艦隊これくしょん ー誰ガ為ノ戦争カー   作:霧雨鴉

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大本営からの召集 四

「すまない、唐澤大将」

 

 

「事実を言ったまでです

ですが、今回は他にあるのでしょう?羽田元帥」

 

 

羽田は「あぁ」と言うと今まで殺されてきた人間達が行ってきた犯罪行為をリストに上げていく

 

 

「実は、今回でようやく奴が殺す人間がどんな奴かが判明した

奴は『艦娘兵器派の人間と無下に扱う人間のみ』を殺している

特に優先的に提督達が狙われる傾向があるんだ

しかも、最近奴は見つけると手当たり次第に殺している

大本営は、現在全勢力を持って奴を探しているのだが……」

 

 

羽田は机を悔しそうに叩くと意を決した様子で全員の顔を見る

 

 

「残念ながら奴の尻尾すら掴めない状態だ……

なので、大本営はある決断に達したそれは」

 

 

提督達は息をのみその言葉を待っていると羽田はその重い口を開く

 

 

「……これより三ヶ月間、全鎮守府の艦隊運営を禁止と艦娘達との接触を禁止とする!!!」

 

 

「なっ!!!」

 

 

「はぁ!?」

 

 

「何だと!?」

 

 

「艦隊運営の禁止!?」

 

 

その言葉に提督達は顔を見合わせながら驚きを隠せないでいるが羽田は机を叩き場を制す

 

 

「驚く気持ちも焦る気持ちも分かるが!!

奴を捕まえるまで待って欲しい!

君達を失うわけにはいかないのだ……頼む…」

 

 

羽田が頭を下げると全提督達は顔を見合わせ手を上げる

 

 

「元帥、その間我々と艦娘はどうなるんですか?」

 

 

「君達は長い有給と言うと形と艦娘達は大本営の管理下に置かれる

心配するな、総指揮は私が取る誰にも口出しはさせないさ」

 

 

その言葉に、提督達は安堵のため息と共に長い休暇を楽しもうとするのだが

 

 

「「お断りします(する)」」

 

 

二人の提督が羽田の意見に反対し、その場が騒然となりながらもその反対した二人を見る

反対したのは佐渡と唐澤である

すると佐渡は立ち上がり手を上げる

 

 

「元帥、悪いのですが私はキッパリ断ります

俺はあいつらを守るって決めてるんです

それに小笠原はどうするんですか?」

 

 

「そこは私達が……」

 

 

「それでもです、元帥を疑うわけではありませんが我々の鎮守府は我々が守ります

提督殺し程度が出たところで我々が臆するのはどうかと思います」

 

 

「……珍しく意見が合うな佐渡大尉」

 

 

すると唐澤も立ち上がり、席をしまう

 

 

「提督殺し何て言う殺人鬼一人に我々海軍が臆するのはどうかと思います羽田元帥

私は艦隊運営は辞めません

奴等を根絶やしにするまで我々は戦うべきです

例え、その途中で死んだとしても」

 

 

佐渡はその発言に舌打ちをすると、唐澤と睨み合う

 

 

「駄目だ!!君達の様な、優秀な司令官、提督を失うのはこちらとしてはかなりの損害になるんだ!頼む!!」

 

 

「「お断りします!!」」

 

 

二人は断固としてその態度を取るとため息を付きながらも猿橋が立ち上がると

 

 

「いやー元帥、流石に三ヶ月も艦隊運営禁止と艦娘接触禁止はキッツいわー

大和と会えないと俺それだけで死んじゃいますわー」

 

 

「猿橋少将……」

 

 

「すみません、元帥

私も北上達に会えないのは流石にキツいです

彼女達は私を必要としているんです

それに答えるのが提督ですから」

 

 

「すみませんね、元帥

私達が沖縄も同じで阿武隈や瑞鶴達に会えないとは苦痛です

それにいつユリやケルベロスが来ても可笑しくないですからね」

 

 

「葛城中佐に石澤中佐まで……」

 

 

 

 

 





次回

『提督』ですから

元帥の言うこと聞かない人達ですねぇ
まるで子供()


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