「ほら、グラーフ焼けたぞ食えよ」
「む、ありがとうアトミラール」
佐渡は焼けた魚をグラーフに手渡すと四人で食べ始めながらのんびりと秋を堪能していく
「平和だな相変わらずここは」
「んまぁ、出撃もないし」
「やることも無いですからネー」
「それが一番よ」
四人はのんびりと食べて入るのだがグラーフはイーちゃんをかなり警戒している
「まだ馴れんか、グラーフ」
「う、うむ……イーちゃんが敵意が無いのは分かるが…やはり深海棲艦だからなぁ…」
「まぁ、普通は無理よここくらいよ深海棲艦をペットにしてるの」
「グラーフの反応は間違ってないヨー?」
すると、佐渡の携帯が鳴り出すと嫌な顔をしながら携帯に出る
「へいへーい、こっちら提督ですぜ」
『貴方!!今どこにいるんですか!?』
「防波堤」
『提督!!!大本営からの速達便が来てるのに放置しないでください!!
今度の会議への出欠なんですから!!』
「えー、明日じゃ駄目?」
『駄目です!!今からそっち行きますからね!!!』
大井は怒りながら電話を切るとこちらに向かってくる様でその様子を見ていたグラーフが思い出すように佐渡を指差す
「あ!!そうだ!アトミラール!!大井が」
「あ、思いだしやがったちくしょう
今から来るってさ」
「嵌めたのか!?アトミラール!!?」
「気のせいよ気のせい」
グラーフが何か怒っているが佐渡は気にせず焼けた魚を頬張りもう一つをグラーフの口に押し込む
「ほらほら、怒ってないで食えよ
まだまだあるんだからさ?」
「そうではない!!アトミラールと言うものは!!」
とここで叢雲が佐渡の腹部をつつくと振り返る
「どった、叢雲」
「……何か来るわ」
「んん?」
佐渡が海の方角へ向き直ると確かに水平線に二つの影が見える
深海棲艦の艦隊では無い、恐らく艦娘だが何故この島にと思っていると大井がこちらに向けて怒りながら走ってくる
片手に魚雷を持ちながら
「みぃぃぃぃつぅぅぅけぇぇぇたぁぁぁぁ!!!」
「ひぃぃぃ!!大井さんや!!そんなに怒る事ないだーーーー」
「問答無用!!!」
瞬間大井は持っていた魚雷を佐渡の顔面に投げると刺さるように当たりその次に腹部へと重い一撃を加える
「ぐえらばっ!!」
その衝撃に倒れるとその後腹部へ馬乗りになると再び魚雷を拾い脅しにかかる
「提督~?もう一撃行きますか~?
それとも実弾で海の藻屑となりますかぁ?」
「辞めてぇ!既に俺の
「話せるなら大丈夫ですね!もう一撃!!」
「やめろぉぉぉぉ!!!」
「ちょっと大井そんなことより、あれなに?」
大井が魚雷を振り下ろそうとすると、叢雲に指差された方角を見ると「あーそう言えば」と言いながら佐渡な馬乗りになりながらも眼鏡と手帳を取り出す
「提督、めんどくさいのでこのままで良いですか?」
「お前馴染んでるなぁ
まぁ、俺にはご褒美だけど」
「魚雷投げるのは後にして」
「待って、ごめん嘘だから辞めて?その攻撃は俺にかなり効くんだよ?」
「成る程……アトミラールには暴力と魚雷が効果的なのか……」
「待てこら、グラーフ
そんなことメモするな実行しようともするな!!
俺が死ぬ!!」
「そろそろよろしいですか?サボり野郎」
「暴言が俺の心を削っていくぅ!!どうぞ」
大井は眼鏡をかけるとメモ帳を開いていくと佐渡を見下ろしながら話始める
「彼女達は、ドイツの艦娘
ビスマルク プリンツオイゲン Uー511
グラーフさんを連れ戻しに来たそうですよ」
「「…………はい?」」
大井の爆弾発言に呆然とするしか無かった佐渡とグラーフであった
次回
ドイツからの使者
え?彼女達が轟沈したんじゃないかって?
してますよ?なので彼女達は二代目です