次の日、食堂にて各々食事を済ませ会議が開かれていた
お察しの通りイ級もといイーちゃん(実は仮名)をどうするかである
叢雲は良いんじゃない?
古鷹は大丈夫…じゃないですか?
金剛はへーきでーす!駆逐艦にここが落ちるとも思いませーん!!
と各々言うが大井だけは反対していた
「なぁなぁ?秘書艦様?ダメですか?」
「駄目です」
「んー、じゃあどうすればええんよ?」
「どうすればって言っても……」
大井はイムヤに抱かれたイーちゃんを見るが確かに有害とは思えない
昨日イムヤと寝ていたらしいが特に何も無かったし、今朝もイムヤを止めたらしいと話を聞いていた
止めたのも体当たりで鳩尾を狙いダウンしているイムヤを一切外に出さなかったらしい
「……駄目ですか?大井さん?」
二人を見るとまるで捨てられた子犬の様な顔をしてたり大井は流石に自分が反対していることに頭を抱えるが「あー!!もう!!」と吹っ切る
「分かりましたよ!!もう!認めますよ!!仕方ないですね!!」
大井に言われるとイムヤの顔が明るくなりイーちゃんを強く抱き締める
イーちゃんも嬉しいのか嬉しそうにしている
「やっと折れたわね」
「良いんですよね?提督」
「あぁ、俺が責任を持とうと言いたいんだけど、その前に」
佐渡は立ち上がるとイムヤからイーちゃんを取り上げイムヤの首を持ちながらある場所に向かう
「金剛、古鷹は家事に取りかかれ
大井、叢雲お前達は来い」
「わかりました!」
「りょーかいねー!」
「はいはい」
「わかりました」
イーちゃんを抱き抱えながら、イムヤの事も引っ張っていきながら連れていく
「…………こりゃたまげたな…
こいつを手懐けたんか?提督よ…」
「ま、成り行きでね?」
現在、四人は工厰に来ておりイーちゃんが台の上に乗せられ妖精達はまじまじとイーちゃんを見ている
イーちゃんはと言うと初めて見るのか妖精達をジロジロと目で追いながら見ている
「し、司令官!イーちゃんをどうするの!?」
「ん?別に親方さんに見てもらうのさ
特に何もしないよ?解体とか殺したりなんかするかよ
お前の友人だろ?」
心配するイムヤの頭を鷲掴みにしながら頭をわしゃわしゃとすると良かったと言わんばかりに安堵のため息を付くのだが妖精達が騒ぎ始めイーちゃんは這いずり逃げようとする
「イムヤ、イーちゃんを安心させてやりな
それがお前の仕事だ」
「は、はい!」
イムヤはイーちゃんに近寄ると頭をゆっくりと撫でて上げると同時に「大丈夫だよ」と優しく言うと逃げるのを止めその場に止まる
そのまま元の場所に戻すと再び妖精達が集まる
「提督、俺にこいつをどうしろと?」
「んまぁ、簡単な話
この子の艤装を外せませんか?
流石に艤装付けっぱなしなんて危ないし」
「無茶を言うねぇ……
まぁ、やってみるよ」
親方妖精は、イーちゃんの背中に飛び乗ると妖精達に指示を出す
「お前ら!!折角またとねぇ機会だ!!
このイ級、もといイーちゃんの艤装を解体すんぞ!!
ただし無茶はさせられねぇから優しく扱えよ!!」
「「「「おー!!!」」」」
工厰妖精と親方妖精は工具を持ち出し、各々イーちゃんに群がっていく
その様子を不安そうにイムヤは見ているが佐渡に頭を撫でられながら笑っているのを見て少し安心する
そして、前代未聞にして不可解であった深海棲艦の艤装解体式が今始まる
次回
イ級改めイーちゃん解体式
次回深海棲艦の正体が明らかに!!
……なるのか?