艦隊これくしょん ー誰ガ為ノ戦争カー   作:霧雨鴉

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存在しない艦娘 二

「佐渡提督!?」

 

 

突然、提督室の扉が開かれるとそこには大井、叢雲、金剛、イムヤ、佐渡がおり金剛とイムヤが佐渡に詰め寄っている

 

 

「あれ?大淀さんどしたのって!!どうやって来たのさ!?こんなところまで!!」

 

 

「そんなの後でも良いでしょう!?彼女は!!グラーフさんは!?」

 

 

「そうですよ!!提督ー!!グラーフさんはどこよ!?」

 

 

「司令官!そろそろふざけてないで教えてよ!!」

 

 

大淀さんが来たことを佐渡は驚きながらも、質問を返す

 

 

「ねぇ、大淀さん

貴女が来たとき何かすれ違いませんでした?」

 

 

「え!あ、あぁ……確かに幾つかの船とすれ違いましたが……」

 

 

「ほれみろ、何となくそんな気はしてたんだよ

んで今大淀さん一人?」

 

 

「は、はい!他の船などは全く居ませんでしたよ!」

 

 

「そうかい、それに大淀さんが来てくれたなら良しとするか」

 

 

佐渡は立ち上がると、提督室を出ていこうとする

 

 

「ほらこいよ、会わせてやるからさ」

 

 

「え!ちょっと佐渡提督!?」

 

 

「提督ー!?待ってヨー!」

 

 

「待ってよ!司令官!!」

 

 

佐渡の後をゾロゾロと付いていくとあることに全員は気付く

 

 

「そう言えば、古鷹さんは?」

 

 

「あれ?見てませんね?」

 

 

「古鷹なら、今彼女の世話してるわよ」

 

 

「「「え?」」」

 

 

「ほら着いたぞ」

 

 

佐渡が歩みを止めるとそこは一階のある廊下である

そして、部屋と部屋の間の壁に向かって言っている

 

 

「……あの佐渡提督?ここは廊下ですよね?隣の部屋ですか?」

 

 

「いんや、ここで合ってるよ?」

 

 

「いやいや、提督ー?ここは廊下だよー?

どこにも部屋なんて……」

 

 

「あ、そっかあんた達は知らないか

ここで合ってるわよ」

 

 

「嫌でも、隠し扉とか何にもないよ?」

 

 

イムヤと金剛は廊下の壁を触りながら確認するがそんなのは一切無い

 

 

「まぁ、ここは俺と叢雲と古鷹位しか知らないよな

さっき大井も初めて知ったんだろ?」

 

 

「えぇ……流石に驚きましたけどね……」

 

 

「なぁ、お前達気付かないか?この両隣の部屋

壁がこの空間から作られてるのに」

 

 

「「え?」」

 

 

イムヤと金剛は両隣の部屋を見ると、確かにその壁は少し横幅が広く部屋の壁もそこから隔てられおり、その間は確かに少しだけ他の場所より広い

佐渡は壁を叩くと大声で古鷹を呼ぶ

 

 

「おーい、古鷹。そろそろ出てこいー?

奴等はどっか行ったぞー?」

 

 

だが、全く返答がなく溜め息をつくと叢雲がニヤニヤと笑いながら横腹をつつくと

 

 

「あー!我が天使古鷹!!いや古鷹エル様!!

どうかこの変態でろくでもないクソ提督にお慈悲をぉ!!

私は貴女を愛しております!だからどうかどうか!!私にお姿を……」

 

 

「あぁぁぁぁ!!!もう!!提督!!この合言葉辞めましょうよ!!

恥ずかしいですよぉぉ!!」

 

 

「「「!?!?!?!?!?」」」

 

 

 

すると廊下の隙間からドアが現れ中から古鷹が勢い良く飛び出してくると三人は驚きながらも唖然としている

 

 

「よ、古鷹相変わらず可愛いな」

 

 

「もう!!提督の馬鹿!」

 

 

古鷹が出てきた場所は狭い空間になってはいるが、部屋がありベッドが四つだけありその一つにグラーフが寝ている

 

 

「ほらな?あるだろ?」

 

 

三人はしばらく唖然としているが、佐渡はグラーフを抱えあげると歩き始める

 

 

「ほら、いつまで呆けてるんだ行くぞ」

 

 

「あ、ちょっと待ってください!!」

 

 

 

 




次回

ドイツ空母 グラーフツェッペリン

んま、分かるわけないですよねぇ
隠し部屋の中に隠していたのです
因みに鎮守府の隠し部屋はここだけです


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