艦隊これくしょん ー誰ガ為ノ戦争カー   作:霧雨鴉

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第六章 架空の空母
死の海域


時は流れ、イムヤが小笠原鎮守府に着任してから一月がたち今は九月そしてここは海上の商船である

一人のドイツ人があくびをしながらのんびりと航行していた

 

 

「ふわぁ、クソネミ」

 

 

「へいへーい、艦長余裕だねぇ?」

 

 

「そりゃそうだろ、今は艦娘も居るし俺達は商船だ

まぁ武装もしているがな」

 

 

この船は軍艦を改造し、商船として生まれ変わらせているが実はこれが一般的ではある

と言ってもそんなに大きいわけではなく通常の軍艦の半分位しかない

理由は、深海棲艦に対抗するためのちょっとした処置だ

 

 

「そいや、これは日本に向かってるですよね?」

 

 

「あぁ、明日には横須賀に着航出来るだろう」

 

 

「いやー、楽しみだな日本

俺行ったこと無いんですよ」

 

 

「そうだな、とりあえず艦娘に状況聞いてこい」

 

 

「はいよー」

 

 

乗組員は、甲板に出ると共に航行する艦娘に話しかける

 

 

「へーい!アイオワー!!変わらないないかーい?」

 

 

「yes!!NOproblemよ!!」

 

 

共に航行していたのは艦娘

戦艦アイオワ

戦艦リットリオ

駆逐艦リベッチオ

駆逐艦ジャービス

駆逐艦マエストラーレ

軽空母ガンビア

 

の艦隊六人である

 

「にしても今回の任務は楽で良いですねぇ

戦艦がこんな任務引き受けて良かったのかしら?」

 

 

「仕方ないよ、今回行くのは日本だし

この前戦艦棲姫の化け物が出たって話だよ?」

 

 

「えぇ……マジ?戦いたくないなぁ…」

 

 

「いやぁ、流石にもう居ないでしょ…」

 

 

「ひぇぇ……」

 

 

「ほら!皆仕事仕事!って言いたいけど暇なのは変わらないわよねー

ガンビアー!コーラ無いー?」

 

 

今回の任務内容の詳細は実はアイオワ達には知らされていない

と言うよりは知らせてはならないと言うことがあった何故なら今回の積み荷の中に

 

 

「まさか、こいつらも仲間を運んでるとは思わねぇだろうよへへへ」

 

 

 

艦娘があるのであった、つまり今回のアイオワ達の任務はその護送そして万が一の提督殺しの為のものである

商船の倉庫に一人の艦娘が鎖に繋がれ囚われていた

近くに艤装が置いてあり

髪は綺麗な銀髪に帽子を被っており

服装は白い制服に小さい赤いマントを羽織っている

 

 

「おいおい、これがこれから売られるって艦娘か?」

 

 

「あぁ、名前は忘れたけどなハハハ!」

 

 

艦娘は下を俯いており、乗組員はその顔をぐいっと持ち上げると顔をじいっと見ながら胸を鷲掴みにする

 

 

「おいおい、商品に触るなよ

後で怒られるぞ」

 

 

「良いじゃねぇかよ、少し位

にしてもデカイな、こりゃ……

触りごたえがあるぜ…へへ」

 

 

艦娘は触られているのに力なく頭を下げ眼を伏せている

(…私はこう言う奴等に売られるんだな……)

そう絶望しながら将来を悲観していた

倉庫でそんなことが起きているのにも関わらず艦長はのんびりとしていた

すると、艦娘から声が聞こえる

 

 

「あ、アイオワ……この進路不味いよ…」

 

 

「どうしたのよ、ガンビア?」

 

 

「このままいくと、霧の海域を通ることになるよ……」

 

 

策敵をしていたガンビアから言われ嫌な顔をするアイオワは商船を叩き報告する

 

 

「へーい!!このまま真っ直ぐ行くと霧の海域だよ?

良いのー?」

 

 

「え、マジか、待ってろー!!」

 

 

乗組員は、急いで艦長の元へと走ると艦長に報告する

 

 

「艦長、これより真っ直ぐ行くと霧の海域見たいです、どうしますか?」

 

 

「霧の海域?」

 

 

「えぇ、海軍から運航禁止にされている危険海域です

どうしますか?」

 

 

霧の海域

二年ほどまえから海上が年中霧に覆われている謎の海域

そこではかなり濃い霧に覆われており、艦載機の策敵不能、磁場の影響か無線すら使えず深海棲艦と会敵(エンカウント)する確率が高い場所である

だが、それだけではないここには

 

 

「幽霊が出る海域か」

 

 

そう殺された艦娘や深海棲艦の怨霊が出ると噂されている危険海域である

実際ここで轟沈した艦娘が多く入ったら帰ってこれないとされている

 

 

「どうしますか?艦長」

 

 

「………突き抜けるぞ

ここを突き抜ければ早く日本に着ける」

 

 

「ですが……」

 

 

「命令だ

それに一足早くついて積み荷と遊ぼうじゃないか?」

 

 

「…へへそうですなぁ!」

 

 

二人は嫌な笑いをしながら乗組員の一人は甲板に出てアイオワ達に指示を出す

 

 

「霧の海域を突っ切る!!戦闘準備をしておけ!!」

 

 

「わーお、度胸あるねぇ

OK!」

 

 

その言葉を聞いた全員は艤装を取り出し霧の海域に備える

 

 

 

 




次回

濃霧の化け物

次回、霧の海域に入ります
それが破滅への道とも知らずに……

あ、海外艦に関してはすいません全く性格考えていないんです許してください

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