艦隊これくしょん ー誰ガ為ノ戦争カー   作:霧雨鴉

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ドイツからの来訪者

「グーテンモルゲン!初めまして、私の名前はbismarck (ビスマルク)よろしく日本のアトミラール 」

 

 

「えぇ、どうも日本にようこそ……とは言えない場所で申し訳ありません」

 

 

現在、ビスマルク達は艤装を纏いながら佐渡達は提督室に来ておりソファを挟んで話しており佐渡の隣には大井とグラーフがいる

 

 

「まぁ、お掛けくださいそれで本日のご用は?」

 

 

「もちろん、うちの正規空母グラーフツェッペリンの引き取りに来たわ!!」

 

 

グラーフは、俯いており佐渡は頭を撫でると「任せろ」と小さく呟くと顔を上げる

 

 

「まず、最初にそれは大本営に?」

 

 

「えぇ、話は通してあるわ」

 

 

「じゃあ、俺からは特に無いです

グラーフ、お前が決めな?」

 

 

「え、良いのか?アトミラール?」

 

 

「あぁ、お前の好きにしろ

正直言うと居て欲しいけど、ビスマルクさんが来るほどの事なんだろ?」

 

 

「グラーフ、良く考えてね

私達が迎えに来たと言うことはそれほど貴女を欲しているの」

 

 

 

グラーフは、ビスマルクと佐渡を交互に見ると悩むのだが結論を出す

 

 

「………すまない、ビスマルク

私はここに残りたい

ドイツは確かに祖国だが私はここに居たいんだ

すまない」

 

 

「だそうですビスマルクさん」

 

 

「そうね、それなら無理矢理にでも連れ帰るわ

手荒な真似はしたくないんだけど」

 

 

そう言うと佐渡に対し艤装の主砲を突き付けるが微動にせず主砲を掴むが金剛達は身構える

 

 

「悪いけど俺に恐喝は効かないよ?

それにグラーフの意思を尊重したいんだ

連れていきたきゃ俺を殺してでも行きな

殺せるならな」

 

 

「頼む!!ビスマルク!

私はここに居たいんだ!

帰りたくは無いんだ」

 

 

 

グラーフが頭を下げるとビスマルクはしばらく睨み付けた後にため息をつく

 

 

「そこまで言うなら仕方無いわね

諦めるとするわ

さてでは真面目な話はここまでよプリンツ良いわよ」

 

 

そう言うとプリンツは、ソファを乗り越えグラーフの胸に飛び込みUー511もグラーフの側に行く

 

 

「グラーフゥゥゥゥゥ!!良かったよぉぉ!!!」

 

 

「良かった……話を聞いて…本当に…」

 

 

「あ!あぁ、二人とも元気そうだな…

良かったよ…」

 

 

プリンツはグラーフの胸で泣いておりU-511は側で心配そうにグラーフを見ている

するとビスマルクは立ち上がりお辞儀をする

 

 

「日本のアトミラール、礼を言うわダンケ…

仲間を救ってくれて

本当に…」

 

 

「いやぁ、俺は特に何もしてないよ」

 

 

「良く言うアトミラール

村山元帥とドイツの船長から私を守ってくれたではないか?」

 

 

「そうだっけ?」

 

 

佐渡は惚けながらのんびりとお茶を飲んでいると、プリンツに手を握られ上下に降られる

 

 

「アトミラール!!ダンケダンケ!!

私達、グラーフが売られたって言われたから心配で心配で……ドイツのアトミラールにも言って何とかしてほしくって……」

 

 

「おう、グラーフ良い仲間じゃないか?」

 

 

「数少ないドイツの知り合いなんだ

一度だけしか会わなかったがな……」

 

 

素直にお礼を言われるのがちょっと照れ臭く頬をかいているが少し真面目な話を始める

 

 

「所で、ビスマルクさん

そちらの取引相手はどうしたんだい?」

 

 

「ビスマルクで良いわ、こちらの造船所はすぐに場所が割れてしょけ……いや逮捕したわ!!」

 

 

(え?今何か不吉な事言ってたような気がしたんだけど?)

 

 

「ドイツでは艦娘を重宝していてね

こんなことは滅多に有り得ないんだけど、今回に限っては日本の元帥がそそのかしたらしいの

大金を積まれたらしくてね、それに裏でそう言う事を生業にしてる奴が居るのは知ってたけどまさか仲間に手を出してる奴が居たとはね……

居たら始末してやるわよ!!!」

 

 

「簡単に始末しては駄目ですよお姉さま!!

きちんと罪を償う為に両腕切り落としましょう!!」

 

 

 

正義感がかなり強いビスマルクなのだが、プリンツの方は少し危険な気がするのは気のせいだと思いたい佐渡であった

 

 

「へ、へぇ……そっちの海軍はしっかりしてるんだね?」

 

 

「えぇ、一度私達前任者が沈められてるらしいからね……

それからって聞いてるわ

それにそれだけでも無いんだけどね」

 

 

「と言うと?」

 

 

「それは……」

 

 

ビスマルクはグラーフをチラッと見るとそれを察した佐渡が直ぐ様話題を変える

 

 

 

 

 

 




次回

連れ戻したい訳

次回、ビスマルク達が来た本当の理由が明かされます


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