

 

 

いつの間にか佐渡が名前を付け、全員不思議がるがイ級を海に帰すとゆっくりと潜航していき姿が見えなくなる

 

 

「……見なかったことにしましょう提督」

 

 

「え?ダメ?」

 

 

「駄目です」

 

 

「ちぇ、厳しいなぁ秘書艦様は」

 

 

すると、古鷹の電探に反応があり佐渡の服を引っ張る

 

 

「提督、来られたそうですよ?」

 

 

「え?どこ?」

 

 

佐渡は辺りを見渡すがどこにも艦娘の影は見えないが水中から何かが浮上してきているのが確認できると目の前に飛び出してくる

 

 

「海の中からこんにちはー!!ゴーヤだよ!!」

 

 

「おう!?そ、そうか潜水艦だから海の中からなのか……」

 

 

海の中から、伊58(以降ゴーヤ)が出てきて驚いた佐渡だが、その後ろから二隻続けて浮上してくる

 

 

「ゴーヤ、あんまり驚かせちゃ駄目だよ?」

 

 

「やっと着いたのねー!小笠原鎮守府遠いのねー!!」

 

 

眼鏡をかけたスク水の女の子とツインテールの女の子が同時に浮上してきており海面を立ち泳ぎしながらゆっくりと防波堤に登ってくる

 

 

「えっと君達が今回の護送艦かな?」

 

 

「はい!佐渡提督!私は伊58でち!

今回の旗艦を務めております!沖縄以来でちね!

話は提督から聞いてるでち!」 

 

 

元気一杯の彼女は 巡潜乙型改二三番艦 伊58

沖縄での作戦時に唐沢大将の艦隊におりその時はほとんど関わりが持てなかった子だ

 

 

「え?何か言ってた?あの人?」

 

 

「そうでちね、『提督としては駄目だが人間としては信頼できる』といってたでち」

 

 

「お、おう……

んで君は?」

 

 

「私は、伊号第八潜水艦の伊8

はっちゃんとお呼びください佐渡提督

話は提督から聞いております」

 

 

彼女は巡潜3型 2番艦 伊8

ここ最近、猿橋提督率いる横須賀鎮守府に着任した潜水艦娘である

 

 

「私は伊19なのー!話は提督から聞いてるの!!

佐渡提督だよね?」

 

 

その隣に居るのは巡潜乙型 3番艦 伊19

彼女は、北上が居る葛城提督率いる佐伯鎮守府に最近配属された艦娘であるのだが

 

 

「……ってあれ?資料の娘が見当たらないんだけど…」

 

 

「「「え?」」」

 

 

三人は顔を見合せ、海を見ると「あー!!」と叫ぶ

まさか?と佐渡は嫌な予感がする

 

 

「ちょっと19!しっかり連れてきなさいよ!!」

 

 

「ご、ごめんなのー!!」

 

 

「佐渡提督!!ちょっと待っててでち!!」

 

 

「お、おう?」

 

 

三人は同時に海に潜ると一人の少女を三人で持ち上げる

そのまま、防波堤に持ち上げるのだがその少女はかなり弱っていた

 

 

 




次回

衰弱

今回中途半端な気がしますがお許しを……

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