艦隊これくしょん ー誰ガ為ノ戦争カー   作:霧雨鴉

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潜水艦の休日 九

「と、言うわけでイムヤは古鷹の手伝いをしてもらおうか?」

 

 

「えっと、司令官。

それは仕事なの?」

 

 

「んー、まぁ仕事と言っちゃ仕事かな?」

 

 

現在、イムヤと佐渡は二人で廊下を歩いていたと言うのもイーちゃんと大井、叢雲は別にやることがあるため別行動イーちゃんに関しては大井が監視すると言っており佐渡も承諾した

 

 

「それで家事と言うのは……」

 

 

「それは古鷹に聞きな、あいつならイムヤも直ぐに和解できるだろうしな」

 

 

「は、はぁ……」

 

 

しばらく廊下を歩いていると、ある部屋に辿り着くそこは洗濯室

そんなに広くは無いが、唯一洗濯機や掃除道具が集められている部屋である

佐渡が扉をノックすると中から古鷹の声が聞こえる

 

 

「おーい、古鷹居るかー?」

 

 

「はい!提督!……あ、待ってください!!」

 

 

ガタガタと騒がしくなるとイムヤと共に首をかしげる

 

 

「え?何してんの?古鷹さんや?何かあるの?」

 

 

「い、いえ!!大したことではないですよ!!

なにもしてませんよ!!」

 

 

「?????」

 

 

いつもと違う古鷹に怪しさを感じ無理矢理にでも扉を開こうとすると向こう側から押さえ付けられている様子で全く開かない

 

 

「ちょっとー?古鷹さーん?」

 

 

「な、何ですか!?すみません!鍵かけてましてね!!!今開けますからね!」

 

 

「いやここには鍵ないはずだけど!? 」

 

 

しばらくすると古鷹が少し汗をかきながら出てくる

 

 

「え、えっと!私に何のご用でしょうか!?」

 

 

「あぁ、うん、何かやってたの?

なら何かごめんね?」

 

 

「な、何もやってないですよ!?」

 

 

「嫌だって汗かいて……」

 

 

「何にもしてませんってば!!」

 

 

「お?おう……?」

 

 

佐渡はこれ以上言うと嫌な予感がしており詮索を辞める

 

 

「そう言えば!何かご用が合ったんですよね!?」

 

 

「あ、あー実はな?

イムヤに家事を教えてやってくれないか?」

 

 

「イムヤさんに?」

 

 

古鷹はイムヤを向くとお辞儀をしており佐渡はその頭をわしゃわしゃと撫でる 

 

 

「社畜だが奴隷だか知らんが仕事をずっとやってたやつが何もしないのは恐らく辛いだろうからな

だからここでの仕事と言うか家事をやらせたいんだ

どうだ?」

 

 

イムヤはそう言われるとギクッとバレており昨日の退屈過ぎた一日を思い出す

 

 

 

「そうですね、私は一向に構いませんよ?」

 

 

「そっか、じゃあ頼んだ

イムヤ、古鷹の言うことはキチンと聞けよ?」

 

 

「は、はい!司令官!」

 

 

佐渡はそう言うとその場を離れ、古鷹とイムヤの二人きりになる

 

 

「では、これからよろしくね?

イムヤさん?」

 

 

「は、はい!古鷹さん!」

 

 

「ふふ、そんなに固くならなくて良いよ?

古鷹で良いよ、呼び名も

じゃあこっちに来て?」

 

 

古鷹は扉を開き、イムヤを洗濯室に招き入れるとイムヤも続けて入っていく

 

 

 





次回

そこそこ忙しい小笠原鎮守府家事記録

次回からしばらく古鷹とイムヤだけの話になります
時々他のメンバーが軽く出る程度ですお許しを


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