隠し部屋から移動し、再び提督室に戻ってくると佐渡はグラーフをソファに寝かせ自分は部屋の椅子に腰掛けると飲み物を飲み始めると古鷹達も各々座り一息つく
「とりあえず、佐渡提督ありがとうございました
彼女を匿って頂き」
「なぁに、これぐらい構わんさ
それよりも聞きたいんだ良いか?」
「はい、彼女の事ですよね」
大淀は眼鏡を上げると今回の事の経緯を詳しく話し始める
「彼女の名前は、ドイツの正規空母
正真正銘の艦娘です」
「ほう?やはりか、じゃあ何でこんなことになってるんだ?」
「それが、海外の海軍上層部と日本海軍上層部はお互いに何人か新しく建造する艦娘を交換すると言う行為を秘密裏に行っていたんです
しかも、艤装は与えるが基本的には私利私欲の為娼婦艦としての扱いだそうです
つい先程それが旗風と言う駆逐艦娘の密告により判明しました
彼女もその交換された方でして
どうやら貿易の際積み荷の一つとして運ばれており、名目上はドイツに着任とされていた見たいです」
「はぁーん、やるねぇ。
じゃあ旗風さんはドイツに?」
「いえ、彼女は三日前に保護されて今日本に居まして今朝目を覚ましました」
「え?何で?海軍にバレたの?」
「いえ……提督殺しに情報が漏れ倉庫に荷物を運んだ時に盗み出されたそうなんです
そして、購入したドイツのある男も焼身遺体として発見されました」
「わーお、やるねぇ提督殺し」
「佐渡提督、誉めないでください。
奴は連続殺人鬼ですよ」
「すまん、んで続けて」
大淀は佐渡を怒ると眼鏡をかけ直し再び続ける
「この交換事態は、艦娘保護法に引っ掛からないため取引を行っていた者達を憲兵に付き出すことが出来ず、現在元帥がその証拠を確保するために動いておりまして……」
「成る程、彼女をその間うちで匿ってほしいと?」
「はい、最低でも二日はかかりますのでどうかその間彼女をどの海軍の方が来ても引き渡さないで欲しいのです
幸い旗風さんが目覚めた事により、他のトレードされた艦娘達の居場所は判明しています
それが戦力としてではなく、自分の所有物と使われていれば村山元帥も海外の元帥も捕まえることが出来るんです
お願いします!!佐渡提督!貴方位しか頼れる方が居ないんです!!この島こそ彼女を匿うには最適何です!!」
「んー、俺は一向に構わないが……」
佐渡はチラッと他の全員を見ると
「私は構いませんよ
男なんかに渡すわけないじゃないですか
貴方見たいにそこそこまともな提督ならまだしも」
「私も意義無しデース!」
「構わないわ!!
彼女を助けたいもの!!」
「私も特には無いですよ?
それに人が増えるのは楽しいですから!」
「司令官に従うわ
それに助けたいしね」
各々特に反論は無く佐渡は頷くと大淀に向き直る
「全員反論無しなので良いですよ
彼女を預かりましょう」
「皆さん……ありがとうございます!!」
大淀は頭を下げるとソファで寝ていたグラーフが「んん……」の声を上げ静かに起きる
次回
小笠原鎮守府にようこそ!!
次からグラーフさん参加です!
今回は海軍から彼女を守るのがミッションになります!