「ここは……どこだ…?」
「グラーフさん!お目覚めですか!?」
「良かった、目が覚めましたか」
大淀は目が覚めたグラーフに駆け寄り抱き締めると古鷹も微笑みながら目が覚めたことを喜ぶ
当然現れた大淀に抱き締められたことに驚きながらも周りを見ると多くの艦娘がおり困惑する
「……すまない、私は…何故こんなところに…
確か先程まで船の倉庫に…」
「お、目覚めたみたいだなグラーフ ツェッペリンさんや?」
佐渡が微笑みながら声をかけるとそちらに向き直ると急いで立ち上がろうとするがそれを大淀が止める
「駄目です!グラーフさん!!貴女身体が……」
「大丈夫だ!すまない、挨拶をさせてくれ……」
大淀は、そう言われ放すとグラーフは立ち上がり佐渡の目の前に立つと敬礼をする
「初めまして、アトミラール。
私は
「おう、俺はこの小笠原鎮守府提督 佐渡 満だよろしくな」
「よろしく頼む、アトミラール」
佐渡は、手を差し出すとグラーフもその手を取り握手を交わすが
「あのだな、グラーフさんやそのアトミラールって俺のことか?」
「馬鹿ね、アトミラールってのはドイツ語で提督って意味よ」
「へー、成る程な?
って何で知ってるの叢雲さんや!?」
「決まってるでしょ、もしもグラーフが日本語話せなかった時様に覚えたのよ」
「いつの間に……」
流石の博識に佐渡は驚いているとグラーフの周りに大井達があつまり恒例の自己紹介をしており佐渡はのんびりとあくびをしている
「それよりも、アトミラール!私は何をすれば良い!
今は仕事の時間だろ!!私に出来ることはないのか!?」
その発言に、流石に驚き大井と顔を見合わせる
「いやぁ……その前にグラーフさんや?
君に話すことがあってね?
大淀さん、よろしく!!」
「はい、グラーフさんすみませんがお時間よろしいですか?」
「あ、あぁ……」
大淀はグラーフに今までの経緯を説明するとどんどん顔を曇らせ俯いていく
「……と言うことです」
「そう……なのか…やはり私は祖国に捨てられたのだな…」
「まぁ、落ち込むなグラーフ」
佐渡は、立ち上がりグラーフの側に行くと頭を撫でる
「それなら、これから頑張って祖国とやらを見返してやろうじゃねぇかよ!!」
「アトミラール……」
「そうですよ!ここでとは言いませんが!これから強くなれば良いんですよ!」
「そうネー!強くなってドイツに目にものみせてやりましょー!!」
佐渡が言うと大井達もグラーフを励ますと暗い表情から少しずつ明るくなっていく
「まぁ、あれだここでは二日間位だけだがよろしくな?グラーフ」
「あぁ!よろしく頼む!アトミラール!!」
次回
真面目なドイツ艦
海軍黒いですねぇ
絶対許早苗